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公開番号2025016455
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-04
出願番号2024170113,2022196057
出願日2024-09-30,2018-05-15
発明の名称組換えヒト酸性アルファグリコシダーゼ
出願人アミカス セラピューティックス インコーポレイテッド
代理人園田・小林弁理士法人
主分類A61K 38/47 20060101AFI20250128BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】従来のrhGAA産生物と比較して優れた筋細胞への取り込み、次いでリソソームへの送達を示す、ポンペ病の治療法を提供する。
【解決手段】チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞由来の組換えヒト酸性αグルコシダーゼ(rhGAA)分子の集団を対象に投与することを含む、それを必要とする対象におけるポンペ病を処置する方法であって、rhGAA分子が、7個の潜在的N-グリコシル化部位を含み;rhGAA分子が、平均で3~4個のマンノース-6-リン酸(M6P)残基を含み;rhGAA分子が、液体クロマトグラフィー-タンデム質量分析(LC-MS/MS)を使用して決定されたrhGAA 1molあたり平均で少なくとも約0.5molのビス-マンノース-6-リン酸(ビス-M6P)を第1の潜在的N-グリコシル化部位に含み;rhGAAの集団が、対象において疾患進行を逆転させることができる投薬量で投与される、方法である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞由来の組換えヒト酸性αグルコシダーゼ(rhGAA)分子の集団を対象に投与することを含む、それを必要とする対象におけるポンペ病を処置する方法であって、
rhGAA分子が、7個の潜在的N-グリコシル化部位を含み;
rhGAA分子が、平均で3~4個のマンノース-6-リン酸(M6P)残基を含み;
rhGAA分子が、液体クロマトグラフィー-タンデム質量分析(LC-MS/MS)を使用して決定されたrhGAA 1molあたり平均で少なくとも約0.5molのビス-マンノース-6-リン酸(ビス-M6P)を第1の潜在的N-グリコシル化部位に含み;
rhGAAの集団が、対象において疾患進行を逆転させることができる投薬量で投与される、方法。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
疾患進行を逆転させることが、対象の筋肉中のリソソームのサイズを低減することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
疾患進行を逆転させることが、対象の筋肉中のオートファジーのビルドアップを消滅させることを含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
対象において分析された筋線維の65%未満が、処置後にオートファジーのビルドアップを有する、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
対象がERT-切り替え患者である、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
ERT-切り替え患者が、少なくとも2年間、アルグルコシダーゼアルファを用いて以前処置されたことがある、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
対象において分析された筋線維の少なくとも36%が、処置後に正常または正常に近い所見を有する、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞由来の組換えヒト酸性αグルコシダーゼ(rhGAA)分子の集団を対象に投与することを含む、それを必要とする対象におけるポンペ病を処置する方法であって、
rhGAA分子が、7個の潜在的N-グリコシル化部位を含み;
rhGAA分子が、平均で3~4個のマンノース-6-リン酸(M6P)残基を含み;
rhGAA分子が、LC-MS/MSを使用して決定されたrhGAA 1molあたり平均で少なくとも約0.5molのビス-マンノース-6-リン酸(ビス-M6P)を第1の潜在的N-グリコシル化部位に含み;
処置後の対象の筋肉中のグリコーゲン含有量が、アルグルコシダーゼアルファが同じ投薬量で投与された場合よりも速く低減される、方法。
【請求項9】
処置後の対象の筋肉中のグリコーゲン含有量が、アルグルコシダーゼアルファが同じ投薬量で投与された場合の速度より少なくとも約1.25、1.5、1.75、2.0または3.0倍速い速度で低減される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
