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公開番号
2025033017
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-12
出願番号
2024204459,2020135685
出願日
2024-11-25,2020-08-11
発明の名称
(メタ)アクリル系樹脂フィルム、粘着シート、及び偏光フィルム
出願人
ZACROS株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C08J
5/18 20060101AFI20250305BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】薄い膜厚の樹脂フィルムを得るための溶液キャスト法に使用でき、耐折性、耐切性、伸び性、耐溶剤性に優れている(メタ)アクリル系樹脂フィルム、粘着シート、及び偏光フィルムを提供する。
【解決手段】(メタ)アクリル系ポリマーと、ゴム化合物と、架橋剤とを含有する(メタ)アクリル系樹脂組成物を架橋させた樹脂層からなる(メタ)アクリル系樹脂フィルムであって、(メタ)アクリル系ポリマーが、(A)メチルメタクリレートと、メチルメタクリレート以外の、ホモポリマーのTgが0℃以上であり、且つアルキル基の炭素数がC1~C14であるアルキル(メタ)アクリレートと、(B)架橋剤と反応できる官能基を有する共重合可能なモノマーと、を共重合させた(メタ)アクリル系ポリマーであり、(メタ)アクリル系樹脂フィルムの面内位相差Reが1.0nm以下、ヘイズ値が3.0%以下である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
(メタ)アクリル系ポリマーと、ゴム化合物と、架橋剤とを含有する(メタ)アクリル系樹脂組成物を架橋させた樹脂層からなる(メタ)アクリル系樹脂フィルムであって、
前記(メタ)アクリル系樹脂組成物は、溶液キャスト法に用いる(メタ)アクリル系樹脂組成物の溶液であり、
前記(メタ)アクリル系ポリマーが、
(A)群のモノマーとして、メチルメタクリレートと、前記メチルメタクリレート以外の、ホモポリマーのTgが0℃以上であり、且つアルキル基の炭素数がC1~C14であるアルキル(メタ)アクリレートの少なくとも1種以上と、
(B)前記架橋剤と反応できる官能基を有する共重合可能なモノマーとして、水酸基を有する共重合可能なモノマー、及びカルボキシル基を有する共重合可能なモノマーからなるモノマー群の中から選択した少なくとも1種以上と、
を共重合させた(メタ)アクリル系ポリマーであり、
前記(メタ)アクリル系樹脂フィルムの面内位相差Reが1.0nm以下、ヘイズ値が3.0%以下であることを特徴とする(メタ)アクリル系樹脂フィルム。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記(A)群のモノマーが、メチルメタクリレートを80~99重量部と、前記メチルメタクリレート以外の、ホモポリマーのTgが0℃以上であり、且つアルキル基の炭素数がC1~C14であるアルキル(メタ)アクリレートの少なくとも1種以上の1~20重量部との合計100重量部であることを特徴とする請求項1に記載の(メタ)アクリル系樹脂フィルム。
【請求項3】
前記ゴム化合物が、コア部にSBR又はブタジエンを主体としたゴム層と、シェル部にメチルメタクリレートを主体としたアクリル層とから形成されたコアシェル粒子であり、前記コアシェル粒子の体積基準平均粒子径が0.05~2.0μmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の(メタ)アクリル系樹脂フィルム。
【請求項4】
前記水酸基を有する共重合可能なモノマーが、8-ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート、6-ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、N-ヒドロキシ(メタ)アクリルアミド、N-ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N-ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミドからなる化合物群から選択された少なくとも1種以上であり、かつ、8-ヒドロキシオクチルメタクリレート、6-ヒドロキシヘキシルメタクリレート、4-ヒドロキシブチルメタクリレート、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、2-ヒドロキシエチルアクリレートからなる化合物群から選択された少なくとも1種以上を含むことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の(メタ)アクリル系樹脂フィルム。
【請求項5】
前記(メタ)アクリル系樹脂フィルムの厚みが10~50μmである請求項1~4のいずれか1項に記載の(メタ)アクリル系樹脂フィルム。
【請求項6】
前記(メタ)アクリル系樹脂フィルムの耐溶剤性としてのゲル分率が90%以上であり、かつ、耐折性としての耐折回数(JIS P8115)が100回以上、かつ、伸び性としての破断伸び率が10%以上であることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の(メタ)アクリル系樹脂フィルム。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載の(メタ)アクリル系樹脂フィルムの片面または両面に、粘着層を形成してなることを特徴とする粘着シート。
