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公開番号2025034199
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-13
出願番号2023140438
出願日2023-08-30
発明の名称N-アルキルボラジン化合物の製造方法
出願人株式会社日本触媒
代理人弁理士法人アスフィ国際特許事務所
主分類C07F 5/05 20060101AFI20250306BHJP(有機化学)
要約【課題】N-アルキルボラジン化合物を高い収率で得ることのできる製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】ABH4(Aはリチウム原子、ナトリウム原子またはカリウム原子)で表される水素化ホウ素アルカリと、RNH3X(Rはアルキル基であり、Xはハロゲン原子である)で表されるアルキルアミン塩を有機溶媒中で反応させてN-アルキルボラジン化合物を製造する方法であって、
前記水素化ホウ素アルカリ、前記アルキルアミン塩及び前記有機溶媒を含む反応液の合計体積1m3あたり0.1~10kWの撹拌動力を与えて、前記水素化ホウ素アルカリ及び前記アルキルアミン塩を反応させることを特徴とするN-アルキルボラジン化合物の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ABH

(Aはリチウム原子、ナトリウム原子またはカリウム原子)で表される水素化ホウ素アルカリと、RNH

X(Rはアルキル基であり、Xはハロゲン原子である)で表されるアルキルアミン塩を有機溶媒中で反応させてN-アルキルボラジン化合物を製造する方法であって、
前記水素化ホウ素アルカリ、前記アルキルアミン塩及び前記有機溶媒を含む反応液の合計体積1m

あたり0.1~10kWの撹拌動力を与えて、前記水素化ホウ素アルカリ及び前記アルキルアミン塩を反応させることを特徴とするN-アルキルボラジン化合物の製造方法。
続きを表示(約 520 文字)【請求項2】
100~200℃で前記水素化ホウ素アルカリ及び前記アルキルアミン塩を反応させる請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記水素化ホウ素アルカリは水素化ホウ素ナトリウム(NaBH

)である請求項1または2に記載の製造方法。
【請求項4】
前記アルキルアミン塩はモノメチルアミン塩酸塩(CH

NH

Cl)である請求項1または2に記載の製造方法。
【請求項5】
前記の有機溶媒が、モノグライム、ジグライム、トリグライム、およびテトラグライムからなる群から選択される1種以上である請求項1または2に記載の製造方法。
【請求項6】
体積が0.5~10,000Lの反応容器で前記水素化ホウ素アルカリ及び前記アルキルアミン塩を反応させる請求項1または2に記載の製造方法。
【請求項7】
プロペラ型、パドル型、タービン型、コーン型、リボン・スクリュー型、及びマックスブレンド型からなる群から選択される少なくとも1種以上の撹拌翼を用いて前記反応液を攪拌する請求項1または2に記載の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、N-アルキルボラジン化合物の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
情報機器の高性能化に伴い、LSIのデザインルールは、年々微細になっている。微細なデザインルールのLSI製造においては、LSIを構成する材料も高性能で、微細なLSI上でも機能を果たすものでなければならない。
【0003】
例えば、LSI中の層間絶縁膜に用いられる材料に関していえば、高い誘電率は信号遅延の原因となる。微細なLSIにおいては、この信号遅延の影響が特に大きい。このため、層間絶縁膜として用いられ得る、新たな低誘電材料の開発が所望されていた。また、層間絶縁膜として使用されるためには、誘電率が低いだけでなく、耐湿性、耐熱性、機械的強度などの特性にも優れている必要がある。
【0004】
かような要望に応えるものとして、分子内にボラジン環骨格を有するボラジン化合物が提案されており、分子分極率が小さいため、形成される被膜は低誘電率である上に、形成される被膜は、耐熱性にも優れる。このようなボラジン化合物として、ボラジン環を構成する窒素原子がアルキル基と結合しているN-アルキルボラジンが挙げられ、半導体用層間絶縁膜、バリアメタル層、エッチストッパー層を形成するために好ましく用いられる。
【0005】
例えば、特許文献1にはN-アルキルボラジンの製造方法が記載されており、ABH

(Aは、リチウム原子、ナトリウム原子またはカリウム原子である)で表される水素化ホウ素アルカリと、RNH

X(Rはアルキル基であり、Xはハロゲン原子である)で表されるアルキルアミン塩の一方を反応容器中に仕込む段階と、他方を前記反応容器に徐々に供給して、両者を溶媒中で反応させる段階を含むN-アルキルボラジンの製造方法と、前記水素化ホウ素アルカリと、前記アルキルアミン塩を、反応容器に徐々に供給して両者を溶媒中で反応させるN-アルキルボラジンの製造方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2006-213683号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に開示される製造方法によれば、水素化ホウ素アルカリとアルキルアミン塩の反応において、水素ガスの発生量が制御できることが記載される。しかし、本発明者らが更に検討したところ、水素化ホウ素アルカリとアルキルアミン塩を有機溶媒中で反応させる方法では、得られるN-アルキルボラジン化合物を効率的に高い収率で得ることが難しい場合があることが明らかになった。
【0008】
そこで、本発明はN-アルキルボラジン化合物を高い収率で得ることのできる製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を達成した本発明は以下の通りである。
[1]ABH

(Aはリチウム原子、ナトリウム原子またはカリウム原子)で表される水素化ホウ素アルカリと、RNH

X(Rはアルキル基であり、Xはハロゲン原子である)で表されるアルキルアミン塩を有機溶媒中で反応させてN-アルキルボラジン化合物を製造する方法であって、
前記水素化ホウ素アルカリ、前記アルキルアミン塩及び前記有機溶媒を含む反応液の合計体積1m

あたり0.1~10kWの撹拌動力を与えて、前記水素化ホウ素アルカリ及び前記アルキルアミン塩を反応させることを特徴とするN-アルキルボラジン化合物の製造方法。
[2]100~200℃で前記水素化ホウ素アルカリ及び前記アルキルアミン塩を反応させる[1]に記載の製造方法。
[3]前記水素化ホウ素アルカリは水素化ホウ素ナトリウム(NaBH

)である[1]または[2]に記載の製造方法。
[4]前記アルキルアミン塩はモノメチルアミン塩酸塩(CH

NH

Cl)である[1]~[3]のいずれかに記載の製造方法。
[5]前記の有機溶媒が、モノグライム、ジグライム、トリグライム、およびテトラグライムからなる群から選択される1種以上である[1]~[4]のいずれかに記載の製造方法。
[6]体積が0.5~10,000Lの反応容器で前記水素化ホウ素アルカリ及び前記アルキルアミン塩を反応させる[1]~[5]のいずれかに記載の製造方法。
[7]プロペラ型、パドル型、タービン型、コーン型、リボン・スクリュー型、及びマックスブレンド型からなる群から選択される少なくとも1種以上の撹拌翼を用いて前記反応液を攪拌する[1]~[6]のいずれかに記載の製造方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、N-アルキルボラジン化合物を高い収率で得ることができ、好ましくは更に最終生成物において反応中間体であるボラザン化合物量を低減することもできる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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