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公開番号2025022098
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-14
出願番号2023126358
出願日2023-08-02
発明の名称換気システム
出願人株式会社竹中工務店
代理人個人
主分類F24F 7/007 20060101AFI20250206BHJP(加熱;レンジ;換気)
要約【課題】合理的で簡素な構成を採用しながら、災害時において避難室として利用されることで在室者数が平常時よりも増加する隣接空間への外気の給気を平常時よりも増強させる。
【解決手段】所定の設定換気モードで運転を行う運転制御手段71と、設定換気モードを平常時換気モードと災害時換気モードとの間で切り替え可能な換気モード切替手段72と、を備え、平常時換気モードが、居室排気手段により居室R2から内気RAを排気する換気モードであり、災害時換気モードが、居室排気手段による居室R1,R3からの内気RAの排気風量を平常時換気モードよりも減少させると共に隣接空間排気手段HEによる隣接空間Hからの内気RAの排気風量を平常時換気モードよりも増加させることで、パスダクト60を通じた居室R1,R3から隣接空間Hへの内気RAの移動風量を平常時換気モードよりも増加させる換気モードである。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
居室と当該居室に隣接して避難室として利用可能な隣接空間とを有する建物に設置され、外部から前記居室に外気を給気可能な居室給気手段を備えた換気システムであって、
前記居室と前記隣接空間とを繋ぐパスダクトと、
前記居室から外部に内気を排気可能な居室排気手段と、
前記隣接空間から外部に内気を排気可能な隣接空間排気手段と、
前記居室給気手段により前記居室に外気を給気しながら、前記居室排気手段及び前記隣接空間排気手段を制御して、所定の設定換気モードで運転を行う運転制御手段と、
前記設定換気モードを平常時換気モードと災害時換気モードとの間で切り替え可能な換気モード切替手段と、を備え、
前記平常時換気モードが、前記居室排気手段により前記居室から内気を排気する換気モードであり、
前記災害時換気モードが、前記居室排気手段による前記居室からの内気の排気風量を前記平常時換気モードよりも減少させると共に前記隣接空間排気手段による前記隣接空間からの内気の排気風量を前記平常時換気モードよりも増加させることで、前記パスダクトを通じた前記居室から前記隣接空間への内気の移動風量を前記平常時換気モードよりも増加させる換気モードである換気システム。
続きを表示(約 950 文字)【請求項2】
前記隣接空間に開口する隣接空間排気口と外部とを繋ぐ隣接空間用排気経路に設けられて、当該隣接空間排気口側から取り込んだ内気を外部側に向けて送風可能な隣接空間用排気ファンを備え、
前記運転制御手段が、前記平常時換気モードにおいて前記隣接空間用排気ファンを停止させ、前記災害時換気モードにおいて前記隣接空間用排気ファンを前記隣接空間排気手段として作動させる請求項1に記載の換気システム。
【請求項3】
外部と前記隣接空間に開口する隣接空間給気口とを繋ぐ隣接空間用給気経路に設けられて、外部側から取り込んだ外気を当該隣接空間給気口側に向けて送風可能な隣接空間用給気ファンを備え、
前記運転制御手段が、前記平常時換気モードにおいて前記隣接空間用給気ファンを停止させ、前記災害時換気モードにおいて前記隣接空間用給気ファンを作動させる請求項1又は2に記載の換気システム。
【請求項4】
前記居室に開口する居室排気口と、
前記隣接空間に開口する隣接空間排気口と、
前記居室排気口及び前記隣接空間排気口に通気可能な内気取込部と外部とを繋ぐ共通排気経路に設けられて、当該内気取込部側から取り込んだ内気を外部側に向けて送風可能な共通排気ファンと、
前記内気取込部に通気される排気口を前記居室排気口と前記隣接空間排気口との間で切替可能な排気口切替手段と、を備え、
前記運転制御手段が、前記平常時換気モードにおいて前記排気口切替手段により前記居室排気口を前記共通排気経路の内気取込部に通気させて前記共通排気ファンを前記居室排気手段として作動させ、前記災害時換気モードにおいて前記排気口切替手段により前記隣接空間排気口を前記共通排気経路の内気取込部に通気させて前記共通排気ファンを前記隣接空間排気手段として作動させる請求項1又は2に記載の換気システム。
【請求項5】
前記建物には、前記居室が複数設けられており、
前記換気モード切替手段が、前記複数の居室の夫々において個別に、前記設定換気モードを前記平常時換気モードと前記災害時換気モードとの間で切り替え可能に構成されている請求項1又は2に記載の換気システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、居室と当該居室に隣接して避難室として利用可能な隣接空間とを有する建物に設置され、外部から前記居室に外気を給気可能な居室給気手段を備えた換気システムに関する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
比較的大規模な建物では、大規模地震などの災害時においても、居室に隣接するエントランスや廊下などの隣接空間を避難者のための避難室として利用しながら、居室での事業や居住を継続する所謂BCP対応を想定して、設備システム等を計画する場合がある(例えば特許文献1を参照。)。
このようなBCP対応を想定した設備システムとして、外部から居室に外気を給気可能な居室用給気ファンなどの居室給気手段を備えた換気システムを計画する場合、災害時において、避難室として利用される隣接空間の在室者数が平常時よりも多くなることから、当該隣接空間への外気の給気を平常時よりも増強させる必要がある。
