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公開番号2025041139
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-26
出願番号2023148247
出願日2023-09-13
発明の名称冷却貯蔵庫
出願人ホシザキ株式会社
代理人弁理士法人暁合同特許事務所
主分類F25D 23/00 20060101AFI20250318BHJP(冷凍または冷却;加熱と冷凍との組み合わせシステム;ヒートポンプシステム;氷の製造または貯蔵;気体の液化または固体化)
要約【課題】冷却運転中において常時冷媒漏洩に対処する構成によって、センサ類が不要となってコストの上昇を抑えることが可能であるとともに、冷却器からの冷媒漏洩が生じた場合であっても冷却機能と安全性の両者を確保することが可能な冷却貯蔵庫を提供する。
【解決手段】断熱箱体13と開閉扉14とを含んで構成され、内部に、被冷却物を貯蔵するための貯蔵室R1と、貯蔵室R1を冷却するための冷却器35を収容する冷却器室R3と、を有する冷却庫本体12と、冷却器35を含んで可燃性冷媒が循環する冷凍サイクル式の冷却装置18と、貯蔵室R1と冷却器室R3との間で空気を循環させる循環ファン44と、冷却庫本体12内の空気の成分を調整する気質調整装置60と、を備え、気質調整装置60によって、冷却庫本体12内の空気における酸素濃度を低下させる構成とする。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
開口を有する断熱箱体と前記開口を開閉する開閉扉とを含んで構成され、内部に、被冷却物を貯蔵するための貯蔵室と、前記貯蔵室を冷却するための冷却器を収容する冷却器室と、を有する冷却庫本体と、
前記冷却器を含み、可燃性冷媒が循環する冷凍サイクル式の冷却装置と、
前記貯蔵室と前記冷却器室との間で空気を循環させる循環ファンと、
前記冷却庫本体内の空気の成分を調整する気質調整装置と、
を備え、
前記気質調整装置によって、前記冷却庫本体内の空気における酸素濃度を低下させる冷却貯蔵庫。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記気質調整装置は、窒素を分離する窒素分離デバイスであり、
前記窒素分離デバイスによって前記冷却庫本体内の空気から窒素のみを分離してその分離した窒素を前記冷却庫本体内に戻すことで、前記冷却庫本体内における酸素濃度を低下させる請求項1に記載の冷却貯蔵庫。
【請求項3】
前記気質調整装置は、酸素を分離する酸素分離デバイスであり、
前記酸素分離デバイスによって前記冷却庫本体内の空気から酸素を分離して酸素を乗り除いた空気を前記冷却庫本体内に戻すことで、前記冷却庫本体内における酸素濃度を低下させる請求項1に記載の冷却貯蔵庫。
【請求項4】
開口を有する断熱箱体と前記開口を開閉する開閉扉とを含んで構成され、内部に、被冷却物を貯蔵するための貯蔵室と、前記貯蔵室を冷却するための冷却器を収容する冷却器室と、を有する冷却庫本体と、
前記冷却器を含み、可燃性冷媒が循環する冷凍サイクル式の冷却装置と、
前記貯蔵室と前記冷却器室との間で空気を循環させる循環ファンと、
前記冷却庫本体内の空気の成分を調整する気質調整装置と、
を備え、
前記気質調整装置は、炭化水素分離デバイスであり、
少なくとも前記冷却器から可燃性冷媒が漏洩した場合に、前記気質調整装置によって前記冷却庫本体内の空気から炭化水素を分離してその炭化水素を乗り除いた空気を前記冷却庫本体内に戻すことで、前記冷却庫本体内の空気における可燃性冷媒の濃度を低下させる冷却貯蔵庫。
【請求項5】
開口を有する断熱箱体と前記開口を開閉する開閉扉とを含んで構成され、内部に、被冷却物を貯蔵するための貯蔵室と、前記貯蔵室を冷却するための冷却器を収容する冷却器室と、を有する冷却庫本体と、
前記冷却器を含み、可燃性冷媒が循環する冷凍サイクル式の冷却装置と、
前記貯蔵室と前記冷却器室との間で空気を循環させる循環ファンと、
前記冷却庫本体内に設けられ、可燃性冷媒を吸着可能な冷媒吸着材と、
を備える冷却貯蔵庫。
【請求項6】
前記冷却庫本体内の空気を前記冷却庫本体の外部に漏れ出させることで、前記可燃性冷媒の一部を前記冷却庫本体の外部に排出する可燃性冷媒排出機構を備え、前記貯蔵室内における可燃性冷媒の濃度を漸減させる構成とされた請求項5に記載の冷却貯蔵庫。
【請求項7】
前記冷媒吸着材は、活性炭である請求項5または請求項6に記載の冷却貯蔵庫。
【請求項8】
前記冷媒吸着材は、天然ゴムから成形されて前記冷却庫本体の内側に露出する庫内露出部材である請求項5または請求項6に記載の冷却貯蔵庫。
【請求項9】
開口を有する断熱箱体と前記開口を開閉する開閉扉とを含んで構成され、内部に、被冷却物を貯蔵するための貯蔵室と、前記貯蔵室を冷却するための冷却器を収容する冷却器室と、を有する冷却庫本体と、
前記冷却器を含み、可燃性冷媒が循環する冷凍サイクル式の冷却装置と、
前記貯蔵室と前記冷却器室との間で空気を循環させる循環ファンと、
