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公開番号
2025034209
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-13
出願番号
2023140456
出願日
2023-08-30
発明の名称
合成木材の焼却処理方法及びリサイクル方法
出願人
JX金属株式会社
代理人
アクシス国際弁理士法人
主分類
C08J
11/12 20060101AFI20250306BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】合成木材を効率的に焼却することができる焼却処理方法を提供すること。
【解決手段】ガラス繊維材料を含む繊維強化プラスチックを含む、最大寸法が1.5mを超える合成木材の焼却処理方法であって、前記合成木材を最大寸法1.5m以下の切片に切断する第1工程と、前記切片をロータリーキルンに投入して、800℃~1200℃の温度で0.5時間~1.5時間焼却し、ガラス繊維材料を含む焼却残渣を得る第2工程とを含み、前記焼却残渣の熱灼減量が10%未満であることを特徴とする焼却処理方法。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
ガラス繊維材料を含む繊維強化プラスチックを含む、最大寸法が1.5mを超える合成木材の焼却処理方法であって、
前記合成木材を最大寸法1.5m以下の切片に切断する第1工程と、
前記切片をロータリーキルンに投入して、800℃~1200℃の温度で0.5時間~1.5時間焼却し、ガラス繊維材料を含む焼却残渣を得る第2工程と
を含み、前記焼却残渣の熱灼減量が10%未満であることを特徴とする焼却処理方法。
続きを表示(約 760 文字)
【請求項2】
前記切片を、廃アルカリを少なくとも含む産業廃棄物とともにロータリーキルンに投入することを特徴とする、請求項1に記載の焼却処理方法。
【請求項3】
前記焼却残渣は、酸化物換算で40質量%以上の二酸化ケイ素を含む、請求項1に記載の焼却処理方法。
【請求項4】
前記焼却残渣におけるクロムの含有量は0.15質量%以下である、請求項1に記載の焼却処理方法。
【請求項5】
前記第1工程の後、前記切片を可燃性の収容容器に収容し、前記第2工程において、前記収容容器ごとに、前記切片をロータリーキルンに投入することを特徴とする、請求項1に記載の焼却処理方法。
【請求項6】
前記合成木材が合成枕木である、請求項1に記載の焼却処理方法。
【請求項7】
前記合成枕木の寸法は、長さが2.5m~5.0m、幅が0.1m~0.4m、厚さが0.1m~0.4mである、請求項6に記載の焼却処理方法。
【請求項8】
前記第1工程において、前記合成木材を最大寸法0.6m以下に切断する、請求項1に記載の焼却処理方法。
【請求項9】
請求項1又は2に記載の焼却処理方法により得られた前記焼却残渣の少なくとも一部をスラグの溶剤として用い、
前記焼却残渣は、酸化物換算で40質量%以上の二酸化ケイ素を含むことを特徴とするリサイクル方法。
【請求項10】
請求項1又は2に記載の焼却処理方法により得られた前記焼却残渣の少なくとも一部をセメントの原材料として用い、
前記焼却残渣は、酸化物換算で40質量%以上の二酸化ケイ素を含むことを特徴とするリサイクル方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、合成木材の焼却処理方法及びリサイクル方法に関する。
続きを表示(約 3,300 文字)
【背景技術】
【0002】
合成木材は、コスト、メンテナンスのしやすさなどの理由から、天然木の代替物として様々な分野で使用されている。例えば、鉄道などの工作物を敷設するためには大量の合成枕木が必要である。枕木として天然木から作られる天然枕木が使用されていたが、昨今では、繊維強化プラスチック(Fiber-Reinforced Plastics、FRP)製のものが、雨やシロアリなどによる腐食の心配がなく、メンテナンスが簡単などの理由から、天然枕木の代替として広く使用されている。
【0003】
ところで、合成枕木を含む様々なFRP製品は、強化材としてガラス繊維を含むため、廃棄物となった場合の処理は天然枕木より困難である。特許文献1(特開平10-085704号公報)は、FRP廃棄物を焼却炉で加熱し有機物を酸化除去した後、直ちにガラス短繊維原料溶融炉あるいはロックウール原料溶融炉に投入するFRP廃棄物の処理方法を提案している。この方法によれば、FRP廃棄物をガラス短繊維あるいはロックウールの原料として使用することができ、産業廃棄物が減少するとの利点が得られると開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平10-085704号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に開示される処理方法は、FRP製品の屑、切れ端、破砕品など、体積の小さいものに適用できるが、合成木材には寸法が大きいものがあり、特に合成枕木は、長さが2.6m以上あるものがほとんどであり、そのままで処理することは困難である。
【0006】
また、ガラス繊維材料を含む繊維強化プラスチックを含む合成木材の焼却残渣には、カルシウム、ケイ素、及びアルミニウムが豊富に含まれているが、これらの元素を有効な手段でリサイクルすることができれば、廃棄される産業廃棄物の量を減少させることができるとの利点が得られる。
