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公開番号2025158765
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-17
出願番号2024061630
出願日2024-04-05
発明の名称極薄電解銅箔及びその製造方法
出願人メルテックス株式会社
代理人個人
主分類C25D 1/04 20060101AFI20251009BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約【課題】キャリア箔を必要としない、高抗張力および低粗度な極薄電解銅箔を製造できるキャリアなし極薄電解銅箔およびその製造方法を提供する。
【解決手段】この目的を達成するために、ゲージ厚さ5μm以下の電解銅箔であって、電解銅ストライクめっきで形成した第1銅層と、硫酸酸性銅電解液で形成した第2銅層とからなり、300N/mm2以上620N/mm2以下の引張強さを備え、ピンホール発生を極力低減させる極薄電解銅箔等を採用する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ゲージ厚さ5μm以下の電解銅箔であって、電解銅ストライクめっきで形成した第1銅層と、硫酸酸性銅電解液で形成した第2銅層とからなり、300N/mm

以上620N/mm

以下の引張強さを備え、ピンホール発生を極力低減させることを特徴とする極薄電解銅箔。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記電解銅箔の第2銅層の外表面(析出面)は、Rzjisが1μm未満である請求項1に記載の極薄電解銅箔。
【請求項3】
前記電解銅箔硫黄を90ppm以上108ppm以下、塩素を280ppm以上350ppm以下、炭素を300ppm以上350ppm含有する請求項1に記載の極薄電解銅箔。
【請求項4】
前記電解銅箔の第1銅層はゲージ厚さ0.3μm以上0.5μm以下の電解銅ストライクめっきで形成した銅層であり、第2銅層はゲージ厚さ2.5μm以上4.7μm以下の硫酸酸性銅電解液で形成した銅層である請求項1に記載の極薄電解銅箔。
【請求項5】
前記電解銅ストライクめっきで形成した第1銅層は、含有成分としてP及びKを含む層である請求項1に記載の極薄電解銅箔。
【請求項6】
極薄表面処理電解銅箔は、前記請求項1に記載の極薄電解銅箔の表面に対し、防錆処理、粗化処理、シランカップリング剤処理等の少なくとも一種以上を施したことを特徴とする極薄表面処理電解銅箔。
【請求項7】
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の極薄電解銅箔であって、陰極としてステンレスカソード、陽極として不溶性アノードを用い、以下の工程で電解を行うことにより、極薄電解銅箔の製造を行うことを特徴とする極薄電解銅箔の製造方法。
工程1:ステンレスカソードの電析面の清浄化を行う。
工程2:前記ステンレスカソードの清浄化処理を施した電析面に対し、電解銅ストライクめっき液を用いて、ゲージ厚さ0.3μm以上0.5μm以下のストライクめっき層を析出させ第1銅層の形成を行う。
工程3:前記第1銅層の表面に対し、硫酸酸性銅電解液を用いて電解処理してゲージ厚さ2.5μm以上4.7μm以下の第2銅層を形成することで前記ステンレスカソードの表面に第1銅層と第2銅層とからなるゲージ厚さ5.0μm以下の極薄電解銅箔層を形成する。
工程4:前記ステンレスカソードの表面にある極薄電解銅箔層を剥離採取し、ゲージ厚さ5.0μm以下の極薄電解銅箔を得る。
【請求項8】
本件出願に係る極薄電解銅箔の製造方法において用いる電解銅ストライクめっき液は、以下の組成である請求項7に記載の極薄電解銅箔の製造方法。
硫酸銅五水和物濃度 :18~25g/L、
ピロリン酸カリウム濃度 :30~40g/L、
界面活性剤 :10~100mg/L
【請求項9】
本件出願に係る極薄電解銅箔の製造方法において用いる硫酸酸性銅電解液は、以下の組成である請求項7に記載の極薄電解銅箔の製造方法。
硫酸銅五水和物濃度 :180~300g/L
フリー硫酸濃度 :80~140g/L
塩素濃度 :15~70mg/L
添加剤(光沢剤、平滑剤、抑制剤等) :適量

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
極薄電解銅箔及びその製造方法に関する。特に、ゲージ厚さ5μm以下のキャリア無しの極薄電解銅箔及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
ファインピッチ回路の形成を目的にゲージ厚さ5μm以下の銅箔が用いられる。このような銅箔としては、主に電解銅箔と圧延銅箔とがある。
【0003】
極薄電解銅箔について一例をあげると、特許文献1に記載のキャリア付き極薄銅箔及び製造方法が開示されている。より具体的にいえば特許文献1では、「表面凹凸の谷間の平均距離が15μm以下であり、かつ、うねり最大高低差が0.8μm以下である表面を有するキャリア箔」と「有機剥離層」と「極薄銅箔」とを順に積層した状態のキャリア箔付電解銅箔を開示している。
【0004】
次に、特許文献2には、キャリア箔の表面にCr、Ni、Fe、またはこれらの合金をめっきして無機成分で剥離層を形成し、その剥離層上にP含有CuまたはP含有Cu合金めっき浴でP含有Cu層またはPを含有するCu合金層をストライクめっきし、さらに、ストライクめっき層上にCuまたはCu合金めっきによって極薄層を成膜し、この極薄層上にCuまたはCu合金めっきにより極薄銅箔を形成するキャリア箔付極薄電解銅箔の製造方法が開示されている。
【0005】
以上のことから理解できるように極薄電解銅箔の場合、特許文献1のように極薄電解銅箔を市場供給するにあたり、極薄銅箔に生じる皺、折れ等の不良発生を防止するハンドリング性確保のため、支持層となる「キャリア箔」と「極薄銅箔」とを積層した状態とするのが一般的である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2016/117587
特開2006-207032号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来の極薄銅箔には以下のような問題がある。極薄電解銅箔の場合、キャリア箔を用いることで、取り扱い時の箔のハンドリング性を向上させるが、基板、基材等とラミネート後にキャリア箔を銅箔から剥離した後、キャリア箔は廃棄物として処理されるか、リサイクル処理が必要となり後処理費用が必要となる。また、キャリア箔を剥離するための工程が増加し製造コストが増加する要因となる。しかも、「極薄電解銅箔」が「接合界面」を介して「キャリア箔」と一体化して販売されるため製品コストが、キャリア箔が不要な場合に比べ飛躍的に上昇する。
【0008】
一方、圧延極薄銅箔の場合、得ようとする銅箔厚さが薄くなるほど圧延加工に用いる圧延ロールの損傷が激しくなり、圧延ロールのメンテナンス費用が増大し、圧延ロールの寿命も短命化するため製造設備コストが上昇する。結果として、圧延極薄銅箔の製品コストは非常に高価なものとなる。
【0009】
以上のような理由から、市場では、より安価で高品質の極薄電解銅箔の提供が望まれてきた。
【課題を解決するための手段】
【0010】
そこで、上述の課題を解決するために、キャリア箔を必要としない極薄電解銅箔を開発することが好ましいと考え、鋭意研究の結果、以下の発明に想到した。
(【0011】以降は省略されています)

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