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公開番号
2025146397
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-03
出願番号
2024047145
出願日
2024-03-22
発明の名称
成形体
出願人
旭化成株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
G02B
3/00 20060101AFI20250926BHJP(光学)
要約
【課題】本発明の目的は、色調を改善させた、透明樹脂と水酸基を持たない酸化防止剤とを含む組成物を含有する成形体を提供することにある。
【解決手段】透明樹脂と水酸基を持たない酸化防止剤とを含む樹脂組成物を含有する成形体であって、前記透明樹脂100質量部当たり、前記水酸基を持たない酸化防止剤を0.01質量部以上含有し、水酸基を有する酸化防止剤を含有しないか又は水酸基を有する酸化防止剤の含有量が0.01質量部未満であり、発光ピーク波長を390nm~460nmに有する発光ダイオード光源を積算光量が1.9W・hr/cm
2
となるよう照射した場合、照射前後の400nmから500nmの波長の光における平均グラム吸光係数の減少率が30%以下となることを特徴とする成形体。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
透明樹脂と水酸基を持たない酸化防止剤とを含む樹脂組成物を含有する成形体であって、前記透明樹脂100質量部当たり、前記水酸基を持たない酸化防止剤を0.01質量部以上含有し、水酸基を有する酸化防止剤を含有しないか又は水酸基を有する酸化防止剤の含有量が0.01質量部未満であり、発光ピーク波長を390nm~460nmに有する発光ダイオード光源を積算光量が1.9W・hr/cm
2
となるよう照射した場合、照射前後の400nmから500nmの波長の光における平均グラム吸光係数の減少率が30%以下となることを特徴とする成形体。
続きを表示(約 550 文字)
【請求項2】
前記透明樹脂を100質量部として、前記水酸基を持たない酸化防止剤を0.01質量部以上5質量部以下含有する、請求項1に記載の成形体。
【請求項3】
前記水酸基を持たない酸化防止剤が、リン系酸化防止剤であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の成形体。
【請求項4】
前記透明樹脂が、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリシクロオレフィン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエーテル樹脂、エン・チオール樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂及びポリエステル樹脂の中から選ばれる1種又は2種以上からなることを特徴とする、請求項1又は2に記載の成形体。
【請求項5】
前記成形体を90℃24時間で加熱した場合、加熱前後の400nmから500nmの波長の光における平均グラム吸光係数の増加率が90%以下となることを特徴とする、請求項1又は2記載の光照射成形体。
【請求項6】
前記成形体の15w/v%クロロホルム溶液について、10cm光路長セルを用いて測定した400nmから500nmの波長の光におけるグラム吸光係数の平均値が0.40以下である、請求項1又は2に記載の成形体。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、成形体に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、レンズやプリズム等の光学部品にはガラスが使用されていたが、近年、軽量・小型化やレンズの非球面化等の設計自由度の高さを背景に、プラスチックが使用されるようになってきている。光学部品に使用されるプラスチックには、一般にメタクリル系樹脂、ポリカーボネート、環状オレフィン樹脂、スチレン系樹脂等の透明光学材料用樹脂が知られている。
【0003】
さらに近年、光学用途や自動車用途を始めとして様々な分野においてより高い光学性能が要求されており、基体材料の諸特性に対する要求のレベルも高くなってきている。一方で、レンズやプリズム等の高精細の光学部品は、成形する際にかける熱エネルギーを大きくする必要があるものの、蓄熱しやすいために熱由来の酸素ラジカルによる樹脂の劣化が生じて、着色を引き起こす。
【0004】
