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公開番号2025153205
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-10
出願番号2024055550
出願日2024-03-29
発明の名称接着剤組成物、セパレータ及び非水系二次電池
出願人旭化成株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C09J 201/00 20060101AFI20251002BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】セパレータ、またはセパレータ上に形成された塗工層と電極の接着時における接着性に優れ、さらには、セパレータ上に塗工層を形成し、巻回して保存した場合においても接着層同士の接着による固化を抑制できる、耐ブロッキング性にも優れた接着剤組成物の提供。
【解決手段】ヤング率が粒子中心から粒子表面へ向かって連続的に変化している接着性粒子を含む接着剤組成物。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
非水系二次電池を構成する部材同士を接着するための接着剤組成物であって、ヤング率が粒子中心から粒子表面へ向かって連続的に変化している接着性粒子を含む接着剤組成物。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記接着性粒子は、粒子中心から粒子表面まで10nm間隔ごとにヤング率を測定した場合における、隣接した2つの測定地点同士それぞれのより低いヤング率に対するより高いヤング率の比の最大値が、290%以下である、請求項1に記載の接着剤組成物。
【請求項3】
前記接着性粒子は、粒子中心のヤング率よりも粒子表面のヤング率が高い、請求項1に記載の接着剤組成物。
【請求項4】
前記接着性粒子が、単官能(メタ)アクリレートモノマー、芳香族ビニルモノマー、(メタ)アクリロニトリルモノマー、及び共役ジエン系モノマーからなる群から選択される少なくとも1種のモノマー由来の構成単位を有する、請求項1に記載の接着剤組成物。
【請求項5】
前記接着性粒子が、反応性モノマー由来の構成単位を有し、前記反応性モノマー由来の構成単位の含有量が、前記接着性粒子の全質量に対して、0.05質量%~5質量%である、請求項1に記載の接着剤組成物。
【請求項6】
前記反応性モノマーが、多官能(メタ)アクリレートモノマー、エポキシ基含有(メタ)アクリレートモノマー、及びシラノール基含有(メタ)アクリレートモノマーからなる群から選択される少なくとも1種を含む、請求項5に記載の接着剤組成物。
【請求項7】
LiPF
6
を1mol/L含む混合電解液(エチレンカーボネート/プロピレンカーボネート=1/1(容積比))に浸漬させた場合の前記接着性粒子の膨潤度が、浸漬前と比して、3倍以上である、請求項1に記載の接着剤組成物。
【請求項8】
さらにガラス転移温度(Tg)が30℃以下である粒子状バインダー、水溶性ポリマー、及び防腐剤からなる群から選択される少なくとも1種を含む、請求項1に記載の接着剤組成物。
【請求項9】
さらに無機フィラーを含む、請求項1に記載の接着剤組成物。
【請求項10】
溶媒として水を含み、B型粘度計を用いてローター回転数60rpmで測定した25℃における粘度が、5mPa・s~1000mPa・sであり、固形分の含有量が、接着剤組成物100質量%に対して、5.0質量%~80.0質量%である、請求項1に記載の接着剤組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、接着性粒子を含む接着剤組成物、それを用いたセパレータ及び非水系二次電池に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
近年、電気自動車に代表される高容量蓄電媒体を有する装置の普及が著しい。これらの装置の電源はリチウムイオン二次電池を初めとした二次電池が多用されている。リチウムイオン二次電池では一般に正極と負極との間の短絡を防ぐために、セパレータが設けられる。また、このセパレータには、必要に応じて、そのセパレータ基材上に異なる塗工層が設けられることがある。このような層としては、例えば、ベーマイト等の非導電性粒子及びその非導電性粒子を結着させるバインダーを含む耐熱層が知られている。
【0003】
塗工層が設けられたセパレータや電極を備えた二次電池を製造するプロセスにおいて、二次電池内部における電極とセパレータなどの層間を接着させる接着層の接着力と、塗工セパレータ等の形態で保管されている時に自己接着しない耐ブロッキング性を両立することが求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開番号2015/005145号
特開2013-219006号公報
