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公開番号2025033859
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-13
出願番号2023139856
出願日2023-08-30
発明の名称座屈拘束ブレース
出願人大和ハウス工業株式会社
代理人個人,個人
主分類E04B 1/58 20060101AFI20250306BHJP(建築物)
要約【課題】芯材に設けられているスリットにスペーサーが内挿される従来構造による、芯材の軸力調整と強軸方向の押圧力抑制といった同様の効果を享受しながら、芯材の変形の際の部材の抜け落ちや補剛不能領域の発生を防止できる、座屈拘束ブレースを提供すること。
【解決手段】鋼製でプレート状の芯材10と、芯材10の有する2つの広幅面10aに対向するように配設されている、角形鋼管からなる一対の拘束材30と、芯材10と拘束材30の間に介在するアンボンド材20とを有する、座屈拘束ブレース100であり、芯材10の広幅面10aには、1つの貫通孔16と、貫通孔16に連通して貫通孔16の一方側において芯材10の長手方向に延びている2つの切り込み17とが設けられ、貫通孔16と切り込み17が芯材10の軸力調整手段を形成し、2つの切り込み17がいずれも、一方の広幅部12まで延びている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
鋼製でプレート状の芯材と、該芯材の有する2つの広幅面に対向するように配設されている、角形鋼管からなる一対の拘束材とを有する、座屈拘束ブレースであって、
前記芯材は、その長手方向の中央側において広幅面の幅が相対的に狭い狭幅部を有し、その長手方向の端部側において広幅面の幅が相対的に広い広幅部を有しており、
前記狭幅部の広幅面には、1つの貫通孔と、該貫通孔に連通して該貫通孔の一方側において該芯材の長手方向に延びている2つの切り込みが設けられ、該貫通孔と該切り込みが芯材の軸力調整手段を形成しており、
前記2つの切り込みがいずれも、一方の前記広幅部まで延びていることを特徴とする、座屈拘束ブレース。
続きを表示(約 990 文字)【請求項2】
鋼製でプレート状の芯材と、該芯材の有する2つの広幅面に対向するように配設されている、角形鋼管からなる一対の拘束材とを有する、座屈拘束ブレースであって、
前記芯材は、その長手方向の中央側において広幅面の幅が相対的に狭い狭幅部を有し、その長手方向の端部側において広幅面の幅が相対的に広い広幅部を有しており、
前記狭幅部の広幅面には、1つの貫通孔と、該貫通孔に連通して該貫通孔の左右の両側においてそれぞれ該芯材の長手方向に延びている2つの切り込みが設けられ、該貫通孔と該切り込みが芯材の軸力調整手段を形成しており、
左右の前記2つの切り込みがいずれも、左右の前記広幅部まで延びていることを特徴とする、座屈拘束ブレース。
【請求項3】
前記1つの貫通孔と、2つの前記切り込みとからなるユニットが、前記長手方向に隙間を置いて2つ設けられており、
2つの前記ユニットはいずれも、前記貫通孔が前記狭幅部の中央側に配置され、2つの前記切り込みが前記広幅部まで延びていることを特徴とする、請求項1に記載の座屈拘束ブレース。
【請求項4】
前記貫通孔の平面視形状において、前記切り込みがない他方側の輪郭が第1曲率を有しており、該切り込みがある一方側の輪郭が、第1曲率側に凸の第2曲率を有していることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の座屈拘束ブレース。
【請求項5】
前記貫通孔の平面視形状において、前記切り込みがない他方側の輪郭が第1曲率を有しており、該切り込みがある一方側の輪郭が、前記長手方向に直交した直線状を呈していることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の座屈拘束ブレース。
【請求項6】
前記芯材の両端には、前記広幅面に直交して他部材に接合される、一対の接合板が固定され、
前記一対の接合板に対して補強板が固定され、前記広幅面と該一対の接合板と該補強板により形成される空間に前記拘束材の端部が収容されており、
前記芯材の側方において、前記一対の拘束材の両側を一対の補剛材が繋いでおり、
前記芯材が、前記一対の拘束材と前記一対の補剛材とにより包囲されていることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の座屈拘束ブレース。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、座屈拘束ブレースに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来より、建物架構(柱・梁架構、屋根架構等)を形成するブレースとして、座屈防止措置が講じられた座屈拘束ブレースが適用されている。座屈拘束ブレースとしては、鋼製の芯材の周囲を鋼板のみで補剛した形態、鋼製の芯材の周囲をRC(Reinforced Concrete:鉄筋コンクリート)で補剛した形態、鋼製の芯材の周囲を鋼材とモルタルで被覆した形態など、多様な補剛形態が存在する。
