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公開番号2025027750
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-28
出願番号2023132844
出願日2023-08-17
発明の名称ステアリングホイール
出願人豊田合成株式会社
代理人弁理士法人明成国際特許事務所
主分類B62D 1/06 20060101AFI20250220BHJP(鉄道以外の路面車両)
要約【課題】ステアリングホイールにおいて、静電容量センサを構成する層数を削減して、ステアリングホイールを形成するための工数を削減する技術を提供する。
【解決手段】ステアリングホイールは、ステアリングホイールの操作時に車両の運転者に把持される把持部を備える。把持部は、芯金を含む芯材層と、表皮層と、芯材層と表皮層との間に配置され、把持された運転者の手との間に静電容量を発生させるセンサ層と、を備える。センサ層は、センサ層と表皮層とを接合するとともに、表皮層とは逆側の部材とセンサ層とを接合するセンサ用接合材料と、センサ用接合材料に含有されるセンサ用導電性材料と、を含む。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
ステアリングホイールであって、
前記ステアリングホイールの操作時に車両の運転者に把持される把持部を備え、
前記把持部は、
芯金を含む芯材層と、
表皮層と、
前記芯材層と前記表皮層との間に配置され、把持された前記運転者の手との間に静電容量を発生させるセンサ層と、を備え、
前記センサ層は、
前記センサ層と前記表皮層とを接合するとともに、前記表皮層とは逆側の部材と前記センサ層とを接合するセンサ用接合材料と、
前記センサ用接合材料に含有されるセンサ用導電性材料と、を含む、
ステアリングホイール。
続きを表示(約 940 文字)【請求項2】
請求項1に記載のステアリングホイールであって、
前記把持部は、
さらに、前記芯材層と前記センサ層との間に配置され、前記センサ層に対するノイズを抑制させるためのシールド層と、
前記センサ層と前記シールド層との間に配置され、絶縁性を有する絶縁層と、を備え、
前記シールド層は、
前記シールド層と前記絶縁層とを接合するとともに、前記絶縁層とは逆側の部材と前記シールド層とを接合するシールド用接合材料と、
前記シールド用接合材料に含有され、導電性を有するシールド用導電性材料と、を含む、
ステアリングホイール。
【請求項3】
請求項2に記載のステアリングホイールであって、
さらに、通電により発熱するヒータ層を備え、
前記ヒータ層は、前記シールド層と前記芯材層との間に配置され、前記シールド用接合材料によって前記シールド層と接合されている、
ステアリングホイール。
【請求項4】
請求項1に記載のステアリングホイールであって、
さらに、通電により発熱するヒータ層を備え、
前記ヒータ層は、前記センサ層と前記芯材層との間に配置され、前記センサ用接合材料によって前記センサ層と接合されている、
ステアリングホイール。
【請求項5】
請求項1に記載のステアリングホイールであって、
前記センサ層は、
第一領域に配置される第一センサ層と、前記第一領域とは異なる第二領域に配置される第二センサ層とを含み、
前記第一センサ層と前記第二センサ層とが互いに接触しない状態で、前記表皮層に接合されている、
ステアリングホイール。
【請求項6】
前記センサ層は、導電性を有する両面テープである、請求項1に記載のステアリングホイール。
【請求項7】
前記センサ用導電性材料は、繊維状の導電性フィラーである、請求項1に記載のステアリングホイール。
【請求項8】
前記シールド層は、導電性を有する両面テープである、請求項2に記載のステアリングホイール。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、ステアリングホイールに関する。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
乗員の手がステアリングホイールに接触しているか否かを検知するために、静電容量センサを備えるステアリングホイールが知られている。例えば、特許文献1には、緩衝材およびステアリングスキンと、ステアリングコアとの間に静電容量センサが配置されたステアリングホイールが開示されている。このステアリングホイールでは、静電容量センサは、絶縁性を有する可撓性基板の表面に、静電容量検出電極層と、静電容量検出電極層を覆うレジスト層とを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2014/123222号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術では、静電容量センサを構成する層数が多く、ステアリングホイールを形成するための工数が多くなるといった問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、以下の形態として実現することが可能である。
【0006】
(1)本開示の一形態によれば、ステアリングホイールが提供される。このステアリングホイールは、前記ステアリングホイールの操作時に車両の運転者に把持される把持部を備える。前記把持部は、芯金を含む芯材層と、表皮層と、前記芯材層と前記表皮層との間に配置され、把持された前記運転者の手との間に静電容量を発生させるセンサ層と、を備える。前記センサ層は、前記センサ層と前記表皮層とを接合するとともに、前記表皮層とは逆側の部材と前記センサ層とを接合するセンサ用接合材料と、前記センサ用接合材料に含有されるセンサ用導電性材料と、を含む。
この形態のステアリングホイールによれば、センサ用接合材料を用いることにより、従来のセンサ層を接着するための接着剤層などを削減することができ、従来よりもステアリングホイールの部品点数を削減することができる。
