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公開番号2025015587
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-30
出願番号2024197431,2022539170
出願日2024-11-12,2020-12-30
発明の名称AAVカプシドタンパク質を分析する方法
出願人サレプタ セラピューティクス, インコーポレイテッド
代理人個人,個人
主分類C12N 7/01 20060101AFI20250123BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】液体クロマトグラフィー、質量分析、および/または紫外線(UV)可視分光法を用いて、アデノ随伴ウイルス(AAV)粒子中のVP1、VP2、およびVPSカプシドタンパク質を特徴解析する方法を提供すること。
【解決手段】本方法は概して、(a)AAV粒子を液体クロマトグラフィーに供して変性し、次いで、VP1、VP2、およびVPSカプシドタンパク質を分離すること、および(b)工程(a)で産生された分離VP1、VP2、およびVPSカプシドタンパク質をUVおよび質量分析に供して、AAV粒子中のVP1、VP2、およびVPSカプシドタンパク質の比および質量を決定する工程を含む。別の態様では、本開示は、翻訳後修飾を含むAAV組成物を提供する。本開示はまた、液体クロマトグラフィー質量分析を用いて、AAV組成物の純度を特性解析する方法を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
AAV.Rh74のN57、N255、N256、およびN263のうちの一つもしくは複数、またはAAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、もしくはAAVrh10の同等の残基に脱アミド化を含むAAVカプシドを含むAAV組成物。
続きを表示(約 950 文字)【請求項2】
AAV.Rh74のM437、M473、M526、M544、M560、およびM637のうちの一つまたは複数、またはAAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、CAAV11、AAV12、AAV13、もしくはAAVrh10の同等の残基に酸化を含むAAVカプシドを含むAAV組成物。
【請求項3】
AAV組成物中の宿主細胞タンパク質を特性解析する方法であって、
前記組成物からウイルスカプシドタンパク質を免疫沈降することと、
残留宿主細胞タンパク質を消化することと、
前記消化されたタンパク質を、液体クロマトグラフィー四重極飛行時間質量分析法(LC-QTOF-MS)を用いて分析して、宿主細胞タンパク質を同定することと、を含む方法。
【請求項4】
前記免疫沈降が、AAV組成物を、抗AAV VP1抗体、抗AAV VP2抗体、抗AAV VP3抗体、またはそれらの組合せと共にインキュベートすることを含む、請求項

に記載の方法。
【請求項5】
前記消化された宿主細胞タンパク質を反復MS/MSにより分析することをさらに含む、請求項
3または4
に記載の方法。
【請求項6】
前記消化が溶液中で行われる、請求項
3~5
のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記消化が、約60℃から約80℃の温度で実施される急速な消化を含む、請求項

に記載の方法。
【請求項8】
前記温度が約70℃である、請求項

に記載の方法。
【請求項9】
前記AAV組成物を、既知の量の少なくとも一つの既知のタンパク質標品でスパイクすることをさらに含む、請求項
3~8
のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記少なくとも一つの既知のタンパク質標品が、ヒトまたはウシのタンパク質標品である、請求項