【0003】
ここで、特許文献1には、芯材が一対の角形鋼管により形成される拘束材にて拘束された座屈拘束ブレースに関し、芯材から押圧力を受けた拘束材に局部破壊を生じさせない座屈拘束ブレースが提案されている。具体的には、板状部の両端に他部材との接合のための接合部を有した芯材と、板状部の弱軸方向に直交する各面に対向して配置された拘束材とを備える座屈拘束ブレースである。
【0004】
この座屈拘束ブレースにおいて、芯材の広幅面にはスリットが設けられ、このスリットにより芯材に作用する軸力調整(もしくは耐力調整)がなされるようになっている。また、芯材が軸力(圧縮力)を受けた際に、芯材の弱軸方向に高次モードの座屈が有効に生じることになるが、広幅面にスリットを設けたことにより、芯材の強軸方向の断面二次モーメントが低下し、強軸方向の押圧力が大きくなるといったトレードオフの関係があり、この強軸方向の押圧力を抑制するべく、スリットに対してスリットよりも長さの短いスペーサーが内挿されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第6445862号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の座屈拘束ブレースによれば、芯材の広幅面にスリットを設けつつ、スリットにスペーサーを内挿することにより、芯材の軸力調整を図りながら、強軸方向の押圧力を抑制することができる。
【0007】
ところで、芯材の広幅面にスリットを設け、ここに別途製作された相対的に長さの短いスペーサーを内挿する形態では、スペーサーよりもスリットの長手方向の長さを長くしておくことで、地震時に作用する軸力(圧縮力)による芯材の長手方向への所定の圧縮ひずみがスペーサーにより阻害されることを防止している。しかしながら、このようにスリットが長手方向に圧縮されつつ高次モードの座屈が生じた際には、スペーサーが自重でスリットから抜け落ちる恐れがある。また、芯材の強軸方向への高次モードの座屈の際に、スペーサーがスリットの一方端側に偏ってしまい、スリットの他方側の隙間が大きくなって、スペーサーにより補剛されない領域が生じるといった課題もある。
【0008】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、芯材に設けられているスリットにスペーサーが内挿される従来構造による、芯材の軸力調整と強軸方向の押圧力抑制といった同様の効果を享受しながら、芯材の変形の際の部材の抜け落ちや補剛不能領域の発生を防止できる、座屈拘束ブレースを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成すべく、本発明による座屈拘束ブレースの一態様は、
鋼製でプレート状の芯材と、該芯材の有する2つの広幅面に対向するように配設されている、角形鋼管からなる一対の拘束材とを有する、座屈拘束ブレースであって、
前記芯材は、その長手方向の中央側において広幅面の幅が相対的に狭い狭幅部を有し、その長手方向の端部側において広幅面の幅が相対的に広い広幅部を有しており、
前記狭幅部の広幅面には、1つの貫通孔と、該貫通孔に連通して該貫通孔の一方側において該芯材の長手方向に延びている2つの切り込みが設けられ、該貫通孔と該切り込みが芯材の軸力調整手段を形成しており、
前記2つの切り込みがいずれも、一方の前記広幅部まで延びていることを特徴とする。
【0010】
本態様によれば、鋼製でプレート状の芯材の2つの広幅面が角形鋼管からなる一対の拘束材により拘束されている座屈拘束ブレースにおいて、芯材の広幅面に、1つの貫通孔と、貫通孔に連通して貫通孔の一方側において芯材の長手方向に延びている2つの切り込みとが設けられ、貫通孔と2つの切り込みが芯材の軸力調整手段を形成していることにより、2つの切り込みの内部にある領域がスペーサーとなり、このスペーサーは芯材そのものであってスリットに挿通されているものでないことから、貫通孔と2つの切り込みによって、芯材の軸力調整と芯材の強軸方向の押圧力抑制の双方を図りながら、スペーサーの脱落やスペーサーの移動による補剛不能領域の発生といった課題を解消することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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