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公開番号
2025160544
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-23
出願番号
2024063100
出願日
2024-04-10
発明の名称
差圧式電解装置
出願人
本田技研工業株式会社
代理人
弁理士法人桐朋
主分類
C25B
9/63 20210101AFI20251016BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約
【課題】ガスの圧力を受けた電解質膜に皺が発生する(永久変形が生じる)ことが回避される差圧式電解装置を提供する。
【解決手段】差圧式電解装置は、電解質膜40Aの周縁部に接合された樹脂枠部材110を備える。第1セパレータ32と樹脂枠部材110との間には第1部材166が介在し、樹脂枠部材110と第2セパレータ34との間には第2部材168が介在する。差圧式電解装置は、位置決め部材160を備える。位置決め部材160は、樹脂枠部材110を、第1部材166又は第2部材168に対して位置決めする。ただし、位置決め部材160は、樹脂枠部材110が面方向に沿って移動することを許容する。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
第1電極と第2電極との間に電解質膜が介在する膜電極構造体と、互いの間に前記膜電極構造体を挟む第1セパレータ及び第2セパレータとを有する電解セルを備え、前記第2電極において、前記第1電極で得るガスに比べて高圧のガスを得る差圧式電解装置であって、
前記電解質膜の周縁部に接合された樹脂枠部材と、
前記第1電極、前記電解質膜及び前記第2電極の積層方向において前記第1セパレータと前記樹脂枠部材との間に介在する第1部材と、
前記積層方向において前記樹脂枠部材と前記第2セパレータとの間に介在する第2部材と、
前記樹脂枠部材を、前記第1部材又は前記第2部材に対し、前記積層方向に直交する面方向において位置決めする位置決め部材と、
を備え、
前記位置決め部材は、前記樹脂枠部材が前記面方向に沿って移動することを許容する、差圧式電解装置。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の差圧式電解装置において、前記樹脂枠部材は、前記位置決め部材が挿通される挿通孔を有し、前記挿通孔の前記面方向における断面積が、前記位置決め部材の前記面方向における断面積に比べて大きい、差圧式電解装置。
【請求項3】
請求項1に記載の差圧式電解装置において、前記電解質膜は、前記第1電極を向く第1面と、前記第2電極を向く第2面とを有し、
前記樹脂枠部材は、前記第1面又は前記第2面の一方にのみ接合される、差圧式電解装置。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載の差圧式電解装置において、前記第2電極の外周を囲み且つ前記積層方向において前記樹脂枠部材と前記第2セパレータとの間に介在するシール部材と、
前記電解質膜の前記周縁部と前記樹脂枠部材とを接合する接着剤と、
を備え、
前記接着剤を介する前記樹脂枠部材と前記電解質膜との接合箇所が、前記シール部材の外周側端部よりも外方に位置する、差圧式電解装置。
【請求項5】
請求項1に記載の差圧式電解装置において、前記電解質膜の前記周縁部と前記樹脂枠部材とを接合する接着剤を備え、
前記電解質膜は、前記接着剤を介して前記樹脂枠部材が接合される膜側接合部を有し、
前記電解質膜において、前記膜側接合部の表面粗さが、前記膜側接合部以外の部位よりも大きい、差圧式電解装置。
【請求項6】
請求項5に記載の差圧式電解装置において、前記電解質膜は、前記第1電極を向く第1面と、前記第2電極を向く第2面とを有し、
前記膜側接合部は、前記第1面に形成される第1接合部と、前記第2面に形成される第2接合部と、を有し、
前記第2接合部の表面粗さが、前記第1接合部に比べて大きい、差圧式電解装置。
【請求項7】
請求項1~3のいずれか1項に記載の差圧式電解装置において、前記電解質膜は、前記第1電極に接する第1イオン交換膜と、
前記第2電極に接する第2イオン交換膜と、
前記第1イオン交換膜と前記第2イオン交換膜との間に介在し、且つ前記第1イオン交換膜及び前記第2イオン交換膜のそれぞれに比べて引っ張り強度が大きな支持膜と、
を有し、
前記樹脂枠部材は、前記支持膜の周縁部に接合される、差圧式電解装置。
【請求項8】
請求項7に記載の差圧式電解装置において、前記支持膜の素材は、前記第1イオン交換膜及び前記第2イオン交換膜においてイオン交換に関与する官能基と同一の官能基を有する延伸ポリテトラフルオロエチレンである、差圧式電解装置。
【請求項9】