【0007】
本発明は上記の観点に基づき完成されたものであり、一実施形態において、合成木材を効率的に焼却することができる焼却処理方法を提供することを目的の一つとする。また、本発明は別の実施形態において、合成木材を効率的に焼却したうえ、焼却残渣の組成に適したリサイクル方法を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は鋭意検討の結果、合成木材を所定の寸法以下に切断したうえ、ロータリーキルンにおいて所定の条件で焼却することにより、合成木材を効率的に焼却することができ、上記課題を解決できることを見出した。本発明は上記知見に基づき完成されたものであり、以下に例示される。
【0009】
[1]
ガラス繊維材料を含む繊維強化プラスチックを含む、最大寸法が1.5mを超える合成木材の焼却処理方法であって、
前記合成木材を最大寸法1.5m以下の切片に切断する第1工程と、
前記切片をロータリーキルンに投入して、800℃~1200℃の温度で0.5時間~1.5時間焼却し、ガラス繊維材料を含む焼却残渣を得る第2工程と
を含み、前記焼却残渣の熱灼減量が10%未満であることを特徴とする焼却処理方法。
[2]
前記切片を、廃アルカリを少なくとも含む産業廃棄物とともにロータリーキルンに投入することを特徴とする、[1]に記載の焼却処理方法。
[3]
前記焼却残渣は、酸化物換算で40質量%以上の二酸化ケイ素を含む、[1]又は[2]に記載の焼却処理方法。
[4]
前記焼却残渣におけるクロムの含有量は0.15質量%以下である、[1]~[3]のいずれか1項に記載の焼却処理方法。
[5]
前記第1工程の後、前記切片を可燃性の収容容器に収容し、前記第2工程において、前記収容容器ごとに、前記切片をロータリーキルンに投入することを特徴とする、[1]~[4]のいずれか1項に記載の焼却処理方法。
[6]
前記第1工程において、前記合成木材をコンベア上で搬送しながら切断し、前記コンベアの終端に設置された前記収容容器内に、前記切片を収容することを含む、[5]に記載の焼却処理方法。
[7]
前記合成木材を切断する際の方向は一方向のみである、[6]に記載の焼却処理方法。
[8]
前記合成木材が合成枕木である、[1]~[7]のいずれか1項に記載の焼却処理方法。
[9]
前記合成枕木の寸法は、長さが2.5m~5.0m、幅が0.1m~0.4m、厚さが0.1m~0.4mである、[8]に記載の焼却処理方法。
[10]
前記第1工程において、前記合成木材を最大寸法0.6m以下に切断する、[1]~[9]のいずれか1項に記載の焼却処理方法。
[11]
ガラス繊維材料を含む繊維強化プラスチックを含む、最大寸法が1.5mを超える合成木材のリサイクル方法であって、
前記方法は、
前記合成木材を最大寸法1.5m以下の切片に切断する第1工程と、
前記切片をロータリーキルンに投入して、800℃~1200℃の温度で0.5時間~1.5時間焼却し、ガラス繊維材料を含む焼却残渣を得る第2工程とを含み、
前記焼却残渣の少なくとも一部をスラグの溶剤として用い、
前記焼却残渣は、酸化物換算で40質量%以上の二酸化ケイ素を含むことを特徴とするリサイクル方法。
[12]
ガラス繊維材料を含む繊維強化プラスチックを含む、最大寸法が1.5mを超える合成木材のリサイクル方法であって、
前記方法は、
前記合成木材を最大寸法1.5m以下の切片に切断する第1工程と、
前記切片をロータリーキルンに投入して、800℃~1200℃の温度で0.5時間~1.5時間焼却し、ガラス繊維材料を含む焼却残渣を得る第2工程とを含み、
前記焼却残渣の少なくとも一部をセメントの原材料として用い、
前記焼却残渣は、酸化物換算で40質量%以上の二酸化ケイ素を含むことを特徴とするリサイクル方法。
[13]
前記切片を、廃アルカリを少なくとも含む産業廃棄物とともにロータリーキルンに投入することを特徴とする、[11]又は[12]に記載のリサイクル方法。
[14]
前記焼却残渣におけるクロムの含有量は0.15質量%以下である、[11]~[13]のいずれか1項に記載のリサイクル方法。
[15]
前記第1工程の後、前記切片を可燃性の収容容器に収容し、前記第2工程において、前記収容容器ごとに、前記切片をロータリーキルンに投入することを特徴とする、[11]~[14]のいずれか1項に記載のリサイクル方法。
[16]
前記第1工程において、前記合成木材をコンベア上で搬送しながら切断し、前記コンベアの終端に設置された前記収容容器内に、前記切片を収容することを含む、[15]に記載のリサイクル方法。
[17]
前記合成木材を切断する際の方向は一方向のみである、[16]に記載のリサイクル方法。
[18]
前記合成木材が合成枕木である、[11]~[17]のいずれか1項に記載のリサイクル方法。
[19]
【発明の効果】
【0010】
本発明の一実施形態によれば、合成木材を効率的に焼却することができる焼却処理方法を提供することができる。また、本発明は別の実施形態によれば、合成木材を効率的に焼却したうえ、焼却残渣の組成に適したリサイクル方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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