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公開番号2025014527
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-30
出願番号2023117156
出願日2023-07-18
発明の名称コーヒーチェリー果皮抽出物を用いたエネルギー代謝促進組成物、エネルギー代謝促進剤および脂肪組織の活性化方法
出願人ユーシーシー上島珈琲株式会社
代理人弁理士法人グローバル知財
主分類A23L 33/105 20160101AFI20250123BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】肥満状態の改善や肥満の防止に効果のあるエネルギー代謝促進組成物およびエネルギー代謝促進剤とこれらを用いた脂肪組織の活性化方法を提供する。
【解決手段】コーヒーチェリー抽出物を有効成分に含む。有効成分は、コーヒーチェリー果皮抽出物に含まれるプロシアニジン類であることが好ましい。プロシアニジン類は、プロシアニジンB1とプロシアニジンB3の少なくとも何れかでもよいし、プロシアニジンB1とプロシアニジンB3を共に含んでなることでもよい。エネルギー代謝促進剤は、上記の何れかのエネルギー代謝促進組成物を含んでなり、飲料、食品、サプリメント又は医薬品の形態であることが好ましい。白色脂肪組織のベージュ化促進剤や褐色脂肪組織活性剤は、上記の何れかのエネルギー代謝促進組成物を含んでなる。脂肪組織の活性化方法は、上記の何れかのエネルギー代謝促進組成物を用いる。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
コーヒーチェリー果皮抽出物を有効成分として含むエネルギー代謝促進組成物。
続きを表示(約 510 文字)【請求項2】
前記有効成分がコーヒーチェリー果皮抽出物に含まれるプロシアニジン類である請求項1に記載のエネルギー代謝促進組成物。
【請求項3】
前記プロシアニジン類が、プロシアニジンB1とプロシアニジンB3の少なくとも何れかである請求項2に記載のエネルギー代謝促進組成物。
【請求項4】
前記プロシアニジン類が、プロシアニジンB1とプロシアニジンB3を共に含んでなる請求項2に記載のエネルギー代謝促進組成物。
【請求項5】
請求項1~4の何れかのエネルギー代謝促進組成物を含んでなるエネルギー代謝促進剤。
【請求項6】
飲料、食品、サプリメント又は医薬品の形態である、請求項5に記載のエネルギー代謝促進剤。
【請求項7】
請求項1~4の何れかのエネルギー代謝促進組成物を含んでなる白色脂肪組織のベージュ化促進剤。
【請求項8】
請求項1~4の何れかのエネルギー代謝促進組成物を含んでなる褐色脂肪組織活性剤。
【請求項9】
請求項1~4の何れかのエネルギー代謝促進組成物を用いる脂肪組織の活性化方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、肥満状態の改善や肥満の防止に効果のあるコーヒーチェリー果皮抽出物を用いたエネルギー代謝促進組成物およびエネルギー代謝促進剤とこれらを用いた脂肪組織の活性化方法に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
赤ワインやココア豆、黒豆などに含まれるプロシアニジンが健康状態の維持に効果的であることが従来から知られている。プロシアニジン(プロアントシアニジン)は様々な植物に含まれるポリフェノールの一種で、カテキンやエピカテキンの分子同士が様々な組み合わせで結合した2量体~オリゴマーの総称を指す。これには、プロシアニジンB1((-)エピカテキンと(+)カテキンの2量体、以下「PB1」と言う。)、プロシアニジンB2((-)エピカテキンと(-)エピカテキンの2量体、以下「PB2」と言う。)、およびプロシアニジンB3((+)カテキンと(+)カテキンの2量体、以下「PB3」と言う。)等とともに、3量体のプロシアニジンC類(以下「PC」と言う。)や、結合様式の違いからプロシアニジンA類(以下「PA」と言う。)に属する2量体など様々なタイプのポリフェノールが含まれる。
【0003】
プロシアニジンは様々な植物に含まれており、カカオ豆や黒豆などにはPB2とともにPCとPAが多く含まれ、ブドウ種子中にはPB1とPB2が多く含まれるなど、植物の種類により含まれるプロシアニジンの種類は大きく異なることが知られている。プロシアニジンの優れた抗酸化作用を利用し、これを含む機能性食品としての利用も盛んである。それらの効能としては抗アレルギー作用、抗がん作用、コレステロール/中性脂肪低下作用、虫歯予防作用、消臭効果、メラニン生成抑制作用、育毛作用、白内障予防効果、美白効果など様々な効能を期待するサプリメントなどが市場にて販売されている。
