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公開番号2025024075
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-19
出願番号2024197802,2023081206
出願日2024-11-13,2018-11-12
発明の名称注射デバイス用の無線エレクトロニクスアセンブリ
出願人サノフイ,SANOFI
代理人個人,個人
主分類A61M 5/315 20060101AFI20250212BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】薬物送達デバイスで使用するための無線能力を有するエレクトロニクスアセンブリが記載される。
【解決手段】薬物送達デバイスで使用するためのエレクトロニクスアセンブリは、プロセッサと、薬物容器の充填レベルを測定し、測定値をプロセッサへ出力するように配置されたセンサと、外部デバイスをペアリングすることができる無線モジュールと、アセンブリに電力を供給するように配置された電力モジュールと、プロセッサが実行する命令を記憶するメモリとを含む。命令は、第1の時間間隔でセンサを起動し、測定信号を受信することと、第1の時間間隔でセンサを起動するたびに、受信した測定信号に基づいて、薬物容器の充填レベルの変化を判定することと、充填レベルの変化が検出されたとき、第1の持続時間にわたって無線モジュールを起動して、外部デバイスが無線モジュールとペアリングすることを有効にすることとを含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
薬物送達デバイス(100)で使用するためのエレクトロニクスアセンブリ(340)であって:
プロセッサ(343)と;
薬物送達デバイス(100)の薬物容器の充填レベルを測定し、測定信号をプロセッサ(343)へ出力するように配置されたセンサ(341)と;
外部デバイス(480)をペアリングすることができる無線モジュール(345)と;
センサ(341)、プロセッサ(343)、および無線モジュール(345)に電力を供給するように配置された電力モジュール(346)と;
少なくとも1つの非一時的コンピュータ可読媒体とを含み、該コンピュータ可読媒体は:
第1の時間間隔でセンサ(341)を起動し、測定信号を受信することと、
受信した測定信号に基づいて、薬物容器が薬剤を収容しているかどうかを判定することと、
薬物容器が薬剤を収容していると判定されたとき、第1の時間間隔でのセンサ(341)の起動を停止し、第1の時間間隔より短い第2の時間間隔でのセンサ(341)の起動を開始し、測定信号を受信することと、
第2の時間間隔でセンサ(341)を起動するたびに、受信した測定信号に基づいて、薬物容器の充填レベルの変化を判定することと、
充填レベルの変化が検出されたとき、第1の持続時間にわたって無線モジュール(345)を起動して、外部デバイス(480)が無線モジュール(345)とペアリングすることを有効にすることとを含む動作をプロセッサ(343)に実行させるように動作可能な命令を記憶する、前記エレクトロニクスアセンブリ。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
少なくとも1つの非一時的コンピュータ可読媒体に記憶されている命令は:無線モジュール(345)がペアリングされたとき、薬物容器の充填レベルの変化を外部デバイス(480)へ送信し、無線モジュール(345)を停止状態にすることを含む、請求項1に記載のエレクトロニクスアセンブリ(340)。
【請求項3】
エレクトロニクスアセンブリ(340)は、薬物送達デバイス(100)内へのエレクトロニクスアセンブリ(340)の組立てによって起動されるように配置されたスイッチを含み、スイッチはエレクトロニクスアセンブリ(340)を起動する、請求項1または2に記載のエレクトロニクスアセンブリ(340)。
【請求項4】
第2の時間間隔は1時間未満である、請求項1~3のいずれか1項に記載のエレクトロニクスアセンブリ(340)。
【請求項5】
第1の時間間隔は12時間を超え、第1の持続時間は30分未満である、請求項1~3のいずれか1項に記載のエレクトロニクスアセンブリ(340)。
【請求項6】
少なくとも1つの非一時的コンピュータ可読媒体に記憶されている命令は:電力モジュール(346)の残存電力レベルを判定し、該残存電力レベルに基づいて第1の持続時間を調整することを含む、請求項1または5に記載のエレクトロニクスアセンブリ(340)。
【請求項7】
少なくとも1つの非一時的コンピュータ可読媒体に記憶されている命令は:薬物容器の充填レベルの各変化をメモリ内に記憶することと、無線モジュール(345)がペアリングされたとき、薬物容器の充填レベルの記憶した変化の各々を外部デバイス(480)へ送信し、無線モジュール(345)を停止状態にすることとを含む、請求項1または5に
記載のエレクトロニクスアセンブリ(340)。
【請求項8】
センサ(341)は、栓の内側に配設されるように配置され、栓は、薬物容器へ挿入されるように構成される、請求項1~7のいずれか1項に記載のエレクトロニクスアセンブリ(340)。
【請求項9】
