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公開番号2025035197
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-13
出願番号2023142090
出願日2023-09-01
発明の名称誘電加熱装置
出願人山本ビニター株式会社
代理人弁理士法人 楓国際特許事務所
主分類H05B 6/54 20060101AFI20250306BHJP(他に分類されない電気技術)
要約【課題】より長尺な加熱対象物に対する均一加熱を行う。
【解決手段】誘電加熱装置10は、電源部1で生成された高周波電力を、対向する長尺の電極5に供給する給電回路4を備え、給電回路4は、電源部1と電極5との間に階層的に接続された1段目線路41と2段目線路42とを有し、1段目線路41は、電源部1の出力端SP1で電極5の長手方向の左右に2分岐され、各先端が電極5の長手方向の各1/2の寸法の中心位置に対応し、2段目線路42は、1段目線路41の各先端で電極5の長手方向の左右に2分岐され、各先端が電極5の長手方向の各1/4の寸法の中心位置に対応したものである。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
電源部で生成された高周波電力を、対向する長尺の電極に供給する給電回路を備え、
前記給電回路は、前記電源部と前記電極との間に階層的に接続された1段目線路と2段目線路とを少なくとも有し、
前記1段目線路は、前記電源部の出力端で前記電極の長手方向の左右に2分岐され、各先端が前記電極の長手方向の各1/2の寸法の中心位置に所定の寸法を加味して対応したものであり、
前記2段目線路は、前記1段目線路の各先端で前記電極の長手方向の左右に2分岐され、各先端が前記電極の長手方向の各1/4の寸法の中心位置に対応したものである誘電加熱装置。
続きを表示(約 570 文字)【請求項2】
前記1段目線路は、前記電源部の出力端から前記電極の長手方向に平行に配置される1段目2分岐路と、前記1段目2分岐路の各先端から前記電極の面に向けて延設される1段目接続路とを有する請求項1に記載の誘電加熱装置。
【請求項3】
前記1段目2分岐路は、前記各先端が前記電極の長手方向の各1/2の寸法の中心位置に一致する請求項2に記載の誘電加熱装置。
【請求項4】
前記1段目2分岐路は、前記各先端が前記電極の長手方向の各1/2の寸法の中央位置から予め設定された調整寸法だけずらされた請求項2に記載の誘電加熱装置。
【請求項5】
前記1段目線路及び前記2段目線路の形状は、前記電極の長手方向の中央に対して対称である請求項1に記載の誘電加熱装置。
【請求項6】
階層的に最終段となる、前記電極に接続される最終段線路の各先端は、前記電極の幅方向に分岐した多点給電形状を有する請求項1に記載の誘電加熱装置。
【請求項7】
前記給電回路は、さらに3段目線路を有し、
前記3段目線路は、前記2段目線路の各先端で前記電極の長手方向の左右に2分岐され、各先端が前記電極の長手方向の各1/8の寸法の中心位置に対応した請求項1~5のいずれかに記載の誘電加熱装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、対向電極間に配置された加熱対象物を高周波電力で誘電加熱する装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来、誘電加熱をより長尺の対象物に適用する要請がある一方、長さ方向に対する均一加熱は容易でなく、種々の対策が検討されている。例えば複数の薄層木板の間に接着剤を塗布して積層し、誘電加熱によって一体接着することで積層材を製造する高周波加熱装置が知られている(例えば特許文献1)。特許文献1には、より長尺の積層材を製造するために長尺の電極を採用する場合、高周波電界の分布を考慮して多点給電方式を採用することが記載されている。具体的には、小型の電極板を所定間隔毎に直列配置し、それぞれに個別の高周波発振回路を接続して高周波加熱動作を交互に切り替えて行うことで全長に亘って加熱接着処理を施すようにしたものである。
【0003】
非特許文献1,2には、長尺の電極に高周波電圧が印加されると、給電点から離れた位置の電圧がより高くなり、端部等で最大となることが記載されている。また、加熱対象物に対する発熱量は電圧の2乗に比例することから、電極面内の電圧は加熱むらを抑制する上でより均一であることが好ましいことが示されている。そして、電圧の均一化を図るべく、2点給電の構成及びその場合の電圧勾配特性が示されている。また、使用波長に対して電極が長尺の場合や製品加工条件、また長尺方向に対する加熱バランスへの要求精度によっては、2点給電では長さ方向における電圧の均一化に限界があることから、例えば4点給電式を構成し、1つ置きの2点ずつを時分割で交互にあるいはワークを1/4寸法分ずらすようにして全長の加熱動作を行うようにした装置も提案されている。
【0004】
特許文献2には、高圧電極とアース電極とを交互に対向配置して複数段の加熱層を形成するとともに、電源から各層の高圧電極までの電路長の差を抑えるために、この間の電路をいわゆるトーナメント形状に構成し、各層の高圧電極への印加電圧をほぼ等しくし、すなわち各加熱層で同等な加熱を可能にする高周波誘電加熱装置が提案されている(段落0022~0024、図6、図8~図10参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平7-276309号公報
特開2019-75363号公報
【非特許文献】
【0006】
友田兼通,電熱教室“高周波誘電加熱装置と応用” P58-P67,「電熱」No.70,1993
誘電加熱専門委員会“高周波木材加工技術基準”第38号(1)-(18),「電気学会技術報告」昭和35年2月
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1のように、電極板を複数に分割して配置する態様では、高周波発振回路が複数必要となり、構造的に大型化する。また、非特許文献1,2のように、電圧むらを抑制するための多点給電構造を採用する場合、製品となる長尺の集成材の寸法サイズが複数乃至は多種に及ぶことから、現実には、非特許文献1,2に例示するような2点給電構造で対応するには限界がある。また、4点給電式では、切り替え装置を取り入れることで加熱バランスの問題はある程度改善し得るものの、切り替え時のワークをずらす工程でワーク押圧部の加圧状態を1度開圧しなければならず、またサイクルタイムへの影響、切り替えスケジュールの考慮を行う必要性があった。
【0008】
また、特許文献2に示すトーナメント形状は、電源と各層の個々の高圧電極との間の電路に係るものであり、各高圧電極への給電は、高圧電極の端縁の1点であるから、これは1枚の電極面に対して多点給電を行って面内を均一電圧に調整するものとは相違する。
【0009】
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、階層的な給電線路を用いて、より長尺な加熱対象物の可及的な均一加熱を可能にする誘電加熱装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る誘電加熱装置は、電源部で生成された高周波電力を、対向する長尺の電極に供給する給電回路を備え、前記給電回路は、前記電源部と前記電極との間に階層的に接続された1段目線路と2段目線路とを少なくとも有し、前記1段目線路は、前記電源部の出力端で前記電極の長手方向の左右に2分岐され、各先端が前記電極の長手方向の各1/2の寸法の中心位置に所定の寸法を加味して対応したものであり、前記2段目線路は、前記1段目線路の各先端で前記電極の長手方向の左右に2分岐され、各先端が前記電極の長手方向の各1/4の寸法の中心位置に対応したものである。
(【0011】以降は省略されています)

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