透明光学材料用樹脂で特に重視される性能として可視光透明性が挙げられ、様々な手法で上記着色の改善がなされている。一般的に、着色抑制や黄変防止に関する方法として、熱溶融して成型する工程や樹脂を溶融し繊維状に延伸する工程において、各種酸化防止剤を配合する手法が知られている。合成樹脂の劣化による着色を防止する酸化防止剤としては、従来よりフェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤などが知られている。
【0005】
しかしながら、フェノール骨格を有するフェノール系酸化防止剤は、貯蔵時又は溶融して使用する場合等において、酸化されてキノン構造又はスチルベンキノン構造のような共役二重結合を持つカルボニル化合物に変換され、酸化防止剤そのものが起因となって黄色あるいは褐色に着色することが知られている(黄変現象)。また、リン系酸化防止剤についても、熱分解によって生じる成分が、黄変現象によって同様の着色を引き起こす。
【0006】
上記酸化防止剤の黄変現象を抑制するための手段としては、例えば、フェノール系酸化防止剤と有機ホスファイト化合物を併用する方法(特許文献1、特許文献2)、フェノール系酸化防止剤とジヒドロオキサフォスファフェナンスレン系リン化合物を併用する方法(特許文献3)、フェノール系酸化防止剤とポリオールやポリオールの脂肪酸エステルを併用する方法(特許文献4、特許文献5)、フェノール系酸化防止剤とアミド化合物を併用する方法(特許文献6)、が提案されている。しかし、いずれも高温成形後の酸化防止剤の黄変に対する防止効果は十分とは言えない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開昭50-52152号公報
特開昭50-139836号公報
特許第3669032号公報
特開昭58-213036号公報
特開昭62-252443号公報
特許第3296051号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、色調を改善させた、透明樹脂と水酸基を持たない酸化防止剤からなる樹脂組成物を含有する成形体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上述した従来技術の問題を解決するために鋭意検討した結果、熱加工で生じた酸化防止剤に由来する黄変成分が、透明樹脂と酸化防止剤とを含有する樹脂成形体の色調悪化の主要因の一つであることを明らかとした。さらに、水酸基を持たない酸化防止剤を用いることで、色調改善後の樹脂組成物の室温での色調変化も抑制できる。本発明は透明樹脂の種類に依らず効果が見られ、透明樹脂と水酸基を持たない酸化防止剤とを含む樹脂成形体に等しく利用できる。そのため、透明性がとりわけ重要な透明光学材料用樹脂成形体において、好適に用いることができる。
【0010】
すなわち、本発明は以下のとおりである。
(1)
透明樹脂と水酸基を持たない酸化防止剤とを含む樹脂組成物を含有する成形体であって、前記透明樹脂100質量部当たり、前記水酸基を持たない酸化防止剤を0.01質量部以上含有し、水酸基を有する酸化防止剤を含有しないか又は水酸基を有する酸化防止剤の含有量が0.01質量部未満であり、発光ピーク波長を390nm~460nmに有する発光ダイオード光源を積算光量が1.9W・hr/cm
2
となるよう照射した場合、照射前後の400nmから500nmの波長の光における平均グラム吸光係数の減少率が30%以下となることを特徴とする成形体。
(2)
前記透明樹脂を100質量部として、前記水酸基を持たない酸化防止剤を0.01質量部以上5質量部以下含有する、(1)に記載の成形体。
(3)
前記水酸基を持たない酸化防止剤が、リン系酸化防止剤であることを特徴とする、(1)又は(2)に記載の成形体。
(4)
前記透明樹脂が、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリシクロオレフィン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエーテル樹脂、エン・チオール樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂及びポリエステル樹脂の中から選ばれる1種又は2種以上からなることを特徴とする、(1)から(3)のいずれかに記載の成形体。
(5)
前記成形体を90℃24時間で加熱した場合、加熱前後の400nmから500nmの波長の光における平均グラム吸光係数の増加率が90%以下となることを特徴とする、(1)から(4)のいずれかに記載の成形体。
(6)
前記成形体の15w/v%クロロホルム溶液について、10cm光路長セルを用いて測定した400nmから500nmの波長の光におけるグラム吸光係数の平均値が0.40以下である、(1)から(5)のいずれかに記載の成形体。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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