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公開番号
2025152121
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-09
出願番号
2024053867
出願日
2024-03-28
発明の名称
窒化物半導体積層体の製造方法及び窒化物半導体積層体
出願人
旭化成株式会社
,
国立大学法人東海国立大学機構
代理人
個人
,
個人
主分類
C30B
29/38 20060101AFI20251002BHJP(結晶成長)
要約
【課題】電気特性の高い窒化物半導体積層体の製造方法および窒化物半導体積層体を提供する。
【解決手段】窒化物半導体積層体の製造方法では、Alを含む窒化物半導体基板上に、温度が600℃以上1000℃以下かつ圧力が50mbar以上500mbar以下の環境下で、有機金属気相成長法を用いてAl
x
Ga
(1-x)
N(0.5≦x≦1)で形成された下地層を形成する工程と、下地層上に、温度が600℃以上900℃以下の環境下でGaN層を形成する工程と、を備えている。これにより、窒化物半導体基板の表面には、基板のミスカット方向に段差部であるステップSTと平坦なテラスTEとが繰り返され、かつテラスTEの端部であるテラス端ETEが窒化物半導体基板のミスカット方向に振幅を有し、窒化物半導体基板のミスカット方向に垂直な方向に延びる波形状となったステップテラス構造が形成され、電気特性が改善される。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
Alを含む窒化物半導体基板上に、温度が600℃以上1000℃以下かつ圧力が50mbar以上500mbar以下の環境下で、有機金属気相成長法を用いてAl
x
Ga
(1-x)
N(0.5≦x≦1)で形成された下地層を形成する工程と、
前記下地層上に、温度が600℃以上900℃以下の環境下でGaN層を形成する工程と、
を備える窒化物半導体積層体の製造方法。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記窒化物半導体基板として、窒化アルミニウム単結晶基板を用いる
請求項1に記載の窒化物半導体積層体の製造方法。
【請求項3】
前記窒化物半導体基板として、ミスカット角度が0.1度以上0.4度以下である前記窒化物半導体基板を用いる
請求項1または2に記載の窒化物半導体積層体の製造方法。
【請求項4】
前記窒化物半導体基板として、ミスカット方向が<10-10>方向である前記窒化物半導体基板を用いる
請求項1または2に記載の窒化物半導体積層体の製造方法。
【請求項5】
Alを含む窒化物半導体基板と、
前記窒化物半導体基板上に配置され、Al
x
Ga
(1-x)
N(0.5≦x≦1)で形成された下地層と、
前記下地層上に配置されたGaN層と、
を備え、
前記窒化物半導体基板から最も離れた層の前記窒化物半導体基板と反対側の表面には、前記窒化物半導体基板のミスカット方向に段差部であるステップと平坦なテラスとが繰り返され、かつ、前記テラスの端部であるテラス端が前記窒化物半導体基板の前記ミスカット方向に振幅を有し前記窒化物半導体基板の前記ミスカット方向に垂直な方向に延びる波形状となったステップテラス構造を有している
窒化物半導体積層体。
【請求項6】
前記波形状の前記テラス端の隣接する山同士の間の距離が、300nm以上800nm以下である
請求項5に記載の窒化物半導体積層体。
【請求項7】
前記波形状の前記テラス端の2つの山同士を結んだ第1の直線と、前記テラス端の2つの谷同士を結んだ第2の直線との間に引かれた垂線の距離が、50nm以上150nm以下である
請求項5に記載の窒化物半導体積層体。
【請求項8】
前記波形状の前記テラス端の1つの山と、前記1つの山を挟んで隣接する2つの谷のなす角θが、60度以上120度以下である
請求項5に記載の窒化物半導体積層体。
【請求項9】
前記下地層と前記GaN層との界面に、前記下地層のAlが前記GaN層に対して拡散し、前記GaN層のGaが前記下地層に対して拡散されることで形成された、AlとGaとを含む拡散層を備える
請求項5に記載の窒化物半導体積層体。
【請求項10】
前記窒化物半導体基板が、窒化アルミニウム単結晶基板である
請求項5に記載の窒化物半導体積層体。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、窒化物半導体積層体の製造方法及び窒化物半導体積層体に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
一般的な窒化物半導体積層体によるパワーデバイスは、GaN基板上にAlGaNバリア層を設けている(例えば、特許文献1)。また、パワーデバイスの耐圧を高めるために、よりバンドギャップの広いAlN基板上に窒化物半導体積層体を成長させてパワーデバイスを作成する手法が開示されている(例えば、非特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2009-49121号公報