前記冷却庫本体内に設けられ、前記冷却器から漏洩した可燃性冷媒を、爆発下限界未満の濃度で燃焼させる燃焼装置と、
を備えた冷却貯蔵庫。
【請求項10】
前記燃焼装置は、着火源と、前記着火源の周囲を覆うとともに複数の通気孔を有するカバー部材と、を備え、
前記複数の通気孔は、内寸が前記可燃性冷媒の消炎距離より小さくされている請求項9に記載の冷却貯蔵庫。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、冷却貯蔵庫に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
近年、冷媒を循環させる冷凍サイクル式の冷却貯蔵庫においては、地球環境に配慮する取り組みとして、冷媒に自然冷媒を使用することが行われている。自然冷媒は、可燃性を有する可燃性冷媒であり、その可燃性冷媒が漏洩してしまった場合に対処することが必要とされている。下記特許文献1に開示の冷却貯蔵庫(冷凍装置)は、庫内の冷媒漏洩を正確に検知できるようにするために、複数の冷媒センサを設け、その冷媒センサの配置位置に特徴を有するものとなっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6137264号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
可燃性冷媒を採用した従来の冷却貯蔵庫においては、冷媒漏洩が生じた場合に、その冷媒漏洩に対応する構成とされる場合が多く、例えば、上記特許文献1に開示の冷却貯蔵庫のように、冷媒センサを設ける必要があり、コストの上昇が問題となる。また、上記特許文献1に開示の冷却貯蔵庫において、冷媒センサによって冷媒漏洩が検知された場合には、例えば、警報を鳴らしたり、庫内の排気を行う等の対策を実施すると記載されている。しかしながら、可燃性冷媒の濃度が高まると、可燃性冷媒に着火する虞があるため、除霜用のヒータ等の着火源を有する冷却貯蔵庫の冷却運転を通常通り行うことは難しい。そのため、冷媒漏洩が生じると、冷却機能を停止させる場合も多く、冷媒漏洩が生じた場合における被冷却物の品質低下が問題となる。
【0005】
本発明は、そのような実情に鑑みてなされたものであり、冷却運転中において常時冷媒漏洩に対処する構成によって、センサ類が不要となってコストの上昇を抑えることが可能であるとともに、冷却器からの冷媒漏洩が生じた場合であっても冷却機能と安全性の両者を確保することが可能な冷却貯蔵庫を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために本願に開示の冷却貯蔵庫は、以下の構成とされている。
(1)開口を有する断熱箱体と前記開口を開閉する開閉扉とを含んで構成され、内部に、被冷却物を貯蔵するための貯蔵室と、前記貯蔵室を冷却するための冷却器を収容する冷却器室と、を有する冷却庫本体と、
前記冷却器を含み、可燃性冷媒が循環する冷凍サイクル式の冷却装置と、
前記貯蔵室と前記冷却器室との間で空気を循環させる循環ファンと、
前記冷却庫本体内の空気の成分を調整する気質調整装置と、
を備え、
前記気質調整装置によって、前記冷却庫本体内の空気における酸素濃度を低下させる冷却貯蔵庫。
【0007】
本願に開示の冷却貯蔵庫は、冷凍サイクル式の冷却装置の冷媒に可燃性の冷媒を用いたものを前提としている。断熱箱体内は、密閉空間であるため冷却器から可燃性冷媒が漏れ出した場合、その可燃性冷媒を含んだ冷気が、循環ファンによって貯蔵室に送られ、冷却庫本体内(庫内)において、可燃性冷媒の濃度が上昇する。特に、ユーザーによって開閉扉が長時間開かれない場合、可燃性冷媒の濃度が上昇し続け、冷却庫本体内に可燃性雰囲気が形成される虞がある。この構成の冷却貯蔵庫は、通常の冷却運転中において、気質調整装置により冷却庫本体内を低酸素状態とするようになっている。つまり、この構成の冷却貯蔵庫は、貯蔵室を低酸素状態とすることで、食材等の被冷却物の酸化を防止することができるとともに、可燃性冷媒の漏洩が生じた場合であっても、酸素濃度が低いため庫内において可燃性冷媒に着火することがなく、冷却運転を継続することが可能である。
【0008】
上記構成の冷却貯蔵庫において、以下に示す態様とすることが可能である。
(2)前記気質調整装置は、窒素を分離する窒素分離デバイスであり、
前記窒素分離デバイスによって前記冷却庫本体内の空気から窒素のみを分離してその分離した窒素を前記冷却庫本体内に戻すことで、前記冷却庫本体内における酸素濃度を低下させる(1)項に記載の冷却貯蔵庫。
【0009】
この構成の冷却貯蔵庫は、冷却庫本体内を窒素過多な状態とすることで、低酸素状態とする構成となっている。
【0010】
(3)前記気質調整装置は、酸素を分離する酸素分離デバイスであり、
前記酸素分離デバイスによって前記冷却庫本体内の空気から酸素を分離して酸素を乗り除いた空気を前記冷却庫本体内に戻すことで、前記冷却庫本体内における酸素濃度を低下させる(1)項に記載の冷却貯蔵庫。
(【0011】以降は省略されています)

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