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公開番号2025026615
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-21
出願番号2024214451,2023000037
出願日2024-12-09,2019-02-28
発明の名称メチルラクタム環化合物及びその医薬用途
出願人日本たばこ産業株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C07D 403/12 20060101AFI20250214BHJP(有機化学)
要約【課題】本発明は、SGLT1阻害活性を有し、医薬として有用なメチルラクタム環化合物又はその製薬上許容される塩及びそれを含有する医薬組成物並びにそれらの医薬用途を提供することを目的とする。
【解決手段】式[I]の化合物又はその製薬上許容される塩及びそれを含有する医薬組成物並びにそれらの医薬用途を提供する。
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2025026615000038.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">56</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">87</com:WidthMeasure> </com:Image> 【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
式[I]の化合物又はその製薬上許容される塩。
TIFF
2025026615000037.tif
56
87
続きを表示(約 560 文字)【請求項2】
請求項1に記載の化合物又はその製薬上許容される塩と、製薬上許容される担体とを含む、医薬組成物。
【請求項3】
請求項1に記載の化合物又はその製薬上許容される塩を含む、SGLT1阻害剤。
【請求項4】
請求項1に記載の化合物又はその製薬上許容される塩を含む、糖尿病の治療剤又は予防剤。
【請求項5】
糖尿病が2型糖尿病である、請求項4に記載の治療剤又は予防剤。
【請求項6】
治療上有効量の、請求項1に記載の化合物又はその製薬上許容される塩を哺乳動物に投与することを含む、SGLT1を阻害する方法。
【請求項7】
治療上有効量の、請求項1に記載の化合物又はその製薬上許容される塩を哺乳動物に投与することを含む、糖尿病を治療又は予防する方法。
【請求項8】
糖尿病が2型糖尿病である、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
SGLT1阻害剤を製造するための請求項1に記載の化合物又はその製薬上許容される塩の使用。
【請求項10】
糖尿病の治療剤又は予防剤を製造するための請求項1に記載の化合物又はその製薬上許容される塩の使用。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、SGLT1阻害活性を有するメチルラクタム環化合物又はその製薬上許容される塩、それを含む医薬組成物、及びそれらの医薬用途に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
SGLT1(Na

-グルコース共輸送担体1、Sodium-Glucose Cotransporter 1)は小腸におけるグルコース及びガラクトースの吸収の大部分を担っていることが知られており、ヒトSGLT1の欠損患者ではグルコース及びガラクトースの吸収が不良となることが報告されている。更に糖尿病患者では小腸SGLT1の発現が増加していることが確認されており、糖尿病患者における糖吸収の亢進は、この小腸SGLT1の高発現に起因するものと考えられる。
【0003】
これらの知見から、SGLT1阻害剤は、小腸からの糖の吸収を阻害することで血糖値を正常化させることが期待され、糖尿病及び高血糖に付随して起こる糖尿病性合併症に効果を示すものと考えられる。また、体内への糖の流入を抑制することで肥満症にも効果を示すものと考えられる(非特許文献1および2)。
【0004】
一般名ボグリボースは、日本国薬事法14条の規定に基づく医薬品等の製造販売の承認を受けた医薬品である(承認番号:21600AMZ00368等)。ボグリボースは、腸管粘膜に存在する二糖類から単糖類への分解を担う二糖類水解酵素(α-グルコシダーゼ)を阻害し、腸管での糖質の消化及び吸収を阻害あるいは遅延させることにより、食後過血糖を改善する。この薬理効果が耐糖能異常における2型糖尿病の発症抑制に有効であることが知られている。
これらの知見から、SGLT1阻害剤により小腸からの糖の吸収を阻害し、食後過血糖を改善することが、耐糖能異常における2型糖尿病の発症抑制に有効であると考えられる。
【0005】
