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公開番号
2025158479
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-17
出願番号
2024061052
出願日
2024-04-04
発明の名称
環状オレフィンコポリマー樹脂組成物、レンズ、導波路及びプリズム
出願人
旭化成株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C08L
45/00 20060101AFI20251009BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】成形時の白モヤ等の異物や外観不良を抑制しつつ、高温域でも複屈折を極めて小さく抑えることが可能であり、且つ、過酷な成形条件でなくとも複屈折が極めて小さいレンズ等の光学部品を得ることが可能な環状オレフィンコポリマー樹脂組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、エチレン又はα-オレフィンと環状オレフィンとの共重合体である環状オレフィンコポリマー、を含む樹脂組成物であって、110℃で測定した光弾性係数の絶対値が10.0×10
-12
Pa
-1
以下であり、ガラス転移温度が130℃以上であり、さらに、高級脂肪酸エステルを0.5~2.8質量%を含む、ことを特徴とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
エチレン又はα-オレフィンと環状オレフィンとの共重合体である環状オレフィンコポリマー、を含む樹脂組成物であって、
110℃で測定した光弾性係数の絶対値が10.0×10
-12
Pa
-1
以下であり、
ガラス転移温度が130℃以上であり、
さらに、高級脂肪酸エステルを0.5~2.8質量%を含む、ことを特徴とする、環状オレフィンコポリマー樹脂組成物。
続きを表示(約 900 文字)
【請求項2】
前記高級脂肪酸エステルは、分子内のヒドロキシ基の数が2個以下であることを特徴とする、請求項1に記載の環状オレフィンコポリマー樹脂組成物。
【請求項3】
前記高級脂肪酸エステルを構成する多価アルコールが、ペンタエリスリトールジステアレートであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の環状オレフィンコポリマー樹脂組成物。
【請求項4】
前記環状オレフィンコポリマーの主鎖の環骨格構成単位の割合が、36モル%以上50モル%以下であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の環状オレフィンコポリマー樹脂組成物。
【請求項5】
前記環状オレフィンコポリマー中の環状オレフィンに由来する繰り返し単位が、ビシクロ [2.2.1] -2-へプテン及びテトラシクロ [4.4.0.1
2,5
.1
7,10
] -3-ドデセンから選ばれる少なくとも一種の化合物に由来する繰り返し単位であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の環状オレフィンコポリマー樹脂組成物。
【請求項6】
重量平均分子量Mwが、70,000~100,000であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の環状オレフィンコポリマー樹脂組成物。
【請求項7】
曲げ強さが、70MPa以上であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の環状オレフィンコポリマー樹脂組成物。
【請求項8】
曲げ強さが、80MPa以上であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の環状オレフィンコポリマー樹脂組成物。
【請求項9】
前記環状オレフィンコポリマー樹脂組成物からなるペレットの比重が、1.0g/cm
3
以上であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の環状オレフィンコポリマー樹脂組成物。
【請求項10】
請求項1又は2に記載の環状オレフィンコポリマー樹脂組成物からなり、接眼光学系で使用することを特徴とする、レンズ。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、環状オレフィンコポリマー樹脂組成物、並びに、該樹脂組成物を用いた成形体及び光学部品に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、バーチャルリアリティ(仮想現実、以下VRと称する。)や、アウグメンティッドリアリティ(拡張現実、以下ARと称する。)等のデバイス開発が盛んに行われている。
具体的には、コンピュータで作成した映像やステレオカメラで撮影した映像を、眼の近傍に配置された各眼用のディスプレイから表示し、該ディスプレイと眼の間に配置した拡大光学系を使用して、人の眼の視野角近くからそれ以上に拡大することで、ユーザーに対してあたかもその映像空間内に存在するかのように感じさせるVRヘッドマウントディスプレイが例示される。