エレクトロニクスアセンブリ(340)は、栓へ挿入されるように構成される、請求項1~8のいずれか1項に記載のエレクトロニクスアセンブリ(340)。
【請求項10】
エレクトロニクスアセンブリ(340)および/またはセンサ(341)は、栓と一体形成される、請求項8または9に記載のエレクトロニクスアセンブリ(340)。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本明細書は、薬物送達デバイスで使用するための無線能力を有するエレクトロニクスアセンブリに関する。
続きを表示(約 4,400 文字)【背景技術】
【0002】
薬剤の注射による治療を必要とする様々な疾病が存在する。そのような注射は、医療従事者または患者自身によって適用することができる薬物送達デバイスを使用して実行することができる。一例として、1型および2型の糖尿病は、たとえば1日1回または数回の薬物用量の注射によって、患者自身で治療することができる。たとえば、充填済みの使い捨て薬物ペンまたは自動注射器を薬物送達デバイスとして使用することができる。別法として、再利用可能なペンまたは自動注射器を使用することもできる。再利用可能なペンまたは自動注射器では、空の薬剤カートリッジを新しい薬剤カートリッジに交換することが可能である。いずれのタイプのペンまたは自動注射器にも1組の一方向針が付属しており、これらの針は使用前に毎回交換される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本開示は、薬物送達デバイスのカートリッジ内の薬剤の充填レベルなどの薬物送達デバイスに関係する一定の特性を検出し、それらの検出した特性を移動電話、タブレット、またはコンピュータなどの外部デバイスへ使用者が見られるように無線で送信することが可能なエレクトロニクスを有する薬物送達デバイスに関する。特定の場合、エレクトロニクスは、カートリッジの栓またはストッパ内に収容される。
【0004】
代表的な概要では、エレクトロニクスアセンブリはカートリッジの栓に挿入される。エレクトロニクスアセンブリは、カートリッジの充填レベルを検出し(たとえば、栓の位置を検出することによる)、いくつかの例では、カートリッジまたはカートリッジ内の薬剤の温度を検出する。カートリッジ内の充填レベルは、患者がデバイスを使用するにつれて変動し、エレクトロニクスアセンブリは、この変化を短い時間間隔(たとえば、5分)で感知し、このレベル変化により、検出を感知した瞬間にBluetooth伝送器が起動される。その後、患者は、エレクトロニクスアセンブリに外部デバイスをペアリングまたはリンクして、測定データ(たとえば、送達済み用量)の送信を起動することが可能である。短い時間(たとえば、10分)後、カートリッジ内の充填レベルのさらなる変化が測定されず、外部デバイスがペアリングされなかった場合、Bluetooth伝送器を再びスリープモードに自動的に設定することができ、エレクトロニクスアセンブリは、次の薬物送達動作のために規則的な間隔で感知を再開する。注射が検出されるたびに、デバイスと外部デバイスとの新たな伝達が可能になる。追加の機能として、ペアリングされるとき、印刷された変数データ(すなわち、バッチまたは有効期日)またはラベルの材料コードを使用することができる。これらは、エレクトロニクスアセンブリから受信したデータが薬物送達デバイスに整合することを確認するために、カメラによって読み取ることができ、または患者が手動で入力することができる。
【0005】
代表例では、エレクトロニクスアセンブリは、エレクトロニクスアセンブリのセンサがカートリッジまたはカートリッジの充填レベルを変化させるために使用される薬物送達デバイスの駆動機構の変化(たとえば、充填動作および薬物送達動作)を検出することが有効になるように、カートリッジ内に配置され、または薬物送達デバイス内の他の場所に位置する。エレクトロニクスアセンブリは、充填レベルの変化を判定したとき、Bluetooth無線モジュールまたは類似の無線プロトコルを介してデータ交換を開始するよう
に構成されたプロセッサを含む。第1の状態で、プロセッサは、非常に低い頻度で、たとえば数日に1回、測定値を得るようにセンサに命令し、無線モジュールは停止状態にされ
る。この状態は、組立て前またはカートリッジの充填前に有効である。エレクトロニクスを含む栓がカートリッジに組み立てられた後、薬剤がカートリッジに導入されたことまたはカートリッジが薬物送達デバイス内に組み立てられたことを示す標示などの応答を測定することができる。このように信頼できる応答を検出すると、センサの起動をより高い頻度、たとえば数分に1回の測定に切り換えるようにプロセッサがトリガされる。いくつか
の例では、無線モジュールはこの時点で起動され、外部デバイスとのペアリングにより現在の測定を短期間で送り出すことが有効になる。別法として、測定結果の変化がプロセッサによって判定されるたびに無線モジュールを起動することができ、それにより無線モジュールが測定ごとではなく「新しい」測定値に対してのみ起動されるため、電力消費をさらに低減させることができる。この配置の利点は、生産後、カートリッジまたは薬物送達デバイスへの導入前に、エレクトロニクスアセンブリを外部から起動する必要がなく、エレクトロニクスアセンブリを自己完結型(たとえば、封止)アセンブリとすることが有効になることである。
【0006】