(2)上記形態のステアリングホイールであって、前記把持部は、さらに、前記芯材層と前記センサ層との間に配置され、前記センサ層に対するノイズを抑制させるためのシールド層と、前記センサ層と前記シールド層との間に配置され、絶縁性を有する絶縁層と、を備えてよい。前記シールド層は、前記シールド層と前記絶縁層とを接合するとともに、前記絶縁層とは逆側の部材と前記シールド層とを接合するシールド用接合材料と、前記シールド用接合材料に含有され、導電性を有するシールド用導電性材料と、を含んでよい。
この形態のステアリングホイールによれば、シールド用接合材料を用いることにより、従来のシールド層を接着するための接着剤層などを削減することができ、従来よりもステアリングホイールの部品点数を削減することができる。
(3)上記形態のステアリングホイールであって、さらに、通電により発熱するヒータ層を備えてよい。前記ヒータ層は、前記シールド層と前記芯材層との間に配置され、前記シールド用接合材料によって前記シールド層と接合されていてよい。
この形態のステアリングホイールによれば、シールド用接合材料を用いることにより、従来のシールド層とヒータ層とを接着するための接着剤層を削減することができ、従来よりもステアリングホイールの部品点数を削減することができる。
(4)上記形態のステアリングホイールであって、さらに、通電により発熱するヒータ層を備えてよい。前記ヒータ層は、前記センサ層と前記芯材層との間に配置され、前記センサ用接合材料によって前記センサ層と接合されていてよい。
この形態のステアリングホイールによれば、センサ用接合材料によって、ヒータ層をセンサ層および芯材層と接合することができ、ステアリングホイールの部品点数をさらに低減することができる。
(5)上記形態のステアリングホイールであって、前記センサ層は、第一領域に配置される第一センサ層と、前記第一領域とは異なる第二領域に配置される第二センサ層とを含んでよい。前記センサ層は、前記第一センサ層と前記第二センサ層とが互いに接触しない状態で、前記表皮層に接合されていてよい。
この形態のステアリングホイールによれば、運転者による把持を、第一領域および第二領域の領域ごとに検出することができる。
(6)上記形態のステアリングホイールであって、前記センサ層は、導電性を有する両面テープであってよい。
この形態のステアリングホイールによれば、両面テープを利用することにより、センサ層の形成が容易となり、把持部の形成が容易となる。
(7)上記形態のステアリングホイールであって、前記センサ用導電性材料は、繊維状の導電性フィラーであってよい。
この形態のステアリングホイールによれば、センサ層の導電性を向上させつつ、センサ層と表皮層との接着性を向上させることができる。
(8)上記形態のステアリングホイールであって、前記シールド層は、導電性を有する両面テープであってよい。
この形態のステアリングホイールによれば、シールド層の形成が容易となり、把持部の形成が容易となる。
本開示は、ステアリングホイール以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、ステアリングホイールを備える車両、ステアリングホイールを備える操舵装置、把持部、静電容量センサ、ステアリングホイールの製造方法、把持部の製造方法、静電容量センサの製造方法等の形態で実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
第1実施形態に係るステアリングホイールの外観構成を示す説明図。
表皮層に対する静電容量センサの配置位置を模式的に示す説明図。
図1のIII-III位置を示す断面図。
図3における把持部の一部の範囲を拡大して示す断面図。
比較例としての従来技術に係る把持部の内部構造を示す断面図。
第2実施形態に係るステアリングホイールが備える把持部の内部構造を示す説明図。
第3実施形態に係るステアリングホイールが備える把持部の内部構造を示す説明図。
第4実施形態に係るステアリングホイールが備える把持部の内部構造を示す説明図。
第5実施形態に係るステアリングホイールが備える静電容量センサの構成を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
A.第1実施形態:
図1は、本開示の第1実施形態に係るステアリングホイール100の外観構成を示す説明図である。ステアリングホイール100は、例えば、車両の運転席に設けられている。車両とは、例えば、電気自動車(BEV:Battery Electric Vehicle)である。ステアリングホイール100は、車両の運転者によって操作される操舵装置の一部である。ステアリングホイール100は、ステアリングシャフト10と連結され、ステアリングシャフト10の軸線AXを中心に回転操作可能に構成されている。ステアリングホイール100の回転は、ステアリングシャフト10を介して、不図示のステアリングギヤボックスに伝達される。
【0009】
図1では、車両の進行方向における後方側のステアリングホイール100が示されている。ステアリングシャフト10の軸線AXに沿った方向を、車両の進行方向に合わせて「前後方向」とも呼ぶ。また、軸線AXに直交する方向のうち、ステアリングホイール100が起立する方向を「上下方向」とも呼び、軸線AXに直交し上下方向に直交する方向を「左右方向」とも呼ぶ。
【0010】
ステアリングホイール100は、把持部80と、パッド部20と、連結部22とを備えている。パッド部20は、把持部80によって囲まれた位置に配置されている。パッド部20内には、検出回路30が配置されている。連結部22は、把持部80と、パッド部20との間に設けられ、把持部80とパッド部20とを連結している。
(【0011】以降は省略されています)

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