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公開番号
2025014913
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-30
出願番号
2023117859
出願日
2023-07-19
発明の名称
静電荷像現像用キャリアの製造方法、及び、静電荷像現像剤の製造方法
出願人
富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
代理人
弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類
G03G
9/08 20060101AFI20250123BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約
【課題】得られる画像の色くすみ抑制性に優れる静電荷像現像用キャリアの製造方法を提供すること。
【解決手段】混合機にて、ガラス転移温度Tgを持つ樹脂及び溶剤を含む混合液と磁性粒子とを混合し、加熱して前記溶剤を蒸発させて前記磁性粒子の表面に樹脂被覆層を形成して樹脂被覆磁性粒子を得た後、前記樹脂被覆磁性粒子を温度T
A
に維持した状態で解砕する工程Aと、流動層装置にて、前記工程A後の前記樹脂被覆磁性粒子を温度T
B
に維持した状態で流動させる工程Bと、前記工程B後の前記樹脂被覆磁性粒子を冷却する工程Cと、を有し、前記温度T
A
及び前記温度T
B
が、それぞれ独立に、前記ガラス転移温度Tg-20℃以上前記ガラス転移温度Tg+50℃以下を満たす、静電荷像現像用キャリアの製造方法。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
混合機にて、ガラス転移温度Tgを持つ樹脂及び溶剤を含む混合液と磁性粒子とを混合し、加熱して前記溶剤を蒸発させて前記磁性粒子の表面に樹脂被覆層を形成して樹脂被覆磁性粒子を得た後、前記樹脂被覆磁性粒子を温度T
A
に維持した状態で解砕する工程Aと、
流動層装置にて、前記工程A後の前記樹脂被覆磁性粒子を温度T
B
に維持した状態で流動させる工程Bと、
前記工程B後の前記樹脂被覆磁性粒子を冷却する工程Cと、
を有し、
前記温度T
A
及び前記温度T
B
が、それぞれ独立に、前記ガラス転移温度Tg-20℃以上前記ガラス転移温度Tg+50℃以下を満たす、静電荷像現像用キャリアの製造方法。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記工程Aにて、撹拌翼を有する混合機を用い、前記樹脂被覆磁性粒子を温度T
A
に維持した状態で解砕する際の前記混合機における撹拌条件が、下記式1及び下記式2の条件を満たす、請求項1に記載の静電荷像現像用キャリアの製造方法。
0.2≦前記撹拌翼の周速πDN(m/s)≦2.0 式1
5×10
2
≦撹拌仕事量(前記周速πDN×撹拌時間T)≦1.5×10
3
式2
式1及び式2中、Dは、前記撹拌翼の直径(m)を表し、Nは、前記撹拌翼の回転数(rps)を表し、Tは、前記溶剤の乾燥前の前記撹拌翼の負荷動力値が、乾燥が進むとともに上昇し、乾燥が終了して前記負荷動力値が乾燥前の値の1.3倍以下まで下がった時点から、前記混合機における撹拌を終了する時点までの時間(s)を表す。
【請求項3】
前記式2の条件が、下記式2’の条件である、請求項2に記載の静電荷像現像用キャリアの製造方法。
7×10
2
≦撹拌仕事量(前記周速πDN×撹拌時間T)≦1×10
3
式2’
式2’中、Dは、前記撹拌翼の直径(m)を表し、Nは、前記撹拌翼の回転数(rps)を表し、Tは、前記溶剤の乾燥前の前記撹拌翼の負荷動力値が、乾燥が進むとともに上昇し、乾燥が終了して前記負荷動力値が乾燥前の値の1.3倍以下まで下がった時点から、前記混合機における撹拌を終了する時点までの時間(s)を表す。
【請求項4】
前記工程Bにおいて、前記工程A後の前記樹脂被覆磁性粒子を温度T
B
に維持した状態で30分以上流動させ、前記工程Cにおいて、前記樹脂被覆磁性粒子の温度T
C
を、前記ガラス転移温度Tg-40℃以下まで冷却する、請求項1に記載の静電荷像現像用キャリアの製造方法。
【請求項5】
前記工程Bにおいて、前記工程A後の前記樹脂被覆磁性粒子を温度T
B
に維持した状態で流動させる際の前記流動層装置における流動化気体の空塔速度V
H
(m/s)が、最小流動化速度Umfの1倍以上5倍以下を満たす、請求項1に記載の静電荷像現像用キャリアの製造方法。
【請求項6】
前記流動層装置における流動化気体の空塔速度V
H
