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公開番号2025167985
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-07
出願番号2024073053
出願日2024-04-26
発明の名称ポリアミド樹脂組成物及び成形品
出願人旭化成株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C08L 23/00 20060101AFI20251030BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】本発明の目的は、耐高温冷媒性、柔軟性、低温耐衝撃性に優れ、100℃における液漏れが起こらないチューブ成形体の提供を可能とし、高速押出成形性に優れるポリアミド樹脂組成物を提供することにある。
【解決手段】本発明のポリアミド樹脂組成物は、(A)ポリアミド樹脂及び(B)ポリオレフィン樹脂を含み、(A)及び(B)の合計質量を100質量部としたとき、(A)の質量割合が20~50質量部であり、(B)の質量割合が50~80質量部であり、(B)は少なくとも1種のα-オレフィン由来のモノマー単位を含み、(B)を構成するモノマー単位のうち、前記α-オレフィン由来のモノマー単位の質量割合が3~20質量%であり、示差走査熱量計により23℃から20℃/分で加熱したときに、80℃以上150℃未満の融解ピークを少なくとも1つ示し、(A)がマトリックスを形成することを特徴とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)ポリアミド樹脂及び(B)ポリオレフィン樹脂を含むポリアミド樹脂組成物であって、
前記(A)ポリアミド樹脂及び前記(B)ポリオレフィン樹脂の合計質量を100質量部としたとき、前記(A)ポリアミド樹脂の質量割合が20質量部以上50質量部以下であり、前記(B)ポリオレフィン樹脂の質量割合が50質量部以上80質量部以下であり、
前記(B)ポリオレフィン樹脂は少なくとも1種のα-オレフィン由来のモノマー単位を含み、
前記(B)ポリオレフィン樹脂を構成するモノマー単位のうち、前記α-オレフィン由来のモノマー単位の質量割合が3質量%以上20質量%以下であり、
示差走査熱量計により23℃から20℃/分で加熱したときに、80℃以上150℃未満の融解ピークを少なくとも1つ示し、
前記(A)ポリアミド樹脂がマトリックスを形成することを特徴とする、ポリアミド樹脂組成物。
続きを表示(約 470 文字)【請求項2】
前記(B)ポリオレフィン樹脂が、前記(A)ポリアミド樹脂の末端アミノ基に対する反応性を有する官能基を持つポリオレフィン樹脂を含む、請求項1に記載のポリアミド樹脂組成物。
【請求項3】
(B)ポリオレフィン樹脂の少なくとも一部が架橋されている、請求項1に記載のポリアミド樹脂組成物。
【請求項4】
ポリアミド樹脂組成物中のポリオレフィン樹脂成分の重量平均分子量が1,000,000以上である、請求項1に記載のポリアミド樹脂組成物。
【請求項5】
(C)架橋剤を使用して架橋されている、請求項3に記載のポリアミド樹脂組成物。
【請求項6】
(D)架橋助剤を使用して架橋されている、請求項3に記載のポリアミド樹脂組成物。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一項に記載のポリアミド樹脂組成物を含む、成形品。
【請求項8】
ブレーキ用ホース、エアコンホース、オイルホース、又は冷却パイプのいずれかである、請求項7に記載の成形品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリアミド樹脂組成物及び成形品に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
ポリアミド樹脂は機械的特性、熱的特性、耐薬品性に優れるなど、エンジニアリングプラスチックとして好適な性質を有していることから、射出成形用を中心として機械部品及び自動車部品、各種電気・電子部品などの用途に広く使用されている。その中でも、今後急速に拡大が見込まれるEV(電気自動車)においては、バッテリーを冷却するための冷媒が通る冷却パイプとして、細径長尺の成形品が求められており、耐熱性や靭性と言った特徴から、ポリアミド樹脂やゴム材料が広く用いられている。しかし、ゴム材料は単体では特に高温領域(80℃程度)における強度が不足するため、高温での液漏れなどの課題が発生する。一方で、一般的にポリアミド樹脂は、ゴムなどと比較して柔軟性に劣るため、組付け性や振動吸収性が求められる部位で使用することができない。
【0003】
ポリアミド樹脂に柔軟性を付与する手法として、ポリアミド12に対して架橋された高密度ポリエチレンを加える手法が知られている(特許文献1)。また、ポリアミド6/66を主としたポリアミド樹脂混合物に、架橋された臭素化イソブチルゴムを加える手法も知られている(特許文献2)。また、ポリアミド6に対して架橋されたエチレン-1-ブテン共重合体を添加する手法も知られている(特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2009-270024号公報
特許6294948号公報
特開2023-78137号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の組成物は、柔軟性や耐衝撃性に劣るため、組付け性や振動吸収性が求められる部位で使用することができない。また、特許文献2、3に記載の組成物は柔軟性や耐衝撃性に優れるものの、高温での強度が不足しており、EVの使用環境温度である80℃において液漏れが発生するなどの課題が発生する。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、耐高温冷媒性、柔軟性、低温耐衝撃性に優れ、また100℃における液漏れが起こらないチューブ成形体の提供を可能とし、高速押出成形性に優れるポリアミド樹脂組成物及びその成形体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
すなわち、本発明は以下のとおりである。
[1]
(A)ポリアミド樹脂及び(B)ポリオレフィン樹脂を含むポリアミド樹脂組成物であって、
前記(A)ポリアミド樹脂及び前記(B)ポリオレフィン樹脂の合計質量を100質量部としたとき、前記(A)ポリアミド樹脂の質量割合が20質量部以上50質量部以下であり、前記(B)ポリオレフィン樹脂の質量割合が50質量部以上80質量部以下であり、
前記(B)ポリオレフィン樹脂は少なくとも1種のα-オレフィン由来のモノマー単位を含み、
前記(B)ポリオレフィン樹脂を構成するモノマー単位のうち、前記α-オレフィン由来のモノマー単位の質量割合が3質量%以上20質量%以下であり、
示差走査熱量計により23℃から20℃/分で加熱したときに、80℃以上150℃未満の融解ピークを少なくとも1つ示し、
前記(A)ポリアミド樹脂がマトリックスを形成することを特徴とする、ポリアミド樹脂組成物。
[2]
前記(B)ポリオレフィン樹脂が、前記(A)ポリアミド樹脂の末端アミノ基に対する反応性を有する官能基を持つポリオレフィン樹脂を含む、[1]に記載のポリアミド樹脂組成物。
[3]
(B)ポリオレフィン樹脂の少なくとも一部が架橋されている、[1]又は[2]に記載のポリアミド樹脂組成物。
[4]
ポリアミド樹脂組成物中のポリオレフィン樹脂成分の重量平均分子量が1,000,000以上である、[1]~[3]のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
[5]
(C)架橋剤を使用して架橋されている、[3]に記載のポリアミド樹脂組成物。
[6]
(D)架橋助剤を使用して架橋されている、[3]に記載のポリアミド樹脂組成物。
[7]
[1]~[6]のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物を含む、成形品。
[8]
ブレーキ用ホース、エアコンホース、オイルホース、又は冷却パイプのいずれかである、[7]に記載の成形品。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、耐高温冷媒性、柔軟性、低温耐衝撃性に優れ、また100℃における液漏れが起こらないチューブ成形体の提供を可能とし、高速押出成形性に優れるポリアミド樹脂組成物及びその成形体を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための形態(以下、単に「本実施形態」という。)について詳細に説明する。
以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨の範囲内で適宜変形して実施することができる。
【0010】
なお、本明細書において、「ポリアミド」とは主鎖中にアミド(-NHCO-)基を有する重合体を意味する。
(【0011】以降は省略されています)

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