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公開番号2025022699
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-14
出願番号2024020941
出願日2024-02-15
発明の名称にごり酢及びにごり酢の製造方法
出願人キユーピー株式会社
代理人弁理士法人南青山国際特許事務所
主分類C12J 1/00 20060101AFI20250206BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】酢酸菌の菌体を多く含有し、かつ、酢酸菌由来の発酵感を感じられるにごり酢及びその製造方法を提供する。
【解決手段】酢酸菌を含有する酸度4%以上9%以下のにごり酢であって、前記にごり酢に含まれる菌体の90%以上を占める主要な酢酸菌は、グルコノアセトバクター属、アセトバクター属、グルコノバクター属、コマガタエイバクター属、ノブアセチモナス属から選ばれる1種の酢酸菌であり、前記酢酸菌の菌体数が、1.0×108個/mL以上であり、固形分の乾燥重量が5%(w/v)以上18%(w/v)以下である、ことを特徴とするにごり酢。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
酢酸菌を含有する酸度4%以上9%以下のにごり酢であって、
前記にごり酢に含まれる菌体の90%以上を占める主要な酢酸菌は、グルコノアセトバクター属、アセトバクター属、グルコノバクター属、コマガタエイバクター属、ノブアセチモナス属から選ばれる1種の酢酸菌であり、
前記酢酸菌の菌体数が、1.0×10

個/mL以上であり、
固形分の乾燥重量が5%(w/v)以上18%(w/v)以下である
ことを特徴とするにごり酢。
続きを表示(約 660 文字)【請求項2】
果汁をさらに含有する
請求項1に記載のにごり酢。
【請求項3】
前記酢酸菌の菌体の湿重量が1%(w/v)未満である
請求項1又は2に記載のにごり酢。
【請求項4】
酢酸菌を含有する酸度4%以上9%以下のにごり酢の製造方法であって、
予め増殖させた前記酢酸菌を含有する培地で酢酸発酵を行う酢酸発酵工程を含み、
前記にごり酢に含まれる菌体の90%以上を占める主要な酢酸菌は、グルコノアセトバクター属、アセトバクター属、グルコノバクター属、コマガタエイバクター属、ノブアセチモナス属から選ばれる1種の酢酸菌であり、
前記酢酸菌の菌体数が、1.0×10

個/mL以上であり、
固形分の乾燥重量が5%(w/v)以上18%(w/v)以下である
ことを特徴とするにごり酢の製造方法。
【請求項5】
前記培地が、前記酢酸菌を1×10

個/mL以上含有することを特徴とする
請求項4に記載のにごり酢の製造方法。
【請求項6】
前記酢酸発酵工程では、エタノールを含有する培地に、増殖させた前記酢酸菌の菌体を含有する酢酸菌含有添加物を添加して酢酸発酵を行う
請求項4に記載のにごり酢の製造方法。
【請求項7】
前記酢酸発酵工程の後に、前記培地をろ過する工程を含まない
請求項4から6のいずれか一項に記載のにごり酢の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、酢酸菌を含有するにごり酢及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
食酢は、エタノール等を含有する培地で酢酸菌が酢酸発酵することにより製される。一般的な食酢において、酢酸菌は、濁りの原因となるため、ろ過等によって除去される。一方で酢酸菌は、近年、アルデヒド酸化能や免疫賦活作用などの機能性が見出されており、酢酸菌の菌体を含むにごり酢が着目されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、アルデヒド酸化能が効率的に高められた酢酸菌培養液として、所定の酢酸菌を含有し、酢酸菌培養液の波長660nmにおける濁度(OD660nm)が1~10であり、酢酸菌培養液15mLあたりのアルデヒドデヒドロゲナーゼ活性が4~60である、酢酸菌培養液が開示されている。また、特許文献2には、発酵セルロースと酢酸を含有する食酢であって、さらに酢酸菌体を含有するものが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2017-195807号公報
特開2020-210号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、機能性等の観点からにごり酢中の酢酸菌の菌体を増加させると、雑味が増して風味が低下するという問題があった。
【0006】
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、酢酸菌の菌体を多く含有し、かつ、酢酸菌由来の発酵感を感じられるにごり酢及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた。その結果、酢酸菌の菌体数を増加させると雑味が増すが、ある条件の下、酢酸菌由来の香ばしく豊かな発酵感が感じられることがわかった。本発明者らはさらに安定して発酵感を得られる条件について検討し、酢酸菌の含有量を菌体数換算で1.0×10