が、最小流動化速度Umfの2倍以上3倍以下を満たす、請求項5に記載の静電荷像現像用キャリアの製造方法。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の静電荷像現像用キャリアの製造方法を含む静電荷像現像剤の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、静電荷像現像用キャリアの製造方法、及び、静電荷像現像剤の製造方法に関する。
続きを表示(約 4,400 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、撹拌翼を有する混合機に樹脂及び溶剤を含むコート液と磁性粒子とを添加して前記磁性粒子の表面に樹脂被覆層を形成し、前記混合機から前記樹脂被覆層を有するキャリアを取り出す被覆工程を含み、前記被覆工程における、前記混合機中において加熱して前記溶剤を蒸発させ乾燥させた後から前記混合機から取り出すまでの撹拌条件が、下記式1及び下記式2の条件を満たす静電荷像現像用キャリアの製造方法が開示されている。
0.2≦前記撹拌翼の周速πDN(m/s)≦2.0 式1
1×10
3
≦撹拌仕事量(周速×撹拌時間T)≦4×10
3
式2
式1及び式2中、Dは、前記撹拌翼の直径(m)を表し、Nは、前記撹拌翼の回転数(rps)を表し、Tは前記溶剤の乾燥前の前記撹拌翼の負荷動力値が、乾燥が進むとともに上昇し、乾燥が終了して前記負荷動力値が乾燥前の値の1.3倍以下まで下がった時点から、前記混合機における撹拌を終了する時点までの時間(s)を表す。
【0003】
特許文献2には、キャリア芯材およびこのキャリア芯材の表面を被覆する樹脂からなる電子写真用キャリアの製造方法において、気流分級機を用いてキャリアを均質化することを特徴とする電子写真用キャリアの製造方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2022―147738号公報
特開平8-234499号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示の課題は、混合機にて、ガラス転移温度Tgを持つ樹脂及び溶剤を含む混合液と磁性粒子とを混合し、加熱して前記溶剤を蒸発させて前記磁性粒子の表面に樹脂被覆層を形成して樹脂被覆磁性粒子を得た後、前記樹脂被覆磁性粒子を温度T
A
に維持した状態で解砕する工程Aと、流動層装置にて、工程A後の前記樹脂被覆磁性粒子を温度T
B
に維持した状態で流動させる工程Bと、工程B後の前記樹脂被覆磁性粒子を冷却させる工程Cと、を有する際、前記温度T
A
が前記ガラス転移温度Tg-20℃未満であり且つ工程Bを行わない場合、又は、前記温度T
B
が前記ガラス転移温度Tg-20℃未満若しくは前記ガラス転移温度Tg+50℃超である場合に比べ、得られる画像の色くすみ抑制性に優れる静電荷像現像用キャリアの製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するための手段は、以下の態様を含む。
<1> 混合機にて、ガラス転移温度Tgを持つ樹脂及び溶剤を含む混合液と磁性粒子とを混合し、加熱して前記溶剤を蒸発させて前記磁性粒子の表面に樹脂被覆層を形成して樹脂被覆磁性粒子を得た後、前記樹脂被覆磁性粒子を温度T
A
に維持した状態で解砕する工程Aと、
流動層装置にて、前記工程A後の前記樹脂被覆磁性粒子を温度T
B
に維持した状態で流動させたる工程Bと、
前記工程B後の前記樹脂被覆磁性粒子を冷却する工程Cと
を有し、
前記温度T
A
及び前記温度T
B
が、それぞれ独立に、前記ガラス転移温度Tg-20℃以上前記ガラス転移温度Tg+50℃以下を満たす、静電荷像現像用キャリアの製造方法。
【0007】
<2> 前記工程Aにて、撹拌翼を有する混合機を用い、前記樹脂被覆磁性粒子を温度T
A
に維持した状態で解砕する際の前記混合機における撹拌条件が、下記式1及び下記式2の条件を満たす、<1>に記載の静電荷像現像用キャリアの製造方法。
0.2≦前記撹拌翼の周速πDN(m/s)≦2.0 式1
5×10
2
≦撹拌仕事量(前記周速πDN×撹拌時間T)≦1.5×10
3
式2
式1及び式2中、Dは、前記撹拌翼の直径(m)を表し、Nは、前記撹拌翼の回転数(rps)を表し、Tは、前記溶剤の乾燥前の前記撹拌翼の負荷動力値が、乾燥が進むとともに上昇し、乾燥が終了して前記負荷動力値が乾燥前の値の1.3倍以下まで下がった時点から、前記混合機における撹拌を終了する時点までの時間(s)を表す。
<3> 前記式2の条件が、下記式2’の条件である、<2>に記載の静電荷像現像用キャリアの製造方法。
7×10
2
≦撹拌仕事量(前記周速πDN×撹拌時間T)≦1×10
3
式2’
式2’中、Dは、前記撹拌翼の直径(m)を表し、Nは、前記撹拌翼の回転数(rps)を表し、Tは、前記溶剤の乾燥前の前記撹拌翼の負荷動力値が、乾燥が進むとともに上昇し、乾燥が終了して前記負荷動力値が乾燥前の値の1.3倍以下まで下がった時点から、前記混合機における撹拌を終了する時点までの時間(s)を表す。
