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公開番号2025038079
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-18
出願番号2024218402,2022183022
出願日2024-12-13,2017-10-19
発明の名称抗CHIKV抗体およびその使用
出願人サノフイ,SANOFI
代理人個人,個人
主分類C07K 16/10 20060101AFI20250311BHJP(有機化学)
要約【課題】チクングニアウイルス(CHIKV)に対する予防的および治療的使用のために適当なCHIKVを中和する抗体を提供する。また、前記抗体を含む医薬組成物およびCHIKV疾患の防止および処置のための抗体の使用も提供する。
【解決手段】CHIKVに結合し、3つの重鎖相補性決定領域(CDRH)および3つの軽鎖相補性決定領域(CDRL)を含む単離されたモノクローナル抗体であって:前記CDRHおよび前記CDRLは、特定のアミノ酸配列を有する前記モノクローナル抗体が提供される。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
CHIKVに結合し、3つの重鎖相補性決定領域(CDRH)および3つの軽鎖相補性決定領域(CDRL)を含む単離されたモノクローナル抗体であって:
i. 前記CDRHは、配列番号5、6および7のアミノ酸配列を有し、前記CDRLは、配列番号8、GNTおよび配列番号10のアミノ酸配列を有するか、または
ii. 前記CDRHは、配列番号11、12および13のアミノ酸配列を有し、前記CDRLは、配列番号14、GTSおよび配列番号16のアミノ酸配列を有するか、または
iii. 前記CDRHおよびCDRLHは、i.またはii.の配列と1つまたは2つのアミノ酸置換により異なるアミノ酸配列を有し;
前記抗体は:
iv. 位置434におけるアラニン、または
v. それぞれ位置307、380および434におけるアラニン、または
vi. それぞれ位置250におけるグルタミンおよび位置428におけるロイシン、または
vii. それぞれ位置428におけるロイシンおよび位置434におけるセリン、または
viii. それぞれ位置252におけるチロシン、位置254におけるトレオニンおよび位置256におけるグルタミン酸、
からなる群から選択される少なくとも1つの残基を含むFc領域をさらに含み、
ここで、前記アミノ酸の位置はEUインデックスにより与えられる前記モノクローナル抗体。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
以下の:
i. CHIKV pE2-E1標的に約10nM未満の結合解離平衡定数(K

)で結合する;
ii. ヒトのFcRnに約200nM未満のK

で結合する;
iii. ヒトのFcγRIIIに約600nM未満のK

で結合する
性質の1つまたはそれ以上を有する、請求項1に記載の単離されたモノクローナル抗体。
【請求項3】
それぞれ配列番号5、6および7のアミノ酸配列、またはこれらの配列と1つもしくは2つのアミノ酸置換により異なるアミノ酸配列を有する3つの重鎖相補性決定領域(CDRH)を含み、ならびにそれぞれ配列番号8、GNTおよび配列番号10のアミノ酸配列、またはこれらの配列と1つもしくは2つのアミノ酸置換により異なるアミノ酸配列を有する3つの軽鎖相補性決定領域(CDRL)を含む、請求項1または請求項2に記載のモノクローナル抗体。
【請求項4】
それぞれ配列番号11、12および13のアミノ酸配列、またはこれらの配列と1つもしくは2つのアミノ酸置換により異なるアミノ酸配列を有する3つの重鎖相補性決定領域(CDRH)を含み、ならびにそれぞれ配列番号14、GTSおよび配列番号16のアミノ酸配列、またはこれらの配列と1つもしくは2つのアミノ酸置換により異なるアミノ酸配列を有する3つの軽鎖相補性決定領域(CDRL)を含む、請求項1または請求項2に記載のモノクローナル抗体。
【請求項5】
- 配列番号5の配列からなるCDRH1;
- 配列番号6の配列からなるCDRH2;
- 配列番号7の配列からなるCDRH3;
- 配列番号8の配列からなるCDRL1;
- 配列GNTからなるCDRL2;
