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公開番号2025171970
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-20
出願番号2025063801
出願日2025-04-08
発明の名称熱硬化性組成物
出願人旭化成株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C08G 18/80 20060101AFI20251113BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】貯蔵安定性と、樹脂膜としたときの低温硬化性と、がともに良好である熱硬化性組成物の提供。
【解決手段】熱硬化性組成物は、ブロックポリイソシアネート成分と、1価又は2価のアルコール化合物と、ポリオールと、を含み、ブロックポリイソシアネート成分は、式(I)で表される構成単位を有するブロックポリイソシアネート化合物を含む。式中、R11~R1 3は独立に、ヒドロキシ基及びアミノ基からなる群より選択される1種以上の置換基を含んでもよいアルキル基であり、R11~R1 3の合計炭素数は4以上20以下である。R14~R1 6は独立に、水素原子、又はヒドロキシ基及びアミノ基からなる群より選択される1種以上の置換基を含んでもよいアルキル基である。波線は結合手を表す。
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【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ブロックポリイソシアネート成分と、1価又は2価のアルコール化合物と、ポリオールと、を含む熱硬化性組成物であり、
前記ブロックポリイソシアネート成分は、下記一般式(I)で表される構成単位を有するブロックポリイソシアネート化合物を含み、
前記ポリオールは、一分子中に少なくとも3個のヒドロキシ基を有する、熱硬化性組成物。
TIFF
2025171970000016.tif
44
170
(一般式(I)中、R
11
、R
12
及びR
13
はそれぞれ独立に、ヒドロキシ基及びアミノ基からなる群より選択される1種以上の置換基を含んでもよいアルキル基であり、R
11
、R
12
及びR
13
の合計炭素数は4以上20以下である。R
14
、R
15
及びR
16
はそれぞれ独立に、水素原子、又はヒドロキシ基及びアミノ基からなる群より選択される1種以上の置換基を含んでもよいアルキル基である。波線は結合手を表す。)
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記ブロックポリイソシアネート成分は、脂肪族ジイソシアネート及び脂環式ジイソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも1種のジイソシアネートより誘導されるポリイソシアネートと、1種以上のブロック剤と、から誘導されるブロックポリイソシアネート化合物を含み、前記ポリイソシアネートの平均イソシアネート基数が3.5以上である、請求項1に記載の熱硬化性組成物。
【請求項3】
前記ブロックポリイソシアネート化合物は、下記一般式(I-1)で表される構成単位を有する、請求項1又は2に記載の熱硬化性組成物。
TIFF
2025171970000017.tif
50
170
(一般式(I-1)中、R
111
、R
112
及びR
113
は、それぞれ独立に、ヒドロキシ基及びアミノ基からなる群より選択される1種以上の置換基を含んでもよいアルキル基である。前記R
111
、前記R
112
及び前記R
113
の合計炭素数は、4以上20以下である。R
114
及びR
115
は、それぞれ独立に、水素原子、又はヒドロキシ基及びアミノ基からなる群より選択される1種以上の置換基を含んでもよいアルキル基である。波線は結合手を表す。)
【請求項4】
前記ブロックポリイソシアネート成分が、下記一般式(III)で表されるポリ(オキシアルキレン)エーテルで変性されたブロックポリイソシアネートを含む、請求項1又は2に記載の熱硬化性組成物。
TIFF
2025171970000018.tif
20
170
(一般式(III)中、R
01
は炭素数1以上4以下のアルキレン基であり、R
02
はヒドロキシ基又は炭素数1以上10以下のアルキル基である。アルキレンオキシドの重合度を示すn1の平均数は4以上30以下である。)
【請求項5】
前記一般式(I-1)中のR
111
、R
112
、R
113
、R
114
、及びR
115
は、それぞれ独立に、無置換のアルキル基である、請求項3に記載の熱硬化性組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、熱硬化性組成物に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
ポリウレタン樹脂は非常に優れた耐摩耗性、耐薬品性、耐汚染性を有する熱硬化性組成物として知られている。脂肪族又は脂環族ジイソシアネートから誘導されたポリイソシアネートを用いたポリウレタン樹脂はさらに耐候性が優れ、その需要は増加する傾向にある。一般にポリウレタン樹脂は、ポリオール及びポリイソシアネートを含む二液性の熱硬化性組成物からなり、別々に貯蔵し、使用時に混合する必要がある。
【0003】
