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公開番号2025033895
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-13
出願番号2023139917
出願日2023-08-30
発明の名称液体柔軟剤組成物
出願人ライオン株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類D06M 13/463 20060101AFI20250306BHJP(繊維または類似のものの処理;洗濯;他に分類されない可とう性材料)
要約【課題】柔軟剤の分離安定性及び機能性カプセルの分散性を低下させることなく、再付着汚れの蓄積を抑制できる柔軟剤を提供する。
【解決手段】液体柔軟剤組成物であって、下記の(A)~(D)成分:
(A)エステル基(-COO-)で分断されている炭化水素基を分子内に1~3個有するアミン化合物、その塩及び4級化物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物、
(B)炭素数10以上の炭素鎖を有し、かつ、HLB値が19.0~20.0であるノニオン界面活性剤、
(C)機能性カプセル、及び
(D)フリー香料
を含有し、
(A)成分の含量が、液体柔軟剤組成物の総質量に対して3~15質量%であり、
(B)成分の含量が、液体柔軟剤組成物の総質量に対して2~8質量%であり、
(B)成分と(A)成分との質量比(B/A)が0.1~3である
ことを特徴とする、液体柔軟剤組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
液体柔軟剤組成物であって、下記の(A)~(D)成分:
(A)エステル基(-COO-)で分断されている炭化水素基を分子内に1~3個有するアミン化合物、その塩及び4級化物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物、
(B)炭素数10以上の炭素鎖を有し、かつ、HLB値が19.0~20.0であるノニオン界面活性剤、
(C)機能性カプセル、及び
(D)フリー香料
を含有し、
(A)成分の含量が、液体柔軟剤組成物の総質量に対して3~15質量%であり、
(B)成分の含量が、液体柔軟剤組成物の総質量に対して2~8質量%であり、
(B)成分と(A)成分との質量比(B/A)が0.1~3である
ことを特徴とする、液体柔軟剤組成物。
続きを表示(約 320 文字)【請求項2】
(D)成分が、複数種類の香料成分を含むフリー香料組成物であり、
前記複数種類の香料成分の平均ClogP値が2.0~5.0である、請求項1に記載の液体柔軟剤組成物。
【請求項3】
(B)成分がポリオキシエチレンアルキルエーテルである、請求項1に記載の液体柔軟剤組成物。
【請求項4】
(B)成分が、エチレンオキシドの平均付加モル数が75~500モルであるポリオキシエチレンアルキル(該アルキルの炭素数12~18)である、請求項1に記載の液体柔軟剤組成物。
【請求項5】
(B)成分と(D)成分との質量比(B/D)が1~9である、請求項1に記載の液体柔軟剤組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は液体柔軟剤組成物に関する。
続きを表示(約 3,900 文字)【背景技術】
【0002】
柔軟剤分野では、保存安定性や残香性の向上等を目的とした製品が開発されている(特許文献1~5)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-4418号公報
特許第7106359号明細書
特開2012-127036号公報
特開2017-172097号公報
特開2000-64179号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
衣類等の繊維製品の処理では、洗浄処理と柔軟処理が行なわれる。洗浄処理の目的は、目に見える汚れと、目に見えない臭いの元になる汚れ(臭い汚れ)を繊維製品から除去することであるが、汚れの一部が繊維製品に再付着することがある。この再付着汚れは、洗浄処理を繰返すことで繊維製品に蓄積するおそれがある。
本発明者は、洗浄処理後に使用される柔軟剤が再付着汚れの対処に適していると考え検討を行なったところ、(1)ノニオン界面活性剤を柔軟剤へ配合すると再付着汚れの蓄積が低減するが、(2)ノニオン界面活性剤を高配合すると、柔軟剤の分離安定性及び機能性カプセルの分散性が低下することを見いだした。
そこで、柔軟剤の分離安定性及び機能性カプセルの分散性を低下させることなく、再付着汚れの蓄積を抑制できる柔軟剤の提供を課題として設定した。
【課題を解決するための手段】
【0005】
鋭意検討した結果、本発明者は、特定種類のノニオン界面活性剤と柔軟基材とを特定の質量比で配合すると、前記の課題を解決できることを見いだした。本発明は、この知見に基づいてなされたものである。
【0006】
すなわち、本発明は、以下の〔1〕~〔5〕に関するものである。
〔1〕液体柔軟剤組成物であって、下記の(A)~(D)成分:
(A)エステル基(-COO-)で分断されている炭化水素基を分子内に1~3個有するアミン化合物、その塩及び4級化物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物、
(B)炭素数10以上の炭素鎖を有し、かつ、HLB値が19.0~20.0であるノニオン界面活性剤、
(C)機能性カプセル、及び
(D)フリー香料
を含有し、
(A)成分の含量が、液体柔軟剤組成物の総質量に対して3~15質量%であり、
(B)成分の含量が、液体柔軟剤組成物の総質量に対して2~8質量%であり、
(B)成分と(A)成分との質量比(B/A)が0.1~3である
ことを特徴とする、液体柔軟剤組成物。
〔2〕(D)成分が、複数種類の香料成分を含むフリー香料組成物であり、
前記複数種類の香料成分の平均ClogP値が2.0~5.0である、前記〔1〕に記載の液体柔軟剤組成物。
〔3〕(B)成分がポリオキシエチレンアルキルエーテルである、前記〔1〕に記載の液体柔軟剤組成物。
〔4〕(B)成分が、エチレンオキシドの平均付加モル数が75~500モルであるポリオキシエチレンアルキル(該アルキルの炭素数12~18)である、前記〔1〕に記載の液体柔軟剤組成物。
〔5〕(B)成分と(D)成分との質量比(B/D)が1~9である、前記〔1〕に記載の液体柔軟剤組成物。
【発明の効果】
【0007】
後述の実施例で示されるように、本発明の液体柔軟剤組成物は、その分離安定性及び機能性カプセルの分散性を損なうことなく、再付着汚れの蓄積を抑制できる。したがって、本発明は、従来製品にはない商品価値を有する液体柔軟剤を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
〔(A)成分:カチオン界面活性剤〕
(A)成分は「エステル基(-COO-)で分断されている炭化水素基を分子内に1~3個有するアミン化合物、その塩及び4級化物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物」である。(A)成分はカチオン界面活性剤である。
(A)成分は、繊維製品に柔軟性を与えるため、及び、(B)成分の繊維製品への吸着性を向上させるために配合する。
「エステル基(-COO-)で分断されている炭化水素基」の炭素数は10~26が好ましく、17~26がより好ましく、19~24がさらに好ましい。炭素数が10以上であると柔軟性付与効果が良好であり、26以下であると液体柔軟剤組成物のハンドリング性が良好である。
「エステル基(-COO-)で分断されている炭化水素基」は、鎖状の炭化水素基であっても、構造中に環を含む炭化水素基であってもよく、好ましくは鎖状の炭化水素基である。鎖状の炭化水素基は、直鎖状、分岐鎖状のいずれであってもよい。
前記の炭化水素基はエステル基(-COO-)で分断されている。すなわち、炭化水素基は、その炭素鎖中にエステル基を有し、該エステル基によって炭素鎖が分断されている。エステル基を有すると、生分解性が向上する。
1つの炭化水素基が有するエステル基の数は1つであっても2つ以上であってもよい。すなわち、炭化水素基は、エステル基によって1ヶ所が分断されていてもよく、2ヶ所以上が分断されていてもよい。
なお、エステル基が有する炭素原子は、炭化水素基の炭素数にカウントする。
炭化水素基は、通常、工業的に使用される牛脂由来の未水添脂肪酸、不飽和部を水添もしくは部分水添して得られる脂肪酸、パーム椰子、油椰子などの植物由来の未水添脂肪酸もしくは脂肪酸エステル、あるいは不飽和部を水添もしくは部分水添して得られる脂肪酸又は脂肪酸エステル等を使用して導入される。
【0009】
アミン化合物としては、2級アミン化合物(長鎖炭化水素基の数が2個)又は3級アミン化合物(長鎖炭化水素基の数が3個)が好ましく、3級アミン化合物がより好ましい。
アミン化合物としては、下記一般式(A1)で表される化合物が挙げられる。
TIFF
2025033895000001.tif
34
64
[式中、