に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年1月3日出願の米国仮特許出願第62/956,681号、2020年9月1日出願の米国仮特許出願第63/073,188号、および2020年12月1日出願の米国仮特許出願第63/119,909号の米国特許法第119条(e)下の優先権を主張するものであり、これらのそれぞれの内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
続きを表示(約 2,100 文字)【0002】
本開示は、液体クロマトグラフィーおよび質量分析を用いてアデノ随伴ウイルス(AAV)粒子中のVP1、VP2、およびVP3カプシドタンパク質、ならびにAAV組成物の純度を特性解析する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
アデノ随伴ウイルス(AAV)は急速に、遺伝子治療を送達するための最も広く用いられる媒体の一つとなりつつある。広範な標的組織の形質導入の効率性の高さとともに優れた安全性プロファイルにより、AAVは、遺伝子治療に最も広く使用されるプラットフォームとされてきた。AAVは、パルボウイルス科に属する小さなウイルスである。ウイルスは、約4.7キロベースの線状の一本鎖DNAゲノムを含有する、非エンベロープ型の二十面体カプシドからなる。AAVは一般的に、適切な宿主細胞で組換えにより発現される。しかし、組換えAAVは、宿主細胞溶解物由来のタンパク質によって汚染されることがある。
【0004】
AAVカプシドは、VP1、VP2、およびVP3タンパク質の混合物を含むが、これらのタンパク質は、選択的スプライシングおよび翻訳によって単一のウイルスCap遺伝子から産生され、自己組織化してカプシドを形成する。AAVカプシドタンパク質は、ウイルスの感染性、組織指向性、および効力に重要な役割を果たし、カプシドタンパク質の質量および比を完全に特性解析する能力は、遺伝子治療用のAAVの商業製造のためにますます重要となりつつある。
【0005】
具体的には、VPの化学量論が、ウイルスベクターの感染性に極めて重要である。例えば、VP1/VP2比のバランスがとれていなかった場合であっても、高レベルのVP3カプシドは、形質導入効率の不良および効力の低下と負の関係があった。(Gene Therapy、volume 25、pages 415-424(2018))。製造で得た構造タンパク質VP1、VP2、およびVP3の比は、広い範囲、例えば1:1:5から1:1:20で変動し得ることから(Biotechnol Adv.,26(1):73-88(2008))、三つのカプシドタンパク質間の比の正確な測定は、AAVベクターの品質管理において重要である。しかし、現在の方法では、カプシドタンパク質の質量の測定を試みたものの、各VPの化学量論を決定することができなかった(WO2018/035059)。そのため、AAVカプシドタンパク質の比および修飾と、rAAV組成物の純度とをより正確に特性解析するための堅牢な方法が、遺伝子治療業界で求められている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、液体クロマトグラフィーおよび質量分析を用いて、アデノ随伴ウイルス(AAV)粒子中のVP1、VP2、およびVP3カプシドタンパク質を特性解析する方法を提供する。本明細書に開示される方法は、AAV粒子中のVP1、VP2、およびVP3カプシドタンパク質の比、ならびに/またはVPl、VP2、およびVP3カプシドタンパク質のうち一つまたは複数の質量を決定するために使用される。
【0007】
一部の態様では、本開示は、アデノ随伴ウイルス(AAV)粒子中のVP1、VP2、およびVP3カプシドタンパク質の比を決定する方法を提供する。本方法は、AAV粒子を約70℃から約90℃で液体クロマトグラフィーに供するステップを含み、ここでは、VP1、VP2、およびVP3カプシドタンパク質の質量および比は、質量分析および/または紫外線(UV)可視分光法によって決定される。一部の態様では、カプシドタンパク質の個々の質量は、質量分析によって測定される。一部の態様では、AAV粒子上のカプシドは、液体クロマトグラフィーのカラム内でVP1、VP2、およびVP3タンパク質のそれぞれに変性される。一部の態様では、カプシドタンパク質は、液体クロマトグラフィーによって分離される。
【0008】
一部の態様では、本方法は、質量分析を用いて、AAV粒子中のVPl、VP2、およびVP3カプシドタンパク質のうち一つまたは複数の質量を決定することをさらに含む。
【0009】
一部の態様では、VP1、VP2、およびVP3カプシドタンパク質の相対量は、VP1、VP2、およびVP3カプシドタンパク質の紫外線(UV)クロマトグラムを分析することによって決定される。一部の態様では、液体クロマトグラフィーは逆相液体クロマトグラフィーである。一部の態様では、AAV粒子はAAVrh74である。
【0010】
一部の態様では、クロマトグラフィーは、水中にトリフルオロ酢酸を含む第一の移動相を使用する。一部の態様では、クロマトグラフィーは、アセトニトリルと水との混合物中にトリフルオロ酢酸を含む第二の移動相を使用する。一部の態様では、クロマトグラフィーにおいて、第一の移動相と第二の移動相との組合せにおける第二の移動相のパーセンテージは、経時的に増加する。
(【0011】以降は省略されています)

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