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公開番号2025137104
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-19
出願番号2024036109
出願日2024-03-08
発明の名称銅粉、ペースト、焼結体、複合体、低温同時焼成セラミックス基板及び積層セラミックコンデンサ
出願人JX金属株式会社
代理人アクシス国際弁理士法人
主分類B22F 1/00 20220101AFI20250911BHJP(鋳造;粉末冶金)
要約【課題】ある程度高い温度で焼結し、焼結後に比較的高い密度の焼結体になる銅粉、ペースト、焼結体、低温同時焼成セラミックス基板及び積層セラミックコンデンサを提供する。
【解決手段】表面処理層を有する銅粉であって、Si-O結合を有するSiの化合物、両性金属X、及び、アルカリ土類金属Yを含有し、前記Siの物質量α(mоl)、前記両性金属Xの物質量β(mоl)、及び、前記アルカリ土類金属Yの物質量γ(mоl)が、式(I):α/β≧0.8、式(II):γ/β≧0.4、及び、式(III):4α≧2.4β+1.6γを満たす。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
表面処理層を有する銅粉であって、
Si-O結合を有するSiの化合物、両性金属X、及び、アルカリ土類金属Yを含有し、
前記Siの物質量α(mоl)、前記両性金属Xの物質量β(mоl)、及び、前記アルカリ土類金属Yの物質量γ(mоl)が、式(I):α/β≧0.8、式(II):γ/β≧0.4、及び、式(III):4α≧2.4β+1.6γを満たす銅粉。
続きを表示(約 950 文字)【請求項2】
前記両性金属XがAlを含む請求項1に記載の銅粉。
【請求項3】
BET比表面積が0.13m
2
/g以上である請求項1に記載の銅粉。
【請求項4】
XPS分析において、結合エネルギーが345~350eVの範囲内にあるCa2p
3/2
のピーク、結合エネルギーが132~137eVの範囲内にあるSr3d
5/2
のピーク、結合エネルギーが778~783eVの範囲内にあるBa3d
5/2
のピークのうちの少なくとも一つのピークを有する、請求項1に記載の銅粉。
【請求項5】
前記両性金属Xの少なくとも一部を、両性金属Xの化合物として含有し、
前記両性金属Xの化合物が、オキシカルボン酸塩、カルボン酸塩、及び、X-O結合を有する化合物からなる群から選択される少なくとも一種を含む請求項2に記載の銅粉。
【請求項6】
前記両性金属Xの化合物が、前記オキシカルボン酸塩を含み、
前記オキシカルボン酸塩が、乳酸塩、クエン酸塩及び酒石酸塩からなる群から選択される少なくとも一種を含む請求項5に記載の銅粉。
【請求項7】
前記両性金属Xの化合物が、前記カルボン酸塩を含み、
前記カルボン酸塩が、塩基性ギ酸塩及び/又は塩基性酢酸塩を含む請求項5に記載の銅粉。
【請求項8】
前記アルカリ土類金属Yが、Ca、Ba及びSrからなる群から選択される少なくとも一種を含む請求項1に記載の銅粉。
【請求項9】
前記アルカリ土類金属Yの少なくとも一部を、アルカリ土類金属Yの化合物として含有し、
前記アルカリ土類金属Yの化合物が、水酸化物、カルボン酸塩、オキシカルボン酸塩、硝酸塩、及び、Y-O結合を有する化合物からなる群から選択される少なくとも一種を含む請求項8に記載の銅粉。
【請求項10】
前記アルカリ土類金属Yの化合物が、前記カルボン酸塩を含み、
前記カルボン酸塩が、ギ酸塩及び/又は酢酸塩を含む請求項9に記載の銅粉。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この明細書は、銅粉、ペースト、焼結体、複合体、低温同時焼成セラミックス基板及び積層セラミックコンデンサについて記載したものである。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
近年は、電子機器の小型化や高機能化を実現するため、たとえば、電子機器に搭載される低温同時焼成セラミックス(Low Temperature Co-fired Ceramics、LTCC)基板や積層セラミックコンデンサ(Multi Layer Ceramic Capacitor、MLCC)その他の電子基板ないし電子部品における配線の微細化や平滑化、緻密化等が求められている。そのような要求を満たすには、配線の形成に、微細な銅粉を用いることが有効であると考えられる。
【0003】
かかる用途では、銅粉を予め溶剤や有機バインダー等の有機物と混ぜ合わせて、ペーストとすることがある。この場合、ペーストを、スクリーン印刷等により所定のパターン状に印刷した後に焼成を行い、ペーストの有機物を除去するとともに銅粉を焼結させる。それにより、銅粉の焼結体としての配線が形成される。
【0004】
なお、この種の微細な銅粉を製造するには、たとえば、亜酸化銅粉が分散したスラリーから、化学還元法または不均化法が用いられることがある。
【0005】
これに関連する技術として、たとえば特許文献1では、「耐酸化性と焼結性が同時に優れた外部電極用導電ペースト用銅粉を得ること」を課題とし、「導電ペーストの導電フィラーに用いる銅粉において、5重量%以下のSiを含有し、そのSiの実質上全てがSiO
2
系ゲルコーティング膜として銅粒子表面に被着しており、このSiO
2
系ゲルコーティング膜に少なくとも1種のガラス形成性成分が含まれていることを特徴とする耐酸化性および焼結性に優れた外部電極用導電ペースト用銅粉」が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2008-101276号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
LTCC基板の製造では、セラミック粉を含むグリーンシート上にペーストを塗布し、それらを同時に焼成することで、グリーンシート中のセラミック粉とペースト中の銅粉をともに焼結させる。
【0008】
ここでは、焼成時に、セラミック粉の収縮挙動と銅粉の収縮挙動の温度帯が一致しないことがあり、この場合、それらの収縮差に伴う応力が、配線の剥離やクラックの発生を招くおそれがある。なお一般に、セラミック粉は焼結温度が高いのに対し、金属粉は粒径が小さいほど、低い温度で焼結が進みやすい傾向があるので、上記の収縮差は、LTCC基板の製造に、ある程度微細な銅粉を使用したときに顕著になる。
【0009】
また、LTCC基板やMLCCの製造時の焼成は、ペースト等に含まれる有機物を十分に除去するため、水蒸気を含む雰囲気下で加熱を行い、当該有機物の分解生成物をガスとして分離させることがある。このとき、銅粉の焼結が比較的低い温度帯で進行すると、焼結中の銅粉の内部で発生したガスが外部に放出されず、それに起因して、銅粉の焼結後に得られる配線の内部に、空隙が形成される現象(いわゆるブリスター現象)が顕在化する可能性がある。配線内に形成された空隙は、めっき液の浸入等のような製品の信頼性低下のリスク要因になる。
【0010】
特許文献1は、低い温度で焼結する銅粉を提供することを目的としていると認められ(段落0005、0007及び0025等参照)、上述したような点については何ら着目されていない。
(【0011】以降は省略されています)

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