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公開番号
2025017224
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-05
出願番号
2023120224
出願日
2023-07-24
発明の名称
含フッ素ポリエーテルカルボン酸アミドの製造方法
出願人
ユニマテック株式会社
代理人
アインゼル・フェリックス=ラインハルト
,
個人
主分類
C08G
65/333 20060101AFI20250129BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】異性体の残存を抑制可能な含フッ素ポリエーテルカルボン酸アミドの製造方法を提供する。
【解決手段】下記一般式(1)で表される含フッ素ポリエーテルカルボン酸フルオリド
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(一般式(1)中、nは1~3の整数であり、mは10~30の整数である。)と、含窒素複素環式アミン化合物とを、第三級アミンの存在下で反応させ、前記第三級アミンの対応するアンモニウムイオンが8以上のpKaを有し、前記含窒素複素環式アミン化合物に対する前記第三級アミンの当量比が、モル比換算で1より多く1.2以下である含フッ素ポリエーテルカルボン酸アミドの製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
下記一般式(1)で表される、含フッ素ポリエーテルカルボン酸フルオリド
JPEG
2025017224000010.jpg
38
163
(上記一般式(1)において、nは1~3の整数であり、mは10~30の整数である。)と、
下記一般式(2)、(3)または(4)で表される含窒素複素環式アミン化合物
JPEG
2025017224000011.jpg
40
168
(上記一般式(2)~(4)において、U、V、W、X、YおよびZは、それぞれ独立してCHまたはNを表す。)とを、下記一般式(5)で表される第三級アミン
JPEG
2025017224000012.jpg
35
168
(上記一般式(5)において、R
1
~R
3
は、それぞれ独立して炭素数1~10の炭化水素基を表し、互いに結合して環を形成してもよい)の存在下で反応させる含フッ素ポリエーテルカルボン酸アミドの製造方法であって、
前記第三級アミンの対応するアンモニウムイオンが8以上の酸解離定数(pKa)を有し、
前記含窒素複素環式アミン化合物に対する前記第三級アミンの当量比が、モル比換算で1より多く1.2以下であることを特徴とする、含フッ素ポリエーテルカルボン酸アミドの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、含フッ素ポリエーテルカルボン酸アミドの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
分子中にフッ素原子を有する含フッ素化合物は、高い熱的安定性および化学的安定性を有していることから、主鎖が柔軟なポリエーテル化合物にフッ素原子が導入された含フッ素ポリエーテル化合物は、高耐熱、高耐薬品性を示すオイルやグリースとして利用されている。その中でも、末端に窒素原子を有する化合物である含フッ素ポリエーテルカルボン酸アミドは、窒素原子上の非共有電子対に由来した適度な配位能力を有するため、金属表面上への吸着などに優れており、潤滑油の添加剤として利用されている。
【0003】
含フッ素ポリエーテルカルボン酸アミドの製造方法として、例えば、特許文献1には、含フッ素ポリエーテルカルボニルフロライドと含窒素複素環式アミン化合物とを反応させることが開示されている。また、この反応に際しては、反応により副生成物として生じるフッ化水素(HF)を捕捉するため、主反応には関与しない三級アミン(塩基)を共存し得ることも提案されている。しかしながら、この製法では、含窒素複素環式アミン化合物のアミノ基が有する窒素原子だけでなく、複素環中の窒素原子でアミド化した異性体も生成されてしまう。この異性体は不安定であるため、経時的に目的生成物へと異性化するものの、反応中の撹拌が不十分であったり、反応のスケールが大きい場合には、異性化反応の進行が遅く、異性体が残存してしまう場合があった。残存した異性体は、アルコールとの接触によりエステルを生じたり、水分によりカルボン酸アミン塩となることで、粘度の変化や蒸発損失値の増加を引き起こすほか、濁りや着色の原因にもなる。その結果、得られる含フッ素ポリエーテルカルボン酸アミドは潤滑油の添加剤としては不良品であることから、製品化のための精製処理または不良品の廃棄処理が必要となり、特に、含窒素複素環式アミンがイミダゾールの部分構造を有する場合、異性体の生成が顕著である。