1、2、3、4、5または6回投与後に評価した場合に、処置後の対象の筋肉中のグリコーゲン含有量が、アルグルコシダーゼアルファが同じ投薬量で投与された場合よりもさらに有効に低減される、請求項8または9に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
関連特許の相互参照
本出願は、それぞれの優先権が主張され、それぞれが参照によりその全体が組み込まれる、米国仮特許出願第62/506,561号、2017年5月15日出願、米国仮特許出願第62/506,569号、2017年5月15日出願、米国仮特許出願第62/506,574号、2017年5月15日出願、米国仮特許出願第62/564,083号、2017年9月27日出願、米国仮特許出願第62/567,334号、2017年10月3日出願、米国仮特許出願第62/618,021号、2018年1月16日、米国仮特許出願第62/624,638号、2018年1月31日出願および米国仮特許出願第62/660,758号、2018年4月20日出願の利益を主張する。
続きを表示(約 3,900 文字)【0002】
発明の分野
本発明は、医薬、遺伝学および組換え糖タンパク質生化学の分野に関与し、具体的には、細胞上のCIMPRを効率的に標的化し、次いでrhGAAを、異常に高いレベルに蓄積したグリコーゲンをそれが分解できるリソソームに送達するマンノース-6-リン酸保有N-グリカンの高い総含有量を有する、組換えヒトα-グルコシダーゼ(rhGAA)組成物に関する。本発明のrhGAAは、従来のrhGAA産生物と比較して優れた筋細胞への取り込み、次いでリソソームへの送達を示し、ポンペ病を有する対象の酵素補充療法のためにそれを特に有効にする他の薬物動態学的特性を示す。
【0003】
本発明は、rhGAAと薬理的シャペロンとの組合せを個体に投与することを含む、ポンペ病を処置するための方法も提供する。例えば一部の実施形態では、本発明は、rhGAAとミグルスタットとの組合せを個体に投与することを含む、ポンペ病を処置するための方法を提供する。本発明のrhGAAは、ポンペ病を罹患している対象において疾患進行を処置することおよび逆転させることに驚くべき有効性を示す。
【背景技術】
【0004】
背景
ポンペ病は、酸性αグルコシダーゼ(GAA)活性の欠乏から生じる遺伝性リソソーム貯蔵疾患である。ポンペ病を有する者は、グリコーゲンをグルコース、筋肉のための主なエネルギー源に分解する酵素、酸性αグルコシダーゼ(GAA)を欠いているまたはレベルが低減している。この酵素の欠乏は、通常グリコーゲンおよび他の細胞性デブリまたは老廃物を分解する酵素を含有する細胞内オルガネラであるリソソームにおける過剰なグリコーゲン蓄積を生じる。ポンペ病を有する対象のある特定の組織、特に筋肉におけるグリコーゲン蓄積は、正常に機能する細胞の能力を損なう。ポンペ病では、グリコーゲンは、適切に代謝されず、リソソーム、特に骨格筋細胞中および疾患の乳児発症形態では心筋細胞に進行性で蓄積される。グリコーゲンの蓄積は、筋肉および神経の細胞ならびに罹患した他の組織のものを損傷する。
【0005】
伝統的には、発症年齢に応じてポンペ病は、臨床的に早期小児型または遅発型のいずれかとして認識される。発症年齢は、ポンペ病を生じる遺伝子変異の重度と平行する傾向がある。最も重度の遺伝子変異は、GAA活性の完全な喪失を生じ、乳児期の間に早期発症疾患として顕在化する。GAA活性を減らすが、完全には除かない遺伝子変異は、発症および進行が遅いポンペ病の形態と関連している。乳児発症ポンペ病は、出生直後に顕在化し、筋力低下、呼吸不全および心不全によって特徴を明らかにされる。未処置であると通常2年以内に致死的である。小児および成人発症ポンペ病は、後年顕在化し、通常乳児発症疾患よりも遅く進行する。この形態の疾患は、一般的に心臓に影響を与えないが、骨格筋および呼吸に関与するものの衰弱のために死に至る場合もある。
【0006】
ポンペ病の現在の非対症処置は、Lumizyme(登録商標)、Myozyme(登録商標)またはアルグルコシダーゼアルファとして周知の組換えヒトGAA(rhGAA)を使用する酵素補充療法(ERT)を含む。この従来の酵素補充療法は、rhGAAを投与することによってリソソームにおいて失われているGAAを補充し、それによりリソソームグリコーゲンを分解する細胞の能力を回復させることによってポンペ病を処置しようと努めている。「Lumizyme(登録商標)」および「Myozyme(登録商標)」は、Genzymeによって生物製剤として産生され、市販され、米国食品医薬品局によって承認されているrhGAAの従来の形態であり、(本明細書に参照により組み込まれている)Physician’s Desk Reference(2014)に参照により記載されている。アルグルコシダーゼアルファは、化学名[199-アルギニン、223-ヒスチジン]プレプロ-α-グルコシダーゼ(ヒト);分子式、C
4758