【非特許文献】
【0004】
住友電工 テクニカルレビュー 第180号 83ページ (2012)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
窒化物半導体積層体では、基板のミスカット角が0.1度以上と大きい場合、基板の上層に形成される半導体積層部の各層が緩和しやすくなり、窒化物半導体積層体に新規の貫通転位が導入される場合があった。一方、基板のミスカット角が0.1未満と小さい場合でも、基板の上層に形成される層の緩和が生じにくくなるものの、やはり窒化物半導体積層体の電気特性が必要とされる電気特性を下回るという課題が生じる。
本開示の目的は、電気特性の高い窒化物半導体積層体の製造方法および窒化物半導体積層体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本開示の一態様に係る窒化物半導体積層体の製造方法では、Alを含む窒化物半導体基板上に、温度が600℃以上1000℃以下かつ圧力が50mbar以上500mbar以下の環境下で、有機金属気相成長法を用いてAl
x
Ga
(1-x)
N(0.5≦x≦1)で形成された下地層を形成する工程と、下地層上に、温度が600℃以上900℃以下の環境下でGaN層を形成する工程と、を備えている。
【0007】
また、本開示の他の態様に係る窒化物半導体積層体は、Alを含む窒化物半導体基板と、窒化物半導体基板上に配置され、Al
x
Ga
(1-x)
N(0.5≦x≦1)で形成された下地層と、下地層上に配置されたGaN層と、を備えている。窒化物半導体積層体では、窒化物半導体基板から最も離れた層の窒化物半導体積基板と反対側の表面には、基板のミスカット方向に段差部であるステップと平坦なテラスとが繰り返され、かつテラスの端部であるテラス端が窒化物半導体基板のミスカット方向に振幅を有し、窒化物半導体基板のミスカット方向に垂直な方向に延びる波形状となったステップテラス構造を有している。
なお、上述した発明の概要は、本開示に係る発明の特徴の全てを列挙したものではない。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、電気特性の高い窒化物半導体積層体の製造方法及び窒化物半導体積層体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本実施形態に係る窒化物半導体積層体の断面を模式的に示す断面図である。
本実施形態に係る窒化物半導体積層体の下地層表面に形成されるステップテラス構造を模式的に説明する斜視図である。
本実施形態に係る窒化物半導体積層体の下地層表面に形成されるステップテラス構造を模式的に説明する上面図である。
本実施形態に係る窒化物半導体積層体の下地層表面に形成されるステップテラス構造を模式的に説明する断面図である。
本実施形態に係る窒化物半導体積層体の下地層表面におけるステップテラス構造を示すAFM画像である。
従来の窒化物半導体積層体の下地層表面におけるステップテラス構造を示すAFM画像である。
本実施形態に係る窒化物半導体積層体の表面(GaN層の表面)におけるステップテラス構造を示すAFM画像である。
従来の窒化物半導体積層体の表面(GaN層層表面)における構造を示すAFM画像である。
本実施形態に係る窒化物半導体積層体の縦断面のTEM画像である。
図6に示す本実施形態に係る窒化物半導体積層体の縦断面におけるAlとGaの組成比率を示すグラフである。
本実施形態の変形例に係る窒化物半導体積層体の断面を模式的に示す断面図である。
本実施形態の変形例に係る窒化物半導体積層体の表面(電子バリア層の表面)におけるステップテラス構造を示すAFM画像である。
本実施形態の変形例に係る窒化物半導体積層体の断面を模式的に示す断面図である。
本実施形態の変形例に係る窒化物半導体積層体の断面を模式的に示す断面図である。
本実施形態に係る窒化物半導体積層体を用いたパワーデバイスの一例である高電子移動度トランジスタ(HEMT)の一構成例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施形態を通じて本開示に係る窒化物半導体積層体を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
また、以下の説明では、「上」及び「下」は、必ずしも地面に対する鉛直方向を意味しない。つまり、「上」及び「下」の方向は、重力方向に限定されない。「上」及び「下」は、面、膜及び基板等における相対的な位置関係を特定する便宜的な表現に過ぎず、本開示の技術的思想を限定するものではない。例えば、紙面を180度回転すれば「上」が「下」に、「下」が「上」になることは勿論である。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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