【0008】
<4> 前記工程Bにおいて、前記工程A後の前記樹脂被覆磁性粒子を温度T
B
に維持した状態で30分以上流動させ、前記工程Cにおいて、前記樹脂被覆磁性粒子の温度Tcを、前記ガラス転移温度Tg-40℃以下まで冷却する、<1>乃至<3>のいずれか1つに記載の静電荷像現像用キャリアの製造方法。
<5> 前記工程Bにおいて、前記工程A後の前記樹脂被覆磁性粒子を温度T
B
に維持した状態で流動させる際の前記流動層装置における流動化気体の空塔速度V
H
(m/s)が、最小流動化速度Umfの1倍以上5倍以下を満たす、<1>乃至<4>のいずれか1つに記載の静電荷像現像用キャリアの製造方法。
<6> 前記流動層装置における流動化気体の空塔速度V
H
が、最小流動化速度Umfの2倍以上3倍以下を満たす、<5>に記載の静電荷像現像用キャリアの製造方法。
<7> <1>乃至<6>のいずれか1つに記載の静電荷像現像用キャリアの製造方法を含む静電荷像現像剤の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
<1>に係る発明によれば、混合機にて、ガラス転移温度Tgを持つ樹脂及び溶剤を含む混合液と磁性粒子とを混合し、加熱して前記溶剤を蒸発させて前記磁性粒子の表面に樹脂被覆層を形成して樹脂被覆磁性粒子を得た後、前記樹脂被覆磁性粒子を温度T
A
に維持した状態で解砕する工程Aと、流動層装置にて、工程A後の前記樹脂被覆磁性粒子を温度T
B
に維持した状態で流動させる工程Bと、工程B後の前記樹脂被覆磁性粒子を冷却させる工程Cと、を有する際、前記温度T
A
が前記ガラス転移温度Tg-20℃未満であり且つ工程Bを行わない場合、又は、前記温度T
B
が前記ガラス転移温度Tg-20℃未満若しくは前記ガラス転移温度Tg+50℃超である場合に比べ、得られる画像の色くすみ抑制性に優れる静電荷像現像用キャリアの製造方法が提供される。
<2>に係る発明によれば、工程Aにて、樹脂被覆磁性粒子を温度T
A
に維持した状態で解砕する際の混合機における撹拌条件が、上記式2の条件を満たさない場合に比べ、得られる画像の色くすみ抑制性により優れる静電荷像現像用キャリアの製造方法が提供される。
<3>に係る発明によれば、工程Aにて、樹脂被覆磁性粒子を温度T
A
に維持した状態で解砕する際の混合機における撹拌条件が、上記式2の条件を満たすものの上記式2’の条件を満たさない場合に比べ、得られる画像の色くすみ抑制性により優れる静電荷像現像用キャリアの製造方法が提供される。
【0010】
<4>に係る発明によれば、工程A後の前記樹脂被覆磁性粒子を温度T
B
に維持した状態で30分未満流動させ、樹脂被覆磁性粒子の温度T
C
をガラス転移温度Tg-40℃以下まで冷却する場合、又は、工程A後の前記樹脂被覆磁性粒子を温度T
B
に維持した状態で30分以上流動させた後、樹脂被覆磁性粒子の温度T
C
をガラス転移温度Tg-40℃未満まで冷却する場合に比べ、得られる画像の色くすみ抑制性により優れる静電荷像現像用キャリアの製造方法が提供される。
<5>に係る発明によれば、工程Bにおいて、工程A後の樹脂被覆磁性粒子を温度T
B
に維持した状態で流動させる際の流動層装置における流動化気体の空塔速度V
H
(m/s)が、最小流動化速度Umfの5倍超である場合に比べ、得られる画像の色くすみ抑制性により優れる静電荷像現像用キャリアの製造方法が提供される。
<6>に係る発明によれば、工程Bにおいて、工程A後の樹脂被覆磁性粒子を温度T
B
に維持した状態で流動させる際の流動層装置における流動化気体の空塔速度V
H
(m/s)が、最小流動化速度Umfの3倍超5倍以下である場合に比べ、得られる画像の色くすみ抑制性により優れる静電荷像現像用キャリアの製造方法が提供される。
<7>に係る発明によれば、混合機にて、ガラス転移温度Tgを持つ樹脂及び溶剤を含む混合液と磁性粒子とを混合し、加熱して前記溶剤を蒸発させて前記磁性粒子の表面に樹脂被覆層を形成して樹脂被覆磁性粒子を得た後、前記樹脂被覆磁性粒子を温度T
A
に維持した状態で解砕する工程Aと、流動層装置にて、工程A後の前記樹脂被覆磁性粒子を温度T
B
に維持した状態で流動させる工程Bと、工程B後の前記樹脂被覆磁性粒子を冷却させる工程Cと、を有する際、前記温度T
A
が前記ガラス転移温度Tg-20℃未満であり且つ工程Bを行わない場合、又は、前記温度T
B
が前記ガラス転移温度Tg-20℃未満若しくは前記ガラス転移温度Tg+50℃超である静電荷像現像用キャリアの製造方法を含む場合に比べ、得られる画像の色くすみ抑制性に優れる静電荷像現像剤の製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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