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公開番号2025063151
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-15
出願番号2025003856,2021558831
出願日2025-01-10,2020-04-01
発明の名称抗原性多量体呼吸器合胞体ウイルスポリペプチド
出願人サノフイ,SANOFI
代理人個人,個人
主分類C07K 14/08 20060101AFI20250408BHJP(有機化学)
要約【課題】本開示は、呼吸器合胞体ウイルス(RSV)に対する免疫応答の誘発における使用のための抗原性多量体RSVGポリペプチドを提供する。
【解決手段】RSVGcc単量体を3つ以上含む抗原性RSVGポリペプチドであって、フェリチンを含まない、ポリペプチドが提供される。RSVに対する免疫応答を誘発するか、またはRSV感染症から対象を防御する方法であって、前記抗原性RSVGポリペプチドまたは組成物を対象に投与する工程を含む、方法が提供される。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
RSV Gcc単量体を3つ以上含む抗原性RSV Gポリペプチドであって、フェリチンを含まない、前記ポリペプチド。
続きを表示(約 670 文字)【請求項2】
一本鎖である、請求項1に記載の抗原性RSV Gポリペプチド。
【請求項3】
抗原性RSV G一本鎖ポリペプチドであって、RSV Gcc単量体を3つ以上含む、前記抗原性RSV G一本鎖ポリペプチド。
【請求項4】
Gcc単量体を3、4、5、6、7、8、9または10個含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の抗原性RSV Gポリペプチド。
【請求項5】
a)A株のGcc単量体のみ;b)B株のGcc単量体のみ;またはc)A株およびB株のGcc単量体を含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の抗原性RSV Gポリペプチド。
【請求項6】
A株のGcc単量体を3つ以上含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の抗原性RSV Gポリペプチド。
【請求項7】
B株のGcc単量体を3つ以上含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の抗原性RSV Gポリペプチド。
【請求項8】
A株のGcc単量体を少なくとも1つおよびB株のGcc単量体を少なくとも1つ含む、請求項1~7のいずれか1項に記載の抗原性RSV Gポリペプチド。
【請求項9】
三量体、四量体または六量体である、請求項1~8のいずれか1項に記載の抗原性RSV Gポリペプチド。
【請求項10】
A株のGcc単量体3つを含む、請求項1~9のいずれか1項に記載の抗原性RSV Gポリペプチド。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本出願では、2019年4月2日申請の米国特許仮出願第62/828,302号の優先権の利益を主張し、この全体を参照によって組み入れる。
続きを表示(約 2,500 文字)【0002】
本出願は、ASCIIフォーマットにより電子的に提出された配列表を含み、この全体を参照によって本明細書に組み入れる。2020年3月30日に作成された、このASCIIコピーは、2020-04-01_01121-0042-00PCT_ST25.txtと名付けられ、55.9KBのサイズである。
【背景技術】
【0003】
ワクチン学の分野における多くの功績にもかかわらず、生命を脅かす多くの感染性疾患からヒトを防御するための新たな突破口が必要とされている。現在の多くの認可されたワクチンは、弱毒化した生病原体または不活化死滅病原体を生成する10年以上前の技術に依存しており、これは、固有の安全性への懸念を有し、多くの場合、短期間で弱い免疫応答のみを刺激するため、複数回用量の投与を必要とする。遺伝子および生物化学工学の進歩により、困難な疾患標的に対する治療薬の開発が可能となったが、ワクチン学の分野へのこのような適用は、完全には実現されていない。組換えポリペプチド技術により、現在、最適な抗原のデザインが可能となっている。加えて、ナノ粒子により、最適な抗原提示および標的薬物送達の可能性がますます実証されてきている。複数の抗原が結合したナノ粒子は、分子カーゴの多価ディスプレイによりもたらされる結合親和力、およびナノスケールサイズにより関門をさらに効率的に通過する能力が向上していることが示されている。インフルエンザウイルスのヘマグルチニン(HA)ポリペプチドに融合させたヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori/H.pylori)フェリチンナノ粒子により、抗原安定性の向上および免疫原性の増大がマウスインフルエンザモデルにおいて可能となっている((非特許文献1)を参照)。この融合ポリペプチドは、種々の前臨床モデルにおいて、アジュバントとともに使用した場合、八面体対称性ナノ粒子に自己集合し、三量体HAスパイク8つを提示して頑強な免疫応答をもたらした。
