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公開番号
2025017120
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-05
出願番号
2023120017
出願日
2023-07-24
発明の名称
樹脂フィルム、回路基板材料、回路基板及び電子機器
出願人
三菱ケミカル株式会社
代理人
弁理士法人特許事務所サイクス
主分類
C08L
71/00 20060101AFI20250129BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】本発明は、ポリエーテルエーテルケトンを含む樹脂フィルムを多層化する際の熱プレス温度を低くすることを課題とする。
【解決手段】本発明は、ポリエーテルエーテルケトンと、ポリエーテルケトンケトンとを含み、ガラス転移温度(Tg)が140~170℃であり、結晶化温度(Tc)とガラス転移温度(Tg)の差(Tc-Tg)が50~70℃である、樹脂フィルムに関する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ポリエーテルエーテルケトンと、ポリエーテルケトンケトンとを含み、
ガラス転移温度(Tg)が140~170℃であり、
結晶化温度(Tc)とガラス転移温度(Tg)の差(Tc-Tg)が50~70℃である、樹脂フィルム。
続きを表示(約 540 文字)
【請求項2】
ポリエーテルイミドをさらに含む、請求項1に記載の樹脂フィルム。
【請求項3】
前記ポリエーテルエーテルケトン100質量部に対して、前記ポリエーテルケトンケトンの含有量が1質量部以上50質量部未満である、請求項1に記載の樹脂フィルム。
【請求項4】
無機粒子をさらに含む、請求項1に記載の樹脂フィルム。
【請求項5】
相対結晶化度が90%以下である、請求項1に記載の樹脂フィルム。
【請求項6】
線膨張係数が50ppm/℃以下である、請求項1に記載の樹脂フィルム。
【請求項7】
前記樹脂フィルムの全質量に対して、前記無機粒子の含有量が10質量%以上45質量%未満である、請求項4に記載の樹脂フィルム。
【請求項8】
周波数10GHz、温度23℃、相対湿度40%における誘電正接が0.005以下である、請求項1に記載の樹脂フィルム。
【請求項9】
回路基板に用いる、請求項1に記載の樹脂フィルム。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載の樹脂フィルムと導体とが積層してなる、回路基板材料。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂フィルム、回路基板材料、回路基板及び電子機器に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、電子機器の多様化に伴い、電子機器に使用される回路基板の材質も多様化している。回路基板材料としては、例えば、銅張積層板(CCL)と言われる、紙やガラス等の基材に樹脂を含浸させたシート(プリプレグ)を重ね、加圧加熱処理して得た絶縁板の表面に銅箔を施したものや、フレキシブルプリント基板(FPC)と言われる、ベースフィルムの上に絶縁接着層を形成してその上に銅等の導体箔を張り合わせたものが主に使われている。
【0003】
回路基板用絶縁材には、その製造工程上、はんだリフロー耐熱性が要求される。例えばポリエーテルケトン樹脂やポリイミド樹脂等の耐熱性熱可塑性樹脂を、プリント配線基板用絶縁材として使用することができれば、高温での電気的特性にも優れ、高温雰囲気下での回路の信頼性を得ることが期待できる。しかしながら、これら耐熱性熱可塑性樹脂は、成形加工温度が高いため、銅箔に貼り合わせる際や多層基板化する際に、エポキシ樹脂等の接着剤を使用したり、260℃以上の溶融状態で高温熱プレス成形する必要があり、昇温・降温に時間がかかるなどの問題があった。さらには、結晶性樹脂の場合、融点近傍の温度まで加熱しないと接着性が得られず、融点を超えると一転して樹脂が流れ出し、流動変形してしまうという問題もあった。
【0004】
また、回路基板用絶縁材に、スーパーエンジニアリングプラスチックとして知られるポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂を用いることも検討されている。ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂は、高機能を発揮する熱可塑性樹脂であり、耐熱性、高温特性、耐加水分解性、機械的強度、難燃性、耐薬品性、電気的特性等に優れる。例えば、特許文献1には、熱可塑性樹脂100重量部に対し、鱗片状無機粒子を20重量部以上50重量部未満混合してなるフィルムが開示されており、熱可塑性樹脂として、ポリエーテルエーテルケトン樹脂(PEEK)とポリエーテルイミド樹脂(PEI)を用いることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2002-338823号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、ポリエーテルエーテルケトンとポリイミドを含む樹脂フィルムにおいても、多層化(熱プレス成形)する際の温度が230℃以上と高温であり、多層化の際に加熱冷却プロセスに時間がかかるため問題となっていた。
【0007】
そこで本発明者らは、このような従来技術の課題を解決するために、ポリエーテルエーテルケトンを含む樹脂フィルムを多層化する際の熱プレス温度を低くすることを目的として検討を進めた。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の具体的な態様の例を以下に示す。
【0009】
[1] ポリエーテルエーテルケトンと、ポリエーテルケトンケトンとを含み、
ガラス転移温度(Tg)が140~170℃であり、
結晶化温度(Tc)とガラス転移温度(Tg)の差(Tc-Tg)が50~70℃である、樹脂フィルム。
[2] ポリエーテルイミドをさらに含む、[1]に記載の樹脂フィルム。
[3] ポリエーテルエーテルケトン100質量部に対して、ポリエーテルケトンケトンの含有量が1質量部以上50質量部未満である、[1]又は[2]に記載の樹脂フィルム。
[4] 無機粒子をさらに含む、[1]~[3]のいずれかに記載の樹脂フィルム。
[5] 相対結晶化度が90%以下である、[1]~[4]のいずれかに記載の樹脂フィルム。
[6] 線膨張係数が50ppm/℃以下である、[1]~[5]のいずれかに記載の樹脂フィルム。
[7] 樹脂フィルムの全質量に対して、無機粒子の含有量が10質量%以上45質量%未満である、[4]~[6]のいずれかに記載の樹脂フィルム。
[8] 周波数10GHz、温度23℃、相対湿度40%における誘電正接が0.005以下である、[1]~[7]のいずれかに記載の樹脂フィルム。
[9] 回路基板に用いる、[1]~[8]のいずれかに記載の樹脂フィルム。
[10] [1]~[9]のいずれかに記載の樹脂フィルムと導体とが積層してなる、回路基板材料。
[11] [10]に記載の回路基板材料から形成される、回路基板。
[12] [11]に記載の回路基板を備えた、電子機器。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ポリエーテルエーテルケトンを含む樹脂フィルムを多層化する際の熱プレス温度を低くすることができる。これにより、ポリエーテルエーテルケトンを含む樹脂フィルムを用いた多層基板の加工・製造効率を高めることが可能となる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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