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公開番号
2025154531
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-10
出願番号
2024057585
出願日
2024-03-29
発明の名称
カーボンナノチューブとセルロースを含む繊維及びその製造方法
出願人
旭化成株式会社
,
国立研究開発法人産業技術総合研究所
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
D01F
2/00 20060101AFI20251002BHJP(天然または人造の糸または繊維;紡績)
要約
【課題】 高導電率及び低弾性率を有する、カーボンナノチューブとセルロースの複合繊維、及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】 本開示は、セルロースと、上記セルロース中に分散したカーボンナノチューブを含む、繊維であって、上記カーボンナノチューブのG/Dが、3以上150以下であり、上記繊維は、上記カーボンナノチューブを、上記繊維の合計質量を基準として、50.0質量%超90.0質量%以下含有する、繊維を提供する。また、本開示は、繊維の製造方法であって、特定のカーボンナノチューブ分散液とセルロース溶液を、質量比5:95~99:1であるように混合して混合分散液を調製する工程を含む、方法を提供する。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
セルロースと、前記セルロース中に分散したカーボンナノチューブを含む、繊維であって、
前記カーボンナノチューブのG/Dが、3以上150以下であり、
前記繊維は、前記カーボンナノチューブを、前記繊維の合計質量を基準として、50.0質量%超90.0質量%以下含有する、繊維。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記繊維は、赤道方向に繊維軸が向くように前記繊維をセットして測定される広角X線散乱の回折角2θが10°以上17°以下の範囲にピークを有する、請求項1に記載の繊維。
【請求項3】
前記繊維における前記カーボンナノチューブの配向度が、0.20以上0.90以下である、請求項1又は2に記載の繊維。
【請求項4】
前記繊維の比導電率が、1000Scm
2
/g以上6000Scm
2
/g以下である、請求項1又は2に記載の繊維。
【請求項5】
前記繊維の弾性率が、10GPa以上100GPa以下である、請求項1又は2に記載の繊維。
【請求項6】
前記カーボンナノチューブのG/Dが、30以上150以下である、請求項1又は2に記載の繊維。
【請求項7】
繊維の製造方法であって、前記方法は、
3.0質量%超20.0質量%以下のカーボンナノチューブが水に分散されたカーボンナノチューブ分散液を準備する工程と、
セルロースが溶媒に溶解されたセルロース溶液を準備する工程と、
前記カーボンナノチューブ分散液と前記セルロース溶液を、質量比(前記カーボンナノチューブ分散液の質量:前記セルロース溶液の質量)が、5:95~99:1であるように混合して、前記カーボンナノチューブ及び前記セルロースを含有する混合分散液を調製する工程と、
得られた前記混合分散液を、液中にて湿式紡糸し、前記カーボンナノチューブを含むセルロース繊維を得る工程と;
得られた前記セルロース繊維を乾燥して、繊維を得る工程と、
を含む、繊維の製造方法。
【請求項8】
前記セルロース溶液は、前記セルロースを、前記セルロース溶液の合計質量に基づいて1.0質量%以上30.0質量%以下含有する、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記混合分散液を調製する工程における、前記カーボンナノチューブ分散液と前記セルロース溶液との質量比(前記カーボンナノチューブ分散液の質量:前記セルロース溶液の質量)が、50:50~99:1である、請求項7又は8に記載の方法。
【請求項10】
前記混合分散液中のカーボンナノチューブ及びセルロースの合計質量を基準としたカーボンナノチューブの濃度が、50.0質量%超90.0質量%以下である、請求項7又は8に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、カーボンナノチューブとセルロースを含む繊維及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、配線やヒーター、センサ、アクチュエータといった電気的な機能を付与するスマートテキスタイルの開発が盛んに行われている。スマートテキスタイルにはテキスタイルに電気的な機能を付与するために導電繊維が部材として使用される。しかしながら、スマートテキスタイルに要求される導電性と編みや織りなどの加工性を両立させる導電繊維が無いことがスマートテキスタイル開発の障害となっており、高い導電性と加工性を有する導電繊維が望まれている。
【0003】
高い導電率を有する様々な素材を用いた導電繊維が報告されている。例えば、ステンレスなどの金属やカーボンナノチューブなどの炭素材料といった高い導電率を有する材料を繊維化した導電繊維が挙げられる。これらの繊維は高い導電率を有する一方で、金属や炭素材料で構成されているために、高い弾性率を有する非常に硬い繊維となっている。硬い繊維は織機や編み機などを用いた加工時に、繊維が折れてしまう問題が生じやすく、加工後は肌ざわりの悪いテキスタイルとなってしまう。このような問題を解決するため、合成繊維などの有機繊維に金属や炭素材料などを用いて導電性のコーティングを施した複合繊維も存在するが、しかしながら、コーティング量を増やすことで高い導電率を発現させることは、コーティングの剥がれの観点で難しい。他方、導電材料を有機高分子に混錬して繊維化することにより、有機繊維中に導電材料を分散させた導電繊維を作製することで、導電性と柔らかさを両立する手法方法が知られている。
【0004】
例えば、以下の特許文献1は、セルロース水溶液にカーボンナノチューブ分散液を混練し、湿式紡糸することで、高い導電率を有する繊維を得ることを記載する。しかしながら、当該繊維のカーボンナノチューブの含有率は50重量%が上限である。
【0005】
特許文献2においては、ポリビニルアルコールとカーボンナノチューブを混錬した溶液を用いて、導電材料を70重量%近く含有する繊維を得ている。しかしながら、当該繊維の導電率は低い。
【0006】
特許文献3においては、カーボンナノチューブを50重量%以上含有し、高い導電率を有する繊維を得ている。しかしながら、カーボンナノチューブの重量比率が高いために、弾性率が高く、硬い繊維となっている。
【0007】
非特許文献1においては、セルロースナノファイバーとカルボキシル化カーボンナノチューブの溶液を繊維化することで、導電材料を50重量%近く有し、弾性率が低い繊維を得ることができている。しかしながら、セルロースナノファイバーを用いて導電材料を分散させているために、カルボキシル化によりG/Dが低下した導電率の低いカーボンナノチューブを使用する必要があり、得られる繊維の導電率は低い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2023-19716号公報
特開2010-281024号公報
特表2014-530964号公報
【0009】
Heather et al., Acs Appl.Mater.Interfaces 2023, 15, 30
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記の従来技術においては、カーボンナノチューブを、高い濃度でセルロース中に分散させた繊維を得ることが困難であり、そのため、高導電率又は低弾性率いずれか一方の物性を有する繊維しか得ることができていない。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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