【0004】
呼吸器合胞体ウイルス(RSV)は、乳児における重篤な呼吸器疾患の主因であり、高齢者における呼吸器疾患の主原因である。数十年にわたる研究にもかかわらず、ワクチンの必要性は、満たされていないままである。ワクチンの必要性は明白であるが、ホルマリン不活化RSVウイルスを使用する臨床試験により、RSV感染後、乳児において疾患がさらに重篤となった1960年代に、RSVワクチンの開発は、行き詰った。(非特許文献2)を参照されたい。さらに最近では、融合後の立体構造内にRSV F抗原を使用する臨床プログラムにおいて、成人における十分な有効性を導き出すことができなかった。(非特許文献3)を参照されたい。
【0005】
RSV Gは、いくつかのO-グリコシル化部位を含む1番目および最後から3番目の分子を有する、ほとんど構造不定のポリペプチドである。RSV Gの外部ドメインは、哺乳類細胞において発現する場合、質量ではアミノ酸よりもグリカンが多い。また、これらの隣接領域は、保存が不十分であることから、G高頻度可変領域と名付けられている。対照的に、Gの中央領域は、2つの主要なRSV株であるAおよびB株の間でかなり良好に保存されている。したがって、このドメインは、RSV G中央保存領域(Gcc)と呼ばれている。
【0006】
Gcc領域は、疎水性および高プロリン配列により安定化されるループ構造である近位領域、ならびに2つのジスルフィド結合により結びついて、いわゆる「シスチン縄」を形
成する2つのらせんからなる遠位領域にさらに細分される。この遠位システイン縄は、HAE細胞上のCX3C受容体に対するウイルスの結合モチーフであると実証されているCX3Cモチーフを含む。近位領域は、十分に特性決定された、RSV Gの中和エピトープである131-2Gエピトープのみを内部に有する。完全なRSV Gccの構造は存在しないが、2つの構造領域によって、遠位領域のすぐ近くに近位領域を配置する高三次構造が形成されることがデータにより示唆され、したがって、NAb131-2GがCX3C部位を立体的に遮断することにより、ウイルスのCX3CR受容体への結合が阻害可能であるという理由が説明される。
【0007】
Gcc単独は、アミノ酸およそ30個のドメインの小さいサイズを考慮すると、不十分な免疫原である。発明者らは、このドメインをペプチドとして合成し、フェリチンナノ粒子に化学的にコンジュゲートして、バイオコンジュゲートGcc-NPを形成可能であることをこれまでに実証した。この主要な抗原は、HAE中和アッセイにおいて観察されるように、強力な中和応答を誘発する。その上、抗原は、免疫を潜在的に撹乱する高頻度可変領域を欠き、これによりG外部ドメインは、不十分なワクチン候補となっている。
【0008】
ここで、RSV Gポリペプチドに関与する、一連の新たなポリペプチド、ナノ粒子、組成物、方法および使用を提示する。Gccペプチドを多量体抗原として提示するポリペプチドを含む、新規のRSV Gポリペプチドを生成した。RSV A株(A2実験室株)およびRSV B株(B1実験室株)の両方由来のGccポリペプチドを利用して、広範な防御範囲をもたらした。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0009】
Kanekiyoら、Nature499:102~106(2013)
Hurwitz(2011)ExpertRevVaccines10(10):1415~1433
Faloonら(2017)JID216:1362~1370
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本開示の目的は、上に考察する利点の1つもしくはそれ以上をもたらすか、または有用な選択肢を公に少なくとももたらすことが可能な組成物、キット、方法および使用を提供することである。
(【0011】以降は省略されています)

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