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公開番号2025020447
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-12
出願番号2024201211,2021058261
出願日2024-11-19,2021-03-30
発明の名称熱収縮性フィルム、包装資材、成形品または容器
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C08J 5/18 20060101AFI20250204BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】剛性のバランスと優れた包装適性を有する熱収縮性フィルムを提供する。
【解決手段】ポリエステル系樹脂組成物からなる層を少なくとも1層有する熱収縮性フィルムであって、前記ポリエステル系樹脂組成物が、ジオール残基として2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオールを含み、JIS K7127(1999)に準拠して測定した主収縮方向と直交する方向の引張強度が90MPa以下である熱収縮性フィルムとする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ポリエステル系樹脂組成物からなる層を少なくとも1層有する熱収縮性フィルムであって、前記ポリエステル系樹脂組成物が、ジオール残基として2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオールを含み、JIS K7127(1999)に準拠して測定した主収縮方向と直交する方向の引張強度が90MPa以下である熱収縮性フィルム。
続きを表示(約 730 文字)【請求項2】
JIS K7161-1(2014)に準拠して測定した主収縮方向と直交する方向の引張弾性率が2200MPa以上である、請求項1記載の熱収縮性フィルム。
【請求項3】
JIS K7161-1(2014)に準拠して測定した引張弾性率において、主収縮方向の引張弾性率と、主収縮方向と直交する方向の引張弾性率との差が2100MPa以下である、請求項1または2記載の熱収縮性フィルム。
【請求項4】
前記主収縮方向と直交する方向の引張弾性率に対する、前記主収縮方向の引張弾性率の比が、0.5以上2.0未満である、請求項1~3のいずれか一項に記載の熱収縮性フィルム。
【請求項5】
前記ポリエステル系樹脂組成物に含まれる全ジオール残基100モル%に対して、ジエチレングリコールを3モル%以上含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の熱収縮性フィルム。
【請求項6】
JIS K7136(2000)に準拠して測定したヘーズが10%以下である、請求項1~4のいずれか一項に記載の熱収縮性フィルム。
【請求項7】
主収縮方向と直交する方向の70℃の温水中に10秒間浸漬したときの収縮率が、-10~3%である、請求項1~6のいずれか一項に記載の熱収縮性フィルム。
【請求項8】
少なくとも一軸方向に延伸されてなる、請求項1~7のいずれか一項に記載の熱収縮性フィルム。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか一項に記載の熱収縮性フィルムを用いてなる包装資材。
【請求項10】
請求項9に記載の包装資材が装着された成形品または容器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、食品用包装材料、飲料用包装材料、医薬・医療用包装材料、化学品用包装材料、化粧品用包装材料、トイレタリー用包装材料、工業用包装材料、農業資材用包装材料等に好適に利用することができる熱収縮性フィルムに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
近年、ペットボトルのラベル包装を中心に商品保護と表示を兼ねた熱収縮性フィルムが広く使用されている。このような熱収縮性フィルムには、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂も使用されるが、なかでも印刷時の耐溶剤性に優れたポリエステル系樹脂の使用が増加している。
【0003】
このような熱収縮性フィルムとして、特定の一方向に大きく収縮させるものが広く利用される。一般に主収縮方向は収縮特性を発現するために、高倍率の延伸が施されるが、主収縮方向と直交する方向(以下、単に「直交方向」と称する場合がある)に関しては、充分な延伸を行わないため、直交方向の剛性が低い傾向にある。そのような中、近年の低コスト化、環境問題を踏まえた省資源化の観点から、ラベル包装には薄肉化の要望が高まっている。しかしながら、薄肉化に伴い直交方向の剛性は、更なる低下を生じるため、フィルム全体での剛性のバランスがより低下し、ボトルへのラベル包装時に折跡をはじめとした不具合を生じていた。また、熱収縮性フィルムは、直交方向にも僅かに収縮特性を有するため、ペットボトルの頭頂部や底面部に収縮後のフィルムが残らず、しっかりとボトル容器全面を包装できない問題があった。
【0004】
このような剛性向上の取り組みとして、特許文献1では、ポリエステル系樹脂を50重量%以上含有する5~65層の積層構成からなるフィルムが開示されており、多層構造とすることで、厚みが薄い場合でも高い剛性を維持できるとしている。しかしながら、複雑な多層構造とすることで、製造工程では高コストを要し、また、近年のモノマテリアル化によるリサイクル促進にも反するため、改善の余地がある。
【0005】
また、特許文献2では、非晶質成分となりうるモノマー成分を15モル%以上含有したポリエステル系樹脂フィルムが開示されており、長手方向の機械強度に優れるとしている。長手方向の機械強度向上に特殊な延伸方法が明示されているが、延伸時の分子鎖配向に伴う機械強度向上は一般的に知られており、基材構成に対する言及には乏しいため、改善の余地がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2015-179135号公報
特開2008-291200号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記問題を鑑みてなされたものであり、剛性のバランスに優れ、それによって優れた包装適性の熱収縮性フィルムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、以下の[1]~[10]を提供する。
[1] ポリエステル系樹脂組成物からなる層を少なくとも1層有する熱収縮性フィルム
であって、前記ポリエステル系樹脂組成物が、ジオール残基として2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオールを含み、JIS K7127(1999)に準拠して測定した主収縮方向と直交する方向の引張強度が90MPa以下である熱収縮性フィルム。
[2] JIS K7161-1(2014)に準拠して測定した主収縮方向と直交する方向の引張弾性率が2200MPa以上である、[1]に記載の熱収縮性フィルム。
[3] JIS K7161-1(2014)に準拠して測定した引張弾性率において、主収縮方向の引張弾性率と、主収縮方向と直交する方向の引張弾性率との差が2100MPa以下である、[1]または[2]に記載の熱収縮性フィルム。
[4] 前記主収縮方向と直交する方向の引張弾性率に対する、前記主収縮方向の引張弾性率の比が、0.5以上2.0未満である、[1]~[3]のいずれかに記載の熱収縮性フィルム。
[5] 前記ポリエステル系樹脂組成物に含まれる全ジオール残基100モル%に対して、ジエチレングリコールを3モル%以上含む、[1]~[4]のいずれかに記載の熱収縮性フィルム。
[6] JIS K7136(2000)に準拠して測定したヘーズが10%以下である、[1]~[4]のいずれかに記載の熱収縮性フィルム。
[7] 主収縮方向と直交する方向の70℃の温水中に10秒間浸漬したときの収縮率が、-10~3%である、[1]~[6]のいずれかに記載の熱収縮性フィルム。
[8] 少なくとも一軸方向に延伸されてなる、[1]~[7]のいずれかに記載の熱収縮性フィルム。
[9] [1]~[8]のいずれかに記載の熱収縮性フィルムを用いてなる包装資材。
[10] [9]に記載の包装資材が装着された成形品または容器。
【発明の効果】
【0009】
本発明の熱収縮性フィルムは、フィルム全体としての剛性バランスに優れるため、優れた包装適性を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態の一例としての本発明の熱収縮性フィルム、包装資材、成形品、容器について説明する。ただし、本発明の範囲が以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
(【0011】以降は省略されています)

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