TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025031740
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-07
出願番号2024218343,2020534999
出願日2024-12-13,2020-03-19
発明の名称認証デバイスおよびフィルム
出願人東レ株式会社
代理人
主分類F21S 2/00 20160101AFI20250228BHJP(照明)
要約【課題】フィルムの配向角に認証性が依存することのない認証デバイスを提供すること。
【解決手段】光源、偏光子、フィルム、および光感度センサーを有する認証デバイスであって、偏光子と認証対象物の間に特定の特性を有するフィルムが配置されている認証デバイスを本旨とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
光源、偏光子、フィルム、および光感度センサーを有する、指紋、虹彩、顔、手形、体形、静脈の少なくとも1種を認証する認証デバイスであって、前記のフィルムは偏光子と認証対象物の間に配置され、かつ下記(1)から(5)を満足することを特徴とする認証デバイス。
(1)前記光源から出射する光線の透過率が、当該光線の最も強い強度の波長において70%以上100%以下であること。
(2)下記(I)式を満足する整数nが存在すること。
(I)A×n-150 ≦ Re ≦ A×n+150
ここで、Aは前記光源から出射する光線において最も強い強度を示す波長(nm)であり、
Reは前記フィルムを平行ニコル回転法を用いて入射角0°での波長587.8nmで測定したときの面内位相差(nm)である。
(3)前記フィルムの面内位相差が400nm以上3000nm以下である。
(4)前記フィルムの主配向軸方向および主配向軸と直交する方向の25℃における破断点伸度がいずれも30%以上300%以下である。
(5)前記光源から出射する光線において最も強い強度を示すピークの半値幅が5nm以上70nm以下である。
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
前記(I)式を満足するとともに、下記(II)式を満足する整数mが存在する請求項1に記載の認証デバイス。
(II)B×m-150 ≦ Re ≦ B×m+150
ここで、Bは前記光源から出射する光線において2番目に強い強度を示す波長(nm)であり、
Reは前記フィルムを平行ニコル回転法を用いて入射角0°での波長587.8nmで測定したときの面内位相差(nm)である。
【請求項3】
前記フィルムが下記式(III)、および(IV)を満足する請求項1または2に記載の認証デバイス。
(III) PT(45) ≧ 0.65
(IV)1 ≧ PT(45)/ PT(0)≧ 0.6
ここで、PT(45)とPT(0)は下記のとおりで求められる。
(1)偏光子を2枚にカットし、2枚の偏光子の面が50Wタングステンランプを光源とした分光光度計の光軸に垂直になるように、かつ2枚の偏光子の透過軸同士が平行になるように配置し、光源消灯状態と光源点灯状態でのバックグラウンド測定を行う。光源消灯状態で測定された透過光量をPT(D)、光源点灯状態で測定された透過光量をPT(L)とする。
(2)2枚の偏光子の間に前記フィルムをフィルムの面が分光光度計の光軸に垂直になるように配置する。
(3)前記フィルムのみを分光光度計の光軸に垂直な面内で回転させつつ、前記光源から出射する光線の最も強い強度を持つ波長における透過光量の測定を行う。2枚の偏光子の透過軸と前記フィルムの主配向軸のなす角が0°のときの透過光量をPT’(0)、45°のときの透過光量をPT’(45)とする。
(4)下記式よりPT(0)、PT(45)を得る。
PT(0)=(PT’(0)- PT(D))/(PT(L)- PT(D))
PT(45)=(PT’(45)- PT(D))/(PT(L)- PT(D))。
【請求項4】
下記(V)式を満たす整数nが存在する請求項1から3のいずれかに記載の認証デバイス。
(V)A×n-120 ≦ Re ≦ A×n+120、 かつ、415 ≦ A ≦ 495。
【請求項5】
下記(VI)式を満たす整数nが存在する請求項1から3のいずれかに記載の認証デバイス。
(VI)A×n-100 ≦ Re ≦ A×n+100、かつ、495 ≦ A ≦ 570。
【請求項6】
下記(VII)式を満たす整数nが存在する請求項1から3のいずれかに記載の認証デバイス。
(VII)A×n-120 ≦ Re ≦ A×n+120、かつ、570 ≦ A ≦ 800。
【請求項7】
下記(VIII)式を満たす整数nが存在する請求項1から3のいずれかに記載の認証デバイス。
(VIII)A×n-150 ≦ Re ≦ A×n+150、かつ、800 ≦ A ≦ 1600。
【請求項8】
前記フィルムが樹脂Aからなる層と樹脂Aとは異なる樹脂Cからなる層を交互に5層以上積層した積層フィルムである、請求項1から7のいずれかに記載の認証デバイス。
【請求項9】
前記フィルムを構成する樹脂Cが、シクロヘキサンジメタノール、スピログリコール、ネオペンチルグリコール、イソフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、イソソルビドのうち、少なくとも一種類を含み、ポリエステルを主成分とすることを特徴とする、請求項8に記載の認証デバイス。
【請求項10】
前記フィルムの主配向軸方向および主配向軸と直交する方向の100℃で30分処理した際の熱収縮率の最大値と最小値の比(最大値/最小値)が1.7以上である請求項1から9のいずれかに記載の認証デバイス。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、光源、偏光子、フィルム、光感度センサーを有する認証デバイスに関するものである。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
