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公開番号2025022040
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-14
出願番号2023126264
出願日2023-08-02
発明の名称木造家屋の耐力壁構造及び耐力壁施工方法
出願人栄建築株式会社
代理人個人
主分類E04B 2/56 20060101AFI20250206BHJP(建築物)
要約【課題】耐力壁としての強度が高い木造家屋の耐力壁構造及び耐力壁施工方法を提供する。
【解決手段】互いに平行な第1,第2軸組部材(柱)5,5と、第1,第2軸組部材(柱)4,6に直交する互いに平行な第3,第4軸組部材(土台、横架材)4,6とで囲まれた矩形の開口部9を塞ぐように設けられる木造家屋1の耐力壁2において、耐力壁2は、第1耐力面材2aと、第1耐力面材2aに重ね合わされた第2耐力面材2bとからなる。第1耐力面材2aの外周縁は、開口部9の一方側の内周縁に設けられた切込み11に嵌め込まれ。第2耐力面材2bの外周縁は、第1,第2軸組部材5,5と第3,第4軸組部材4,6に固定されている。
【選択図】図2


特許請求の範囲【請求項1】
互いに平行な第1,第2軸組部材と、前記第1,第2軸組部材に直交する互いに平行な第3,第4軸組部材とで囲まれた矩形の開口部を塞ぐように設けられる木造家屋の耐力壁において、
前記耐力壁は、第1耐力面材と、前記第1耐力面材に重ね合わされた第2耐力面材とからなり、
前記第1耐力面材の外周縁は、前記開口部の一方側の内周縁に設けられた切込みからなる嵌め込み部に嵌め込まれ、
前記第2耐力面材の外周縁は、前記第1,第2軸組部材と前記第3,第4軸組部材に固定されていることを特徴とする木造家屋の耐力壁構造。
続きを表示(約 920 文字)【請求項2】
前記切込みは、前記第1耐力面材の板厚と同じ深さを有することを特徴とする請求項1に記載の木造家屋の耐力壁構造。
【請求項3】
前記第1耐力面材の外周縁は、前記切込みに接着されていることを特徴とする請求項1に記載の木造家屋の耐力壁構造。
【請求項4】
前記第2耐力面材の外周縁は、前記第1,第2軸組部材と前記第3,第4軸組部材に釘打ちされていることを特徴とする請求項1に記載の木造家屋の耐力壁構造。
【請求項5】
前記木造家屋の4隅の柱を含む側面の前記開口部に、前記第1耐力面材と前記第2耐力面材からなる2重の耐力壁が取り付けられ、
前記木造家屋の4隅の柱を含む側面の前記開口部を除く他の開口部に、前記第2耐力面材と同じ構造の第3耐力面材からなる1重の耐力壁が取り付けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の木造家屋の耐力壁構造。
【請求項6】
前記木造家屋の4隅の柱に隣接する床面又は天井面の前記開口部に、前記第1耐力面材と前記第2耐力面材からなる2重の耐力壁が取り付けられ、
前記木造家屋の4隅の柱に隣接する床面又は天井面の記開口部を除く他の開口部に、前記第2耐力面材と同じ構造の第3耐力面材からなる1重の耐力壁が取り付けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の木造家屋の耐力壁構造。
【請求項7】
互いに平行な第1,第2軸組部材と、前記第1,第2軸組部材に直交する互いに平行な第3,第4軸組部材とで囲まれた矩形の開口部を塞ぐように設けられる木造家屋の耐力壁の施工方法において、
前記開口部の一方側の内周縁に切込みを設けて前記耐力壁の嵌め込み部を形成する嵌め込み部形成工程と、
前記嵌め込み部に第1耐力面材を嵌め込んで前記切込みに接着する第1耐力面材取付工程と、
前記第1耐力面材に第2耐力面材を重ね合わせて、前記第2耐力面材を前記第1,第2軸組部材と前記第3,第4軸組部材に釘打ちして固定する第2耐力面材取付工程と、を含むことを特徴とする木造家屋の耐力壁の施工方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は木造家屋、詳しくは木造軸組工法による木造家屋の耐力壁構造及び耐力壁施工方法に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、土台、柱、及び梁、桁等の横架材を用いた木造軸組工法による木造家屋では、例えば2本の柱と、土台、横架材で囲まれる開口部を外側から塞ぐように耐力面材が取り付けられている。耐力面材は、その外周縁に沿って一定ピッチで2本の柱、土台、梁に釘打ちされて固定される。
【0003】
しかし、耐力面材を用いた木造軸組工法による木造家屋では、長年居住中に度重なる地震や台風等による強い力が躯体に作用し、耐力面材を固定している釘が緩み、あるいは内部結露による錆の発生により、耐力面材の機能が低下する結果、軸組構造の変形を来たし、外装材がひび割れしたり、雨水が内部に侵入する等の問題があった。
【0004】