7262

1274

1369

35
;CAS番号420794-05-0として同定されている。これらの産生物は、グリコーゲン貯蔵疾患II型(GSD-II)または酸性マルターゼ欠乏疾患としても周知の、ポンペ病を有する対象に投与される。
【0007】
rhGAA分子の細胞取り込みは、筋細胞などの標的細胞上に存在するカチオン非依存性マンノース-6-リン酸受容体(CIMPR)に結合する、特定の糖、マンノース-6-リン酸(M6P)によって促進される。結合により、rhGAA分子は、標的細胞によって取り込まれ、続いて細胞内のリソソームに輸送される。しかし従来のrhGAA産生物のほとんどは、モノ-M6P-およびビス-M6P保有N-グリカン(すなわち、それぞれ1つのM6P残基を保有するN-グリカンまたは2つのM6P残基を保有するN-グリカン)の高い総含有量を有さず、このことはそれらのCIMPRを介する細胞取り込みおよびリソソーム送達を制限し、それにより従来の酵素補充療法の有効性を不十分にする。例えば、20mg/kg以上の用量での従来のrhGAA産生物はポンペ病の一部の状況を改善する一方でそれらは、疾患進行を逆行させるように、とりわけ(i)根底にある細胞機能障害を処置する、(ii)筋肉構造を回復させる、または(iii)骨格筋などの多くの標的組織において蓄積したグリコーゲンを低減することは、十分にはできない。さらに、高用量は、rhGAAを静脈内に投与するために必要な点滴時間を延長するなど、対象および対象を処置する医療従事者に追加の負担を強いる場合がある。組織取り込みが改善され、酵素活性が改善され、安定性が改善され、免疫原性が低減されたrhGAAなどの、ポンペ病の処置のための酵素補充療法にさらなる改善の必要がある。
【0008】
GAAまたはrhGAAのグリコシル化は、Canfieldら、米国特許第6,534,300号に記載されるとおり、M6P基を生成するようにホスホトランスフェラーゼおよびアンカバーリング酵素によってインビトロで酵素的に修飾され得る。酵素的グリコシル化は、十分にコントロールされ得ず、望ましくない免疫学的および薬理的特性を有するrhGAAを産生する場合がある。酵素的に修飾されたrhGAAは、ホスホトランスフェラーゼまたはアンカバーリング酵素でインビトロで潜在的にすべて酵素的にリン酸化される可能性がある高マンノースオリゴ糖だけを含有する場合があり、GAAの1個あたり平均5~6個のM6P基を含有する可能性がある。GAAのインビトロでの酵素処置によって産生されるグリコシル化パターンは、追加の末端マンノース残基、特に非リン酸化末端マンノース残基が、修飾rhGAAの薬物動態に悪影響を与えることから問題がある。そのような酵素的に修飾された産生物がインビボに投与されると、これらのマンノース基は、GAAの非生産的クリアランスを増加させ、酵素的に修飾されたGAAの免疫細胞による取り込みを増加させ、骨格筋ミオサイトなどの標的組織に到達するGAAの減少によりrhGAA治療有効性を低減する。例えば、末端非リン酸化マンノース残基は、肝臓および脾臓におけるマンノース受容体に対する周知のリガンドであり、酵素的に修飾されたrhGAAの急速なクリアランスをもたらし、標的組織へのrhGAAの標的化を低減する。さらに、末端非リン酸化マンノース残基を有する高マンノースN-グリカンを有する酵素的に修飾されたGAAのグリコシル化パターンは、酵母およびカビにおいて産生される糖タンパク質上のものと類似しており、酵素的に修飾されたrhGAAに対して生命を脅かす重度のアレルギー反応(アナフィラキシー)または過敏症反応などの免疫およびアレルギー応答を引き起こすリスクを増加させる。
【0009】
従来のrhGAA産生物およびrhGAAをリン酸化するためのインビトロ法のこれらの欠陥の観点から、本発明者らは、体内分布およびリソソーム取り込みの増強ならびにそれにより投与されたrhGAAの非生産的クリアランスを最少化するために最適化されたN-グリカンプロファイルを有するrhGAAを産生する方法を懸命に探索し、同定した。本発明は、細胞レベルで疾患進行を逆転させる有効な治療を安定または減退ポンペ患者に提供する。本発明者らは、本発明のrhGAAが疾患進行を逆転させる-現在の標準治療よりも効率的にリソソームグリコーゲンをクリアすることを含む-および本発明のrhGAAを用いて処置される患者が、臨床研究から種々の有効性結果(例えば、実施例10および11)において実証されたとおり、筋力、運動機能および/もしくは肺機能における改善を含む、ならびに/または疾患進行における逆転を含む驚くべき顕著な健康改善を示すことも報告する。
【発明の概要】
【0010】
本発明は、組換えヒト酸性αグルコシダーゼ(rhGAA)分子の集団を投与することを含む、対象におけるポンペ病などの疾患または障害を処置する方法に関する。
(【0011】以降は省略されています)

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