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公開番号2025013583
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-24
出願番号2024195303,2021193862
出願日2024-11-07,2021-11-30
発明の名称熱硬化性マレイミド樹脂組成物
出願人信越化学工業株式会社
代理人弁理士法人牛木国際特許事務所
主分類C08F 222/40 20060101AFI20250117BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】基板用途に好適な、硬化物のガラス転移温度が高く高温特性に優れ、誘電特性に優れ、寸法安定性にも優れる熱硬化性マレイミド樹脂組成物並びにそれからなるハンドリング性に優れる未硬化樹脂フィルム及び硬化樹脂フィルム提供。
【解決手段】
(A)数平均分子量3,000以上のマレイミド樹脂
(B)1分子中に1個以上のアリル基及び1個以上のイソシアヌル環を有する有機化合物
及び
(C)反応開始剤
を含む熱硬化性マレイミド樹脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)下記式(3)で示され、かつ、数平均分子量3,000以上のマレイミド樹脂
(B)1分子中に2個以上のアリル基及び1個以上のイソシアヌル環を有する有機化合物
及び
(C)反応開始剤
を含む熱硬化性マレイミド樹脂組成物。
TIFF
2025013583000035.tif
25
167
(式(3)中、

1
は独立して、下記式
TIFF
2025013583000036.tif
21
133
(aは1~6の数である。)
TIFF
2025013583000037.tif
33
132
から選ばれる2価の基であり、
kは1~30の数であり、
lは0~10の数であり、

1
及びA
2
はそれぞれ独立して、下記式(4)又は下記式(5)で示される2価の芳香族基である。)
TIFF
2025013583000038.tif
27
132
(式(4)中、

2
は独立して、下記式
TIFF
2025013583000039.tif
21
150
(aは1~6の数である。)
TIFF
2025013583000040.tif
34
132
から選ばれる2価の基であり、

2
は独立して、水素原子、塩素原子又は非置換もしくは置換の炭素数1~6の脂肪族炭化水素基である。)
TIFF
2025013583000041.tif
19
134
(式(5)中、X
1
は前記と同じものを示す。)
続きを表示(約 470 文字)【請求項2】
(C)成分の反応開始剤がラジカル重合開始剤である請求項1に記載の熱硬化性マレイミド樹脂組成物。
【請求項3】
(A)成分の含有量が組成物中5~95質量%であり、(B)成分の配合量が(A)成分及び(B)成分の総和100質量部に対して3~50質量部である請求項1又は2に記載の熱硬化性マレイミド樹脂組成物。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載の熱硬化性マレイミド樹脂組成物からなる未硬化樹脂フィルム。
【請求項5】
請求項1~3のいずれか1項に記載の熱硬化性マレイミド樹脂組成物の硬化物からなる硬化樹脂フィルム。
【請求項6】
請求項1~3のいずれか1項に記載の熱硬化性マレイミド樹脂組成物と繊維基材とを含むプリプレグ。
【請求項7】
請求項1~3のいずれか1項に記載の熱硬化性マレイミド樹脂組成物からなる接着剤。
【請求項8】
請求項1~3のいずれか1項に記載の熱硬化性マレイミド樹脂組成物を含む基板。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、熱硬化性マレイミド樹脂組成物、その樹脂組成物からなる未硬化及び硬化フィルムに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
近年、5Gという次世代の移動通信システムが流行しており、高速、大容量、低遅延通信を実現しようとしている。これらを実現するためには、高周波帯用の材料が必要であり、ノイズ対策として伝送損失の低減が必須となるために、誘電特性の優れた絶縁材料の開発が求められている。
【0003】
その中でも基板用途で、このような誘電特性の優れた絶縁材料が求められている。基板用途でも特に、リジット基板やフレキシブル基板などに対して誘電特性の優れた絶縁材料が求められており、リジッド基板では反応性ポリフェニレンエーテル樹脂(PPE)が使用されるようになってきており、また、フレキシブルプリント基板(FPC)では液晶ポリマー(LCP)や特性を改良した変性ポリイミド(MPI)と呼ばれる製品が使用されるようになってきている。
【0004】
これらの材料は優れた特徴を有するが、多くの課題を有していることも事実である。例えば、反応性PPE樹脂は優れた誘電特性、高いガラス転移温度(Tg)を有するが、接着力に劣り、近年長期信頼性試験で絶縁耐性に課題がある(例えば特許文献1、2)。LCPに関しては、LCPのさらなる高性能化や、LCPを使用したFPCのベースフィルムやカバーレイフィルムなど、多くの発明が開示されている(例えば特許文献3、4)が、LCPは需要に見合った量産が困難であるために使用は限定的であったり、熱可塑性樹脂特有の問題点である300℃以上の高温での成形が必須であったり、銅張積層板を接着させるために低誘電特性を有する接着剤を必要とするなど改善すべき点が多く残されている。
【0005】
そこで、周波数帯によってはMPIの使用が検討されており、MPIに関しても多くの発明が開示されている(例えば特許文献5、6)。これらのMPIは現行のポリイミドと比べて誘電特性が改善されているものの、LCPと同様に熱可塑性樹脂であるため、LCPと同じような課題を抱えている上に、ポリイミド固有の吸湿性に起因して、誘電特性が非常に悪くなることがわかっている。これらを解消するためにダイマージアミン骨格を有するMPIも開示されている(特許文献7)が、従来のMPIと比べてガラス転移温度(Tg)が著しく低く、寸法安定性にも欠ける。また、MPIを製造する際には、非プロトン性極性溶媒、例えば、N-メチルピロリドン(NMP)の大量使用が必須であるが、非プロトン性極性溶媒の使用は、環境保全の観点からも好ましくない。
【0006】
そこで近年、ポリイミドに近いものとしてマレイミド樹脂が注目されている。マレイミド樹脂の中でも、ビスマレイミド樹脂が一般的で、低分子のものが多く知られており、高Tgなど高温特性に優れるが、未硬化物ではフィルム性が乏しく、硬化物は硬く脆い、また誘電特性もLCPやMPIに比べると十分なものではなく、まだまだ改善の余地がある。
【0007】
これに対して、実質的にダイマージアミン骨格を有するマレイミド化合物をFPC用材料として使用した組成物及びその硬化物が開示されている(特許文献8)が、非常に誘電特性には優れるものの、一般的なマレイミド樹脂の特徴とは逆で、低Tg、高熱膨張係数(CTE)であり、依然として寸法安定性に欠けている。加えて、長鎖アルキル基を有するビスマレイミド樹脂と、硬質の低分子の芳香族系マレイミド樹脂との混合物であるため相溶性が悪く、該組成物及びその硬化物の特性や硬化にムラが発生しやすい。
【0008】
一方で、上述の特殊なマレイミドとアリル化合物とを含む液状の半導体封止用樹脂組成物が開示されている(特許文献9)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
国際公開第2019/65940号
国際公開第2019/65941号
国際公開第2013/65453号
特開2013-74129号公報
特開2017-78102号公報
特開2019-104818号公報
特開2020-56011号公報
国際公開第2016/114287号
特開2014-1289号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、特許文献9に記載の樹脂組成物は、基板用途の誘電特性に優れた絶縁材料としては不十分であった。
従って、本発明は、誘電特性に優れた絶縁材料、特に基板用途に好適な、硬化物のガラス転移温度(Tg)が高く高温特性に優れ、誘電特性に優れ、寸法安定性にも優れる熱硬化性マレイミド樹脂組成物並びにそれからなるハンドリング性に優れる未硬化樹脂フィルム及び硬化樹脂フィルムを提供することを目的とする。また、これらを用いた基板を提供することも目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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