近年の画像処理技術およびデータ解析技術の発展に伴い、多様な認証システムが実用化されている。特に指紋認証、虹彩認証、静脈認証、顔認証などの生体認証デバイスは、精度の向上と低コスト化が進み、携帯電話や車両など様々な電子製品において使用され始めている。今後さらに車両や電子決済などで使用されていくと予想されることから、更なる精度や低コスト化、また長期で使用する場合の耐久性を持った認証デバイスが求められている。
【0003】
特許文献1に示されているように、一般に光学式の認証デバイスは光源から発した光を認証対象物に照射し、反射した光を光感度センサーで受光、撮像し、パターン化した画像をあらかじめ登録されているパターンとマッチングすることで認証を行う。そのような認証デバイスでは、光源から発した以外の光が入射してしまうと誤認証の原因となるため、偏光子を用いて外光の反射を抑えている場合が多い。また、最表層にはポリエステルやポリカーボネートなど熱可塑性樹脂のフィルムを用いることで、破損やキズによる認証機能低下を防いでいる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開2017/126153号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記フィルムに偏光性や旋光性がある場合、光源からの光が偏光/旋光されてしまう結果、偏光/旋光された光は光感度センサーに届くまでに偏光子によって遮断されるため、認証性が低下するという問題が発生する。
【0006】
かかる問題に対しては二通りの対策が考えられる。一つ目は光学的にほぼ等方なポリカーボネートなどの未延伸、もしくは微延伸フィルムを保護フィルムとする方法がある。しかしながら、延伸倍率の低いフィルムは割れやすく、耐衝撃性に難がある。また、耐衝撃性の高いポリカーボネートフィルムは高価であるという課題を有する。
【0007】
二つ目は配向せしめたポリエステルフィルムを保護フィルムとして用い、配向ポリエステルフィルムの主配向軸を偏光子の透過軸と平行にすることで、保護フィルムでの偏光を実質的に無くす方法である。しかしながら、かかる方法では、主配向軸の方向と、偏光子の透過軸が、わずか数度ずれると偏光性が顕在化してしまい、認証性が低下するという課題を有する。
【0008】
また光源としてOLED(Organic Light Emitting Diode)を用いている認証デバイスでは、紫外線などによるOLEDの劣化が長期使用のためのネックになっており、OLEDの耐久性を向上させることが認証デバイスの耐用年数向上に直結する課題となっている。
【0009】
本発明は、上記の課題を解決せんとするものであって、フィルムの配向角に認証性が依存することのない認証デバイスを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、上記の課題を解決せんとするものである。すなわち、光源、偏光子、フィルム、光感度センサーを有する認証デバイスであって、前記のフィルムは偏光子と認証対象物の間に配置され、かつ下記(1)および(2)を満足することを特徴とする認証デバイスである。
(1)前記光源から出射する光線の透過率が、当該光線の最も強い強度の波長において70%以上100%以下であること。
(2)下記(I)式を満足する整数nが存在すること。
(I)A×n-150 ≦ Re ≦ A×n+150
ここで、Aは前記光源から出射する光線において最も強い強度を示す波長(nm)であり、Reは前記フィルムを平行ニコル回転法を用いて入射角0°での波長587.8nmで測定したときの面内位相差(nm)である。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

東レ株式会社
織物
16日前
東レ株式会社
シート
29日前
東レ株式会社
分離膜
22日前
東レ株式会社
吸着材料
2日前
東レ株式会社
水電解用隔膜
18日前
東レ株式会社
多孔質構造体
4日前
東レ株式会社
積層フィルム
10日前
東レ株式会社
フィルムロール
1か月前
東レ株式会社
不織布および衣料
3日前
東レ株式会社
有機EL表示装置
1か月前
東レ株式会社
生体成分吸着材料
29日前
東レ株式会社
フィルムの製造方法
22日前
東レ株式会社
多層積層複合断面繊維
2日前
東レ株式会社
シート状物の検査方法
3日前
東レ株式会社
再生ポリエステル繊維
2日前
東レ株式会社
ポリオレフィン微多孔膜
2日前
東レ株式会社
有機粒子およびフィルム
1か月前
東レ株式会社
芯鞘複合モノフィラメント
1か月前
東レ株式会社
フィルム及びその製造方法
15日前
東レ株式会社
ポリエステル樹脂の製造方法
1か月前
東レ株式会社
編物、詰め物および繊維製品
24日前
東レ株式会社
構造部材およびその製造方法
1か月前
東レ株式会社
二軸配向積層フィルムの製造方法
1か月前
東レ株式会社
ポリエステルフィルムの製造方法
9日前
東レ株式会社
不織布およびエアフィルター濾材
1か月前
東レ株式会社
不織布およびワイピング用シート
3日前
東レ株式会社
ポリエステル樹脂組成物の製造方法
1か月前
東レ株式会社
人工皮革および人工皮革の製造方法
3日前
東レ株式会社
ポリエステルフィルムとその製造方法
16日前
東レ株式会社
積層フィルム、センサー、およびテープ
15日前
東レ株式会社
積層フィルム、センサー、およびテープ
15日前
東レ株式会社
積層フィルム、センサー、およびテープ
15日前
東レ株式会社
離型フィルムとその製造方法、及び積層体
9日前
東レ株式会社
ナイロン6樹脂組成物およびその製造方法
1か月前
東レ株式会社
熱可塑性エラストマー組成物および成形品
29日前
東レ株式会社
ガス分離方法、精製流体及びガス分離装置
11日前
続きを見る