/mL以上とし、かつ、固形分の乾燥重量を5%(w/v)以上18%(w/v)以下に調整することで、酢酸菌の菌体を多く含有しつつも酢酸菌由来の香ばしく豊かな発酵感を感じられるにごり酢が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、
(1)酢酸菌を含有する酸度4%以上9%以下のにごり酢であって、
前記にごり酢に含まれる菌体の90%以上を占める主要な酢酸菌は、グルコノアセトバクター属、アセトバクター属、グルコノバクター属、コマガタエイバクター属、ノブアセチモナス属から選ばれる1種の酢酸菌であり、
前記酢酸菌の菌体数が、1.0×10

個/mL以上であり、
固形分の乾燥重量が5%(w/v)以上18%(w/v)以下である
ことを特徴とするにごり酢、
(2)果汁をさらに含有する
(1)に記載のにごり酢、
(3)前記酢酸菌の菌体の湿重量が1%(w/v)未満である
(1)又は(2)に記載のにごり酢、
(4)酢酸菌を含有する酸度4%以上9%以下のにごり酢の製造方法であって、
予め増殖させた前記酢酸菌を含有する培地で酢酸発酵を行う酢酸発酵工程を含む
にごり酢の製造方法、
(5)前記培地が、前記酢酸菌を1×10

個/mL以上含有することを特徴とする
(4)に記載のにごり酢の製造方法、
(6)前記酢酸発酵工程では、エタノールを含有する培地に、増殖させた前記酢酸菌の菌体を含有する酢酸菌含有添加物を添加して酢酸発酵を行う
(4)又は(5)に記載のにごり酢の製造方法、
(7)前記酢酸発酵工程の後に、前記培地をろ過する工程を含まない
(4)から(6)のいずれか一項に記載のにごり酢の製造方法、
(4)' 酢酸菌を含有する酸度4%以上9%以下のにごり酢の製造方法であって、
予め増殖させた前記酢酸菌を含有する培地で酢酸発酵を行う酢酸発酵工程を含み、
前記にごり酢に含まれる菌体の90%以上を占める主要な酢酸菌は、グルコノアセトバクター属、アセトバクター属、グルコノバクター属、コマガタエイバクター属、ノブアセチモナス属から選ばれる1種の酢酸菌であり、
前記酢酸菌の菌体数が、1.0×10

個/mL以上であり、
固形分の乾燥重量が5%(w/v)以上18%(w/v)以下である
ことを特徴とするにごり酢の製造方法、
(5)'前記培地が、前記酢酸菌を1×10

個/mL以上含有することを特徴とする
(4)'に記載のにごり酢の製造方法、
(6)'前記酢酸発酵工程では、エタノールを含有する培地に、増殖させた前記酢酸菌の菌体を含有する酢酸菌含有添加物を添加して酢酸発酵を行う
(4)'又は(5)'に記載のにごり酢の製造方法、
(7)'前記酢酸発酵工程の後に、前記培地をろ過する工程を含まない
(4 )' から(6) ' のいずれか一項に記載のにごり酢の製造方法、
である。
【発明の効果】
【0009】
以上のように、本発明によれば、酢酸菌の菌体を多く含有し、かつ、酢酸菌由来の発酵感を感じられるにごり酢及びその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の実施例(実施例1)に係るにごり酢を600倍に拡大して撮像した画像である。
本発明の比較例(比較例3)に係るにごり酢を600倍に拡大して撮像した画像である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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