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公開番号
2025032887
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-12
出願番号
2023138392
出願日
2023-08-28
発明の名称
金属含有膜形成用化合物、金属含有膜形成用組成物、及びパターン形成方法
出願人
信越化学工業株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C07F
7/22 20060101AFI20250305BHJP(有機化学)
要約
【課題】従来の有機下層膜材料に対して優れたドライエッチング耐性を有するとともに、高度な埋め込み/平坦化特性を併せ持つ金属化合物、該化合物を用いた金属含有膜形成用組成物、該組成物をレジスト下層膜材料に用いたパターン形成方法を提供する。
【解決手段】分子内に2つ以上のジオール構造を有する化合物とSn化合物との反応生成物であって、一分子内に2つ以上のSn原子を含む単分子型化合物であることを特徴とする金属含有膜形成用化合物。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
分子内に2つ以上のジオール構造を有する化合物とSn化合物との反応生成物であって、一分子内に2つ以上のSn原子を含む単分子型化合物であることを特徴とする金属含有膜形成用化合物。
続きを表示(約 4,100 文字)
【請求項2】
前記金属含有膜形成用化合物が下記一般式(M―1)又は(M―2)で表されるものであることを特徴とする請求項1に記載の金属含有膜形成用化合物。
TIFF
2025032887000083.tif
35
153
(前記一般式(M―1)~(M―2)中、R
1
、R
2
はそれぞれ独立に1価の有機基若しくはハロゲン原子である。X
1
は、置換若しくは非置換の炭素数1~20の直鎖状のアルキル基、置換若しくは非置換の炭素数3~70の分岐状若しくは環状のアルキル基、1つ以上の二重結合若しくは三重結合を含む置換若しくは非置換の炭素数2~20の脂肪族不飽和炭化水素基(前記アルキル基、及び脂肪族不飽和炭化水素基は、エーテル基、チオエーテル基、エステル基、アミド基を有していてもよい)、置換若しくは非置換の炭素数6~30のアリール基、置換若しくは非置換の炭素数6~30のアリールアルキル基、置換若しくは非置換のトリアジン環、置換若しくは非置換のイソシアヌル基、及び、置換若しくは非置換のグリコールウリル基から選択されるn
1
価の有機基であり、n
1
は2~6の整数である。R
3
は水素原子以外の置換基を表し、それぞれ独立に置換若しくは非置換の炭素数1~20のアルキル基、置換若しくは非置換の炭素数3~20の分岐状若しくは環状のアルキル基、1つ以上の二重結合若しくは三重結合を含む置換若しくは非置換の炭素数2~20の脂肪族不飽和炭化水素基、置換若しくは非置換の炭素数1~20のアルコキシ基、置換若しくは非置換の炭素数1~30のヘテロアルキル基、置換若しくは非置換の炭素数6~30のアリール基、チオール基、水酸基、アミノ基、カルボキシ基、又はハロゲン原子であり、lは0~1の整数であり、m
1
は0~5の整数である。X
2
は単結合、又は連結部であって、前記連結部はカルボニル基、エーテル基、エステル基、若しくはアミド基であるか、置換若しくは非置換の炭素数1~20の直鎖状のアルキル基、置換若しくは非置換の炭素数3~20の分岐状若しくは環状のアルキル基、1つ以上の二重結合若しくは三重結合を含む置換若しくは非置換の炭素数2~20の脂肪族不飽和炭化水素基(前記アルキル基、及び脂肪族不飽和炭化水素基は、ケトン基、エーテル基、エステル基、アミド基、イミン基、ラクトン環、及びスルトン環を有していてもよい)、置換若しくは非置換の炭素数6~36のアリール基、置換若しくは非置換の炭素数6~36のアリールアルキル基、及び置換若しくは非置換のトリアジン環から選択されるn
2
価の有機基であるか、又は、芳香環と共に環状構造を形成する置換若しくは非置換の炭素数2~20の飽和又は不飽和の炭化水素基(前記炭化水素基はエーテル基を有していてもよい)から選択される2×n
2
価の有機基であり、n
2
は2~4の整数である。)
【請求項3】
前記一般式(M―1)~(M―2)中、R
1
が置換若しくは非置換の炭素数1~20のアルキル基、置換若しくは非置換の炭素数3~20のシクロアルキル基、1つ以上の二重結合若しくは三重結合を含む置換若しくは非置換の炭素数2~20の脂肪族不飽和炭化水素基、置換若しくは非置換の炭素数6~30のアリール基、又は置換若しくは非置換の炭素数7~31のアリールアルキル基であることを特徴とする請求項2に記載の金属含有膜形成用化合物。
【請求項4】
前記R
2
が-OC(=O)R
2
’(R
2
’は一価の有機基)であることを特徴とする請求項2に記載の金属含有膜形成用化合物。
【請求項5】
前記R
2
’が下記一般式(A―1)~(A―4)又は下記一般式(2)若しくは下記一般式(3)であることを特徴とする請求項4に記載の金属含有膜形成用化合物。
