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公開番号2025141802
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-29
出願番号2025005027
出願日2025-01-14
発明の名称積層体及び光学部材
出願人旭化成株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類B32B 27/30 20060101AFI20250919BHJP(積層体)
要約【課題】高温加湿環境下における接着剤の剥離が抑制された積層体及び該積層体を含む光学部材を提供することを目的とする。
【解決手段】第1基材と第2基材が少なくとも接着層を介して密着されており、前記第1基材及び前記第2基材は、厚みが0.6~20mmであり、前記第1基材がメタクリル系樹脂組成物を含み、前記第1基材と前記接着層との間、及び/又は、前記第2基材と前記接着層との間にシランカップリング剤層を含む、積層体及び該積層体を含む光学部材である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
第1基材と第2基材が少なくとも接着層を介して密着されており、
前記第1基材及び前記第2基材は、厚みが0.6~20mmであり、
前記第1基材がメタクリル系樹脂組成物を含み、
前記第1基材と前記接着層との間、及び/又は、前記第2基材と前記接着層との間にシランカップリング剤層を含む、積層体。
続きを表示(約 720 文字)【請求項2】
前記メタクリル系樹脂組成物のガラス転移温度(Tg)が115℃~160℃である、請求項1に記載の積層体。
【請求項3】
前記メタクリル系樹脂組成物の光弾性係数の絶対値が10×10
-12
Pa
-1
以下である、請求項1又は2に記載の積層体。
【請求項4】
前記メタクリル系樹脂組成物が、環構造を有する構造単位を有するメタクリル系樹脂を含む、請求項1又は2に記載の積層体。
【請求項5】
前記環構造を有する構造単位が、N-置換マレイミド単量体由来の構造単位、グルタルイミド系構造単位、芳香族ビニル構造単位、脂環式ビニル構造単位及びラクトン環構造単位からなる群より選ばれる少なくとも一種の構造単位を含む、請求項4に記載の積層体。
【請求項6】
前記環構造を有する構造単位が、N-置換マレイミド単量体由来の構造単位を含む、請求項4に記載の積層体。
【請求項7】
前記第2基材が、ガラス、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、及びメタクリル系樹脂からなる群から選択される少なくとも1種を含む、請求項1又は2に記載の積層体。
【請求項8】
前記接着層が光硬化型アクリル系接着剤を含む、請求項1又は2に記載の積層体。
【請求項9】
前記第1基材及び前記第2基材は、最厚部と最薄部の厚みの比(最厚部の厚み/最薄部の厚み)が1.5超、40以下である、請求項1又は2に記載の積層体。
【請求項10】
請求項1又は2に記載の積層体を含む、光学部材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、積層体及び光学部材に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来、レンズやプリズム、各種光学部材の結合には接着剤が使用されており、同種又は異なる種類の光学材料を透明接着剤により接着する場合が多い。例えば特許文献1では、色収差補正のため接着剤を用いて屈折率の異なる複数のレンズを貼り合せた光学レンズが開示されている。また、特許文献2では、偏光ビームスプリッタ用樹脂製プリズムが開示されており、一対の直角プリズムの斜辺と斜辺の間に反射型偏光フィルムを挟み、接着することでキューブ型の偏光ビームスプリッタを作製したことが開示されている。
【0003】
一方で、最近ではVR(Virtual Reality;仮想現実感)、AR(Augmented Reality;拡張現実感)と呼ばれる各種電子技術が急速に発展し、その画像表示装置としてヘッドマウントディスプレイ(HMD:Head Mounted Display)製品が普及し始めている。
HMDは頭部に装着して使用する画像表示装置であるため、小型・軽量で装着時の不快感が少ないことが求められており、画像表示装置の軽量化のために樹脂製光学部材を作製する試みがなされている。一般的に樹脂は成形加工時に複屈折が生じやすいため、複屈折が発生しづらい低複屈折メタクリル系樹脂を使用して複屈折を低減した光学部材(レンズやプリズム)が提案されている(特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2003-140037号公報
特開2021-157158号公報
特開2018-156081号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
樹脂製光学部材の材料として使用されるメタクリル系樹脂は吸水率が高い樹脂として知られており、接着剤を使用してメタクリル系樹脂基材を含む積層体を作製すると、メタクリル系樹脂基材が吸湿により変形して接着層界面で剥離が発生する場合がある。接着部に剥離が生じた積層体を光学部材として使用すると接着部の剥離に起因して光学性能(透過率や偏光分離能)が著しく低下してしまうため、樹脂が吸水した際に接着部に剥離が発生しない積層体が求められている。
特に、メタクリル系樹脂と吸水率の異なる他の部材を接着し、積層体を作製する場合において、メタクリル系樹脂と他の部材の吸水率が異なることで不均一に寸法変化するため、高温加湿環境下において部材の接着部に剥離が生じやすいことが本発明者らの検討で明らかになっている。
【0006】
そこで、本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、高温加湿環境下における接着剤の剥離が抑制された積層体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、以下の[1]~[10]に示す発明を完成させた。
【0008】
すなわち、本発明は以下のとおりである。
[1]
第1基材と第2基材が少なくとも接着層を介して密着されており、
前記第1基材及び前記第2基材は、厚みが0.6~20mmであり、
前記第1基材がメタクリル系樹脂組成物を含み、
前記第1基材と前記接着層との間、及び/又は、前記第2基材と前記接着層との間にシランカップリング剤層を含む、積層体。
[2]
前記メタクリル系樹脂組成物のガラス転移温度(Tg)が115℃~160℃である、[1]に記載の積層体。
[3]
前記メタクリル系樹脂組成物の光弾性係数の絶対値が10×10
-12
Pa
-1
以下である、[1]又は[2]に記載の積層体。
[4]
前記メタクリル系樹脂組成物が、環構造を有する構造単位を有するメタクリル系樹脂を含む、[1]~[3]のいずれか1つに記載の積層体。
[5]
前記環構造を有する構造単位が、N-置換マレイミド単量体由来の構造単位、グルタルイミド系構造単位、芳香族ビニル構造単位、脂環式ビニル構造単位及びラクトン環構造単位からなる群より選ばれる少なくとも一種の構造単位を含む、[4]に記載の積層体。
[6]
前記環構造を有する構造単位が、N-置換マレイミド単量体由来の構造単位を含む、[4]又は[5]に記載の積層体。
[7]
前記第2基材が、ガラス、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、及びメタクリル系樹脂からなる群から選択される少なくとも1種を含む、[1]~[6]のいずれか1つに記載の積層体。
[8]
前記接着層が光硬化型アクリル系接着剤を含む、[1]~[7]のいずれか1つに記載の積層体。
[9]
前記第1基材及び前記第2基材は、最厚部と最薄部の厚みの比(最厚部の厚み/最薄部の厚み)が1.5超、40以下である、[1]~[8]のいずれか1つに記載の積層体。
[10]
[1]~[9]のいずれか1つに記載の積層体を含む、光学部材。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、高温加湿環境下における接着剤の剥離が抑制された積層体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、実施例において使用した接着強度評価サンプルの概略上面図である。
図2は、実施例において使用した接着強度評価サンプルの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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