TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025019380
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-07
出願番号2023122962
出願日2023-07-28
発明の名称線状体及び面状ユニット
出願人株式会社クラベ
代理人
主分類H05B 3/10 20060101AFI20250131BHJP(他に分類されない電気技術)
要約【課題】生産性に優れた線状体及びそれを使用した面状ユニットを提供すること。
【解決手段】導体素線15aと、該導体素線15aの外周に形成された絶縁被覆19を有し、上記絶縁被覆19の少なくとも最外層がポリブチレンテレフタレート樹脂からなる線状体11。ヒータ線として機能する線状体11。センサ線として機能する線状体11。上記の線状体が基材に配設されており、上記基材と上記線状体が縫糸により連結されている面状ユニット。
【選択図】 図3
特許請求の範囲【請求項1】
導体素線と、該導体素線の外周に形成された絶縁被覆を有し、
上記絶縁被覆の少なくとも最外層がポリブチレンテレフタレート樹脂からなる線状体。
続きを表示(約 140 文字)【請求項2】
ヒータ線として機能する請求項1記載の線状体。
【請求項3】
センサ線として機能する請求項1記載の線状体。
【請求項4】
請求項1~3何れか記載の線状体が基材に配設されており、上記基材と上記線状体が縫糸により連結されている面状ユニット。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電気毛布、電気カーペット、カーシートヒータ、ステアリングヒータなどに好適に使用可能なヒータ線や、カーシートやステアリングホイールの温度検知や接触検知などに好適に使用可能なセンサ線として使用できる線状体と、その線状体が基材に配設され、ヒータユニットやセンサユニットとして使用できる面状ユニットに係り、特に、生産性に優れたものに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来より、寒冷時に運転手の手を温めるために、ステアリングホイールのホイール部にヒータユニットを装着することが提案されている。ステアリングホイールは、ホイール部、スポーク部、ボス部からなり、ホイール部は、金属芯がウレタン樹脂等で覆われてなるホイール芯材と合成樹脂、繊維製品、皮革などからなる被覆材とから形成される。ヒータユニットは、このホイール芯材と被覆材の間に設置され、スポーク部及びボス部を通されたリード線に接続されて給電される。また、車両用シート等には、寒冷時に運転手等を温めるために、シート表皮とシートパットの間にシートヒータを配置することが提案されている。
【0003】
ステアリングホイールに設置されるヒータユニットとしては、例えば、特許文献1~4に示すような、基材上に所定のパターン形状でヒータ線を配設したものが知られている。ここで、基材としては、各種の発泡樹脂シート、発泡ゴムシート、ゴムシート、不織布、織布などが開示されている。また、関連する技術として、例えば、特許文献5~8等が挙げられる。
【0004】
センサユニットとしては、例えば、静電容量センサや温度センサとして機能するものが挙げられる。静電容量センサは、タッチパネルや着座検知器等に使用されており、特に、所謂2電極型静電容量センサは、優れた検出感度から、様々な用途で広く使用されている。これは、近接状態で絶縁された2つの電極に人体が近付くことにより、この2つの電極間の静電容量値が変化することから、この静電容量の変化を検出するものである。このような技術は、例えば、ステアリングホイールの把持検知として検討されている。線状の静電容量センサによるセンサユニットとしては、例えば、特許文献9等が挙げられる。温度センサは、電気カーペット、電気毛布などの採暖器具の温度検知手段として使用されるものが知られている。これは、中心の芯線上にセンサ線を巻回し、その外周にシースを被覆した構造となっており、センサ線の温度による抵抗値変化を検知することで、温度検知が行われる。このセンサ線は、例えば、ヒータ線などの発熱源の近傍に配設されてヒータ線の温度を検知する、蛇行形状に配設されて面として温度を検知する、といった使用がなされている。線状の温度センサによるセンサユニットとしては、例えば、特許文献10等が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許4202071号公報:クラベ
国際公開WO2014/104000公報:豊田合成、クラベ
特許第6468701号公報:クラベ
特許第6760941号公報:クラベ
特許第3991750号公報:松下電器産業
特許第671727号公報:クラベ
特許第671728号公報:クラベ
特許第6829577号公報:クラベ
特許第6851730号公報:クラベ
特許第5562678号公報:クラベ
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
線状体の外周には、内側の導電体を外部から確実に絶縁するための絶縁被覆が形成される。この絶縁被覆には、絶縁性の高さだけでなく、ヒータ線として使用した際も十分に熱に耐え得るだけの耐熱性、基材上に蛇行形状等で配設するための柔軟性、擦れや屈曲にも耐え得る機械的強度、火災時の延焼を防止するための難燃性などが必要とされる。
【0007】
ここで、ヒータ線やセンサ線などの線状体を基材上に配設する方法として、線状体の外周に熱融着層を形成し、線状体及び基材を加熱加圧して線状体と基材を融着させる方法、線状体を縫糸によって基材に縫合する方法が知られている。特に、線状体を縫糸によって基材に縫合する方法を用いた場合、絶縁被覆には、上記の特性に加えて、表面の滑り性が要求されることになる。絶縁被覆表面の滑り性が低いものであると、縫糸が絶縁被覆表面に引っ掛かり、糸切れや縫い位置の異常といった不具合が発生する可能性があるためである。このような不具合の発生により、面状ユニット(ヒータユニットやセンサユニット)の生産性は著しく低下してしまうことになる。
【0008】
本発明はこのような従来技術の問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、面状ユニットを製造する際の生産性に優れた線状体及びそれを使用した面状ユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するべく、本発明による線状体は、導体素線と、該導体素線の外周に形成された絶縁被覆を有し、上記絶縁被覆の少なくとも最外層がポリブチレンテレフタレート樹脂からなるものである。
また、本発明による線状体は、ヒータ線として機能することが考えられる。
また、本発明による線状体は、センサ線として機能することが考えられる。
また、本発明による面状ユニットは、上記の線状体が基材に配設されており、上記基材と上記線状体が縫糸により連結されているものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明の線状体によると、絶縁被覆の表面が滑り性の良いポリブチレンテレフタレート樹脂からなるため、縫製をする際に縫糸が絶縁被覆に引っ掛からず、糸切れや縫い位置の異常を防止できるため、面状ユニットを製造する際の生産性に優れるものとなる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許