TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025023158
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-14
出願番号2024209306,2023026922
出願日2024-12-02,2018-09-11
発明の名称オークチップ浸出物含有果実酒
出願人サントリーホールディングス株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C12G 1/04 20060101AFI20250206BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】亜硫酸の添加量を抑制した果実酒において、保存安定性が向上した果実酒を提供することを目的とする。
【解決手段】亜硫酸の添加量が130ppm以下である果実酒に対して、オークチップ浸出物を含有させる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
オークチップ浸出物を含有し、亜硫酸の添加量が130ppm以下である、果実酒。
続きを表示(約 570 文字)【請求項2】
バニリンの含有量が0.0001~0.5ppmである、請求項1に記載の果実酒。
【請求項3】
果実酒の原料として濃縮還元果汁を含有する、請求項1又は2に記載の果実酒。
【請求項4】
ワインである、請求項1~3のいずれか1項に記載の果実酒。
【請求項5】
オークチップを果実酒に浸漬する工程を含む、亜硫酸の添加量が130ppm以下である果実酒の製造方法。
【請求項6】
オークチップをアルコール含有溶媒に浸漬してオークチップ浸出物を得る工程、及びオークチップ浸出物を果実酒に添加する工程を含む、亜硫酸の添加量が130ppm以下である果実酒の製造方法。
【請求項7】
バニリンの含有量を0.0001~0.5ppmに調整する工程を含む、請求項5又は6に記載の方法。
【請求項8】
果実酒の原料に濃縮還元果汁を含有させる工程を含む、請求項5~7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
果実酒がワインである、請求項5~8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
オークチップを果実酒に浸漬する工程を含む、亜硫酸の添加量が130ppm以下である果実酒の安定化方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、オークチップ浸出物を含有する果実酒に関し、より詳細には、オークチップ浸出物を含有し、且つ亜硫酸の添加量が極めて少ない果実酒に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
近年の健康志向や自然志向の高まりから、保存料や着色料等といった食品添加物に対する関心が高まってきている。様々な飲食品ではこのような食品添加物を低減或いは無添加とする試みも行われているが、製造後一定期間流通経路に滞留することを必要とする飲食品においては、消費者に満足される品質水準を満たす上では品質安定に寄与する食品添加物を無配合とすることは容易ではない。
【0003】
一般に、市販されているワイン等の果実酒においては、製品安定化に関する代表的な食品添加物として亜硫酸が用いられている。亜硫酸は、果実酒の原料となる果実の破砕時やアルコール発酵時など各種製造過程で用いられることがあるが、特に、果実酒の製造後ボトリングを行う前に添加されることが多い。これは、果実酒が市場での流通経路をたどる上で長期間にわたって品質劣化を起こさせないようにするためである。
【0004】
しかしながら、上述した通り近年の傾向では、品質安定化剤となる食品添加物の配合は一般消費者に対して負の印象を与えることが多い。かかる観点から亜硫酸を無配合とする果実酒も開発されるようになってきており、その手法としては、亜硫酸との結合により異臭を発するアセトアルデヒドの生成量を抑える方法や、醸造工程及びボトリング工程の中で極力果実酒が外気に接触しないようにする方法等が用いられている。また、これまでの報告では、500ppm以上のプロアントシアニジンを配合することにより品質の優れた亜硫酸無添加果実酒が得られる技術が開示されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平9-51791号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、亜硫酸の添加量を抑制した果実酒において、保存安定性が向上した果実酒を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、オークチップの存在に着目した。そして、果実酒にオークチップを浸漬することにより得られたオークチップ浸出物には、亜硫酸の添加量が少ない果実酒に対して著しく保存安定性を高めることを見出した。かかる知見に基づき、本発明者らは、本発明を完成するに至った。
