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公開番号
2025016383
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-31
出願番号
2024115533
出願日
2024-07-19
発明の名称
動的架橋を有する再加工可能なポリマー組成物
出願人
ナノ アンド アドヴァンスト マテリアルズ インスティテュート リミテッド
,
Nano and Advanced Materials Institute Ltd.
代理人
個人
主分類
C08L
83/06 20060101AFI20250124BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】高い引張強度、熱安定性、食品接触安全性などの市販シリコーンの利点を維持しながら、用途の要求範囲を超えた温度で熱的に再処理可能な、シリコン酸素骨格を使用した新しいクラスのポリマーエラストマーを提供する。
【解決手段】熱活性化結合交換によって変化して動的架橋を形成する共有結合ネットワークを有するポリマー組成物であって、ポリマーネットワークを形成するためのケイ素-酸素骨格鎖エラストマーと;ポリマーネットワーク内に分散され結合された非凝集性充填剤と;縮合反応を促進する触媒と;メトキシ基又はエトキシ基を含むシラン系架橋剤と;隣接するケイ素-酸素骨格鎖エラストマー間に形成される動的架橋が三次元架橋ポリマーネットワークを形成するように、ポリマーネットワークの隣接するケイ素-酸素骨格鎖エラストマー間のSi-O結合交換を促進する少なくとも1つの動的結合活性化剤と;を含む、ポリマー組成物とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
熱活性化結合交換によって変化して動的架橋を形成する共有結合ネットワークを有するポリマー組成物であって、
ポリマーネットワークを形成するためのケイ素-酸素骨格鎖エラストマーと;
前記ポリマーネットワーク内に分散され結合された非凝集性充填剤と;
縮合反応を促進する触媒と;
1つ又は複数のメトキシ基又はエトキシ基を含む1つ又は複数のシランから選択される架橋剤と;
隣接するケイ素-酸素骨格鎖エラストマー間に形成される動的架橋が三次元架橋ポリマーネットワークを形成するように、ポリマーネットワークの隣接するケイ素-酸素骨格鎖エラストマー間のSi-O結合交換を促進する少なくとも1つの動的結合活性化剤と;
を含み、
バルク形態において、前記ポリマー組成物は、周囲条件で熱硬化性ポリマーの特性を有し、約170℃を超える温度で粘弾性液体として再形成可能である、ポリマー組成物。
続きを表示(約 910 文字)
【請求項2】
前記ケイ素-酸素骨格鎖エラストマーは、トリメチルシリル末端ポリジメチルシロキサン及びシラノール末端ポリジメチルシロキサンの1つ又は複数から選択される、請求項1に記載のポリマ-組成物。
【請求項3】
前記ケイ素-酸素骨格鎖エラストマーは、分子量が5,970~139,000g/モルであり、粘度が100~150,000cStであり、組成物中に49.6~65.6重量%の量で存在している、請求項2に記載のポリマー組成物。
【請求項4】
前記充填剤は、ヘキサメチルジシラザン処理シリカを24.9~36.9重量%の量で含んでいる、請求項2に記載のポリマー組成物。
【請求項5】
前記少なくとも1つの動的結合活性化剤は、アンモニウム塩又はホスホニウム塩から選択されるイオン塩であり、その含有量が0.09~2.5重量%である、請求項1に記載のポリマー組成物。
【請求項6】
前記少なくとも1つの動的結合活性剤は、テトラブチルホスホニウムヒドロキシドである、請求項5に記載のポリマー組成物。
【請求項7】
前記少なくとも1種の触媒は、ジブチルスズジラウレート又はジブチルスズジオクトエートを0.12~2.3重量%の量で含んでいる、請求項1に記載のポリマー組成物。
【請求項8】
前記架橋剤は、エトキシ基を有するシラン及びメトキシ基を有するシランを、2.7~25.0重量%の量で含んでいる、請求項1に記載のポリマー組成物。
【請求項9】
前記架橋剤は、1,2-ビス(トリエトキシシリル)エタン、ポリ(ジメトキシシロキサン)、ポリ(ジエトキシシロキサン)、及びテトラエチルシリケートの1つ又は複数から選択される、請求項8に記載のポリマー組成物。
【請求項10】
再成形されたポリマー組成物は、周囲条件での引張強度の少なくとも60%の引張強度及び周囲条件での破断時の伸びの少なくとも70%の引張強度を保持している、請求項1に記載のポリマー組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照:
続きを表示(約 1,500 文字)
【0002】
本出願は、2023年7月21日に出願された米国仮出願第63/514,804号の優先権を主張し、その開示の全体は参照により本明細書に組み込まれる。
【0003】
技術分野:
【0004】
本発明は、動的架橋を形成する熱活性化結合交換(thermally-activated bond exchanges)によって変更可能な(alterable)共有結合ネットワークを有するポリマー組成物に関する。 このポリマー組成物は、再加熱によって再形成できるため、再処理が可能である。
【背景技術】
【0005】
背景技術:
【0006】
シリコーンは、ポリマー市場の大部分を占めている。 中国での年間生産量は約37万トンで、世界市場では2019年から2025年までの年平均成長率(CAGR)が6.1%で推移し、2025年には20億1000万USドルに達すると予想されている。シリコーンゴムは、熱可塑性ポリウレタン(TPU)などのエラストマーに比べて、引張強度、熱安定性、及び食品接触安全性に優れているため、一般消費財及び食品接触製品に広く使用されている。
【0007】
生産量が膨大であるため、製造段階又は最終ユーザから大量のシリコンスクラップ及び廃棄物が発生する。市販のシリコーンは、熱硬化性によって再処理できないため、生産コスト及び環境の両方に悪影響を及ぼす。現在、製造時の脱型によるスクラップ率は最大 5% に達し、年間400万~1,100万人民元の損失につながっている。現在のシリコ-ンのリサイクルコストは1kgあたり4~7人民元であるが、再処理可能なシリコ-ンのような材料の開発は、生産コストを節約する解決策となると同時に、リサイクル設備及び資源を節約できるため、持続可能な解決策を提供することにもなる。
【0008】
シリコ-ンのスクラップ及び廃棄物を再処理する従来の方法には、物理的分解若しくは化学的分解の何れか又はその両方の組み合わせが含まれる。これらには、以下が含まれる:
1)複合材料の強化材として充填材を機械的に粉砕する;
2)ダウコーニングが開発したポリジメチルシロキサン(PDMS)の脱重合による工業用潤滑油へのダウンサイクリング(WO2014130948A1);
3)機械的特性が著しく劣るシリコーンゴムを再形成する水熱法。
【0009】
これらの付加価値の低いプロセスは、生産に余分なコストと時間がかかり、持続可能ではなく、高付加価値の用途にシリコーンゴムの強みを活かすことができない。
【0010】
市販されている「熱可塑性シリコーンエラストマー」には、デュポン社が販売している熱可塑性シリコーン加硫物TPSiVなどがある。この製品は、架橋シリコーンゴム(PDMSを含む加硫シリコーンモジュール)を熱可塑性ポリウレタン(TPU)の熱可塑性連続相に、プラチナヒドロシリル化触媒を使用して分散させることによって形成される。この複合材料は、溶かして再成形することで再加工できると言われている。ほとんどの場合、シリコーン含有量は50%w/w未満であり、高い引張強度を備えた高品質の TPSiVを得るには、製造プロセスで無水条件が必要になる。更に、TPSiVは、TPUの複合材料にアミン又はアミドが含まれている可能性があるため、食品接触用途には使用できない。
(【0011】以降は省略されています)
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