そして、隣接空間への外気の給気を災害時において増強させるための構成として、上記居室給気手段とは別に、外部から隣接空間に外気を直接給気可能な隣接空間用給気ファンを設け、この隣接空間用給気ファンにより災害時における隣接空間への外気の給気の増強分の全てを賄うことが考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2014-009581号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような構成では、比較的大がかりで高価な隣接空間用給気ファンを設置する必要がある上に、この隣接空間用給気ファンは災害時にのみ作動されることから、合理的な構成であるとは言えない。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、居室と当該居室に隣接して避難室として利用可能な隣接空間とを有する建物に設置され、外部から前記居室に外気を給気可能な居室給気手段を備えた換気システムにおいて、合理的で簡素な構成を採用しながら、災害時において避難室として利用されることで在室者数が平常時よりも増加する隣接空間への外気の給気を平常時よりも増強させる技術を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1特徴構成は、居室と当該居室に隣接して避難室として利用可能な隣接空間とを有する建物に設置され、外部から前記居室に外気を給気可能な居室給気手段を備えた換気システムであって、
前記居室と前記隣接空間とを繋ぐパスダクトと、
前記居室から外部に内気を排気可能な居室排気手段と、
前記隣接空間から外部に内気を排気可能な隣接空間排気手段と、
前記居室給気手段により前記居室に外気を給気しながら、前記居室排気手段及び前記隣接空間排気手段を制御して、所定の設定換気モードで運転を行う運転制御手段と、
前記設定換気モードを平常時換気モードと災害時換気モードとの間で切り替え可能な換気モード切替手段と、を備え、
前記平常時換気モードが、前記居室排気手段により前記居室から内気を排気する換気モードであり、
前記災害時換気モードが、前記居室排気手段による前記居室からの内気の排気風量を前記平常時換気モードよりも減少させると共に前記隣接空間排気手段による前記隣接空間からの内気の排気風量を前記平常時換気モードよりも増加させることで、前記パスダクトを通じた前記居室から前記隣接空間への内気の移動風量を前記平常時換気モードよりも増加させる換気モードである点にある。
【0006】
本構成によれば、隣接空間が避難室として利用されない平常時には、上記運転制御手段が運転を行う設定換気モードを、上記換気モード切替手段により上記平常時換気モードに設定することができる。そして、当該平常時換気モードで運転が行われると、上記居室給気手段により居室に外気が給気されながら、上記居室排気手段により居室から内気が排気される。このことで、平常時において、少なくとも居室を、直接的な外気の給気と直接的な内気の排気により確実且つ十分に換気することができる。
一方、隣接空間が避難室として利用される災害時には、上記運転制御手段が運転を行う設定換気モードを、上記換気モード切替手段により上記災害時換気モードに設定することができる。そして、当該災害時換気モードで運転が行われると、上記居室排気手段による居室からの内気の排気風量が上記平常時換気モードよりも減少されると共に、上記隣接空間排気手段による隣接空間からの内気の排気風量が上記平常時換気モードよりも増加される。すると、上記パスダクトを通じた居室から隣接空間への内気の移動風量が上記平常時換気モードよりも増加して、居室に給気された外気がパスダクトを通じて隣接空間に移動しやすくなる。このことで、災害時において、事業や居住が継続される居室を、直接的な外気の給気により確実且つ十分に換気しながら、避難室として利用されることで在室者数が平常時よりも増加する隣接空間を、居室からパスダクトを通じて隣接空間に移動する外気を利用して合理的に換気することができる。よって、外部から隣接空間に直接外気を給気するための隣接空間給気手段を省略又は簡素化することができる。
従って、本発明により、居室と当該居室に隣接して避難室として利用可能な隣接空間とを有する建物に設置され、外部から前記居室に外気を給気可能な居室給気手段を備えた換気システムにおいて、合理的で簡素な構成を採用しながら、災害時において避難室として利用されることで在室者数が平常時よりも増加する隣接空間への外気の給気を平常時よりも増強させる技術を提供することができる。
【0007】
本発明の第2特徴構成は、前記隣接空間に開口する隣接空間排気口と外部とを繋ぐ隣接空間用排気経路に設けられて、当該隣接空間排気口側から取り込んだ内気を外部側に向けて送風可能な隣接空間用排気ファンを備え、
前記運転制御手段が、前記平常時換気モードにおいて前記隣接空間用排気ファンを停止させ、前記災害時換気モードにおいて前記隣接空間用排気ファンを前記隣接空間排気手段として作動させる点にある。
【0008】
本構成によれば、上記平常時換気モードで運転が行われる平常時において停止されていた上記隣接空間用排気ファンを、上記災害時換気モードで運転が行われる災害時において作動させるという合理的で簡素な構成を採用することができる。そして、上記災害時換気モードにおける隣接空間からの内気の排気風量を上記平常時換気モードよりも増加させて、災害時において十分な量の外気を居室からパスダクトを通じて隣接空間へ移動させることができる。
【0009】
本発明の第3特徴構成は、外部と前記隣接空間に開口する隣接空間給気口とを繋ぐ隣接空間用給気経路に設けられて、外部側から取り込んだ外気を当該隣接空間給気口側に向けて送風可能な隣接空間用給気ファンを備え、
前記運転制御手段が、前記平常時換気モードにおいて前記隣接空間用給気ファンを停止させ、前記災害時換気モードにおいて前記隣接空間用給気ファンを作動させる点にある。
【0010】
本構成によれば、上記平常時換気モードで運転が行われる平常時において停止されていた上記隣接空間用給気ファンを、上記災害時換気モードで運転が行われる災害時において作動させるという合理的で簡素な構成を採用することができる。そして、上記災害時換気モードにおける隣接空間への外気の給気風量を上記平常時換気モードよりも増加させて、災害時において十分な量の外気を隣接空間に給気することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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