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公開番号2025012954
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-24
出願番号2023116169
出願日2023-07-14
発明の名称樹脂組成物、樹脂シート、積層体及び回路基板材料
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C08L 101/00 20060101AFI20250117BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】低誘電特性を有し、導体への接着性に優れた樹脂組成物、樹脂シート、積層体及び回路基板材料を提供することを目的とする。
【解決手段】スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー及びエチレン系重合体及び環状ポリオレフィン樹脂共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種の熱可塑性樹脂(A)、ラジカル重合性化合物(B)、エポキシ化合物(C)並びに硬化剤(D)を含む樹脂組成物であって、前記熱可塑性樹脂(A)の含有量が、前記樹脂組成物の総質量に対して20質量%以上であり、前記エポキシ化合物(C)及び前記硬化剤(D)の含有量の和が、前記樹脂組成物の総質量に対して0質量%超4質量%未満である、樹脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、エチレン系重合体及び環状ポリオレフィン樹脂共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種の熱可塑性樹脂(A)、ラジカル重合性化合物(B)、エポキシ化合物(C)並びに硬化剤(D)を含む樹脂組成物であって、前記熱可塑性樹脂(A)の含有量が、前記樹脂組成物の総質量に対して20質量%以上であり、前記エポキシ化合物(C)及び前記硬化剤(D)の含有量の和が、前記樹脂組成物の総質量に対して0質量%超4質量%未満である、樹脂組成物。
続きを表示(約 720 文字)【請求項2】
前記熱可塑性樹脂(A)として、スチレン系熱可塑性エラストマーを含み、前記スチレン系熱可塑性エラストマーのスチレン含有量が10質量%以上70質量%以下である、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項3】
前記熱可塑性樹脂(A)の質量平均分子量(Mw)が30,000以上である、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項4】
前記熱可塑性樹脂(A)100質量部に対する前記ラジカル重合性化合物(B)の含有量が、1質量部以上50質量部以下である、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項5】
前記熱可塑性樹脂(A)及び前記ラジカル重合性化合物(B)の含有量の和が、前記樹脂組成物の総質量に対して30質量%以上である、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項6】
前記エポキシ化合物(C)として、エポキシ当量が1000g/eq以下である多官能エポキシ化合物を含む、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項7】
前記硬化剤(D)として酸無水物系硬化剤及び/又は活性エステル系硬化剤を含む、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項8】
前記樹脂組成物を200℃、2MPaの条件で30分間熱プレスして得られた硬化物の、周波数10GHzにおける誘電正接が0.003以下である、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載の樹脂組成物からなる、樹脂シート。
【請求項10】
請求項9に記載の樹脂シートの一方又は両方の面に、離型フィルムを備える、積層体。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂組成物、樹脂シート、積層体及び回路基板材料に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
近年、電気・電子機器の高性能・高機能化に伴い、通信速度及び情報伝達量の向上のために、通信周波数の高周波化が進んでいる。
回路基板にデジタル信号を流すと、送信されたデジタル信号の一部が回路基板中で熱変換され、伝送損失が発生する。伝送損失の量は比誘電率及び誘電正接の積で表されるため、低損失通信を実現するには、比誘電率及び誘電正接の低い材料、すなわち低誘電特性を有する部材が必要となる。特に高周波領域における伝送信号はより熱に変換されやすい特徴があるため、より低誘電特性を有する材料が求められている。
また、高周波向け回路基板においても、従来のものと同様に、例えばはんだリフロー工程やホットバーハンダの工程により、部品実装や別の回路基板との接続を行うため、回路基板材料は耐熱性を有することも求められる。
【0003】