TIFF
2025032887000084.tif
27
153
(前記一般式(A―1)~(A―4)中、Y
A1
、Y
A2
はそれぞれ互いに同一でも異なっていてもよく、置換若しくは非置換の炭素数1~20の飽和または炭素数2~20の不飽和の2価の有機基、置換若しくは非置換の炭素数6~30のアリール基、置換若しくは非置換の炭素数7~31のアリールアルキル基である。R
A
は水素原子、置換若しくは非置換の炭素数1~20の飽和または炭素数2~20の不飽和の2価の有機基、置換若しくは非置換の炭素数6~30のアリール基、置換若しくは非置換の炭素数7~31のアリールアルキル基であり、R
A1
は下記一般式(1)で表される酸、熱のいずれかまたは両方の作用により保護基が脱離して1個以上の水酸基若しくはカルボキシル基を発生する有機基であり、*はカルボニル基との結合部を表す。)
TIFF
2025032887000085.tif
18
153
(前記一般式(1)中、R
A2
は酸、熱のいずれかまたは両方の作用により保護基が脱離する有機基であり、*はY
A1
若しくはY
A2
との結合部を表す。)
TIFF
2025032887000086.tif
17
153
(前記一般式(2)中、Xは炭素数1~31の2価の有機基であり、Bは下記一般式(B)であり、*はカルボニル基との結合部を表す。)
TIFF
2025032887000087.tif
9
153
(前記一般式(B)中、Y
B
は置換若しくは非置換の炭素数1~20の飽和または炭素数2~20の不飽和の2価の脂肪族炭化水素基、置換若しくは非置換の炭素数6~30の2価のアリール基、置換若しくは非置換の炭素数7~31の2価のアリールアルキル基であり、酸素原子又はNH基を介して隣接基と結合していてもよく、R
B
は水酸基または、下記一般式(B-1)から(B-3)で示される構造のいずれかである。*はカルボニル基との結合部を表す。)
TIFF
2025032887000088.tif
29
153
(前記一般式(B-1)から(B-3)中、R
B1
は水素原子または炭素数1~10の1価の有機基であり、qは0または1を表し、*はY
B
との結合部を表す。)
TIFF
2025032887000089.tif
17
153
(前記一般式(3)中、Xは炭素数1~31の2価の有機基であり、Cは下記一般式(C―1)~(C-4)であり、*はカルボニル基との結合部を表す。)
TIFF
2025032887000090.tif
50
153
(前記一般式(C―1)及び(C―3)中、R
C1
はそれぞれ独立に水素原子またはメチル基であり、同一式中それらは互いに同一でも異なっていてもよい。(C―3)~(C―4)中、R
C2
は水素原子または、置換若しくは非置換の炭素数1~20の飽和または不飽和の1価の脂肪族炭化水素基、置換若しくは非置換の炭素数6~30のアリール基、置換若しくは非置換の炭素数7~31のアリールアルキル基である。*はカルボニル基との結合部を表す。)
【請求項6】
前記一般式(A―1)~(A―4)中のY
A1
、前記一般式(2)中のX、又は前記一般式(3)中のXが置換若しくは非置換の炭素数2~20の不飽和炭化水素であることを特徴とする請求項5に記載の金属含有膜形成用化合物。
【請求項7】
前記一般式(A―1)~(A―4)中のY
A1
、前記一般式(2)中のX、又は前記一般式(3)中のXが下記一般式(4)であることを特徴とする請求項5に記載の金属含有膜形成用化合物。
TIFF
2025032887000091.tif
21
153
(前記一般式(4)中、R
a
、R
b
及びR
C
は水素原子または炭素数1から20の1価の有機基であり、R
a
およびR
b
が結合し、環状置換基を形成していてもよい。*1、*2はそれぞれカルボニル基との結合部を表し、*1、*2はその置換位置が逆でもよい。)
【請求項8】
前記一般式(M―2)中、m
1
が0若しくは1であり、m
1
=1の時のR
3
が水酸基であることを特徴とする請求項2に記載の金属含有膜形成用化合物。
【請求項9】
前記金属含有膜形成用化合物のゲルパーミエーションクロマトグラフィー法によるポリスチレン換算の重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnとの比率Mw/Mnが、1.00≦Mw/Mn≦1.50であることを特徴とする請求項1に記載の金属含有膜形成用化合物。
【請求項10】
半導体製造に用いられるレジスト下層膜材料として機能する金属含有膜形成用組成物であって、請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の(a)金属含有膜形成用化合物及び(b)有機溶剤を含有するものであることを特徴とする金属含有膜形成用組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置製造工程における多層レジスト法による微細パターニングに用いることが可能な金属含有膜形成用組成物、及び該材料を用いたパターン形成方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