エレクトロニクスアセンブリの例は、一度だけ使用できる(たとえば、使い捨ての)薬物送達デバイスと、複数回使用できる(たとえば、再利用可能な)薬物送達デバイスとの両方で使用することができる。例示的な使い捨ての実施形態では、エレクトロニクスアセンブリが構築されてカートリッジへ挿入され、その時点で、エレクトロニクスアセンブリは、低頻度感知モードでカートリッジを感知しながら、使い捨て薬物送達デバイスの組立ての完了を示す薬剤の導入の検出を待っている。薬剤を検出すると、使い捨て薬物送達デバイスは使用準備完了状態になることができ、したがってエレクトロニクスアセンブリは、高頻度感知モードに入り、薬物送達動作の検出を待ち、薬物送達動作を検出した時点で、エレクトロニクスアセンブリは、無線モジュールを起動して、短期間にわたって外部デバイスとのペアリングを可能にする。代替実施形態では、エレクトロニクスアセンブリには最初の低頻度感知モードがなく、代わりに使い捨て薬物送達デバイスの組立てを検出して高頻度感知モードを起動するように構成された起動機構またはセンサを含む。この起動機構は、組立て中に薬物送達デバイスとの接触によってトリガされるようにエレクトロニクスアセンブリ上に配置されたスイッチとすることができる。
【0007】
再利用可能な薬物送達デバイスの例では、エレクトロニクスアセンブリが構築されて充填済みカートリッジに組み立てられ、その時点で、エレクトロニクスアセンブリは、たとえば薬物送達デバイスへの充填済みカートリッジの組立てを検出するように構成されたセンサによって、低頻度感知状態とすることができ、または電子アセンブリは、カートリッジへの薬剤を命令したとき、薬物送達デバイスへのカートリッジの命令前に、高頻度感知モードとすることができる。上記の一度だけ使用できる薬物送達デバイスの例および複数回使用できる薬物送達デバイスの例のいずれにおいても、薬物送達デバイスが使用準備完了状態になったとき、エレクトロニクスアセンブリは、センサまたは起動機構を使用して高頻度感知モードに入り、それによって次の薬物送達動作をより速く検出すること、および薬物送達動作の検出後に所与の持続時間にわたって無線モジュールをより速く起動することが有効になる。
【0008】
本開示の一定の態様では、薬物送達デバイスに無線接続性が加えられること以外にもいくつかの利点が得られる。たとえば、内部電源を有する封止エレクトロニクスアセンブリでは、内部電力の量に限界があるため、保管寿命は限られている。薬物送達デバイスが使用準備完了構成に入る前のセンサ起動を制限することによって、薬物送達デバイスまたはカートリッジへ導入する前の製造済みエレクトロニクスアセンブリの保管寿命を延ばすことができる。同様に、薬物送達動作後の無線モジュールの起動を制限することによって、薬物送達デバイスの最終製造(すなわち、使用準備完了状態)後のエレクトロニクスアセ
ンブリの保管寿命を延ばすことができる。保管寿命が延びたため、エレクトロニクスアセンブリは、カートリッジまたは薬物送達デバイスの製造から独立して別個に製造することができ、これにより既存の生産ラインへの影響も低減または解消される。
【0009】
別の利点は、エレクトロニクスアセンブリが外部デバイスへの無線送信を介して使用者に追加の情報を提供することが可能になることである。たとえば、薬物送達デバイスまたはカートリッジに有効期日を提供することができ、この有効期日を外部デバイスへ送信して外部デバイス内に記憶し、使用者が印刷された情報を確認し、薬物送達をより良好に管理することを助けることができる。薬物送達デバイスまたはカートリッジのバッチ番号または固有のシリアルナンバーなどの追加の情報を外部デバイスへ送信して、使用者を支援することができる。このデータは、リコールの支援、患者挙動の追跡および分析、ならびに製品使用の監視のために、製造業者が中央で追跡することもできる。加えて、いくつかの実施形態では、エレクトロニクスアセンブリは温度センサを含み、エレクトロニクスアセンブリは、たとえば温度限界に到達したときに使用者に警告するために、温度データを外部デバイスへ提供することができる。またこれにより、製造業者は、患者および輸送業者が薬剤温度の取扱い方針に準拠していることを追跡することが可能になる。
【0010】
本開示の例示的な実施形態は、薬物送達デバイスで使用するためのエレクトロニクスアセンブリである。エレクトロニクスアセンブリは、プロセッサと、薬物送達デバイスの薬物容器の充填レベルを測定し、測定信号をプロセッサへ出力するように配置されたセンサと;外部デバイスをペアリングすることができる無線モジュールと、センサ、プロセッサ、および無線伝送器に電力を供給するように配置された電力モジュールと、プロセッサに動作を実行させるように動作可能な命令を記憶する少なくとも1つの非一時的コンピュータ可読媒体とを含む。これらの動作は、第1の時間間隔でセンサを起動し、第1の時間間隔でセンサを起動するたびに測定信号を受信することと、受信した測定信号に基づいて、薬物容器の充填レベルの変化を判定することと、充填レベルの変化が検出されたとき、第1の持続時間にわたって無線モジュールを起動して、外部デバイスが無線モジュールとペアリングすることを有効にすることとを含む。
(【0011】以降は省略されています)

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