- 配列番号10の配列からなるCDRL3
を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載のモノクローナル抗体。
【請求項6】
- 配列番号11の配列からなるCDRH1;
- 配列番号12の配列からなるCDRH2;
- 配列番号13の配列からなるCDRH3;
- 配列番号14の配列からなるCDRL1;
- GTSからなるCDRL2;
- 配列番号16の配列からなるCDRL3
を含む、請求項1、2および4のいずれか1項に記載のモノクローナル抗体。
【請求項7】
前記Fc領域が:
i. 位置428におけるロイシンおよび位置434におけるセリン、または
ii. それぞれ位置252におけるチロシン、位置254におけるトレオニンおよび位置256におけるグルタミン酸、
からなる群から選択される残基を含み、
ここで、前記アミノ酸の位置はEUインデックスにより与えられる、請求項1~6のいずれか1項に記載のモノクローナル抗体。
【請求項8】
前記Fc領域は、位置428におけるロイシンおよび位置434におけるセリンを含み、前記アミノ酸の位置はEUインデックスにより与えられる、請求項1~7のいずれか1項に記載のモノクローナル抗体。
【請求項9】
前記Fc領域は、配列番号59、60、61、62および63と少なくとも80%の同一性を有する配列を含むかまたはそれらからなる、請求項1~6のいずれか1項に記載のモノクローナル抗体。
【請求項10】
重鎖の可変領域は、配列番号1と少なくとも80%の同一性を有する配列を含むかまたはそれらからなる、請求項1から3、5、7~9のいずれか1項に記載のモノクローナル抗体。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、チクングニアウイルス(CHIKV)に特異的に結合して中和する抗体および抗体の抗原結合フラグメントに関し、それは、操作されてCHIKV疾患の防止および処置のための予防的および治療的解決をもたらす。本発明はCHIKVを中和する抗体を含む医薬組成物およびCHIKV疾患の防止および処置のための抗体の使用にも関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
CHIKVは、再興性の、蚊によって運ばれる病原体である。CHIKVは、アフリカ、インドおよび東南アジアにおける地方病であるが、これらの領域を越えても、高い攻撃率で予測不能の急激な大発生を起こして、幾百万もの人々に感染する(非特許文献1)。CHIKVのエンベロープ糖タンパク質1(E1)における突然変異が、ネッタイシマカに加えてヒトスジシマカによるウイルスの伝播を可能にして、2005年にはレユニオン、インドおよびインドネシアに広がって深刻な流行を生じ、それに続いてイタリア、フランスおよび中国において旅行者で始まった急激な発生を生じた(非特許文献2;非特許文献3;非特許文献4;非特許文献5;非特許文献6)。ヒトスジシマカの広がった地理的範囲に基づいて、該ウイルスは新しい領域に広がると予想され、ヨーロッパおよび南北アメリカは今やCHIKVの急激な発生のリスク下にある。
【0003】
CHIKVは、トガウイルス科のアルファウイルス属のエンベロープ付きのプラス鎖RNAウイルスである。それは、セムリキ森林ウイルス複合体のメンバーであり、ロスリバーウイルスおよびオニョンニョンウイルス(ONNV)と密接に関係しており;それは節足動物、すなわち蚊により伝播されるので、アルボウイルス(節足動物によって運ばれるウイルス)と称することもできる。
【0004】
CHIKVは、受容体に媒介される内部移行、および初期のエンドソーム中における低pHに引き起こされるタイプIIの膜融合事象により細胞に進入する。CHIKV疾患は、急性、急性後および慢性の多発性関節炎/多発性関節痛期により特徴づけられ、後者は、通常対称性であり、しばしば無能力をもたらし、数か月または数年継続し得る。発熱、発疹、筋肉痛.および/または疲労のような他の症状も、急性期中に存在する。最近の流行は、共存症を有する非常に若い患者および高齢の患者に限定されるようであるCHIKV疾患の非定型および重症の臨床的形態および一部は死とも関連していた。
【0005】
