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公開番号2025018013
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-06
出願番号2023121388
出願日2023-07-26
発明の名称モータマウント用の筒型防振装置
出願人住友理工株式会社
代理人弁理士法人笠井中根国際特許事務所,個人,個人
主分類F16F 1/38 20060101AFI20250130BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】耐久性を確保しながら、サージングによる振動状態の悪化を抑制できる、新規な構造のモータマウント用の筒型防振装置を提供する。
【解決手段】インナ軸部材12とアウタ筒部材14とが複数のゴム脚16で連結されたモータマウント用の筒型防振装置10であって、外周へ向かって相互に周方向に拡開する4つのゴム脚16,16,16,16が、インナ軸部材12に対して斜め方向の両側に位置する第一のゴム脚16a,16bと、他の斜め方向の両側に位置する第二のゴム脚16c,16dとで構成されており、インナ軸部材12の中心軸C1から第一のゴム脚16a,16bの固着面までの距離D1が、第二のゴム脚16c,16dの固着面までの距離D2よりも短くされていると共に、インナ軸部材12の中心軸C1とアウタ筒部材14の中心軸C2とが上下方向で相互にずれており、4つのゴム脚16a,16b,16c,16dの長さ寸法が全て異なっている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
インナ軸部材とアウタ筒部材とが該インナ軸部材と該アウタ筒部材の径方向対向面間を延びる複数のゴム脚によって連結されたモータマウント用の筒型防振装置であって、
前記複数のゴム脚は、上下方向と左右方向でそれぞれ外周へ向かって相互に周方向に拡開する4つのゴム脚とされており、
それら4つのゴム脚は、前記インナ軸部材に対して斜め方向の両側に位置する2つの第一のゴム脚と、インナ軸部材に対して他の斜め方向の両側に位置する2つの第二のゴム脚とによって構成されており、
該インナ軸部材の中心軸から外周面における該第一のゴム脚の固着面までの距離が、該インナ軸部材の中心軸から外周面における該第二のゴム脚の固着面までの距離よりも短くされていると共に、該インナ軸部材の中心軸と該アウタ筒部材の中心軸とが上下方向で相互にずれていることによって、該4つのゴム脚における該インナ軸部材と該アウタ筒部材との連結方向での長さ寸法が全て異なっているモータマウント用の筒型防振装置。
続きを表示(約 170 文字)【請求項2】
前記インナ軸部材の外周面における前記第一のゴム脚の固着面は、外周へ向けて開口する凹形状とされている請求項1に記載のモータマウント用の筒型防振装置。
【請求項3】
前記第一のゴム脚の長さ寸法が前記第二のゴム脚の長さ寸法よりも大きくされている請求項1又は2に記載のモータマウント用の筒型防振装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電気自動車(BEV)やハイブリッドカー等の電動化車両において電動モータを車両ボデーに防振連結するモータマウントとして用いられるモータマウント用の筒型防振装置に関するものである。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
昨今、車両の電動化に伴って、電動モータを車両ボデーに防振連結するモータマウントの開発が進められている。モータマウントとしては、例えば、独国特許出願公開第102018221375号明細書(特許文献1)の図5等に開示されているように、インナ軸部材とアウタ筒部材とが径方向に延びる複数のゴム脚で相互に連結された筒型防振装置が採用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
独国特許出願公開第102018221375号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、内燃機関に比して振動が小さい電動モータを防振支持するモータマウントでは、ゴム脚のサージングに起因する高周波域での振動状態の悪化が問題になり易い。特に、特許文献1における図5のように、互いに形状及び大きさが略同一とされた複数のゴム脚を有する場合には、それら複数のゴム脚の共振周波数が相互に略同じとなることから、特定周波数における振動状態の著しい悪化を招くおそれがあった。
【0005】
特許文献1では、ゴム脚にマス突起が突出形成されており、マス突起のマスダンパ作用等によって、ゴム脚のサージングによる振動状態への悪影響が防止されている。しかしながら、ゴム脚にマス突起が設けられていると、振動入力時のゴム脚の変形に際して、マス突起の基端部分に歪が集中することで、マス突起及びゴム脚の損傷が発生し易くなる。
【0006】
本発明の解決課題は、ゴム脚の耐久性を確保しながら、振動状態がサージングによって特定周波数で著しく悪化するのを防ぐことができる、新規な構造のモータマウント用の筒型防振装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下、本発明を把握するための好ましい態様について記載するが、以下に記載の各態様は、例示的に記載したものであって、適宜に互いに組み合わせて採用され得るだけでなく、各態様に記載の複数の構成要素についても、可能な限り独立して認識及び採用することができ、適宜に別の態様に記載の何れかの構成要素と組み合わせて採用することもできる。それによって、本発明では、以下に記載の態様に限定されることなく、種々の別態様が実現され得る。
【0008】
第一の態様は、インナ軸部材とアウタ筒部材とが該インナ軸部材と該アウタ筒部材の径方向対向面間を延びる複数のゴム脚によって連結されたモータマウント用の筒型防振装置であって、前記複数のゴム脚は、上下方向と左右方向でそれぞれ外周へ向かって相互に周方向に拡開する4つのゴム脚とされており、それら4つのゴム脚は、前記インナ軸部材に対して斜め方向の両側に位置する2つの第一のゴム脚と、インナ軸部材に対して他の斜め方向の両側に位置する2つの第二のゴム脚とによって構成されており、該インナ軸部材の中心軸から外周面における該第一のゴム脚の固着面までの距離が、該インナ軸部材の中心軸から外周面における該第二のゴム脚の固着面までの距離よりも短くされていると共に、該インナ軸部材の中心軸と該アウタ筒部材の中心軸とが上下方向で相互にずれていることによって、該4つのゴム脚における該インナ軸部材と該アウタ筒部材との連結方向での長さ寸法が全て異なっているものである。
【0009】
本態様に従う構造とされたモータマウント用の筒型防振装置によれば、4つのゴム脚の長さ寸法が全て異なっていることから、振動入力に対する4つのゴム脚の共振周波数を相互に異ならせることができる。それゆえ、4つのゴム脚のサージングに起因する特定周波数での振動状態の著しい悪化を防ぐことができる。
【0010】
インナ軸部材における中心軸からゴム脚の固着面までの距離の違いによって第一,第二のゴム脚の長さ寸法が相互に異なっていると共に、インナ軸部材の中心軸とアウタ筒部材の中心軸とが上下方向で相互にずれていることによって、4つのゴム脚の長さ寸法が全て異なっている。これにより、アウタ筒部材の大径化を要することなく、4つのゴム脚に異なる長さ寸法を設定することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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