【0008】
本発明は、これに限定されるものではないが、以下に関する。
(1)オークチップ浸出物を含有し、亜硫酸の添加量が130ppm以下である、果実酒。
(2)バニリンの含有量が0.0001~0.5ppmである、(1)に記載の果実酒。(3)果実酒の原料として濃縮還元果汁を含有する、(1)又は(2)に記載の果実酒。(4)ワインである、(1)~(3)のいずれか1に記載の果実酒。
(5)オークチップを果実酒に浸漬する工程を含む、亜硫酸の添加量が130ppm以下
である果実酒の製造方法。
(6)オークチップをアルコール含有溶媒に浸漬してオークチップ浸出物を得る工程、及びオークチップ浸出物を果実酒に添加する工程を含む、亜硫酸の添加量が130ppm以下である果実酒の製造方法。
(7)バニリンの含有量を0.0001~0.5ppmに調整する工程を含む、(5)又は(6)に記載の方法。
(8)果実酒の原料に濃縮還元果汁を含有させる工程を含む、(5)~(7)のいずれか1に記載の方法。
(9)果実酒がワインである、(5)~(8)のいずれか1に記載の方法。
(10)オークチップを果実酒に浸漬する工程を含む、亜硫酸の添加量が130ppm以下である果実酒の安定化方法。
(11)オークチップをアルコール含有溶媒に浸漬してオークチップ浸出物を得る工程、及びオークチップ浸出物を果実酒に添加する工程を含む、亜硫酸の添加量が130ppm以下である果実酒の安定化方法。
(12)バニリンの含有量を0.0001~0.5ppmに調整する工程を含む、(10)又は(11)に記載の方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明により、亜硫酸の添加量が少ない、或いは亜硫酸が添加されていない果実酒であっても、効果的に保存安定性が向上した果実酒を提供することができる。これにより、品質安定化に関する食品添加物が低減或いは無添加とされた果実酒を長期間にわたって市場に流通させることが可能となり、消費者の満足度も高めることができる。
【0010】
また、本発明者らの検討の中では、亜硫酸が存在することによって果実酒本来の果実味の提供が妨げられ、また、オークチップ由来の芳醇な香りが大きく損なわれることが見出された。そのため、亜硫酸の添加量が抑制された本発明の果実酒は、果実酒本来の果実味が提供されるとともに、オークチップが果実酒に対して付与する芳醇な香りをより発揮させることが可能となる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

マグネデザイン株式会社
磁気顕微鏡
2日前
株式会社オシキリ
発酵検査装置
2か月前
株式会社ゴーフォトン
PCR方法
10日前
個人
セルロース性物質の製造方法
1か月前
松谷化学工業株式会社
澱粉分解物の製造方法
2か月前
SMC株式会社
気体供給装置
20日前
株式会社GSP研究所
miRNA検出方法
1か月前
東ソー株式会社
ポリマーコートビーズの製造方法
2か月前
鹿島建設株式会社
褐藻の冷凍保存方法
6日前
株式会社テクノーブル
乳酸菌及び皮膚外用剤
6日前
サッポロビール株式会社
アルコール飲料
6日前
サッポロビール株式会社
アルコール飲料
1か月前
サッポロビール株式会社
アルコール飲料
1か月前
アサヒビール株式会社
容器詰麦芽発酵飲料
1か月前
株式会社エムスタイル
微生物群の賦活化方法
1か月前
株式会社SUPER BLOOM
スピリッツ
6日前
新東工業株式会社
培養システム
14日前
新東工業株式会社
培養システム
14日前
学校法人君が淵学園
核酸の部位特異的アシル修飾剤
1か月前
サッポロビール株式会社
茶風味アルコール飲料
22日前
株式会社渡辺オイスター研究所
脂肪細胞の成長抑制剤
2か月前
東ソー株式会社
免疫グロブリン結合性タンパク質の製造方法
1か月前
ヤマサ醤油株式会社
アルギニン非分解性乳酸菌株の取得方法
27日前
東ソー株式会社
免疫グロブリン結合性タンパク質の製造方法
1か月前
学校法人近畿大学
好気性微生物の培養方法および培養器
1か月前
サムコ株式会社
ポアデバイス
1か月前
国立大学法人富山大学
T細胞受容体およびその利用
1か月前
株式会社豊田中央研究所
環境核酸モニタリング方法
1か月前
学校法人帝京大学
油脂を過剰蓄積する油脂生産酵母変異株
6日前
雪印メグミルク株式会社
D-セリン濃度低減用組成物
2か月前
三浦工業株式会社
試料液に含まれる微生物の生体の抽出方法
1か月前
公立大学法人宮城大学
D-セリンの製造方法
2か月前
学校法人帝京大学
細胞周期同調が可能な油脂生産酵母変異株
6日前
株式会社トクヤマ
乾燥用保護剤、生体試料測定試薬、及び分析方法
2か月前
個人
液滴処理装置、液滴処理システム及び液滴処理方法
28日前
グリーンケミカルズ株式会社
フェノール組成物およびポリマー
2か月前
続きを見る