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公開番号2025071740
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-08
出願番号2023191172
出願日2023-10-23
発明の名称面状発熱体および水性塗料
出願人ダイニック株式会社
代理人
主分類H05B 3/14 20060101AFI20250428BHJP(他に分類されない電気技術)
要約【課題】熱成形加工時の成形性に優れていて、熱成形加工によって発熱層にクラックが発生し難く、熱成形加工によって基材と発熱層との間で層間剥離が発生し難くい面状発熱体を提供できる。
【解決手段】発熱層2と前記発熱層2を支持する熱可塑性シート基材3とを少なくとも備える面状発熱体1であって、前記発熱層2は、カーボンナノチューブ成分と、分散剤成分と、バインダー成分と、を含み、前記カーボンナノチューブ成分が多層カーボンナノチューブを含み、前記分散剤成分がカルボキシメチルセルロース成分を含み、前記バインダー成分がポリウレタン樹脂を含み、前記ポリウレタン樹脂のガラス転移温度が50.0℃以下の範囲であり、前記発熱層2中の前記ポリウレタン樹脂の含有率が60.0質量%以上95.0質量%以下の範囲である面状発熱体1。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
発熱層と前記発熱層を支持する熱可塑性シート基材とを少なくとも備える面状発熱体であって、
前記発熱層は、カーボンナノチューブ成分と、分散剤成分と、バインダー成分と、を含み、
前記カーボンナノチューブ成分が多層カーボンナノチューブを含み、
前記分散剤成分がカルボキシメチルセルロース成分を含み、
前記バインダー成分がポリウレタン樹脂を含み、
前記ポリウレタン樹脂のガラス転移温度が50.0℃以下の範囲であり、
前記発熱層中の前記ポリウレタン樹脂の含有率が60.0質量%以上95.0質量%以下の範囲である面状発熱体。
続きを表示(約 700 文字)【請求項2】
前記ポリウレタン樹脂がポリカーボネート系ポリウレタン樹脂である請求項1に記載の面状発熱体
【請求項3】
前記発熱層中のバインダー成分の含有率が60.0質量%以上95.0質量%以下の範囲である請求項1又は請求項2に記載の面状発熱体。
【請求項4】
前記ポリウレタン樹脂の融点が190.0℃以上の範囲である請求項1又は請求項2に記載の面状発熱体。
【請求項5】
前記ポリウレタン樹脂の切断時伸びが50.0%以上の範囲である請求項1に記載の面状発熱体。
【請求項6】
前記ポリウレタン樹脂の切断時伸びが100.0%以上の範囲である請求項1又は請求項2に記載の面状発熱体。
【請求項7】
前記ポリウレタン樹脂の100%モジュラス値が40.0MPa以下の範囲である請求項6に記載の面状発熱体。
【請求項8】
前記発熱層中の分散剤成分の含有量が、カーボンナノチューブ成分100.0質量部に対して20.0質量部以上200.0質量部以下の範囲である請求項1又は請求項2に記載の面状発熱体。
【請求項9】
前記分散剤成分中のカルボキシメチルセルロース成分の含有量が、分散剤成分100.0質量部に対して10.0質量部以上100.0質量部以下の範囲である請求項8に記載の面状発熱体。
【請求項10】
前記発熱層中のカーボンナノチューブ成分の含有率が3.0質量%以上25.0質量%以下の範囲である請求項1又は請求項2に記載の面状発熱体。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、熱成形加工性に優れた面状発熱体と、前記面状発熱体の発熱層の形成に用いられる水性塗料に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
面状発熱体は、従来の電熱線を利用したヒーターとは異なり、発熱層の面全体において均一な発熱が可能であるとともに、昇温速度が早く、断線により発熱しなくなるような不具合が起こりにくく、低消費電力であり、薄くて、可撓性がある為に、様々な用途への応用が期待されている。
【0003】
このような面状発熱体を用いて加熱対象物の加熱を行う際などに、加熱の効率を向上させるために面状発熱体と加熱対象物とを可能な限り密着させる必要があるが、対象物の形状が複雑である場合には面状発熱体を加熱対象物の複雑な形状に合わせて密着させようとすると面状発熱体にシワが入るなどし、面状発熱体と加熱対象物とをしっかり密着させることが出来ない。
【0004】
このような問題を解決する為の方法として、あらかじめ面状発熱体を真空成形によって加熱対象物の形状になるように熱成形加工し、その後加熱対象物と面状発熱体とを積層させて密着させる方法や、加熱対象物が樹脂成形品などの場合にはインサート成形によって加熱対象物である樹脂成形品と面状発熱体を一体成形する方法などが考えられるが、特許文献1のような一般的な面状発熱体を前述したような方法によって熱成形加工した際には、熱成形加工時の延伸歪や熱に対して面状発熱体の発熱層が耐えられずに発熱層にクラックが発生したり、熱成形加工後によって面状発熱体の基材と発熱層との間で層間剥離が発生したり、面状発熱体の基材や発熱層の材質によっては熱成形加工時に基材や発熱層が適切に延伸しない事が原因で成形不良が発生したりするといった問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-133047号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、熱成形加工性に優れた面状発熱体を提供する事が主たる課題である。より詳しくは、熱成形加工時の成形性に優れていて、熱成形加工によって発熱層にクラックが発生し難く、熱成形加工によって基材と発熱層との間で層間剥離が発生し難くい面状発熱体を提供する事を本発明の課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決する為に本発明者が検討を行った結果、発熱層と前記発熱層を支持する熱可塑性シート基材とを少なくとも備える面状発熱体であって、前記発熱層は、カーボンナノチューブ成分と、分散剤成分と、バインダー成分と、を含み、前記カーボンナノチューブ成分が多層カーボンナノチューブを含み、前記分散剤成分がカルボキシメチルセルロース成分を含み、前記バインダー成分がポリウレタン樹脂を含み、前記ポリウレタン樹脂のガラス転移温度が50.0℃以下の範囲であり、前記発熱層中の前記ポリウレタン樹脂の含有率が60.0質量%以上95.0質量%以下の範囲である面状発熱体を用いることによって、熱成形加工性に優れた面状発熱体が得られることを見出した。
【0008】
また上述した面状発熱体を得るためには、熱成形加工性に優れた発熱層を形成する事が少なくとも必要であり、その為には、
発熱層と前記発熱層を支持する熱可塑性シート基材とを少なくとも備える面状発熱体の発熱層を形成する為の水性塗料であって、前記水性塗料がカーボンナノチューブ成分と、分散剤成分と、バインダー成分と、水と、を含み、前記カーボンナノチューブ成分が多層カーボンナノチューブを含み、前記分散剤成分がカルボキシメチルセルロース成分を含み、前記バインダー成分がポリウレタン樹脂を含み、前記ポリウレタン樹脂のガラス転移温度が50.0℃以下の範囲であり、前記水性塗料の乾燥後固形分中の前記ポリウレタン樹脂の含有率が60.0質量%以上95.0質量%以下の範囲である水性塗料を使用して面状発熱層を形成すればよい。
【発明の効果】
【0009】
面状発熱体を熱成形加工によって任意の形状に成形する事が可能となる。また加熱対象物が樹脂成型品である場合には、インサート成形等の方法によって加熱対象物と面状発熱体とを一体成形する事が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の面状発熱体の実施形態の一例を示す模式的断面図。
本発明の面状発熱体の実施形態の一例を示す模式的断面図。
本発明の面状発熱体の実施形態の一例を示す模式的断面図。
本発明の面状発熱体の実施形態の一例を示す模式的断面図。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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