【請求項8】
請求項1~6のいずれか1項に記載の(メタ)アクリル系樹脂フィルムを、偏光子の片面または両面に形成してなることを特徴とする偏光フィルム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、(メタ)アクリル系樹脂フィルム等の形成に好適に用いられる(メタ)アクリル系樹脂組成物、及びそれを用いた(メタ)アクリル系樹脂フィルムに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
従来から、高透明性、加熱加工性、耐候性、耐薬品性に優れていることから、電子機器、家電製品、自動車内外装部品、建築部材などの各種機器部品の表面被覆に用いる樹脂フィルムとして、(メタ)アクリル系樹脂フィルムが用いられている。
また、近年では、高透明性、耐候性などに優れていることから、(メタ)アクリル系樹脂フィルムが、光学用フィルムとして用いられている。
【0003】
従来、ポリメチルメタクリレート(PMMA)樹脂からなる(メタ)アクリル系樹脂フィルム(PMMAフィルム)を製造する方法としては、生産性が高いことから、PMMA樹脂を溶融押出法により製膜する方法が採用されていた。
【0004】
例えば、特許文献1には、アクリル樹脂フィルムと成形樹脂とを一体化する部材に好適に使用可能なアクリル樹脂フィルムであって、特に、表面の保護層の形成に好適な塗装代替アクリル樹脂フィルムが開示されている。特許文献1に記載の発明に係わるアクリル樹脂フィルムは、アクリル樹脂フィルムに添加する紫外線吸収剤と滑剤とを特定の種類で組み合わせ、しかもこれらの成分を特定の含有量としている。このため、特許文献1では、表面の保護層の形成に使用する塗装代替アクリル樹脂フィルムとして、好適に使用できるとしている。
【0005】
また、特許文献2には、アクリル系樹脂の長所である独特の美しい色調、及び透明性が損なわれる原因となるゴム含有グラフト共重合体を含有させないで、アクリル系樹脂の本質的な欠点である耐衝撃性を改善する方法が開示されている。特許文献2に記載の発明に係わるアクリル系樹脂組成物は、前記樹脂組成物を溶融押出法によりフィルム化する際に溶融押出温度を高くすると、前記グラフト共重合体が熱分解することにより発生する分解ガス、又はブリードアウト物により、キャストロール等の冷却ロールが汚染されて、生産性が落ちるという問題を解決できるとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2009-286960号公報
国際公開第2016/139927号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、特許文献1に記載の発明に係わるアクリル樹脂フィルムは、熱可塑性重合体を含むアクリル樹脂組成物の混合物を脱気式二軸押出機にて混練して、アクリル樹脂組成物のペレットを得た後に、溶融押出機にて溶融した樹脂組成物をTダイに押し出して行う溶融押出法により、アクリル樹脂フィルムを製膜したものである。また、特許文献1に記載の実施例1~6では、膜厚が50~125μmのアクリル樹脂フィルムが得られている。しかし、特許文献1に記載の発明に係わるアクリル樹脂フィルムは、溶融押出法により製膜した樹脂フィルムであることから、膜厚が40μm以下の薄い樹脂フィルムを得ることが困難であるという問題を有していた。
【0008】
また、特許文献2に記載の発明に係わるアクリル樹脂組成物は、3~4段階のグラフト重合反応を行い徐々にグラフト共重合体を完成させるため、グラフト共重合体を得る工程に長時間を要するという問題を有していた。また、特許文献2の、溶融押出法によりアクリル樹脂フィルムを製造した実施例6~8では、延伸しないで得られたアクリル樹脂フィルムの膜厚が80μmであり、延伸しないで膜厚が40μm以下の薄い樹脂フィルムが得られていなかった。
【0009】
こうしたなか、溶融押出法に比べて、より簡便な樹脂フィルムの製膜方法であり、薄膜化にできる利点がある溶液キャスト法によりPMMA樹脂を製膜する方法が求められていた。本発明者らは、溶液キャスト法によりPMMA樹脂を製膜する方法を鋭意検討した。その結果、特定のPMMA樹脂組成物を用いることにより、溶液キャスト法により製膜した場合でも、溶融押出法により製膜したものと同等以上の優れた物性を有するPMMA樹脂フィルムが得られることを見出し、本発明を完成させることができた。
【0010】
従来の溶融押出法により、(メタ)アクリル系樹脂フィルムを製膜する方法の場合には、40μm以下の厚みに薄膜化することが困難であった。一方、溶液キャスト法により、(メタ)アクリル系樹脂フィルムを製膜する方法の場合には、40μm以下の厚みに薄膜化することが可能であるが、得られた(メタ)アクリル系樹脂フィルムの物性として耐溶剤性の性能を向上させることが難しいという問題があった。また、溶液キャスト法においては、(メタ)アクリル系樹脂組成物に含有する未架橋のPMMA樹脂の重量平均分子量を100万以上の大きな値にする必要があるため、該(メタ)アクリル系樹脂組成物の溶液が高粘度であり、製膜工程での作業性が良くないという問題があった。
(【0011】以降は省略されています)
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