低誘電特性を有する材料としては、例えば、エポキシ化合物とシアネート化合物とが配合されたポリフェニレンエーテル樹脂組成物(例えば、特許文献1参照)や、マレイミド樹脂(例えば、特許文献2参照)等の熱硬化系樹脂、環状オレフィン系樹脂組成物(例えば、特許文献3参照)等の熱可塑性樹脂が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2010-059363号公報
特開2012-255059号公報
国際公開第2006/095511号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の熱硬化系樹脂は、熱可塑性樹脂に比べて比誘電率及び誘電正接が高い傾向があり、低誘電特性とするためには無機粒子等を大量に添加する必要があった。
一方、従来の熱可塑性樹脂は、低誘電特性ではあるものの、耐熱性が良好でない場合があった。
また、上記材料を回路基板材料に用いる場合、銅箔等の導体と積層して用いるため、導体との剥離や変形が生じない接着力を有することが求められる。
【0006】
そこで、本発明は、低誘電特性を有し、導体への接着性に優れた樹脂組成物、樹脂シート、積層体及び回路基板材料を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー及びエチレン系重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種の熱可塑性樹脂(A)、ラジカル重合性化合物(B)、エポキシ化合物(C)並びに硬化剤(D)を含む樹脂組成物であって、前記熱可塑性樹脂(A)の含有量が、前記樹脂組成物の総質量に対して20質量%以上であり、前記エポキシ化合物(C)及び前記硬化剤(D)の含有量の和が、前記樹脂組成物の総質量に対して0質量%超4質量%未満である樹脂組成物により、低誘電特性、及び被着体、特に導体への密着性を両立し得ることを見出した。
【0008】
本発明の要旨は以下のとおりである。
[1]スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、エチレン系重合体及び環状ポリオレフィン樹脂共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種の熱可塑性樹脂(A)、ラジカル重合性化合物(B)、エポキシ化合物(C)並びに硬化剤(D)を含む樹脂組成物であって、前記熱可塑性樹脂(A)の含有量が、前記樹脂組成物の総質量に対して20質量%以上であり、前記エポキシ化合物(C)及び前記硬化剤(D)の含有量の和が、前記樹脂組成物の総質量に対して0質量%超4質量%未満である、樹脂組成物。
[2]前記熱可塑性樹脂(A)として、スチレン系熱可塑性エラストマーを含み、前記スチレン系熱可塑性エラストマーのスチレン含有量が10質量%以上70質量%以下である、[1]に記載の樹脂組成物。
[3]前記熱可塑性樹脂(A)の質量平均分子量(Mw)が30,000以上である、[1]又は[2]に記載の樹脂組成物。
[4]前記熱可塑性樹脂(A)100質量部に対する前記ラジカル重合性化合物(B)の含有量が、1質量部以上50質量部以下である、[1]~[3]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[5]前記熱可塑性樹脂(A)及び前記ラジカル重合性化合物(B)の含有量の和が、前記樹脂組成物の総質量に対して30質量%以上である、[1]~[4]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[6]前記エポキシ化合物(C)として、エポキシ当量が1000g/eq以下である多官能エポキシ化合物を含む、[1]~[5]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[7]前記硬化剤(D)として酸無水物系硬化剤及び/又は活性エステル系硬化剤を含む、[1]~[6]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[8]前記樹脂組成物を200℃、2MPaの条件で30分間熱プレスして得られた硬化物の、周波数10GHzにおける誘電正接が0.003以下である、[1]~[7]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[9][1]~[8]のいずれかに記載の樹脂組成物からなる、樹脂シート。
[10][9]に記載の樹脂シートの一方又は両方の面に、離型フィルムを備える、積層体。
[11][1]~[8]のいずれかに記載の樹脂組成物の硬化物により形成された絶縁層と、導体とを積層してなる、回路基板材料。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、低誘電特性を有し、かつ導体への接着性に優れた樹脂組成物、樹脂シート、積層体及び回路基板材料を得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態の一例について詳細に説明する。ただし、本発明は、次に説明する実施形態に限定されるものではない。
なお、本発明において「フィルム」とは、シート、フィルム、テープを概念的に包含するものである。
また、画像表示パネル、保護パネル等のように「パネル」と表現する場合、板体、シート及びフィルムを包含するものである。
(【0011】以降は省略されています)

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