また、一旦混合すると熱硬化性組成物は短時間でゲル化し使用できなくなるのが現状である。このことは自動車又は弱電気塗装のようなライン塗装を行う分野においては、自動塗装を行うことを極めて困難にしている。また、イソシアネートは水と容易に反応するため、電着塗料のような水系塗料での使用は不可能である。更に作業終了時の塗装機及び塗装槽の洗浄等を充分に行う必要があるので作業能率が低下する。
【0004】
従来から、上述の欠点を改善するために、活性なイソシアネート基をすべてブロック剤で封鎖したブロックポリイソシアネートを用いることが提案されている。このブロックポリイソシアネートは、常温ではポリオールと反応しないが、加熱することによりブロック剤が解離し、活性なイソシアネート基が再生されてポリオールと反応し架橋反応が起こるので、上述の欠点を改善することができる。数多くのブロック剤の検討がなされており、フェノール、メチルエチルケトオキシム等が代表的なブロック剤として挙げられる。
【0005】
また、従来から、アセト酢酸エステル、マロン酸ジエステル等の活性メチレン化合物をブロック剤として用いたブロックポリイソシアネートを熱硬化性組成物に配合する方法が知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2014-070151号公報
国際公開第2013/151143号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1、2に記載の熱硬化性組成物は、樹脂膜としたときの低温硬化性を向上させる観点から改良の余地がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、貯蔵安定性と、樹脂膜としたときの低温硬化性とがともに良好である熱硬化性組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち、本発明は、以下の態様を含む。
【0009】
[1]ブロックポリイソシアネート成分と、1価又は2価のアルコール化合物と、ポリオールと、を含む熱硬化性組成物であり、前記ブロックポリイソシアネート成分は、下記一般式(I)で表される構成単位を有するブロックポリイソシアネート化合物を含み、
前記ポリオールは、一分子中に少なくとも3個のヒドロキシ基を有する、熱硬化性組成物。
TIFF
2025171970000001.tif
44
170
(一般式(I)中、R
11
、R
12
及びR
13
はそれぞれ独立に、ヒドロキシ基及びアミノ基からなる群より選択される1種以上の置換基を含んでもよいアルキル基であり、R
11
、R
12
及びR
13
の合計炭素数は4以上20以下である。R
14
、R
15
及びR
16
はそれぞれ独立に、水素原子、又はヒドロキシ基及びアミノ基からなる群より選択される1種以上の置換基を含んでもよいアルキル基である。波線は結合手を表す。)
[2]前記ブロックポリイソシアネート成分は、脂肪族ジイソシアネート及び脂環式ジイソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも1種のジイソシアネートより誘導されるポリイソシアネートと、1種以上のブロック剤と、から誘導されるブロックポリイソシアネート化合物を含み、前記ポリイソシアネートの平均イソシアネート基数が3.5以上である、[1]に記載の熱硬化性組成物。
[3]前記ブロックポリイソシアネート化合物は、下記一般式(I-1)で表される構成単位を有する、[1]又は[2]に記載の熱硬化性組成物。
TIFF
2025171970000002.tif
44
170
(一般式(I-1)中、R
111
、R
112
及びR
113
は、それぞれ独立に、ヒドロキシ基及びアミノ基からなる群より選択される1種以上の置換基を含んでもよいアルキル基である。前記R
111
、前記R
112
及び前記R
113
の合計炭素数は、4以上20以下である。R
114
及びR
115
は、それぞれ独立に、水素原子、又はヒドロキシ基及びアミノ基からなる群より選択される1種以上の置換基を含んでもよいアルキル基である。波線は結合手を表す。)
[4]前記ブロックポリイソシアネート成分が、下記一般式(III)で表されるポリ(オキシアルキレン)エーテルで変性されたブロックポリイソシアネートを含む、[1]又は[2]に記載の熱硬化性組成物。
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2025171970000003.tif
20
170
(一般式(III)中、R
01
は炭素数1以上4以下のアルキレン基であり、R
02
はヒドロキシ基又は炭素数1以上10以下のアルキル基である。アルキレンオキシドの重合度を示すn1の平均数は4以上30以下である。)
[5]前記一般式(I-1)中のR
111
、R
112
、R
113
、R
114
、及びR
115
は、それぞれ独立に、無置換のアルキル基である、[3]に記載の熱硬化性組成物。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、貯蔵安定性と、樹脂膜としたときの低温硬化性に優れる熱硬化性組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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