現在、CHIKV疾患のための特定の予防的または治療的処置はない。CHIKVは、通常、ベッドで休養、輸液、および発熱および疼痛の症状を緩和するために簡単な鎮痛剤および/または非ステロイド抗炎症性薬剤(NSAID)のような医薬で症状に処置されている。CHIKVに対するワクチン候補が最初に45年前に提案されたが、これまでに試験された多くのワクチン候補は、保護抗体を誘発すること、または有意の安全性の結果を示すことに成功しなかった。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
Powers AM,Logue CH,2007,J.Gen.Virol.88:2363-2377
Tsetsarkin KAら 2007,PLoS Pathog.3:e201;
Schuffenecker Iら 2006,PLoS Med.3:e263;
Wu D,Zhang Yら 2013,Virol.J.10:174;
Rezza Gら 2007,Lancet 370:1840-1846;
Burt FJ 2012,Lancet 379:662-671
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
CHIKVを標的とする特異的モノクローナル抗体の使用を含む、CHIKVに対する向上した治療効力を示す処置に対する必要性が未だ存在する。予防的および治療的使用のために適当なCHIKVを中和する抗体の必要性が当技術分野に存在する。特に、そのような抗体は、異なる株のCHIKウイルスを高い標的結合親和性を以て適切に中和して、適当な薬物動態学的パラメーターを示し、投与されると適当な半減期を示し、大規模における効率的な製造を可能にしながら、エフェクター機能と関連するFcγRIIIaに対するそれらの結合を保持する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明で開示したように、本出願の発明者らは、特異的なCHIKV中和抗体を選択および操作し、それらの曝露と関連する薬物動態を改善し、エフェクター機能に関連するFcγRIIIaに対するそれらの結合を維持して、それらを、CHIKV疾患を防止および処置するための治療学の開発と適合性にして、CHIKVに対する効果的な療法のための技術分野における必要性に対処することができた。
【0009】
本発明の抗体は、異なるCHIKV株に対する高い結合親和性(ナノモル濃度の範囲内)を有する。それ故、それらは、異なるCHIKV株に対して、広い、非常に強力な中和活性を示す。さらに、本発明の抗体は、ヒトFcRn受容体に対する改善された結合を有し、同時にFcγRIIIaへの結合を保持してそれらを増大した半減期と適合性にして、同時にエフェクター機能と関連するFcγRIIIaに対するそれらの結合を維持する。
【0010】
第1の態様において、本発明は、CHIKVに結合し、3つの重鎖相補性決定領域(CDRH)および3つの軽鎖相補性決定領域(CDRL)を含む単離されたモノクローナル抗体であって:
i. 前記CDRHは配列番号5、6および7のアミノ酸配列を有し、前記CDRLは配列番号8、GNTおよび配列番号10のアミノ酸配列を有するか、または
ii. 前記CDRHは、配列番号11、12および13のアミノ酸配列を有し、前記CDRLは配列番号14、GTSおよび配列番号16のアミノ酸配列を有するか、または
iii. 前記CDRHおよびCDRLHは、1つもしくは2つのアミノ酸置換によりi.もしくはii.の配列と異なるアミノ酸配列を有し;
および前記抗体は:
iv. 位置434におけるアラニン、または
v. それぞれ位置307、380および434におけるアラニン、または
vi. それぞれ位置250におけるグルタミンおよび位置428におけるロイシン、または
vii. それぞれ位置428におけるロイシンおよび位置434におけるセリン、または
viii. それぞれ位置252におけるチロシン、位置254におけるトレオニンおよび位置256におけるグルタミン酸、
からなる群から選択される少なくとも1つの残基を含むFc領域をさらに含み;
ここで、前記アミノ酸の位置は、EUインデックスにより与えられるモノクローナル抗体に関する。
(【0011】以降は省略されています)

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