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公開番号
2025028922
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-05
出願番号
2024203388,2022033006
出願日
2024-11-21,2022-03-03
発明の名称
化合物
出願人
信越化学工業株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C07C
13/62 20060101AFI20250226BHJP(有機化学)
要約
【課題】高いエッチング耐性、優れたよれ耐性を発現でき、なおかつ成膜性、アウトガスとなる昇華物成分の少ない有機膜形成用組成物、これを用いたパターン形成方法、及びこのような有機膜形成用組成物に好適な化合物を提供する。
【解決手段】下記一般式(1)で示される化合物および有機溶剤を含有するものである有機膜形成用組成物。(上記一般式(1)中、Xは特定の連結基を表す。)
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【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
下記一般式(1)で示されるものであることを特徴とする化合物。
TIFF
2025028922000070.tif
37
71
(上記一般式(1)中、Xは下記一般式(2)、(3)、(5)で表されるX1~X3のいずれかの基であり、2種以上のXを組み合わせて用いてもよい。)
TIFF
2025028922000071.tif
16
84
TIFF
2025028922000072.tif
31
90
(上記一般式(3)中、Wは炭素原子または窒素原子を表し、n1は0または1、n2は1~3の整数を表し、R
1
は独立して下記一般式(4)で表されるいずれかの基である。)
TIFF
2025028922000073.tif
33
126
TIFF
2025028922000074.tif
14
66
(上記一般式(5)中、R
2
は水素原子または炭素数1~4のアルキル基であり、R
3
は下記のいずれかの基である。)
TIFF
2025028922000075.tif
43
170
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機膜形成用組成物、この組成物を用いるパターン形成方法、及びこの組成物に含まれる化合物に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、半導体素子の高集積化と高速度化に伴い、パターンルールの微細化が求められている中、現在汎用技術として用いられている光露光を用いたリソグラフィーにおいては、用いられる光源に対して如何により微細かつ高精度なパターン加工を行うかについて種々の技術開発が行われている。
【0003】
レジストパターン形成の際に使用するリソグラフィー用の光源として、集積度の低い部分では水銀灯のg線(436nm)もしくはi線(365nm)を光源とする光露光が広く用いられている。一方、集積度が高く微細化が必要な部分ではより短波長のKrFエキシマレーザー(248nm)やArFエキシマレーザー(193nm)を用いたリソグラフィーも実用化されており、更に微細化が必要な最先端世代では極端紫外線(EUV、13.5nm)によるリソグラフィーも実用化が近づいている。
【0004】
このようにレジストパターンの細線化が進むと、典型的なレジストパターン形成方法として用いられる単層レジスト法では、パターン線幅に対するパターンの高さの比(アスペクト比)が大きくなり、現像時に現像液の表面張力によりパターン倒れを起こすことは良く知られている。そこで、段差基板上に高アスペクト比のパターンを形成するにはドライエッチング特性の異なる膜を積層させてパターンを形成する多層レジスト法が優れることが知られており、ケイ素含有感光性ポリマーによるフォトレジスト上層膜と、炭素と水素および酸素を主構成元素とする有機系ポリマー、例えばノボラック系ポリマーによる有機膜を組み合わせた2層レジスト法(特許文献1等)や、単層レジスト法に用いられる有機系感光性ポリマーによるフォトレジスト上層膜とケイ素系ポリマーあるいはケイ素系CVD膜によるケイ素含有レジスト中間膜と有機系ポリマーによる有機膜を組み合わせた3層レジスト法(特許文献2等)が開発されてきている。
【0005】
この3層レジスト法では、まず、フルオロカーボン系のドライエッチングガスを用いてフォトレジスト上層膜のパターンをケイ素含有のレジスト中間膜にパターン転写した後、そのパターンをマスクとして、酸素含有ガスによるによって炭素及び水素を主構成元素とする有機膜(有機下層膜)にドライエッチングでパターン転写して、これをマスクとして被加工体上にドライエッチングでパターン形成を行う。しかしながら、20nm世代以降の半導体素子製造プロセスでは、この有機膜のパターンをハードマスクとして被加工体にドライエッチングでパターン転写すると、当該有機膜パターンでよれたり曲がったりする現象が見られる。
【0006】
被加工体直上に形成されるカーボンハードマスクとしては、メタンガス、エタンガス、アセチレンガスなどを原料としてCVD法で作成したアモルファスカーボン(以後CVD-C)膜が一般である。このCVD-C膜では、膜中の水素原子を極めて少なくすることが出来、上記のようなパターンのよれや曲りに対して非常に有効であることが知られているが、下地の被加工体に段差がある場合、CVDプロセスの特性上このような段差をフラットに埋め込むことが困難であることも知られている。そのため、段差のある被加工体をCVD-C膜で埋め込んだ後、フォトレジストでパターニングすると、被加工体の段差の影響でフォトレジストの塗布面に段差が発生し、そのためフォトレジストの膜厚が不均一になり、結果としてリソグラフィー時の焦点裕度やパターン形状が劣化する。
【0007】
一方、被加工体直上に形成されるカーボンハードマスクとしての有機膜を回転塗布法によって形成した場合、段差基板の段差を平坦に埋め込むことができる長所があることが知られている。この有機膜材料で当該基板を平坦化すると、その上に成膜するケイ素含有レジスト中間膜やフォトレジスト上層膜の膜厚変動が抑えられ、リソグラフィーの焦点裕度を拡大することができ、正常なパターンを形成できる。
【0008】
そこで、被加工体のドライエッチング加工を行う際にエッチング耐性が高く、被加工体上に高い平坦性を持つ膜の形成が可能な有機膜を回転塗布法によって形成できる有機膜材料および有機膜を形成するための方法が求められている。
【0009】
従来、このような有機膜材料にはフェノール系やナフトール系化合物に対して縮合剤としてケトン類やアルデヒド類などのカルボニル化合物や芳香族アルコール類を用いた縮合樹脂類が多層レジスト法用の有機膜形成用材料として知られている。例えば、特許文献2に記載のフルオレンビスフェノールノボラック樹脂、特許文献3に記載のビスフェノール化合物及びこのノボラック樹脂、特許文献4に記載のアダマンタンフェノール化合物のノボラック樹脂、特許文献5に記載のビスナフトール化合物及びこのノボラック樹脂などが例示できる。このような材料に用いられる樹脂は炭素密度の高いナフタレン、フルオレン、アダマンタン等で主骨格を構成しているが、フェノール性水酸基に由来する酸素原子を構成単位に有するためエッチング耐性劣化は回避することができなかった。
【0010】
さらにエッチング耐性の劣化を回避するため酸素のようなヘテロ原子を含まない有機膜材料用の樹脂として、特許文献6に記載のフルオレン構造を有する樹脂が例示されるが、樹脂そのものに熱硬化に寄与性がなく、硬化膜を形成するためにはメチロール化合物などの架橋剤を添加した組成物を用いることで硬化膜を形成しているため、樹脂の炭素含量を上げたとしてもメチロール化合物などの炭素含量の低い架橋剤を用いなくてはならず、高炭素化した樹脂本来のエッチング耐性が損なわれる問題があった。
(【0011】以降は省略されています)
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