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公開番号2025025218
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-21
出願番号2023129799
出願日2023-08-09
発明の名称冷凍装置
出願人有限会社柴田熔接工作所
代理人個人
主分類F25B 47/02 20060101AFI20250214BHJP(冷凍または冷却;加熱と冷凍との組み合わせシステム;ヒートポンプシステム;氷の製造または貯蔵;気体の液化または固体化)
要約【課題】 2段圧縮冷凍サイクルにおける低段側圧縮機から送出される気相の冷媒で蒸発器のデフロストを行う、冷凍装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 冷凍サイクルの蒸発器110に対しデフロスト用の冷媒を流通可能とするバイパス流路90を設け、デフロストを行う際には、低段側圧縮機11の冷媒出口をバイパス流路90で蒸発器110の冷媒入口と連通させて、低段側圧縮機11から送出される中間圧力の冷媒によるデフロストを実行することから、デフロスト用の冷媒の圧力が通常の冷却運転同様に2段圧縮した場合のような高圧とならず、デフロストに係る流路各部の高圧対策も不要となり、装置のコストを抑えられる。さらに、高段側圧縮機12を作動停止させ、低段側圧縮機11を作動させるデフロスト運転を行うようにすれば、省エネルギー化も図れる。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
二酸化炭素を冷媒として蒸気圧縮冷凍サイクルを実行し、冷媒に対し2段圧縮を行う冷凍装置において、
気相の冷媒を圧縮する一又は複数の低段側圧縮機と、
低段側圧縮機を出た冷媒をさらに圧縮する一又は複数の高段側圧縮機と、
高段側圧縮機を出た冷媒を冷却するガス冷却器と、
低段側圧縮機と高段側圧縮機の間で、低段側圧縮機を出た冷媒を所定の冷却用媒体との熱交換により冷却する中間熱交換器と、
デフロスト運転状態で冷媒を流通させるバイパス流路と、
デフロスト運転状態でデフロストに用いた冷媒を他の熱媒体と熱交換させる中間第二熱交換器とを備え、
冷媒を膨張させて圧力を下げる膨張弁の少なくとも一つ、及び、前記膨張弁を出た冷媒を蒸発させて周囲から吸熱する蒸発器が、外部から接続されて、冷凍サイクルを実行可能とされ、
前記バイパス流路が、デフロスト運転状態で、前記低段側圧縮機の冷媒入口を前記中間第二熱交換器の冷媒出口に連通させ、低段側圧縮機の冷媒出口を前記蒸発器の冷媒入口に連通させ、さらに、蒸発器の冷媒出口を中間第二熱交換器の冷媒入口に連通させ、
前記低段側圧縮機が、デフロスト運転状態で、前記バイパス流路による低段側圧縮機から蒸発器及び前記中間第二熱交換器を経て低段側圧縮機に到る循環経路に、冷媒を循環させて、蒸発器でのデフロストを進行させ、
前記中間第二熱交換器が、デフロスト運転状態で、冷媒を熱交換により蒸発させることを
特徴とする冷凍装置。
続きを表示(約 2,100 文字)【請求項2】
二酸化炭素を冷媒として蒸気圧縮冷凍サイクルを実行する圧縮機、ガス冷却器、膨張弁、及び蒸発器を少なくとも有し、冷媒に対し2段圧縮を行う冷凍装置において、
2段圧縮を行う低段側圧縮機と高段側圧縮機の間で、低段側圧縮機を出た冷媒を所定の冷却用媒体との熱交換により冷却する中間熱交換器と、
デフロスト運転状態で冷媒を流通させるバイパス流路と、
デフロスト運転状態でデフロストに用いた冷媒を他の熱媒体と熱交換させる中間第二熱交換器とを備え、
前記バイパス流路が、デフロスト運転状態で、前記低段側圧縮機の冷媒入口を前記中間第二熱交換器の冷媒出口に連通させ、低段側圧縮機の冷媒出口を前記蒸発器の冷媒入口に連通させ、さらに、蒸発器の冷媒出口を中間第二熱交換器の冷媒入口に連通させ、
前記低段側圧縮機が、デフロスト運転状態で、前記バイパス流路による低段側圧縮機から蒸発器及び前記中間第二熱交換器を経て低段側圧縮機に到る循環経路に、冷媒を循環させて、蒸発器でのデフロストを進行させ、
前記中間第二熱交換器が、デフロスト運転状態で、冷媒を熱交換により蒸発させることを
特徴とする冷凍装置。
【請求項3】
前記請求項1又は2に記載の冷凍装置において、
前記中間熱交換器が、デフロスト運転状態で、前記バイパス流路により、冷媒入口に蒸発器の冷媒出口を連通させられ、且つ、冷媒出口に低段側圧縮機の冷媒入口を連通させられ、前記循環経路に含まれる前記中間第二熱交換器を兼ねるようにされ、
前記他の熱媒体が、前記冷却用媒体とされることを
特徴とする冷凍装置。
【請求項4】
前記請求項1又は2に記載の冷凍装置において、
前記低段側圧縮機と高段側圧縮機とが、互いに独立して作動可能とされ、
前記デフロスト運転状態で、前記循環経路に含まれる低段側圧縮機を作動させる一方、冷凍サイクルを実行していない高段側圧縮機を作動停止とすることを
特徴とする冷凍装置。
【請求項5】
前記請求項1又は2に記載の冷凍装置において、
前記蒸発器が、冷凍サイクルの他要素に対し、並列接続状態で複数配設され、
前記バイパス流路が、少なくとも一つの蒸発器と、前記低段側圧縮機と、前記中間第二熱交換器とを相互に連通させて前記循環経路を生じさせる一方、残りの蒸発器と、低段側圧縮機と、前記中間熱交換器とを、通常の冷凍サイクルを実行できる状態に維持する配置態様を、各蒸発器についてそれぞれ設定可能とされ、
