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公開番号
2025034865
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-13
出願番号
2023141527
出願日
2023-08-31
発明の名称
表面処理銅箔、銅張積層板、及びプリント配線板の製造方法
出願人
JX金属株式会社
代理人
アクシス国際弁理士法人
主分類
C25D
7/06 20060101AFI20250306BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約
【課題】ソフトエッチングして回路パターンを形成する際にアンダーカットの発生を抑制可能な表面処理銅箔を提供する。
【解決手段】銅箔2と、銅箔2の少なくとも一方の面に形成された表面処理層3とを有する表面処理銅箔1である。表面処理層3はNi、Zn及びCrを含有する。表面処理層3において、Zn付着量は100~500μg/dm
2
であり、Cr付着量は70~150μg/dm
2
であり、且つNi付着量、Zn付着量及びCr付着量の合計に対するCr付着量の比率は18.0~50.0%である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
銅箔と、前記銅箔の少なくとも一方の面に形成された表面処理層とを有し、
前記表面処理層はNi、Zn及びCrを含有し、
前記表面処理層において、Zn付着量は100~500μg/dm
2
であり、Cr付着量は70~150μg/dm
2
であり、且つNi付着量、前記Zn付着量及び前記Cr付着量の合計に対する前記Cr付着量の比率は18.0~50.0%である、表面処理銅箔。
続きを表示(約 640 文字)
【請求項2】
前記表面処理層はCoを更に含有し、
前記表面処理層において、Co付着量は100μg/dm
2
以下である、請求項1に記載の表面処理銅箔。
【請求項3】
前記表面処理層はCoを含有しない、請求項1に記載の表面処理銅箔。
【請求項4】
前記Zn付着量は151~394μg/dm
2
である、請求項1に記載の表面処理銅箔。
【請求項5】
前記Zn付着量は151~331μg/dm
2
である、請求項4に記載の表面処理銅箔。
【請求項6】
前記Cr付着量は98~120μg/dm
2
である、請求項1に記載の表面処理銅箔。
【請求項7】
前記Cr付着量は98~107μg/dm
2
である、請求項6に記載の表面処理銅箔。
【請求項8】
前記Ni付着量は10~100μg/dm
2
である、請求項1に記載の表面処理銅箔。
【請求項9】
前記Ni付着量は27~72μg/dm
2
である、請求項8に記載の表面処理銅箔。
【請求項10】
前記Ni付着量、前記Zn付着量及び前記Cr付着量の合計に対する前記Cr付着量の比率は、20.0~40.0%である、請求項1に記載の表面処理銅箔。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、表面処理銅箔、銅張積層板、及びプリント配線板の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
銅張積層板は、銅箔と、樹脂などから構成される基材とを貼り合わせることによって製造される。銅張積層板は、フレキシブルプリント配線板などの各種用途において広く用いられている。フレキシブルプリント配線板は、銅張積層板の銅箔をエッチングして回路パターン(「導体パターン」とも称される)を形成し、回路パターン上に電子部品を半田で接続して実装することによって製造される。回路パターンは、電子部品を実装する前に、銅箔の表面から不要な物質を除去したり、銅箔の表面を粗くしたりするためにソフトエッチングが行われる。
【0003】
銅張積層板に用いられる銅箔の表面は、要求される特性を満たすように、含有元素及び/又は形状が制御される。
例えば、特許文献1は、樹脂との密着性、耐薬品性及び耐熱性に優れ、かつ、エッチング残渣が残りにくい表面処理銅箔として、銅箔と、銅箔の少なくとも一方の面に設けられ、Zn付着量、Ni付着量及びMo付着量が制御された表面処理層(Zn-Ni-Mo層)とを備える表面処理銅箔を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2019/188837号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の表面処理銅箔は、ソフトエッチングの際にアンダーカットが発生し、回路パターンの信頼性が低下(例えば、基材と回路パターンとの密着強度の低下など)することがあった。
本発明の実施形態は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、一つの側面において、ソフトエッチングの際にアンダーカットの発生を抑制可能な表面処理銅箔及び銅張積層板を提供することを目的とする。
また、本発明の実施形態は、別の側面において、アンダーカットが抑制された回路パターンを備えるプリント配線板の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、表面処理銅箔について鋭意研究を行った結果、銅箔の少なくとも一方の面にNi、Zn及びCrを含有する表面処理層を形成し、Zn付着量及びCr付着量とともにNi付着量、Zn付着量及びCr付着量の合計に対するCr付着量の比率を所定の範囲内に制御することにより、上記の問題を解決し得ることを見出し、本発明の実施形態を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明の実施形態は、一つの側面において、銅箔と、前記銅箔の少なくとも一方の面に形成された表面処理層とを有し、
前記表面処理層はNi、Zn及びCrを含有し、
前記表面処理層において、Zn付着量は100~500μg/dm
2
であり、Cr付着量は70~150μg/dm
2
であり、且つNi付着量、前記Zn付着量及び前記Cr付着量の合計に対する前記Cr付着量の比率は18.0~50.0%である、表面処理銅箔に関する。
【0008】
また、本発明の実施形態は、別の側面において、前記表面処理銅箔と、前記表面処理銅箔の前記表面処理層上に設けられた基材とを備える、銅張積層板に関する。
【0009】
さらに、本発明の実施形態は、別の側面において、前記銅張積層板の前記表面処理銅箔をエッチングして回路パターンを形成した後、ソフトエッチングするプリント配線板の製造方法に関する。
【発明の効果】
【0010】
本発明の実施形態によれば、一つの側面において、ソフトエッチングの際にアンダーカットの発生を抑制可能な表面処理銅箔及び銅張積層板を提供することができる。
また、本発明の実施形態によれば、別の側面において、アンダーカットが抑制された回路パターンを備えるプリント配線板の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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