【0004】
特許文献1には、松樹皮由来のPB1とPB3を共に含む血管内皮機能改善用組成物が開示されている。松樹皮由来のプロシアニジンとしてはこれら以外に3量体やそれ以上のオリゴマー成分が含まれており、特許文献2には、3量体以上のプロシアニジンを含む動脈硬化予防医薬品が開示されている。
【0005】
また、特許文献3には、タマリンド種子から抽出されるプロシアニジンを有効成分とする抗肥満剤が開示されている。この場合、有効成分として3量体のプロシアニジンを含み、抗肥満剤として糖質分解消化酵素阻害剤、血糖上昇抑制剤、単糖吸収抑制剤、コール酸吸着排泄作用剤、コレステロール低下剤、血中トリグリセリド低下剤及びリパーゼ阻害剤としての効果を示している。
また、特許文献4には、フォスオコリンとリンゴ由来ポリフェノールまたはホップ由来ポリフェノールを有効成分とする脂肪蓄積抑制用組成物が開示される。この場合、リンゴ由来ポリフェノールとしてPB1とPB2の両方が含まれる。
【0006】
ホップ由来ポリフェノールとしては分子量が1000以上のオリゴマーが含まれており、リパーゼ等の消化酵素に対する阻害効果を有することから脂肪蓄積を抑制する作用が含まれる。これらの先行技術では、肝臓などに含まれる脂肪組織に蓄積される脂肪の量を抑制することが主たる作用であって、これらのプロシアニジンが脂肪代謝に及ぼす影響については調べられていない。
【0007】
脂肪細胞やマウスなどの動物実験のレベルであるが、最近になってプロシアニジンの脂肪代謝に関する好ましい作用が知られるようになってきた。体内の脂肪組織は、脂肪を蓄積し肥満の原因となる白色脂肪細胞から成る組織と、脂肪を燃焼することで肥満を防止する作用を有する褐色脂肪細胞から成る組織の2種類に分類され、成人においては褐色脂肪細胞から成る組織が年齢とともに大幅に縮小もしくは消失することで肥満が進行しやすいことが問題視されてきた。然しながら比較的最近になって、外部からの様々な刺激により、内在性の褐色脂肪組織の活性化とともに白色脂肪組織内に褐色脂肪細胞と同様の機能を有するベージュ脂肪細胞が白色脂肪細胞から分化して生じることが判明した。ベージュ脂肪細胞は内在性の(古典的)褐色細胞組織と共に脂肪代謝(熱変換)を活発化させることで肥満の防止や改善に効果があることから、白色脂肪細胞のベージュ化が肥満対策の一つの方略として注目されている。
【0008】
これまでの研究で、寒冷刺激や運動で交感神経末端からノルアドレナリンが放出され、これに対するβ3-アドレナリン受容体刺激を介して白色脂肪細胞のベージュ化や褐色脂肪細胞の活性化が促進されることが明らかになっている。さらにこうした物理的刺激以外に、様々な食品由来成分の経口投与によっても交感神経の活性化を惹起し、白色脂肪細胞のベージュ化や褐色脂肪細胞を活性化することが明らかにされている。これまで明らかになっている脂肪組織の活性化作用を有する食品由来成分の例として、カプサイシン、EPAやDHAなどの魚油中に含まれるω―3系多価不飽和脂肪酸、或いはメントールやアリシン、カテキンなど様々な食品成分も交感神経活性化を経由した褐色脂肪細胞活性化作用を有することが判明している。
【0009】
こうした様々な食品由来成分の肥満抑制作用に期待が高まっているのが現状である。例えば、非特許文献1には、黒豆に含まれるプロシアニジンを含む成分(PB2、PAおよびPCを含む)をマウスに経口投与で与えた場合に、血清中のノルアドレナリンレベルを上昇させ、褐色脂肪組織において脂肪燃焼を促進させるUCP-1(Uncoupling Protein-1)の発現を促進させることが報告されている。
また、非特許文献2には、同様なプロシアニジン(PB2,PAおよびPCを含む)の経口投与で白色脂肪組織のUCP-1発現亢進とベージュ化が進行することが示され、交感神経刺激効果と同様の作用が確認されている。
【0010】
さらに非特許文献3には、コーヒーチェリー果皮やココア豆皮からの抽出物(PB1およびPB2を含む混合物)の脂肪細胞への影響を調べ、様々な遺伝子発現と抽出物中に含まれる各成分との関係を調査している。抽出物の白色脂肪細胞への添加によりベージュ化と脂肪代謝の促進が認められたが、これらの効果は公知のカフェインやクロロゲン酸等の作用の寄与が大きく、プロシアニジンの効果は示されず、これらのプロシアニジンが脂肪代謝に及ぼす影響については調べられていない。
(【0011】以降は省略されています)

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