【0004】
このような異性体の生成に起因する問題への対処法の1つとして、反応時間を延長させて残存する異性体の目的生成物への異性化を促すことが挙げられるが、反応完了に多くの時間を費やすため非効率的である。一方、残存する異性体の目的生成物への異性化反応を促進させる他の方法として、含窒素複素環式アミンを過剰量使用することが挙げられる。しかしながら、一般的にこれらのアミンは高価であるばかりか、反応後には余剰分を除去する必要があるため、後処理が煩雑となり、廃棄物の増加も引き起こされる。そのため、生成される異性体の対処について新たなアプローチを適用して異性化反応を促進させる含フッ素ポリエーテルカルボン酸アミドの製造方法の開発が望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2010-254736号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このような観点から、本発明者らが上述の異性化反応を詳細に解析し、異性化反応の速度について、フッ化水素(HF)の捕捉剤として使用される第三級アミン(塩基)の強さとその使用量との関係を検討した。その結果、対応するアンモニウムイオンのpKa値が8以上である塩基を、含窒素複素環式アミン化合物に対して小過剰量使用することで、異性化反応が大幅に加速され、異性体の残存を抑制できることを見出した。
【0007】
本発明は、異性体の残存を抑制可能な含フッ素ポリエーテルカルボン酸アミドの製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本実施形態に係る含フッ素ポリエーテルカルボン酸アミドの製造方法では、下記一般式(1)で表される含フッ素ポリエーテルカルボン酸フルオリド
JPEG
2025017224000001.jpg
38
163
(上記一般式(1)において、nは1~3の整数であり、mは10~30の整数である。)と、
下記一般式(2)、(3)または(4)で表される含窒素複素環式アミン化合物
JPEG
2025017224000002.jpg
40
168
(上記一般式(2)~(4)において、U、V、W、X、YおよびZは、それぞれ独立してCHまたはNを表す。)とを、下記一般式(5)で表される第三級アミン
JPEG
2025017224000003.jpg
35
168
(上記一般式(5)において、R
1
~R
3
は、それぞれ独立して炭素数1~10の炭化水素基を表し、互いに結合して環を形成してもよい)の存在下で反応させ、
前記第三級アミンの対応するアンモニウムイオンが8以上の酸解離定数(pKa)を有し、
前記含窒素複素環式アミン化合物に対する前記第三級アミンの当量比が、モル比換算で1より多く1.2以下である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、異性体の残存を抑制可能な含フッ素ポリエーテルカルボン酸アミドの製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<含フッ素ポリエーテルカルボン酸アミドの製造方法>
本実施形態において、特定の含フッ素ポリエーテルカルボン酸フルオリドと、特定の含窒素複素環式アミン化合物とを、塩基として第三級アミンの存在下で反応させることにより、含フッ素ポリエーテルカルボン酸アミドを合成する。この合成反応において、第三級アミンの対応するアンモニウムイオンが8以上の酸解離定数(pKa)を有する第三級アミンを、含窒素複素環式アミン化合物に対し、モル比換算で1当量より多く1.2当量以下使用する。これにより、含フッ素ポリエーテルカルボン酸フルオリドが含窒素複素環式アミン化合物の複素環中の窒素原子でアミド化して生成される異性体が、含フッ素ポリエーテルカルボン酸フルオリドが含窒素複素環式アミン化合物のアミノ基が有する窒素原子でアミド化して生成される目的生成物に異性化される反応(異性化反応)が大幅に加速され、異性体の残存を抑制できる。また、残存した異性体とアルコールとの接触により生じるエステル、水分との反応により生じるカルボン酸アミン塩によって引き起こされる粘度変化、蒸発損失値の増加も抑制することができるほか、含フッ素ポリエーテルカルボン酸フルオリドを潤滑油の添加剤として利用する際、これらに起因する濁りや着色といった不良品の発生も防止できる。
(【0011】以降は省略されています)
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