TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025034560
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-13
出願番号2023141020
出願日2023-08-31
発明の名称ナイロン6樹脂組成物およびその製造方法
出願人東レ株式会社
代理人
主分類C08L 77/02 20060101AFI20250306BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】 本発明によれば、衣料用繊維製造時に良好な製糸性が得られ、且つ高い白度と意匠性を演出することができるナイロン6樹脂組成物を提供することができる。
【解決手段】 ナイロン6成分と酸化チタンの重量比(ナイロン6成分/酸化チタン)が40/60~95/5重量%のナイロン6樹脂組成物であって、ケミカルリサイクルされたナイロン6を含み、濾圧上昇速度(280℃加熱溶融における5μmフィルター)が3.0MPa/時間以下であるナイロン6樹脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ナイロン6成分と酸化チタンの重量比(ナイロン6成分/酸化チタン)が40/60~95/5重量%のナイロン6樹脂組成物であって、ケミカルリサイクルされたナイロン6を含み、濾圧上昇速度(280℃加熱溶融における5μmフィルター)が3.0MPa/時間以下であるナイロン6樹脂組成物。
続きを表示(約 180 文字)【請求項2】
ナイロン6成分中にジカルボン酸を0.1~1.0重量%含む請求項1記載のナイロン6樹脂組成物。
【請求項3】
ナイロン6回収製品を解重合して得たε-カプロラクタムを混合したpHが4.5~6.5のε-カプロラクタム水溶液に、酸化チタンを添加して液相重合することを特徴とする、請求項1または2に記載のナイロン6樹脂組成物の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ケミカルリサイクルで得られる樹脂を含み、酸化チタンを高濃度に含有しているが、濾圧上昇を抑制せしめたナイロン6樹脂組成物に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
ポリアミドは機械的性質、化学的性質、熱的性質において優れた特性を有することから、衣料用、産業用等の繊維用途、あるいはエンジニアリングプラスチック及びフィルム用途として幅広く使用されている。
【0003】
ポリアミドを繊維用途や成形品に用いる場合、透け感の抑制(艶消し)や白度の向上を目的として酸化チタンを含有せしめている。特に衣料用途では高い意匠性や高機能化、風合いを奏するために、酸化チタンを高濃度に含有させる提案がされている。
【0004】
たとえば、特許文献1~3には、被膜された酸化チタンを高濃度に含有したポリアミドの繊維製品または樹脂製品が提案されている。特許文献1には酸化チタン粒子へ無機物を被覆することにより、熱劣化の抑制や耐光性の高度化を図ることが提案されている。特許文献2には押出機中で低粘度の溶融ポリアミドと酸化チタン粒子を混合させることで、酸化チタン粒子の分散性を良好に維持して、押し出す直前の濾過フィルターの圧力上昇を緩和する提案がされている。特許文献3には特定の調整方法により酸化チタン粒子の分散性を良好に維持して、濾過フィルターの圧力上昇を緩和する提案がされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2017-014397号公報
特開2002-129011号公報
特開2021-155525号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1,2では、酸化チタンを高濃度含有するために溶融混練しているので、酸化チタンの凝集が起こりやすく粗大粒子は発生し易い。
【0007】
衣料用繊維では、手触り感や風合いを良好とするため単繊維繊度を細くしたり、機能性を付与するために糸長手方向に細い部分を含む複雑な異形断面にしたりする。衣料用繊維の生産に際して、酸化チタンの凝集粗粒子が多く含まれると、溶融紡糸時に口金孔に凝集粗粒子が滞留し吐出不良となり、糸切れや異形断面の形成不良につながる。また、凝集粗粒子が糸中に含まれると、延伸時や巻き取り時の高張力下での応力が糸全体に分散しづらく、糸切れや毛羽を発生させる。
【0008】
これら凝集粗粒子の発生自体を抑制するには、酸化チタン粒子に適した分散剤を添加する方法があるが、酸化チタンを高濃度に配合する際には、酸化チタンの被覆成分(耐光性向上のための劣化防止剤)と分散剤が相互作用した錯体の増加により、逆に濾圧上昇を速めてしまうこともあった。
【0009】
特許文献3記載の方法では、分散剤の構造に着目し、特定の調整方法によって錯体を抑制し濾圧上昇を緩和する手法を提案した。しかし、濾圧上昇を緩和することができたものの、制御する方法は特殊で非常に限定的であることに加え、制御する際に分散剤の量を調整する必要があり、生産数量の拡大が困難であるなど、依然として工業的には高濃度酸化チタン含有ナイロン6樹脂組成物の濾圧上昇という課題が残存している。
【0010】
本発明は、上記問題を解決するものであり、工程での濾圧上昇を緩和し、衣料用繊維の製造時に良好な製糸性が得られる高濃度酸化チタン含有ナイロン6樹脂組成物およびその製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

東レ株式会社
浄水器
1日前
東レ株式会社
複合半透膜
23日前
東レ株式会社
風車ブレード
24日前
東レ株式会社
積層多孔質膜
1か月前
東レ株式会社
積層フィルム
17日前
東レ株式会社
多孔質炭素シート
10日前
東レ株式会社
多層積層フィルム
3日前
東レ株式会社
熱硬化性樹脂組成物
1か月前
東レ株式会社
織物および繊維製品
1か月前
東レ株式会社
サンドイッチ構造体
11日前
東レ株式会社
引抜成形品の製造方法
26日前
東レ株式会社
ガス拡散層の製造方法
10日前
東レ株式会社
複合成形体の製造方法
1日前
東レ株式会社
霧化状活性液体供給装置
22日前
東レ株式会社
プラスチック光ファイバ
11日前
東レ株式会社
ポリオレフィン微多孔膜
1か月前
東レ株式会社
織物およびシート表皮材
10日前
東レ株式会社
透明ディスプレイシステム
1か月前
東レ株式会社
炭素繊維シートの製造方法
1か月前
東レ株式会社
織物および織物プリプレグ
11日前
東レ株式会社
樹脂含浸繊維束の製造方法
1か月前
東レ株式会社
繊維強化プラスチック構造体
1か月前
東レ株式会社
先端に凸面を有する光ファイバ
1日前
東レ株式会社
多孔繊維および液体処理カラム
10日前
東レ株式会社
一体化成形品及びその製造方法
23日前
東レ株式会社
有価物の分離方法及び分離装置
1か月前
東レ株式会社
繊維強化樹脂成形品の製造方法
1か月前
東レ株式会社
繊維強化樹脂成形品の製造方法
1か月前
東レ株式会社
ポリマーフィルムおよび二次電池
1か月前
東レ株式会社
多孔繊維、繊維束及び吸着カラム
10日前
東レ株式会社
二軸配向ポリプロピレンフィルム
23日前
東レ株式会社
超音波溶着による接合体の製造方法
1か月前
東レ株式会社
ポリエステルフィルムの解重合方法
10日前
東レ株式会社
多孔中実繊維、繊維束及び吸着カラム
10日前
東レ株式会社
多孔中実繊維、繊維束および浄化カラム
10日前
東レ株式会社
積層多孔膜および積層多孔膜の製造方法
11日前
続きを見る