1
~R
3
はそれぞれ独立して、水素原子、炭素数10~26の炭化水素基、-CH
2
CH(Y)OCOR
4
(Yは水素原子又はCH
3
である)、炭素数1~4のアルキル基、又は-CH
2
CH(Y)OH(Yは水素原子又はCH
3
である)であり、

1
~R
3
のうちの少なくとも1つは、-CH
2
CH(Y)OCOR
4
であり、

4
は炭素数7~21の炭化水素基である。]
【0010】
一般式(A1)中、R
1
~R
3
における「炭素数10~26の炭化水素基」の炭素数は、17~26が好ましく、19~24がより好ましい。
「-CH
2
CH(Y)OCOR
4
」中、Yは水素原子又はCH
3
であり、好ましくは水素原子である。R
4
は、炭素数7~21の炭化水素基、好ましくは炭素数15~19の炭化水素基である。一般式(A1)で表される化合物中にR
4
が複数存在するとき、該複数のR
4
は互いに同一であってもよく、それぞれ異なっていてもよい。

4
の炭化水素基は、炭素数8~22の脂肪酸もしくは脂肪酸メチルエステル(R
4
COOMe)からカルボキシ基を除いた残基(脂肪酸残基)であり、R
4
のもととなる脂肪酸もしくは脂肪酸メチルエステル(R
4
COOMe)は、飽和脂肪酸もしくは飽和脂肪酸メチルエステルでも不飽和脂肪酸もしくは不飽和脂肪酸メチルエステルでもよく、また、直鎖脂肪酸もしくは直鎖脂肪酸メチルエステルでも分岐脂肪酸もしくは分岐脂肪酸メチルエステルでもよい。なかでも、飽和又は不飽和の直鎖脂肪酸が好ましい。柔軟処理した繊維製品(衣類等)に良好な吸水性を付与するために、R
4
のもととなる脂肪酸もしくは脂肪酸メチルエステルの不飽和比率は高いほど好ましい。

4
のもととなる脂肪酸として具体的には、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、部分水添パーム油脂肪酸(ヨウ素価10~60)や、部分水添牛脂脂肪酸(ヨウ素価10~60)などが挙げられる。なかでも、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、オレイン酸、エライジン酸、およびリノール酸から選ばれる2種以上を所定量ずつ組み合わせて用いるのが好ましい。この場合、炭素数16~18のものの割合は、繊維や衣類に対する柔軟性付与の観点から80質量%以上とし、炭素数20の脂肪酸が2質量%未満、炭素数21~22の脂肪酸が1質量%未満とするのが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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