国際公開番号2018/096975号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来、均一粒子を用いて、接着性を向上させると、ブロッキング(接着層同士の接着による固化)が起こってしまい、塗膜の保存性が担保できなかった。これに対し、セパレータ全面に接着剤を塗布する方法や、コアシェル状の微粒子を分布させる方法が提案されてきたが(特許文献1~3)、前者は全面にポリマーの塗布が行われるために電池の抵抗が高くなる課題が存在し、後者では接着性の不足が課題となっていた。
【0006】
本発明の課題は、セパレータ、またはセパレータ上に形成された塗工層と電極の接着時における接着性に優れ、さらには、セパレータ上に塗工層を形成し、巻回して保存した場合においても接着層同士の接着による固化を抑制できる、耐ブロッキング性にも優れた接着剤組成物等を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は本発明の前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定の接着性粒子を用いることで、塗工層の接着性及び耐ブロッキング性に優れた接着剤組成物を得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
[1] 非水系二次電池を構成する部材同士を接着するための接着剤組成物であって、ヤング率が粒子中心から粒子表面へ向かって連続的に変化している接着性粒子を含む接着剤組成物。
[2] 前記接着性粒子は、粒子中心から粒子表面まで10nm間隔ごとにヤング率を測定した場合における、隣接した2つの測定地点同士それぞれのより低いヤング率に対するより高いヤング率の比の最大値が、290%以下である、上記[1]に記載の接着剤組成物。
[3] 前記接着性粒子は、粒子中心のヤング率よりも粒子表面のヤング率が高い、上記[1]に記載の接着剤組成物。
[4] 前記接着性粒子が、単官能(メタ)アクリレートモノマー、芳香族ビニルモノマー、(メタ)アクリロニトリルモノマー、及び共役ジエン系モノマーからなる群から選択される少なくとも1種のモノマー由来の構成単位を有する、上記[1]に記載の接着剤組成物。
[5] 前記接着性粒子が、反応性モノマー由来の構成単位を有し、前記反応性モノマー由来の構成単位の含有量が、前記接着性粒子の全質量に対して、0.05質量%~5質量%である、上記[1]に記載の接着剤組成物。
[6] 前記反応性モノマーが、多官能(メタ)アクリレートモノマー、エポキシ基含有(メタ)アクリレートモノマー、及びシラノール基含有(メタ)アクリレートモノマーからなる群から選択される少なくとも1種を含む、上記[5]に記載の接着剤組成物。
[7] LiPF
6
を1mol/L含む混合電解液(エチレンカーボネート/プロピレンカーボネート=1/1(容積比))に浸漬させた場合の前記接着性粒子の膨潤度が、浸漬前と比して、3倍以上である、上記[1]に記載の接着剤組成物。
[8] さらにガラス転移温度(Tg)が30℃以下である粒子状バインダー、水溶性ポリマー、及び防腐剤からなる群から選択される少なくとも1種を含む、上記[1]に記載の接着剤組成物。
[9] さらに無機フィラーを含む、上記[1]に記載の接着剤組成物。
[10] 溶媒として水を含み、B型粘度計を用いてローター回転数60rpmで測定した25℃における粘度が、5mPa・s~1000mPa・sであり、固形分の含有量が、接着剤組成物100質量%に対して、5.0質量%~80.0質量%である、上記[1]に記載の接着剤組成物。
[11] 基材と、請求項1に記載の接着剤組成物を含む接着層と、を含むセパレータ。
[12] 上記[11]に記載のセパレータを含む非水系二次電池。
[13] 上記[1]~[10]の何れかに記載の接着剤組成物を磁力選別機及びフィルターの何れか一方又は両方を用いて濾過する工程、及び前記工程で得られた濾過された組成物を用いて基材表面上に接着層を形成する工程を含む、セパレータの製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、セパレータ、またはセパレータ上に形成された塗工層と電極の接着時における接着性に優れ、さらには、セパレータ上に塗工層を形成し、巻回して保存した場合においても接着層同士の接着による固化を抑制できる、耐ブロッキング性にも優れた接着剤組成物等を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、ヤング率が連続的に変化している接着性粒子の粒子中心からの距離とヤング率及びその比との関係を説明するためのグラフの模式図である。
図2は、従来の均一粒子の粒子中心からの距離とヤング率及びその比との関係を説明するためのグラフの模式図である。
図3は、従来のコアシェル型粒子の粒子中心からの距離とヤング率及びその比との関係を説明するためのグラフの模式図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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