LSIの高集積化と高速度化に伴い、パターンルールの微細化が急速に進んでいる。最先端の微細化技術としては、45nmノード以降のデバイスの量産にArF液浸リソグラフィーが適用されている。また、ArF液浸露光と併せて、二重露光(ダブルパターニング)プロセスが28nmノード以降の世代で実用化され、光学的限界を超える狭ピッチパターンの形成も可能となった。
【0003】
更に、20nmノード以降のデバイス製造においては、露光とエッチングを3回以上繰り返すことにより、より狭いピッチのパターンを作製する多重露光(マルチパターニング)プロセスの検討が進められている。しかしながら、多重露光プロセスは工程数が増えるため、製造期間の長期化や欠陥発生の頻度増大により生産性が低下し、コストが大幅に上昇する事態に直面している。
【0004】
近年、ArF液浸リソグラフィーと多重露光プロセスとの併用に代わる有力な技術として、波長13.5nmの真空紫外光(EUV)リソグラフィーが注目されている。この技術を用いることにより、ハーフピッチ25nm以下の微細パターンを1回の露光で形成することが可能になった。
【0005】
一方で、EUVリソグラフィーでは、光源の出力不足を補うため、レジスト材料には高感度化が強く求められる。しかし、高感度化に伴うショットノイズの増大はラインパターンのエッジラフネス(LER、LWR)の増大に繋がり、高感度化と低エッジラフネスの両立がEUVリソグラフィーにおける重要な課題の一つに挙げられている。
【0006】
レジストの高感度化やショットノイズの影響の低減のための試みとして、レジスト材料に金属材料を用いることが近年検討されるようになった。バリウム、チタン、ハフニウム、ジルコニウム、スズ等の金属元素を含む化合物は、金属を含まない有機材料に比べて、EUV光に対する吸光度が高く、レジストの感光性の向上やショットノイズの影響の抑制が期待できる。また、金属含有レジストパターンは、非金属材料からなる下層膜と組み合わせることにより、高選択比エッチング加工が期待できる。
【0007】
例えば、特許文献1、2に記載の金属塩や有機金属錯体を添加したレジスト材料や、特許文献3、4に記載の金属酸化物のナノ粒子を用いた非化学増幅型レジスト材料が検討されている。
【0008】
中でも、スズを含む分子は電子線、極端紫外線の吸収に優れるため、活発な研究が行われている。そのうちの1つである有機スズ高分子の場合、光吸収またはこれによって生成された二次電子によってアルキル配位子が解離され、周辺鎖とのオキソ結合を通じた架橋を通じて有機系現像液で除去されないネガティブトーンパターニングが可能である。このような有機スズ高分子は、解像度、ラインエッジ粗さを維持しながらも感度を向上させることが可能だが、未だ商用化の水準には届いていない(特許文献5)。また、レジスト感度変化についての保存安定性が不十分であるなど課題が多く残っている。
【0009】
上記課題に対して、レジスト下層膜にチタン、ハフニウム、ジルコニウム、スズ等の金属元素を含む材料を用いた開発も検討されている。金属含有のレジスト材料で課題となっている露光感度の向上や、保存環境下における感度変化の抑制などの性能改善が不要であり、上記金属元素を含むことでドライエッチング耐性に優れたレジスト下層膜を提供できる可能性がある。特許文献7では、Ti化合物を用いた材料がCHF
3
/CF
4
系ガスおよびCO
2
/N
2
系ガスに対して優れたドライエッチング耐性を示すことを報告している。
【0010】
一方、金属化合物をレジスト下層膜に用いる際の課題としては、埋め込み性が挙げられる。例えば特許文献6のようなフォトレジストでの利用を想定した化合物では耐熱性については言及されていないが、高温でのベークを想定していないため耐熱性が不足し、埋め込みや成膜性不良が生じる恐れがある。また特許文献7では埋め込み性に関して言及されていないが、一般的に金属酸化物化合物は、ベーク時の熱収縮が大きく、高温ベーク後には充填性の著しい劣化を誘発するため、高度な平坦化特性・埋め込み特性と耐熱特性が要求されるレジスト下層膜材料としては不十分である懸念がある。特許文献8では、特定の配位子で修飾した金属化合物が埋め込み性に優れることを報告しているが、実施されている埋め込み性評価のベーク温度が150℃と低温であり、耐熱性(例えば、レジスト下層膜形成後に施されることがある熱処理に対する特性)が必要とされるレジスト下層膜としては不十分である懸念がある。特許文献9では、特許文献8で報告されている金属化合物と特定構造の有機ポリマーを混合することで、400℃ベーク後の埋め込み性に優れたレジスト下層膜材料を提供しているが、無機物である金属化合物と有機物であるポリマーの混合組成物であることから、相溶性不良が引き起こす成膜不良や保存安定性の劣化およびドライエッチング耐性の劣化などが懸念される。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)
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