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公開番号2025017771
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-06
出願番号2023121004
出願日2023-07-25
発明の名称IL3Rα断片ペプチド及びその製造方法
出願人学校法人大阪医科薬科大学
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類C07K 14/715 20060101AFI20250130BHJP(有機化学)
要約【課題】IL3Rαの切断後の分子小断片であるペプチドを特定し、当該ペプチドを製造できるようにする。
【解決手段】IL3Rα断片ペプチドの製造方法は、特定の配列からなるヌクレオチド配列を含む発現ベクターを該発現ベクターによる遺伝子発現が可能な宿主細胞に導入するステップと、前記宿主細胞を前記遺伝子発現が可能な条件下で培養するステップと、前記宿主細胞から特定の配列からなるアミノ酸配列を含むIL3Rα断片ペプチドを回収するステップとを含む。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
C末端に配列番号2~5のいずれかのアミノ酸配列を含むIL3Rα断片ペプチド。
続きを表示(約 290 文字)【請求項2】
タグ分子を含む、請求項1に記載のIL3Rα断片ペプチド。
【請求項3】
配列番号6のヌクレオチド配列を含む発現ベクターを該発現ベクターによる遺伝子発現が可能な宿主細胞に導入するステップと、
前記宿主細胞を前記遺伝子発現が可能な条件下で培養するステップと、
前記宿主細胞から請求項1又は2に記載のペプチドを回収するステップとを含む、IL3Rα断片ペプチドの製造方法。
【請求項4】
前記発現ベクターは、タグ分子をコードするヌクレオチド配列をさらに含む、請求項3に記載のIL3Rα断片ペプチドの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、IL3Rα断片ペプチド及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
現在、多くの疾患が知られているが、中でも癌やアルツハイマー病等は生活の質を著しく低下させる疾患として知られている。それらの原因は、生体に不要な腫瘍細胞やアミロイド斑等の蓄積である。従来のコンピュータ断層撮影法(Computed Tomography:CT)、核磁共鳴画像法(Magnetic Resonance Imaging:MRI)及び陽電子放出断層撮影法(Positron Emission Tomography:PET)等の画像診断技術は、腫瘍やアミロイド等の凝集塊の検出に有効であるものの、それらの蓄積量が少ないときは検出が困難である。そのため、上記のような従来技術によって腫瘍や凝集塊が発見されたとしても、既に病状が進行しており手遅れとなる場合がある。
【0003】
これまでに、腫瘍やアミロイド等の生体に不要な凝集塊の認識や貪食に中心的な役割を果たす分子がいくつか知られており、その中の1つとしてIL3Rα(インターロイキン3受容体α(CD123))がある。IL3Rαは、IL-3(インターロイキン3)に対する受容体であり、特に378アミノ酸からなる約43.3kDaの1型膜貫通タンパク質受容体として知られている。IL3Rαは、ミクログリアに発現しており、凝集アミロイドβのクリアランスに寄与することが知られている(非特許文献1)。また、IL3Rαは、急性骨髄性白血病細胞において発現し、そのバイオマーカーとなり、さらに治療標的になり得ることも知られている(非特許文献2~4)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
Nature,595,p701-706(2021).
Cancers,Vol 13(3),496(2021).
Cancers,Vol 12(11),1-21(2020).
Leukemia Research,84,106178(2019).
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記事実から、IL3Rα分子を指標として癌やアルツハイマー等の疾患の早期診断に利用することが考えられる。しかしながら、これまでにIL3Rαの代謝に関しては知られておらず、IL3Rαの分子小断片が検出された報告はない。すなわち、IL3Rαにおける切断部位及び切断により得られる断片の構造等は未だ不明である。IL3Rαの代謝について明らかになれば、IL3Rαが腫瘍やアミロイド周辺に存在する量を、血液中への放出が想定される切断後のIL3Rαの分子小断片の量から推定することで、癌やアミロイドの凝集塊の微量蓄積を検出できる可能性があると考えられる。当該分子小断片を上記腫瘍やアルツハイマー病等の疾患のバイオマーカーとして利用可能にするためには、分子小断片のアミノ酸配列を特定することが必要であり、それらを特定した上で当該分子小断片を製造することができれば、分子小断片を検出するための抗体等の作製も可能となり得る。
【0006】
本発明は前記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、IL3Rαの切断後の分子小断片であるペプチドを特定し、当該ペプチドを製造できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記の目的を達成するために、本発明者らは、鋭意研究の結果、IL3Rαの膜貫通領域における切断部位を特定して本発明を完成した。
【0008】
具体的に、本発明に係るIL3Rα断片ペプチドは、C末端に配列番号2~5のいずれかのアミノ酸配列を含むことを特徴とする。
【0009】
本発明に係るIL3Rα断片ペプチドは、タグ分子を含むことが好ましい。
【0010】
また、本発明に係るIL3Rα断片ペプチドの製造方法は、配列番号6のヌクレオチド配列を含む発現ベクターを該発現ベクターによる遺伝子発現が可能な宿主細胞に導入するステップと、前記宿主細胞を前記遺伝子発現が可能な条件下で培養するステップと、前記宿主細胞から請求項1又は2に記載のペプチドを回収するステップとを含むことを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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