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公開番号
2025159694
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-21
出願番号
2025010923
出願日
2025-01-24
発明の名称
電解装置の運転方法
出願人
旭化成株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C25B
15/023 20210101AFI20251014BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約
【課題】シャットダウンせずに、陰極への金属の析出を抑制することと、陰極上に析出した金属を溶解除去することと、が可能な電解装置の運転方法を提供する。
【解決手段】相互に隔膜4で区画された、陽極2aを有する陽極室5aと、陰極2cを有する陰極室5cと、を具える電解装置の運転方法であって、前記陽極室5a及び前記陰極室5cは、電解液で満たされており、可逆水素電極(RHE)よりも負に大きい電位領域で、前記陰極2cの電位Ecを制御することで、前記陰極2cの電位Ecを負の方向に大きくさせる物質の前記陰極2cへの付着を抑制し且つ前記陰極2cの電位Ecを負の方向に大きくさせる物質を前記陰極2cから除去することを特徴とする、電解装置の運転方法である。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
相互に隔膜で区画された、陽極を有する陽極室と、陰極を有する陰極室と、を具える電解装置の運転方法であって、
前記陽極室及び前記陰極室は、電解液で満たされており、
可逆水素電極(RHE)よりも負に大きい電位領域で、前記陰極の電位Ecを制御することで、前記陰極の電位Ecを負の方向に大きくさせる物質の前記陰極への付着を抑制し且つ前記陰極の電位Ecを負の方向に大きくさせる物質を前記陰極から除去することを特徴とする、電解装置の運転方法。
続きを表示(約 910 文字)
【請求項2】
前記電解液が、前記電解装置の通電により還元され、前記陰極表面に析出する金属イオンを含有する、請求項1に記載の電解装置の運転方法。
【請求項3】
前記金属イオンが鉄イオンである、請求項2に記載の電解装置の運転方法。
【請求項4】
前記陰極の電位Ecが、次式で示す[電位1]と[電位2]の範囲を交互に満たす、請求項1~3のいずれか一項に記載の電解装置の運転方法。なお、[電位1]と[電位2]の値は、RHEに対する電位[V] vs RHEとする。
[電位1] Ec<Ed
[電位2] Ed≦Ec<0[V]
Ed:-9.9×10
-5
×(pH-log
10
[M])×T+0.61 [V]
pH:電解液のpH
[M]:電解液中の金属イオン濃度[mol/L]
T:電解液の絶対温度[K]
【請求項5】
前記陰極の電位Ecが、次式で示す[電位1’]と[電位2’]を交互に満たす、請求項1~3のいずれか一項に記載の電解装置の運転方法。なお、[電位1’]と[電位2’]の値は、RHEに対する電位[V] vs RHEとする。
[電位1’] Ec<-0.082[V]
[電位2’] -0.082[V]≦Ec<0[V]
【請求項6】
前記電解液が、鉄イオンを0.20mg/L以上含有する、請求項4に記載の電解装置の運転方法。
【請求項7】
前記[電位2]に前記陰極の電位Ecを1時間以上保持する、請求項4に記載の電解装置の運転方法。
【請求項8】
前記電解液のpHが14以上である、請求項4に記載の電解装置の運転方法。
【請求項9】
前記電解液の温度が70℃以上である、請求項4に記載の電解装置の運転方法。
【請求項10】
前記電解装置が、前記電解液中の金属イオンを除去するシステムを具える、請求項4に記載の電解装置の運転方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、電解装置の運転方法に関するものである。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、二酸化炭素等の温室効果ガスによる地球温暖化、化石燃料の埋蔵量の減少等の問題を解決するため、再生可能エネルギーを利用した風力発電や太陽光発電等の技術が注目されている。
【0003】
再生可能エネルギーは、出力が気候条件に依存するため、その変動が非常に大きいという性質がある。そのため、再生可能エネルギーによる発電で得られた電力を一般電力系統に輸送することが常に可能とはならず、電力需給のアンバランスや電力系統の不安定化等の社会的な影響が懸念されている。
【0004】
そこで、再生可能エネルギーから発電された電力を、貯蔵及び輸送が可能な形に代えて、これを利用しようとする研究が行われている。具体的には、再生可能エネルギーから発電された電力を利用した水の電気分解(電解)により、貯蔵及び輸送が可能な水素を発生させ、水素をエネルギー源や原料として利用することが検討されている。
【0005】
水素は、石油精製、化学合成、金属精製等の場面において、工業的に広く利用されており、近年では、燃料電池車(FCV)向けの水素ステーションやスマートコミュニティ、水素発電所等における利用の可能性も広がっている。このため、再生可能エネルギーから水素を得る技術の開発に対する期待が、特に高まっている。
【0006】
水の電気分解の方法としては、固体高分子型水電解法、高温水蒸気電解法、アルカリ水電解法等が知れているが、数十年以上前から工業化されていること、大規模に実施できること、他の水電解装置に比べて安価であること等から、アルカリ水電解が特に有力な方法の一つとされている(例えば、下記特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
国際公開第2020/105369号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、水の電解装置は、電解により消費される水を補給し続けるため、補給水に鉄(Fe)等の金属が微量でも含まれると、電解装置の電解槽内に金属が蓄積していき、金属被毒により、陰極過電圧が上昇することが懸念される。また、配管工事の影響等で突発的に電解装置の系内の金属イオン濃度が上昇して、同様に、金属被毒により、陰極過電圧が上昇することも懸念される。
【0009】
これに対して、本発明者らは、鉄イオン等の金属イオンが含まれる電解液で、電解装置の電解槽に通電すると、陰極表面に金属が析出し、また、金属の析出により陰極の過電圧が上昇することを、三電極試験や小型電解槽での通電試験で確認した。特に、高効率な水素発生のための電流密度条件下では、通電時の陰極の電位が鉄イオン等の金属イオンの還元電位にあるため、陰極上に金属が析出して、陰極の過電圧が上昇してしまう。これに対して、電解装置の電解槽をシャットダウンして通電を止めることで、陰極電位が鉄等の金属の溶解電位を通るため、陰極表面に析出した金属を除去できるが、この場合、シャットダウンによる陰極へのダメージが避けられない。
【0010】
そこで、本発明は、上記従来技術の問題を解決し、シャットダウンせずに、陰極への金属の析出を抑制することと、陰極上に析出した金属を溶解除去することと、が可能な電解装置の運転方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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