SGLT1は心筋細胞での発現が認められる。心筋細胞へのグルコースの取り込みは通常GLUT1(Glucose Transporter Type1)及びGLUT4(Glucose Transporter Type4)が担っており、SGLT1の関与は小さいことが知られている。しかし、家族性肥大型心筋症(グリコーゲン蓄積性の心筋症)の原因遺伝子であるPRKAG2(AMPK(AMP-Activated Protein Kinase)のγ(gamma)2サブユニット)の変異遺伝子を導入したマウスや心筋虚血処置を行ったマウスの心筋ではSGLT1の発現が誘導されており、これらの病態においてSGLT1が心筋細胞へのグルコースの取り込みに寄与していることが報告されている。SGLT1によって取り込まれたグルコースは心筋細胞内で過剰に蓄積若しくは代謝され、細胞に障害を与えると考えられている。実際に前者のモデルでは非選択的なSGLT阻害剤であるフロリジンの処置により、心筋におけるグリコーゲンの蓄積が抑制されることが報告されている。
これらの知見から、SGLT1阻害剤は心筋細胞内への過剰なグルコースの取り込みを抑制することで肥大型心筋症及び虚血性心疾患に効果を示すものと考えられる(非特許文献3および4)。
【0006】
癌細胞においてSGLT1は上皮増殖因子受容体(Epidermal Growth Factor Receptor、多くの癌細胞に見られる表面タンパク質)によって安定化されている。癌細胞への栄養供給にはグルコース、乳酸、アミノ酸などのトランスポーターが関与しており、特にグルコースの輸送に関しては、SGLT1及びGLUT1が癌細胞に絶えずグルコースを供給していることが知られている。長期にわたってグルコースが供給されない場合、自食作用を通じて細胞が破壊される。
これらの知見から、SGLT1阻害剤は癌細胞へのグルコースの供給を抑制することで、抗癌作用を示すものと考えられる(非特許文献5および6)。
【0007】
食事中の糖質は消化管内で単糖に分解され、消化管上部で吸収されるため、多くの糖が下部消化管にまで達することはない。しかし、糖吸収を遅延又は阻害する薬剤を服用したり、難消化性の多糖類を大量に摂取した場合には、未消化の糖が下部消化管に滞留することになり、下部消化管に滞留した未消化の糖が浸透圧性の下痢を引き起こす。
SGLT1阻害剤は糖吸収を阻害することにより、下部消化管内の単糖量を増加させる。そのため、SGLT1阻害剤は便秘に効果を示すものと考えられる。
【0008】
糖尿病とは、インスリンの作用が不足することで、血糖値が高くなる病気であり、持続的な高血糖は、糖尿病性合併症(例えば、細小血管症として知られる網膜症、腎症及び神経障害、並びに大血管症として知られる脳血管障害、虚血性心疾患及び下肢閉塞性動脈硬化症)を引き起こしうる。血糖値が高くなることに伴う他の疾患として、肥満症を挙げることもできる。
糖尿病には、1型及び2型糖尿病が存在し、1型糖尿病はインスリンを分泌する膵β細胞が破壊されることでインスリン作用が不十分となって発症すると考えられており、2型糖尿病はインスリン分泌低下やインスリン抵抗性を含む複数の遺伝因子に過食、運動不足、肥満、ストレスなどの環境因子及び加齢が加わって発症すると考えられている。糖尿病の診断には、血糖値に基づいて分類される3つの型(正常型、境界型、糖尿病型)が用いられる。以下の(1)~(4):
(1)早朝空腹時血糖値126mg/dL以上
(2)75gOGTT(経口グルコース負荷試験)で2時間値200mg/dL以上
(3)随時血糖値200mg/dL以上
(4)HbA1cg6.5%以上
のいずれかが確認された場合は糖尿病型と判定され、糖尿病又は糖尿病の疑いがある(非特許文献7)。
【0009】
上記(2)で用いられるOGTTは、糖尿病を診断する手法のひとつである。一般に、ヒトにおいては、絶食の後、75gグルコースを含む溶液を服用させ、グルコース服用から一定時間後の血糖値が200mg/dL以上であれば糖尿病と診断される(非特許文献7)。よって、OGTTは糖尿病診断の指標であり、OGTTにおいてグルコース負荷された被検体の血糖値を低下させることのできる化合物は、糖尿病に効果を示すものと考えられる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0010】
Am J Physiol Gastrointest Liver Physiol. 2002; 282(2):G241-8
Nature. 1991; 350(6316):354-6
J Mol Cell Cardiol. 2010; 49(4):683-92
Cardiovasc Res. 2009; 84(1):111-8
Cancer Cell. 2008, 13: 385-93
Pharmacol Ther. 2009, 121: 29-40
糖尿病治療ガイド2016-2017
【発明の概要】
(【0011】以降は省略されています)

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