特許文献1には、柱、土台、横架材により形成された開口の周囲に外側構造用板材の板厚に略等しい深さの切込みを形成し、この切込みに外側構造用板材の周縁を嵌合させ、釘等の固定手段により固定した耐力壁が記載されている。特許文献2には、特許文献1と同様な構造の耐力天井壁及び耐力床壁が記載されている。引用文献3には、耐力面材が固定される構造材に耐力面材の厚さに相当する深さの凹部が形成され、耐力面材の室外側の面が構造材の室外側の面と同一面上にあるようにした壁構造が記載されている。
【0005】
しかし、特許文献1-3の構造は、耐力壁とこの耐力壁が嵌合する切込み又は凹部との重なりが十分でなく、縁端から釘打ち箇所までの距離が不十分で、釘打ちが難しいうえ、強度が向上しているとは言えない。また、躯体の捻じれに対しては、依然として耐力面材を固定している釘が緩むという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平9-195420号公報
特開平10―131369号公報
特開2012―26084号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、前記従来の問題点に鑑みてなされたもので、耐力壁としての強度が高い木造家屋の耐力壁構造及び耐力壁施工方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するための手段は以下の通りである。
(1)互いに平行な第1,第2軸組部材と、前記第1,第2軸組部材に直交する互いに平行な第3,第4軸組部材とで囲まれた矩形の開口部を塞ぐように設けられる木造家屋の耐力壁において、
前記耐力壁は、第1耐力面材と、前記第1耐力面材に重ね合わされた第2耐力面材とからなり、
前記第1耐力面材の外周縁は、前記開口部の一方側の内周縁に設けられた切込みに嵌め込まれ、
前記第2耐力面材の外周縁は、前記第1,第2軸組部材と前記第3,第4軸組部材に固定されている。
(2)前記手段1において、
前記切込みは、前記第1耐力面材の板厚と同じ深さを有する。
(3)前記手段1又は2において、
前記第1耐力面材の外周縁は、前記切込みに接着されている。
(4)前記手段1から3のいずれかにおいて、
前記第2耐力面材の外周縁は、前記第1,第2軸組部材と前記第3,第4軸組部材に釘打ちされている。
(5)前記手段1から4のいずれかにおいて、
前記木造家屋の4隅の柱を含む側面の前記開口部に、前記第1耐力面材と前記第2耐力面材からなる2重の耐力壁が取り付けられ、
前記木造家屋の4隅の柱を含む側面の前記開口部を除く他の開口部に、前記第2耐力面材と同じ構造の第3耐力面材からなる1重の耐力壁が取り付けられている。
(6)前記手段1から4のいずれかにおいて、
前記木造家屋の4隅の柱に隣接する床面又は天井面の前記開口部に、前記第1耐力面材と前記第2耐力面材からなる2重の耐力壁が取り付けられ、
前記木造家屋の4隅の柱に隣接する床面又は天井面の記開口部を除く他の開口部に、前記第2耐力面材と同じ構造の第3耐力面材からなる1重の耐力壁が取り付けられている。
(7)互いに平行な第1,第2軸組部材と、前記第1,第2軸組部材に直交する互いに平行な第3,第4軸組部材とで囲まれた矩形の開口部を塞ぐように設けられる木造家屋の耐力壁の施工方法において、
前記開口部の一方側の内周縁に切込みを設けて前記耐力壁の嵌め込み部を形成する嵌め込み部形成工程と、
前記嵌め込み部に第1耐力面材を嵌め込んで前記切込みに接着する第1耐力面材取付工程と、
前記第1耐力面材に第2耐力面材を重ね合わせて、前記第2耐力面材を前記第1,第2軸組部材と前記第3,第4軸組部材に釘打ちして固定する第2耐力面材取付工程と、を含む。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、耐力壁は、第1耐力面材と、第1耐力面材に重ね合わされた第2耐力面材とからなり、第1耐力面材の外周縁は、第1,第2軸組部材と第3,第4軸組部材とで囲まれた開口部の一方側の内周縁に設けられた切込みに嵌め込まれ、第2耐力面材の外周縁は、第1,第2軸組部材と第3,第4軸組部材に固定されている。
このため、第1耐力面材は、外周面が切込みに嵌合し、外周縁が第2耐力面材と切込みの底面との間に挟まれているので、外力特に捩じれに対する強度が高い。また、第1耐力面材と第2耐力面材は、互いに重なっているので、面に垂直な方向の変位に対する強度が高い。
このように、本発明は、第1耐力面材と第2耐力面材の相乗効果により、耐力壁としての強度が高く、地震や台風による外力に対し強固な抵抗力を有し、耐力壁としての強度が向上するという効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の実施形態による耐力壁を適用した木造家屋の斜視図。
本発明の実施形態による耐力壁の外側から見た斜視図。
本発明の実施形態による耐力壁の外側から見た分解斜視図。
本発明の実施形態による耐力壁の水平断面図(a)及びそのA部分の拡大断面図(b)。
本発明の実施形態による耐力壁の垂直断面図。
本発明の実施形態による耐力壁を適用した木造家屋の1階の平面図(a)及び2階の平面図(b)。
図6(a)の部分拡大平面図。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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