請求項8に記載の差圧式電解装置において、前記第2イオン交換膜の前記官能基の濃度が前記第1イオン交換膜よりも高い、差圧式電解装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気分解によって高圧のガスを得る差圧式電解装置に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
差圧式電解装置の一例として、水を電気分解して水素及び酸素を得る差圧式水電解装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。差圧式電解装置の他の例として、一方の電極で低圧水素を電気分解し、他方の電極で高圧水素を生成する電気化学的水素昇圧装置が挙げられる。このような差圧式電解装置は、電解セルを備える。電解セルは、膜電極構造体と、互いの間に膜電極構造体を挟む第1セパレータ及び第2セパレータとを有する。膜電極構造体は、第1電極と、第2電極と、第1電極と第2電極との間に介在する電解質膜とを有する。第1電極はアノード極又はカソード極の一方であり、第2電極はアノード極又はカソード極の他方である。
【0003】
電解質膜がプロトン伝導体であり、且つアノード極に水が供給される場合は、アノード極において電子、プロトン及び酸素が生成され、カソード極において水素が生成される。水素は酸素に比べて高圧にされる。カソード極に水が供給される場合も同様の反応が起こるが、酸素が水素よりも高圧にされる。これに対し、電解質膜がアニオン伝導体であり、且つカソード極に水が供給される場合は、カソード極において水素及び水酸化物イオンが生成され、アノード極において酸素及び電子が生成される。酸素は水素に比べて高圧にされる。アノード極に水が供給される場合も同様の反応が起こるが、水素が酸素よりも高圧にされる。このように、差圧式水電解装置では、一方の電極において発生するガスの圧力が、他方の電極において発生するガスの圧力よりも大きい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-157213号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
電解質膜は、第1電極を向く第1面と、第2電極を向く第2面とを有する。第2電極において高圧のガスが発生する場合、第2面は、ガスからの圧力を受ける。このことが原因で、電解質膜に皺が発生する(変形が生じる)懸念がある。また、燃料電池において、電解質膜を樹脂枠部材に接合する構成が公知であるが、差圧式電解装置にこの構成を適用した場合、電解質膜が膨潤したときに電解質膜が樹脂枠部材から剥離する懸念がある。
【0006】
本発明は、上述した課題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の態様は、第1電極と第2電極との間に電解質膜が介在する膜電極構造体と、互いの間に前記膜電極構造体を挟む第1セパレータ及び第2セパレータとを有する電解セルを備える差圧式電解装置である。差圧式電解装置では、前記第2電極において、前記第1電極で得るガスに比べて高圧のガスを得る。
【0008】
差圧式電解装置は、前記電解質膜の周縁部に接合された樹脂枠部材と、前記第1電極、前記電解質膜及び前記第2電極の積層方向において前記第1セパレータと前記樹脂枠部材との間に介在する第1部材と、前記積層方向において前記樹脂枠部材と前記第2セパレータとの間に介在する第2部材と、前記樹脂枠部材を、前記第1部材又は前記第2部材に対し、前記積層方向に直交する面方向において位置決めする位置決め部材と、を備える。前記位置決め部材は、前記樹脂枠部材が前記面方向に沿って移動することを許容する。
【発明の効果】
【0009】
電解質膜が面方向に沿って拡張する際、樹脂枠部材が面方向に沿って移動する。これにより、ガスの圧力を受けた電解質膜に皺が発生する(永久変形が生じる)ことが回避される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、本発明の一実施形態に係る差圧式電解装置(水電解装置)の概略斜視図である。
図2は、水電解装置を構成する電解セルを径方向から見た概略断面図である。
図3は、電解セルの要部を径方向から見た要部断面図である。
図4は、枠付構造体を積層方向の上方から見た概略平面図である。
図5は、別の態様の枠付構造体を積層方向の上方から見た概略平面図である。
図6は、第2実施形態に係る水電解装置の電解セルの要部を径方向から見た要部断面図である。
図7は、第3実施形態に係る水電解装置の電解セルの要部を径方向から見た要部断面図である。
図8は、第4実施形態に係る水電解装置の電解セルの要部を径方向から見た要部断面図である。
図9は、第4実施形態の第1変形例に係る水電解装置の電解セルの要部を径方向から見た要部断面図である。
図10は、第4実施形態の第2変形例に係る水電解装置の電解セルの要部を径方向から見た要部断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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