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公開番号2025012664
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-24
出願番号2023115678
出願日2023-07-14
発明の名称エマルジョン型フェノール樹脂組成物、接着剤、およびブレーキパッド
出願人住友ベークライト株式会社
代理人個人
主分類C08L 61/06 20060101AFI20250117BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】優れた接着強度を有するとともに、その硬化物の耐熱性が改善された、接着剤として利用可能なエマルジョン型フェノール樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】水と、フェノール樹脂粒子と、多価フェノールと、ヘキサメチレンテトラミンと、を含むエマルジョン型フェノール樹脂組成物であって、前記フェノール樹脂粒子は、前記水中に分散している、エマルジョン型フェノール樹脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
水と、
フェノール樹脂粒子と、
多価フェノールと、
ヘキサメチレンテトラミンと、を含むエマルジョン型フェノール樹脂組成物であって、
前記フェノール樹脂粒子は、前記水中に分散している、
エマルジョン型フェノール樹脂組成物。
続きを表示(約 830 文字)【請求項2】
前記フェノール樹脂粒子は、フェノール樹脂と乳化剤とから構成される、請求項1に記載のエマルジョン型フェノール樹脂組成物。
【請求項3】
前記多価フェノールおよび前記ヘキサメチレンテトラミンは、前記水に溶解している、請求項1に記載のエマルジョン型フェノール樹脂組成物。
【請求項4】
前記フェノール樹脂は、ノボラック型フェノール樹脂もしくはレゾール型フェノール樹脂、またはこれらの組み合わせを含む、請求項1に記載のエマルジョン型フェノール樹脂組成物。
【請求項5】
前記多価フェノールは、ジヒドロキシベンゼンおよびトリヒドロキシベンゼンから選択される少なくとも1つを含む、請求項1に記載のエマルジョン型フェノール樹脂組成物。
【請求項6】
前記多価フェノールは、レゾルシノール、カテコール、およびピロガロールから選択される少なくとも1つを含む、請求項1に記載のエマルジョン型フェノール樹脂組成物。
【請求項7】
前記乳化剤は、ポリアクリルアミド、カゼイン、ヒドロキシエチルセルロース、およびポリビニルアルコールから選択される少なくとも1つを含む、請求項2に記載のエマルジョン型フェノール樹脂組成物。
【請求項8】
前記フェノール樹脂の重量平均分子量は、100以上15,000以下である、請求項1に記載のエマルジョン型フェノール樹脂組成物。
【請求項9】
前記多価フェノールの含有量は、前記フェノール樹脂粒子に対して、0.1質量%以上10質量%以下である、請求項1に記載のエマルジョン型フェノール樹脂組成物。
【請求項10】
前記ヘキサメチレンテトラミンの含有量は、前記フェノール樹脂粒子に対して、1質量%以上20質量%以下である、請求項1に記載のエマルジョン型フェノール樹脂組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、エマルジョン型フェノール樹脂組成物、これを含む接着剤、および当該接着剤を用いて製造されたブレーキパッドに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
フェノール樹脂は、その優れた耐熱性、接着性、機械的特性、電気的特性、価格優位性等を利用し各種基材の成型材料や摩擦材用結合剤、研削材用結合剤、木材用接着剤、積層材用結合剤、鋳型用結合剤、コーティング剤、エポキシ樹脂硬化剤用等として幅広く使用されている。フェノール樹脂は、例えば、各種の基材に含浸または塗布されて使用されたり、各種有機、無機基材のバインダーとして使用されたりしている。フェノール樹脂には、ヘキサメチレンテトラミンなどの硬化剤を添加して加熱硬化するノボラック型フェノール樹脂と、単独で加熱硬化するレゾール型フェノール樹脂とに大別され、性状、用途、目的等により使い分けが行われている。
【0003】
近年、環境負荷軽減の観点や労働安全衛生的観点から、有機溶剤を用いないか、または有機溶剤使用量が低減されたフェノール樹脂材料が求められており、代替物として溶媒として水を用いた水溶性樹脂や水系分散剤を用いた水分散型樹脂として提供可能なフェノール樹脂求められている。
【0004】
熱硬化性樹脂の水性化という観点からは、レゾール型フェノール樹脂は、その本来的な性質から分子量や官能基数の調節により比較的容易に水性化を図ることが可能である。たとえば、特許文献1では、ポリエステル樹脂と、レゾール型フェノール樹脂と、塩基性化合物とを含有する水性接着剤が開示されている。特許文献1では、塩基性化合物として、NaOH等の金属水酸化物、またはトリエチルアミン等の有機アミン化合物を使用することにより、得られる水性接着剤の凝集を防ぎ、安定性を確保することが記載されている。
【0005】
一方、ノボラックフェノール樹脂は、通常、常温で固形の樹脂であることから、水性化が困難であり、その水分散体を調製したとしても、その分散樹脂粒子の平均粒子径が10μm乃至100μmという極めて大きい範囲になり、樹脂粒子が沈降または凝集してしまい、長期の分散安定性が得られない場合があった。
【0006】
上記問題を解決するため、ノボラック型フェノール樹脂を水性媒体中に分散させる技術として、たとえば、特許文献2には、水性媒体中に分散するノボラック型フェノール樹脂の分子構造中に、その芳香核上の置換基として炭素原子数3~30の酸基含有脂肪族炭化水素基を導入するとともに、上記水性媒体中のpHを7.0~9.0の範囲に調節することにより、多量の分散剤を用いなくとも、ノボラック型フェノール樹脂の樹脂粒子径を1μm未満に小径化することが可能で、かつ優れた貯蔵安定性を有するノボラック型フェノール樹脂水性分散体を得る技術が記載されている。
【0007】
水性フェノール樹脂分散液を得るさらに別の技術として、特許文献3では、フェノール樹脂の主鎖構造中にイオン部分を導入することにより、親水性フェノール樹脂を得る技術が提案されている。より具体的には、特許文献3では、水の存在下で、レゾール型またはノボラック型のフェノール樹脂前駆物質と、フェノ-ル樹脂前駆物質と反応させることができる少なくとも1つの官能部分と少なくとも1つのイオン部分を含む改質剤と、多ヒドロキシフェノ-ル化合物とを反応させて、主鎖構造にペンダント・イオン部分を含むフェノール樹脂を得ている。このフェノール樹脂は、ペンダント・イオン部分を有することにより、水不溶性粒子の形態で水性媒体中に安定に分散し得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2007-302786号公報
特開2008-150449号公報
特許第4005311号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1の水性レゾール型フェノール樹脂を含む水性接着剤は、これに金属水酸化物が配合される場合、この金属水酸化物の存在に起因して、水性接着剤の硬化物の耐水性が劣る場合があった。また、特許文献1の水性レゾール型フェノール樹脂を含む水性接着剤は、これに有機アミン化合物が配合される場合、得られる接着剤の水溶性が劣る場合があった。
【0010】
また特許文献2のノボラック型フェノール樹脂水性分散体は、分散相が水であるため、使用時にこれを被接着体である基材に塗布した場合、基材に対する濡れ性に劣る場合があった。具体的には、特許文献2のノボラック型フェノール樹脂水性分散体は、樹脂成分が被接着体に対して十分になじまないため被接着体に十分に密着せず、結果として所望の接着強度が得られない場合があった。
(【0011】以降は省略されています)

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