また同様に、映像をミラーや回折格子そしてホログラフィック素子を利用して透明な導波体に入射し、全反射によって導波させたのち、全反射を崩す形で配置されたミラーや回折格子そしてホログラフィック素によりユーザーの眼の方向に映像光を出力することで、現実世界を透明な導波体のためシースルーとして観察されつつ、上記光学系により映像光を現実世界に重畳するARヘッドマウントディスプレイが例示される。
【0003】
これらのデバイスでは、観察者が不快感なく装着可能で、且つ映像を観察した時に違和感のない表示が求められており、デバイス全体の軽量化、小型化、薄型化、そして没入感の高い映像の表示が求められている。
【0004】
例えば、映像に関しては、映像光を拡大する構成となっているため、拡大時にディスプレイの解像度が低いことに起因し網目模様が見えてしまうスクリーンドアエフェクトが生じうる。この問題を解消するため4K以上の解像度をもつ高解像度のディスプレイ(以下4Kディスプレイと称する)が利用される。
しかし、4Kディスプレイの映像を拡大してユーザーは見ることになるため、実際の体感としては解像度が十分ではなく。より没入感の高い映像に対する需要から、更に高解像度化に対応可能なヘッドマウントディスプレイの開発が求められている。
【0005】
また、視野角については、特にVRヘッドマウントディスプレイにおいては、視野角以上に映像を拡大させつつ、デバイスが大きく嵩張った構造とならないようにするため、拡大光学系が薄型でありつつ、強力な拡大倍率を持つことが求められている。
そのような光学系として、例えば特許文献1~3には、偏光を利用して光路を折り畳む接眼光学系が提案されている。
【0006】
基本的な構成を概念図として図1に示す。基本構成としては、円偏光素子(例えば、直線偏光板と1/4λ素子が貼り合わされたもの)102、ハーフミラー103、レンズ104、1/4λ素子そして偏光を分離する機能を持つ反射型の偏光素子106(例えば、入射面に垂直なS波を反射し、入射面に平行なP波は透過するような光学素子)を組み合わせた構成を持つ。ここで、画像表示装置101から出射された光は、円偏光素子102で円偏光に変換され、ハーフミラー103を透過する。その後、レンズ104内を透過した後1/4λ素子105で位相差が付与され直線偏光に変換される。この時、反射型偏光素子106の透過軸をこの直線偏光の軸と直交させておくことで、該光は反射型偏光素子106で反射され光路を折返し、再度1/4λ素子105で円偏光に変換される。レンズ内を透過し、再びハーフミラーで折返された後、3回目レンズを透過すると、次は1/4λ素子で直線偏光に変換された際、反射型の光学素子を透過するような偏光軸となっており、反射型偏光素子106を透過した後、ユーザーが映像を視認する構成となっている。このような構成(以下、パンケーキレンズ構成と称する)とすることで、光が折り畳まれた光学系となり、レンズによる拡大倍率を上げ、且つ薄型の光学系をヘッドマウントディスプレイに適用することができる。
【0007】
しかし、このような光学系では、レンズの中を3回光が透過するため、複屈折の寄与も3倍となり、偏光の軸が厳密に制御されていない状態では、反射型偏光素子で反射されるべき映像が透過されることにより発生するゴーストやフレア、それに加えて透過されるべき映像が再度反射されることによるコントラストの低下等が発生してしまうことが問題となっている。
特に、ヘッドマウントディスプレイの軽量化のため、ガラスではなく樹脂レンズを使用する場合、樹脂を射出成形する際に発生する主鎖の配向に起因した配向複屈折や、内部に残留した応力や外部より加えられる応力に起因した光弾性の影響によって、映像光の偏光軸が回転し、前記ゴースト、フレア、コントラスト低下等の発生が大きな問題となる(例えば特許文献3及び4を参照。)。そのため、このような問題を解決するべく、低複屈折樹脂の開発が行われている。
【0008】
環状オレフィンコポリマー重合体は光学特性、低吸湿性、機械特性、熱特性に優れるため、撮像レンズ等の光学部品に好まれて使用されてきた(例えば、特許文献5及び6を参照。)。
一方で、環状オレフィンコポリマー重合体のような透明樹脂は、主鎖に環状骨格を持つため、主鎖方向に分極を持ち正の配向複屈折を生じるが、同複屈折を相殺するための主鎖に直交する方向に分極を持つ構成単位を持たないため、配向複屈折は大きくなる傾向にある。同様に、耐熱性を保持したまま光弾性係数もゼロとするよう正と負で相殺するよう、厳密に繰り返し単位構成を制御することは困難であった。
【0009】
そのため、環状オレフィンコポリマー重合体では、極力、配向複屈折を発生させないような成形条件でレンズを成形しつつ、内部歪みを除くアニール処理を行うことで内部歪みを緩和させ光弾性を下げることで、低複屈折特性を満足するような工夫がなされてきた。
【0010】
しかしながら、樹脂の成形条件のみで複屈折を下げることには限界があり、配向複屈折を下げるためにシリンダ温度を上げると、樹脂の熱劣化による黄変や、過酷な成形条件では設計図面通りのレンズを成形できない等の問題があった。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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