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公開番号2025012983
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-24
出願番号2023116212
出願日2023-07-14
発明の名称冷却用熱交換器
出願人住友理工株式会社
代理人弁理士法人笠井中根国際特許事務所,個人,個人
主分類H01M 10/6556 20140101AFI20250117BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】金属製の部材と合成樹脂製の部材とを組み合わせた冷却用熱交換器において、例えば高温環境下でも樹脂部材の変形に伴う金属プレートの歪みを防止することのできる、新規な冷却用熱交換器を提供する。
【解決手段】冷却対象12に重ね合わされる金属プレート14と、凹溝16を備えた樹脂部材18とが、相互に重ね合わされて固着されており、金属プレート14で凹溝16の開口20が覆われることによって金属プレート14と樹脂部材18の間に熱媒体が流動する冷却流路22が形成された冷却用熱交換器10であって、金属プレート14には、樹脂部材18側の表面である接合面46に開口して、且つ接合面46と反対側の表面48に突出するビード部50が設けられている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
冷却対象に重ね合わされる金属プレートと、凹溝を備えた樹脂部材とが、相互に重ね合わされて固着されており、該金属プレートで該凹溝の開口が覆われることによって該金属プレートと該樹脂部材の間に熱媒体が流動する冷却流路が形成された冷却用熱交換器であって、
前記金属プレートには、前記樹脂部材側の表面である接合面に開口して、且つ該接合面と反対側の表面に突出するビード部が設けられている冷却用熱交換器。
続きを表示(約 480 文字)【請求項2】
前記ビード部は、前記金属プレートにおける前記冷却流路を形成しない位置に設けられていると共に、該金属プレートと前記樹脂部材との重ね合わせ面間には接着剤層が設けられて該金属プレートと該樹脂部材とが接着剤により接合されており、該ビード部が、該金属プレートにおける該樹脂部材と接合している部分に設けられている請求項1に記載の冷却用熱交換器。
【請求項3】
前記ビード部は、前記金属プレートにおける前記冷却流路を形成している位置に設けられている請求項1又は2に記載の冷却用熱交換器。
【請求項4】
前記ビード部が、前記冷却流路の延出方向に沿って延びている請求項3に記載の冷却用熱交換器。
【請求項5】
前記金属プレートにおける前記接合面と反対側の面には、厚さ方向で変形可能な熱伝導層が設けられている請求項1又は2に記載の冷却用熱交換器。
【請求項6】
前記ビード部が、相互に延出方向の異なる第1ビード部と第2ビード部とを含んで構成されている請求項1又は2に記載の冷却用熱交換器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば電気自動車やハイブリッド自動車等に設けられて、電池パック等の冷却対象を冷却する冷却用熱交換器に関するものである。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、電気自動車やハイブリッド自動車等に搭載される電池等の発熱体を冷却するための冷却装置が提案されており、かかる冷却装置が、例えば特開2020-88108号公報(特許文献1)に挙げられている。
【0003】
特許文献1に記載の冷却装置は、冷却対象である発熱体に重ね合わされる金属製冷却パネルと冷媒を流すための樹脂製流路とを備えており、樹脂製流路に設けられた凹溝の開口が金属製冷却パネルにより覆われることによって冷媒が流動するための冷却流路が構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-88108号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、金属製の部材と合成樹脂製の部材とは線膨張係数の差が比較的大きく、両部材に熱が加えられた際には、金属製の部材に比して合成樹脂製の部材の方が膨出し易かった。特に、金属製冷却パネルが重量やコストの削減等を目的として、例えば薄肉のアルミニウム製の板材により構成される場合、合成樹脂製の部材の膨出変形の影響を受け易く、例えば発熱体の発熱によって、又は車両が高温環境下に晒されること等によって、合成樹脂製の部材の膨出変形と共に金属製冷却パネルが歪み、冷却装置から冷媒が漏れ出すおそれがあった。
【0006】
本発明は上述の如き事情を背景としてなされたものであって、その解決課題とするところは、金属製の部材と合成樹脂製の部材とを組み合わせた冷却用熱交換器において、例えば高温環境下でも樹脂部材の変形に伴う金属プレートの歪みを防止することのできる、新規な冷却用熱交換器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下、本発明を把握するための好ましい態様について記載するが、以下に記載の各態様は、例示的に記載したものであって、適宜に互いに組み合わせて採用され得るだけでなく、各態様に記載の複数の構成要素についても、可能な限り独立して認識及び採用することができ、適宜に別の態様に記載の何れかの構成要素と組み合わせて採用することもできる。それによって、本発明では、以下に記載の態様に限定されることなく、種々の別態様が実現され得る。
【0008】
第一の態様は、冷却対象に重ね合わされる金属プレートと、凹溝を備えた樹脂部材とが、相互に重ね合わされて固着されており、該金属プレートで該凹溝の開口が覆われることによって該金属プレートと該樹脂部材の間に熱媒体が流動する冷却流路が形成された冷却用熱交換器であって、前記金属プレートには、前記樹脂部材側の表面である接合面に開口して、且つ該接合面と反対側の表面に突出するビード部が設けられているものである。
【0009】
本態様によれば、金属プレートにおいてビード部が設けられていることから、ビード部により金属プレートの補強効果が発揮されて、例えば常温から高温環境下に至る等の温度変化に起因する樹脂部材の変形に伴う金属プレートの歪みが防止される。また、金属プレートにおいて冷却対象が重ね合わされる側の面にビード部が設けられることから、冷却対象が重ね合わされる側の面の表面積を増やすことができて、熱交換(冷却)効率の向上を図ることもできる。特に、本態様に係るビード部は、例えば以下の第二や第三の態様と組み合わされることで、金属プレートの補強効果だけでなく、特別な効果を発揮し得る。
【0010】
第二の態様は、前記第一の態様に係る冷却用熱交換器において、前記ビード部は、前記金属プレートにおける前記冷却流路を形成しない位置に設けられていると共に、該金属プレートと前記樹脂部材との重ね合わせ面間には接着剤層が設けられて該金属プレートと該樹脂部材とが接着剤により接合されており、該ビード部が、該金属プレートにおける該樹脂部材と接合している部分に設けられているものである。
(【0011】以降は省略されています)

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