前記循環経路に含まれる蒸発器及び中間第二熱交換器に、前記低段側圧縮機を経た冷媒の一部を循環させるデフロスト運転状態と、前記残りの蒸発器及び前記中間熱交換器に、低段側圧縮機を経た冷媒の他部を循環させる通常の冷凍サイクルとが、前記バイパス流路の配置態様の切替えで、デフロスト対象の蒸発器を入れ替え可能としつつ、並行して実行されることを
特徴とする冷凍装置。
【請求項6】
前記請求項1又は2に記載の冷凍装置において、
前記ガス冷却器で、前記中間第二熱交換器で用いられるのと同じ前記他の熱媒体を流通させて、前記冷媒と熱交換させるようにされ、
前記中間第二熱交換器における、前記他の熱媒体の流路が、前記ガス冷却器における、他の熱媒体の流路と連通し、
前記デフロスト運転状態にある中間第二熱交換器での熱交換を経て冷却された他の熱媒体の少なくとも一部が、前記ガス冷却器に導入されて冷媒と熱交換することを
特徴とする冷凍装置。
【請求項7】
前記請求項6に記載の冷凍装置において、
前記ガス冷却器及び中間第二熱交換器が、冷媒と熱交換する前記他の熱媒体をファンで強制通風される空気とされる、空冷式の熱交換器とされてなり、
前記ガス冷却器が、冷媒及び空気の通る一又は複数の熱交換部を、空気の通風方向に中間第二熱交換器と重ねて配置されると共に、空気通風用のファンを中間第二熱交換器と共用とされることを
特徴とする冷凍装置。
【請求項8】
前記請求項5に記載の冷凍装置において、
前記ガス冷却器が、冷媒と空気とを熱交換させる、空冷式の熱交換器とされ、
前記中間第二熱交換器が、冷媒と熱交換する前記他の熱媒体を空気とされる、空冷式の熱交換器とされ、
前記ガス冷却器で前記冷媒と熱交換させる空気の温度が上昇した状態では、
前記バイパス流路が、通常の冷凍サイクルを実行する状態にある所定の蒸発器と、前記低段側圧縮機と、前記中間第二熱交換器とを相互に連通させ、前記循環経路を生じさせる状態に切り替えて、デフロスト運転状態を冷凍サイクルと並行して実行させ、
前記デフロスト運転状態となった中間第二熱交換器の、冷媒と熱交換して冷却された空気が、前記ガス冷却器に導入されるようにすることを
特徴とする冷凍装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、二酸化炭素を冷媒として2段圧縮冷凍サイクルを実行する冷凍装置に関し、特に蒸発器のデフロストに関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
近年、冷凍装置の冷媒(熱媒体)として、地球温暖化係数(GWP)の小さい自然冷媒である二酸化炭素の利用が増加している。
冷媒として二酸化炭素を用いる場合、冷凍サイクルでは、サイクルの効率を高めるために、臨界温度の低い二酸化炭素を高い圧力比で圧縮して高圧とする必要があった。このため、冷媒として二酸化炭素を用いる冷凍サイクルでは、効率よく圧力を高めるために、低圧段と高圧段の二つの圧縮機を設けて二段階の圧縮を行う、2段圧縮が採用されることが多かった。
【0003】
一方、冷凍装置では、冷凍サイクルの蒸発器に霜が付着すると熱交換の効率が悪化するため、適切なタイミングで霜の除去(デフロスト)が行われる。こうしたデフロストには、一般的な手法としてヒータを用いるもの以外に、近年、ブラインを循環させる方法や、圧縮機から出た高温気相の冷媒(ホットガス)をバイパス流路を通じて蒸発器に流通させ、蒸発器に付着した霜を溶かす、いわゆるホットガスデフロスト等の手法も提案されている。
【0004】
従来の主に二酸化炭素を冷媒として用いる冷凍サイクルにおけるデフロストのうち、ブラインを用いる手法の一例として、特開2022-161409号公報に開示されるものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-161409号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の冷凍サイクルにおけるデフロスト手段として、前記特許文献に示されるものは、冷媒の熱との熱交換で加熱されたブラインを蒸発器(冷却クーラ)に導入して、デフロストを実行可能な構成を有している。
【0007】
しかし、この特許文献に示される手法によるデフロストでは、デフロストのためにブラインを温めて蒸発器を含む流路で循環させるための、循環ポンプ、ブラインタンク、ブライン配管などの付帯設備が必要となることに加え、ポンプを動かす外部エネルギーの投入も要し、コスト等の面で合理的でないという問題があった。
【0008】
これに対し、従来一般的に用いられていた、デフロストをヒータによる蒸発器外部からの加熱や、加熱した水を蒸発器にかけるといった手法は、より簡易に導入できたものの、冷凍サイクルに寄与しない無駄なエネルギーが費やされることに加え、蒸発器のある空間(冷凍庫など)の内部の温度上昇が発生してしまうといった問題があった。
【0009】
この他、ホットガスデフロストの手法も存在するものの、冷媒が二酸化炭素の場合、2段圧縮を経た高圧の冷媒を適用する関係上、デフロストのためのバイパス流路等に設けられる弁や管路の強度や耐久性が不足して不具合に繋がるおそれがある。また、デフロストに係る弁等の強度や耐久性を十分なものとする場合には、コスト上昇という問題も生じる。
【0010】
本発明は前記課題を解消するためになされたもので、2段圧縮冷凍サイクルにおける低段側圧縮機から送出される気相の冷媒で蒸発器のデフロストを行う、冷凍装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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